JPH0235472Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は射出成形機の安全踏板装置に関する。

射出成形機の型締装置には作業者の安全をはか
るため、その側面には安全扉が設けてある。そし
てこの安全扉が開かれている間は型締動作が行わ
れないように機械的、電気的あるいは油圧回路に
二重又は三重のインターロツクが設けてある。そ
してこの安全扉は人手により開閉操作を行うの
で、作業者が扉の開閉を自分自身で行う限り、型
締動作により金型等で挾まれる危険はない。しか
し、事故はこれまでも皆無ではなく、停電等、何
等かの誤動作を有り得る。

また最近の機械の大型化により作業者は多人数
となり、自分だけでなく他の人にも注意しなくて
はならない。例えば、型締装置内に人が居るにも
かゝわらず、他の人による扉の誤操作等も有り、
大きな事故になるおそれもある。

これ等の事故を防ぐため、型締装置内に踏板を
設け、同踏板を踏んでいる限り型締動作が行われ
ないようにした安全踏板装置である。

しかし、大型機械においてはこれとても、万全
でない。大型機においては、安全扉を開け、タイ
バーを越えて、型締装置内部に入ることになり、
安全扉から前記安全踏板に至る間は安全装置の空
白部分となつている。

本考案は前述のような従来装置の欠点を取除
き、安全扉の内側から型締装置内の安全踏板装置
に至る間に安全踏板を設け、安全扉内の安全空白
部を埋めることを目的としており、さらに詳しく
本考案について説明すると、安全扉の内側にタイ
バーを誇ぐとともに、型締装置内部、即ち固定、
移動両プレート間の床に設けた安全踏板装置であ
る。

次に本考案の１実施例を第１図ないし第４図に
より説明すると、１１はベツド１２に固定された
固定プレートである。１３は移動プレートで図示
してない移動シリンダにより前記固定プレート１
２に対し進退し、図示してない金型の開閉を行う
ものである。１４はタイバー、１５は安全踏板で
前記型締装置、即ち固定プレート１２と移動プレ
ート１３の間にベツド１２の上面に沿つて設けて
あり、受台１６により支えられている。前記受台
１６は第３図に示すように受台１６と踏板１７に
取付られたスプリング受け１８の間にスプリング
１９を設け、ナツト２０により僅かな間隙ｌを保
つようになつており、前記踏板１７の上に適当な
重量が加わるとスプリング１９が撓んで前記寸法
ｌだけストロークするようになつており、このス
トロークによりリミツトスイツチ２１を作動させ
て安全扉（鎖線２２で示す）の制御回路、又は型
締動作制御回路の駆動源や油圧源の遮断を行うよ
うになつている。２３は門型安全踏板装置で、安
全扉２２の内側に有り、前記タイバー１４を門型
に跨いで設けられた門型の本体と、前記本体の両
脚部２３ａおよび２３ｂにはローラ２４又はスベ
リ板等が設けてあり、安全扉２２走行用レール２
６とガイドレール２７に夫々嵌着し、前記レール
上を型締方向に移動することが出来る。前記門型
安全踏板装置２３の両脚２３ａおよび２３ｂを横
方向で連結する上面板２３ｃには踏板２８が設け
てあり、第４図に示すように一端が前記安全踏板
装置の上面板２３ｃにヒンジ２９により取付けら
れ、他端が受台３０に入れられたスプリング３１
により支えられ、適当な間隔Ｌ寸法が確保される
ようになつている。前記踏板２８はピン３２が取
付てあり、前記踏板２８に適当な荷重が負荷され
ると、前記スプリング３１が撓み、前記寸法Ｌだ
けストロークするので、このストロークによりリ
ミツトスイツチ３３が作動させ、前述の安全踏板
１５と同様安全扉や型締装置の動作を停止させ
る。

また、前記門型安全踏板装置２３は前記レール
２６およびガイドレール２７上を型締方向に走行
出来るので金型の厚さによつて異なる門型安全踏
板装置の設定位置を移動することが出来る利点が
ある。

以上説明したように本考案は安全扉と型締装置
内に設けた安全踏板との間にある安全の空白部を
埋めるものであり、より安全な作業が可能になつ
た。

前述の実施例において、安全踏板等によりリミ
ツトスイツチを作動させる例を説明したが。これ
に限らず空圧や油圧による制御弁、例えばカムバ
ルブ等を用いても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を取付た型締装置を示す
図。第２図は第１図の断面−図。第３図は、
型締装置内の踏板装置の説明図。第４図は本考案
の装置の説明図。 １１……固定プレート、１２……ベツド、１５
……安全踏板、２２……安全扉、２３……門型安
全踏板装置、２８……踏板、２９……ヒンジ、３
３……リミツトスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベツド上に固定された固定プレートに取付けた
   固定金型に対し、移動プレートに取付た移動金型
   を進退させ、両金型の型開閉動作を行う射出成形
   機の型締装置の外側に設けられ、開放中は前記金
   型の閉動作を行わないように取付た安全扉と、固
   定プレートと移動プレートの間のベツド上面に設
   けてあり、所定以上の重量が負荷されたとき金型
   の閉動作を阻止する安全踏板と、前記安全扉と安
   全踏板の間のタイバーを跨いで門型に設けられ、
   門型の両脚部の端部には金型厚によつて異なる設
   定位置に対応出来るようにローラ又は滑り板等に
   より型開閉方向に平行なガイドに沿つて移動可能
   となつた本体と、前記本体の両脚部を横方向で連
   結する上面板に一端がヒンジにより取付られ、他
   端が前記上面板に設けた受台に組込まれたスプリ
   ングにより上下に移動可能に支えられた踏板と、
   前記踏板に一定以上の重量が負荷されたとき、前
   記踏板の他端がスプリングの押圧力に抗して下方
   向に移動し、型閉動作を阻止するリミツトスイツ
   チ、又は空、油圧制御弁とから成る門型安全踏板
   とから構成された安全踏板装置。