JPH0235423B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気接続部材に関するものである。

従来の殆どの電気接点部材接触子部は一定の形
式の接触子と一定の方向でしか嵌合しないように
なつている。

しかしながら、互いに異なる方向に向けられた
複数の接触子を備えたものがある。例えば、自動
車のヘツドライトの電球は互いに直角な面内に配
された複数のタブ状の雄接触子を備えている。そ
の場合にはそのような接触群と嵌合させるコネク
ターには異なる形式２つの接触子を使用するか、
あるいは形式は同じであるが異なる方向に向けら
れた２つの接触子を使用しなけければならない。

製造コストを安くするためと、製造を容易にす
るためには同じ形式の接触子を用いるのが有利で
あり、したがつて上記のような場合には同じ形式
の接触子の向きを変えて使用するのが普通であつ
た。

そのような接触子の使用のし方は、接触子がハ
ンダ付けまたは圧着によつて導線に接続される場
合には問題ないが、その接触子の結線部がスロツ
トを有するプレート状をなしている場合には各接
触子の軸が平行にならないために、その全ての接
触子に導線を１ストロークで接続することができ
なくなり、例えできたとしても困難であるという
問題が生ずる。

本発明はこのような問題のない接続部材を提供
することを目的とするものである。

本発明の電気接続部材は、平行なアームの前記
相互に連結された端に反対側の端に相対向する第
１の接触面の形で第１の接触手段が設けられてお
り、この第１の接触面は、その相対向する接触面
間に前記平行なアームの長さ方向に沿つて細長い
開口を備えていることによつてその相対向する接
触面の間に十分な弾性を有し、 前記平行なアームの前記反対側の端を互いの方
向に鋭角に折り曲げて第２の接触面を形成すると
によつて第２の接触手段が設けられており、 前記第１の接触手段と前記第２の接触手段は互
いに直角をなしており、雄接触部材を、前記第１
の接触手段の第１の接触面の間か、あるいは前記
第２の接触手段の第２の接触面のどちらかに受容
することを特徴とするものである。

上記のような構造の本発明の接鮮部材によれ
ば、同じ形式の複数の接続部材を共通のハウジン
グ内に同じ向きで配することができ、したがつて
結線部がスロツトを有するプレート状をなしてい
てもその結線部に容易に導線を接続することがで
き、しかも車のヘツドライトの電球の場合のよう
に複数のタブ状の雄端子が互いに直角をなす面内
に配されていても、その接続部材を備えたコネク
タと容易に嵌合させることができる。

さらに、複数の本発明の接続部材を前記第１の
スロツトが一直線に並ぶように共通のハウジング
内に取り付け、かつその各スロツト間を開放して
おけば、プリント基板等をその接続部材と嵌合さ
せることができる。

以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説
明する。

第１，２図はそれぞれ本発明の一実施例の接続
部材の正面図および側面図である。本実施例の接
続部材は金属シートから打抜き成型されており、
結線部１と接触子部２を備えている。

結線部１は間隔をおいて平行に配された２枚の
同様な形状のアーム３，４を備えている。この両
アーム３，４は両アーム３，４の隣接する端部間
に延びる２枚のブリツジ片５，６によつて結合さ
れている。

各アーム３，４はスロツト７を備えている。こ
のスロツト７は、後に説明するように、導線終端
手段を構成している。その両アーム３，４は同様
な構造をしているから、以下一方のみについて説
明する。

前記各スロツト７はアーム３の上端に入口部８
を備えている。前記ブリツジ片５，６はその入口
部８の両側に配されている。

その入口部８の下方に、下方に向かつて互いに
接近する両側縁を備えた第１の部分９が設けられ
ている。さらにその第１の部分９の下方に互いに
平行で真直ぐな両側縁を有する第２の部分１０が
設けられている。その第２の部分１０の両側縁は
比較的鋭い刃状の縁となるように斜に削られてい
るのが望ましい。

その第２の部分１０の下方は下方に向かつて互
いに接近する、内方に膨らんだ両側縁を有する第
３の部分１１になつている。その第３の部分１１
の下端はスロート部１２になつている。

そのスロート部１２は下方に向かつて拡がる短
い両側縁を備えた第４の部分１３に開口してい
る。その両側縁は肩部を形成している。

その第４の部分１３の下方には下方に向かつて
互いに接近する、内方に膨らんだ両側縁を有する
第５の部分１４が設けられている。この第５の部
分１４の最大の巾を有する部分の巾は第３の部分
のそれよりも小さくなつている。

その第５の部分１４の下端は拡大された円形開
口１５になつている。この円形開口１５はスロツ
ト７を形成する前記結線部１のアームの弾性を決
定する。

上記のような接続部材を使用する際には、複数
の線からなる線心を備えた絶縁導線を、その軸に
直角な方向に動かせて、前記入口部８から前記ス
ロツト７内に押し込む。スロツト７の前記第１の
部分９が第２の部分１０にその導線を案内する。
その第２の部分１０の鋭い両側縁によつてその導
線の絶縁被覆が切り裂かれる。もちろん、その導
線の線心の径によつては前記両側縁はその線心ま
で達する。

線心３はさらに、スロツト７の前記の第３の部
分１１内に入る。前記絶縁被覆が完全に切断され
ていないときには、その第３の部分１１の両側縁
によつて、その被覆が完全に切断され、線心が露
出される。さらに、その第３の部分１１は線心を
前記スロート部１２内に案内するとともに、その
線心を徐々に圧縮する。

さらに、線心の少なくとも一部が前記スロート
部１２を通過して前記第４、第５の部分１３，１
４内に押し込まれる。その際に、第４の部分の両
側縁が線心に一部に係合して線心をスロツト７内
に固定する。

第３〜６図は前記スロツト７内に異なる径の線
心を押し込んだ状態を示すものである。線心の径
は第３〜６図の順に大きくなつている。第３〜６
図から分かるように、各場合において線心はスロ
ツト７の前記第４の部分１３の両側縁によつて形
成される肩部に係合し、またその線心の各線は第
３、第５の部分１２，１４の側縁によつて圧緒さ
れ、したがつて、結線部１と線心とが機械的、電
気的に結合される。

本実施例の接続部材は上述のようなスロツト７
を２つ備えており、線心を結線部に接続する際に
は線心はその両スロツト７内に同時に押し込ま
れ、したがつて２ケ所で結線部に結合される。

導線を前記スロツト内に押し込むときには、本
実施例の接続部材を備えたコネクタアセンブリの
一部をなす工具によつて押し込むのが望ましい。
例えば本実施例の接続部材を取り付ける絶縁ハウ
ジングに被せられる絶縁性のカバーによつて導線
を前記スロツト内に押し込むとともに、そのカバ
ーをその位置に固定し、そのカバーによつて線心
と接続部材の結合部を保護する。前記カバーは、
導線と当接して必要に応じてその導線を前記スロ
ツト内に押し込むとともに、その導線と当接した
状態を保ち、それによつて導線をスロツト内の所
定の位置に保持する押込部材を備えているのが望
ましい。なお、導線の径によつてその導線をスロ
ツトに押し込む深さが異なるため、その押込部材
の大きさは導線の径に応じて変える必要がある。

なお、第１図に示すように、本実施例の接続部
材の２つのスロツト７の第２、第３、第４の部分
１０，１１，１３の巾は一方のスロツトの方が他
方のスロツトより狭くなつている。これによつて
少なくとも一方のスロツトにおいて導線と接続部
材が充分に接触するため、より広い範囲の径の導
線に対して使用できることになる。

以下前記接触子部２について説明する。第１，
２図に示すように、接触子部２は４本の弾性接触
アーム２２を備えている。その４本の弾性接触ア
ーム２２は相対向する２対２０，２１をなしてい
る。各アーム２２は丸められた第２の接触面２３
と丸められた第１の接触面２４を備えている。一
方の対のアーム２２の第２の接触面２３は他方の
対のそのアームと対向するアームの第２の接触面
２３と対向しており、第１の接触面２４は同じ対
内の他のアームの第１の接触面２４と対向してい
る。その２対の第２の接触面２３はプリント基板
等の基板中タブ状の雄接触子を挿入するための第
２の接触手段を形成しており、２対の第１の接触
面２４はその第２の接触面２３によつて形成され
る前記第２の接触手段と直角をなすその第２の接
触手段同様な第１の接触手段を形成している。

更に、これらの相対向する第１の接触面２４の
間には、平行なアーム３，４の長さ方向に沿つて
細長い開口が備えられており、この開口によつて
その相対向する第１の接触面２４の間に十分な弾
性が付与されている。

また、第２図から明らかなように、各対２０，
２１のアーム２２の自由端、つまり平行なアーム
３，４の連結されていない側の端は、そのアーム
３，４の互いの方向に向つて鋭角に曲げられて、
前記第２の接触面２３によつて形成される前記第
２の接触手段の拡開した入口２５を形成してい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の接続部材の正面
図、第２図はその側面図、第３〜６図はその接続
部材に異なる径の線心を有する導線を装着した状
態をそれぞれ説明するための図である。 １……結線部、２……接触子部、７……スロツ
ト、２２……アーム、２３……第２の接触面、２
４……第１の接触面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 弾性金属ストリツプがほぼＵ字状の横断面と
   なるように折り曲げられて一対の平行なアームを
   形成してなり、その平行なアームの相互に連結さ
   れた端に形成された導線終端手段を有する電気接
   続部材において、 前記平行なアームの前記相互に連結された端と
   反対側の端に相対向する第１の接触面の形で第１
   の接触手段が設けられており、この第１の接触面
   は、その相対向する接触面間に前記平行なアーム
   の長さ方向に沿つて細長い開口を備えていること
   によつてその相対向する接触面の間に十分な弾性
   を有し、 前記平行なアームの前記反対側の端を互いの方
   向に向つて鋭角に折り曲げて第２の接触面を形成
   することによつて第２の接触手段が設けられてお
   り、 前記第１の接触手段と前記第２の接触手段は互
   いに直角をなしており、雄接触部材を、前記第１
   の接触手段の第１の接触面の間か、あるいは前記
   第２の接触手段の第２の接触面の間のどちらかに
   受容することを特徴とする電気接続部材。