JPH0235501Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、カセツトテープ、フロツピイデイ
スク、書類等を収納するために使用されるフアイ
ルに関するものである。

（従来の技術とその問題点） 一般に、多数のカセツトテープ等の収納物を収
納するため、開閉自在にマチ（開きやすいように
設けた襞状のゆとり）を設けて、軟質或いは硬質
合成樹脂シートの袋体、又は紙製の袋体を重合
し、外側の袋体に厚紙などを芯として内在させた
軟質合成樹脂シートの表紙、又は厚紙製の表紙を
取付けた開閉自在なフアイルが用いられている。

この従来のフアイルは、一方の側からのみ収納
できない。

（問題点を解決するための手段） そこでこの考案は、複数の合成樹脂シート、又
は紙を重ねて形成した複数の袋体を、開口部を同
じ方向にして重ね、互いに重なり合う袋体の間
に、開口部の反対側が開口する補助袋を形成し、
かつ袋体がマチを形成するよう、互いに重なり合
う袋体の開口部の反対側を除く周縁部内寄りを接
着するとともに、両外側の袋体に表紙を設けたこ
とを要旨とするものである。

これによつて、袋体には厚みのあるカセツトテ
ープを収納し、反対側の補助袋体は薄い書類やフ
ロツピイデイスク等を収納できるようにしたもの
である。

（実施例の構成） 第１図ないし第４図に於いて、Ｆはフアイル、
１は、同一形状、同一の大きさの長方形の袋体
で、２枚の塩化ビニルなどの軟質合成樹脂シート
の外縁を、開口部２を除いて高周波接着して形成
されている。

３は、隣合う袋体１，１の間に形成された補助
袋で、前記開口部２と反対側に補助開口部４を有
する。

５は袋体１に設けられたマチである。

このような補助袋３、マチ５は、次のようにし
て容易に形成される。

第５図のように、袋体１と袋体１とを開口部２
を同一方向に揃えて重ね合わせ、互いに対面する
面の図中点線部分、即ち、開口部２の反対側を除
いた周縁部内寄りを高周波接着しのち、次ぎの袋
体を順次同様に重ねて高周波接着すればよい。

６は外側の袋体１に高周波接着された塩化ビニ
ルなどの軟質合成樹脂シートの表紙で、芯として
厚紙が内在させてある。この表紙６を、実施例の
ように、袋体１と同一形状かつ同じ大きさに、即
ち、袋体１の開口部２縁と開口部２の反対側縁の
底部１′とが、表紙１のこれに対向する両縁と同
一線上にあるよう形成してもよい。

７は一方の表紙６の両側から突設した摘みで、
摘み７に固着した面接着テープ８と、他方の表紙
６に固着した面接着テープ９とを係着することに
より、コンパクトにフアイルＦを畳むことができ
る。

なお、各袋体を、同一形状、同一大きさにしな
いのは任意であり、又、机上に立てる必要がなけ
れば、表紙を袋体より大きくしもよいのは勿論で
ある。

又、袋体、表紙が、ポリプロピレンのような硬
質合成樹脂シートの場合は、ヒータにより外部加
熱して、紙の場合は接着剤により、容易に形成で
きる。

（作用） 上述の構成から、第１図のように袋体１の開口
部２を上にしてフアイルＦを開けば、マチ５が形
成されているため、開口部２が大きく開く。した
がつて袋体１には厚みのもの、例えばカセツトテ
ープＣなどを収納するのに便利である。

逆に、第４図にように、補助袋３の補助開口部
４を上にしてフアイルＦを開けば、補助袋にはマ
チが形成されていないため開きが小さい。したが
つて、フロツピイデイスクＰのような薄いものを
収納することができる。又、袋体１の底部縁１′
が二重に接着されているため直線となり、収納し
やすい。

さらに、実施例のように、表紙６と袋体１とを
同一形状、同一大きさにすれば、フアイルＦを机
上に立てたとき、表紙６の下縁、袋体１の開口部
２縁又は底部１′縁が同一線上（即ち同一平面上）
に並ぶので、フアイルは安定して立つが、両側の
表紙のみを同一形状、同一大きさにしてもフアイ
ルを立てることができる。

（効果） (1) １個のフアイルを、上下逆にすることによ
り、収納物の厚みに合わせて使い分けることが
できる。

(2) 補助袋を上にして使用する場合、上になつた
袋体の底部縁が直線になるので、薄い収納物を
入れる際に極めて入れやすい。

(3) マチが設けられているので、開口しやすく、
厚いものを開口部に収納できる。

(4) 従来のフアイルは机上に立てられなかつた
が、両側の表紙を同一形状、同一大きさにすれ
ば、フアイルは極めて安定して立つので、頻繁
にフロツピイデイスクを出し入れするコンピユ
ータ操作時などに、とくに便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は開口部を上にした状態の斜視図なあ
る。第２図は第１図のＡ−Ａ一部断面図、第３図
は一部横断面図で、第２図、第３図はともに模型
的に示す。第４図は補助開口部を上にした状態の
斜視図である。第５図は、袋体の接着方法を示す
斜視図である。 Ｆ……フアイル、Ｃ……カセツトテープ、Ｐ…
…フロツピイデイスク、１……袋体、２……開口
部、３……補助袋、４……補助開口部、５……マ
チ、６……表紙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の袋体を重合してなる開閉自在なフアイル
   に於いて、複数のシートを重ねて形成した複数の
   袋体を開口部を同じ方向にして重ね、互いに重な
   り合う袋体の間に、開口部の反対側が開口する補
   助袋を形成し、かつ袋体がマチを形成するよう、
   互いに重なり合う袋体の開口部の反対側を除く周
   縁部内寄りを接着するとともに、両外側の袋体に
   表紙を設けたことを特徴とする両側が開口したフ
   アイル。