JPH0233939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、鋼材の穴あけ固定工具に係り、例
えば建築物の間柱として使用される溝形鋼のごと
き鋼材を貫挿せしめてケーブルや電線管等を配
線、配管するに際し、鋼材を縦横に組みつけて穴
あけ固定したり、あるいは継ぎ足した部分を穴あ
け固定する場合に用いられる、鋼材の穴あけ固定
工具に関するものである。

従来技術およびその問題点 前述のように鋼材どおしを組みつけ固定する場
合、従来はパンチで穴をあけ、ボルト・ナツト等
で固定していた。しかし、このような方法では、
都度穴をあけボルト・ナツトで緊締する必要があ
るため、非常に時間がかかり、かつボルト・ナツ
ト代もかかるという不都合な点があつた。

問題を解決するための手段およびその作用 本考案は上記のような不都合な点に鑑み考案さ
れたもので、可動ハンドルの回動と複数組の連結
杆により刃物を水平摺動せしめ、凸形の刃により
複数枚重ねた鋼材を穿設し、これに伴い本体先端
の二股部内に同時に曲折される前記複数枚の鋼材
の耳片によりれこれら鋼材を互いに固定しようと
するものである。

実施例 以下図面に従い説明する。

本体１は、頭部１ａが略コの字形に形成され、
その先端には一定間隙の二股部１ｂが突設されて
いる。またその首元には略Ｌ字状のＬ形孔１ｃ
が、またその前後には軸孔１ｄ，１ｅが穿設され
ている。

可動ハンドル２は、その先端に長孔２ａとその
上に軸孔２ｂが穿設されている。

刃物３は、その先端が凸形の刃部３ａに形成さ
れ、略中央にはピンの逃げ溝３ｂが、かつ後方に
はピンのガイド溝３ｃが設けられ、更に前方には
ピン孔３ｄが穿設されている。

前部連結杆４と後部連結杆５は互いにピン６で
枢支され、可動ハンドル２の長孔２ａおよび本体
１のＬ形孔１ｃ内に摺動自在に係止されている。
また前部連結杆４の他端は刃物３のピン孔３ｄに
ピン７で枢支され、かつ本体１のＬ形孔１ｃ内に
摺動自在に係止されている。更に後部連結杆５の
他端は本体１の後部軸孔１ｅにピン８で枢支さ
れ、刃物３のガイド溝３ｃはこのピン８に係合さ
れている。

本体１と可動ハンドル２は、各々の軸孔１ｄ，
２ｂで軸支されている。

以上の構成からなる本考案を使用すると、可動
ハンドル２の拡開によりピン６が上方に引つ張ら
れ、それにつれピン７およびピン８間が縮められ
るため、刃物３はガイド溝３ｃに沿い後方に摺動
する。またこのときピン６は刃物３の逃げ溝３ｂ
内を通過し、刃物本体と干渉することはない。

逆に可動ハンドル２を閉じるとピン６は下方に
に押し下げられ、それにつれ刃物３は前方に繰り
出され、凸形の刃部３ａは本体１の先端二股部１
ｂ内に収納される。

従つて複数枚重ね合わされた鋼材Ａは穿設さ
れ、双方の耳片Ｂが突出形成され、その曲折によ
り両鋼材が固定される。

考案の効果 以上のように本考案にれば、可動ハンドルの開
閉により刃物が前後動し、その凸形の刃部と本体
先端の二股部により複数枚重ね合わせた鋼材を穿
設し、更に穿設後に形成される曲折した耳片によ
り両鋼材が互いに固定されるため、従来のように
穴をあけた後ボルト・ナツトで固定するという手
間が不要となり、一回で穴あけ兼固定ができると
いう、その実用的効果には絶大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案の正面図、同ｂは二股部と刃
物の嵌合状態説明図、第２図はハンドルを拡開し
た状態の正面図、第３図は鋼材の穴あけ固定状態
図、第４図ａは本体の正面図、同ｂは同底面図、
第５図ａは可動ハンドルの正面図、同ｂは同底面
図、第６図ａは刃物の正面図、同ｂは同平面図で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頭部１ａを略コの字状に形成しその先端に二股
   部１ｂを設けかつ首元にＬ形孔１ｃを穿設した本
   体１と、一端に長孔２ａを穿設した可動ハンドル
   ２と、先端が刃３ａに形成されその略中央に逃げ
   溝３ｂを有しかつ後方にガイド溝３ｃを設けた刃
   物３と、前記可動ハンドル２の回動により前記刃
   物３を水平摺動するための複数組の前後連結杆
   ４，５とからなる、鋼材の穴あけ固定工具。