JPH0233451B2 - Kanagatanoichigimesochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、主としてプレス機の金型の取り付け
に用いる位置決め装置に関するものである。

従来より、金型の位置、特にそのセンターを決
定するには随分苦労をし、人身事故を誘発する要
因となりプレス作業等の能率化、安全性を阻害し
ていた。そこで、金型の大きさを統一したり、ベ
ースを一定にすることにより、その困難性を回避
していた。

ところが、汎用性のある金型を用いることにも
限界があり、製品等の大きさ、形状等の差異によ
り金型の大きさも千差万別となるのが実情である
ため、上記した欠点を除去することはできない。

本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、
金型の取り付け作業を容易化し、その取り付け時
間の短縮化を図るとともに、金型の位置決めを容
易になすことができる位置決め装置を提供せんと
するものである。

以下、本発明を図面に示した実施例に従つて詳
細に説明する。

第１図は本発明の一実施例の平面図、第２図は
その後部の斜視図、第３図はその前部の斜視図で
ある。

１はプレス機のテーブルであり、該テーブル１
には、適宜幅の鉄製の板２を螺着して断面略凸字
形の案内溝３が設けられている。

そして、該テーブル１上に、プレス機の金型を
挾持固定する左右対称のブロツク状の位置決めブ
ロツク４，４が案内溝３に沿つて摺動自在に取り
付けられている。

該位置決めブロツク４の後端のブロツク状凸部
５には、断面円形の貫通孔６が貫設され、該貫通
孔６にガイドブシユ７が埋設され、該貫通孔６の
ガイドブシユ７に丸棒状の案内軸８が摺動自在に
差し込まれている。かかる案内軸８はプレス機の
基台９にその両端において取り付けられている。

すなわち、位置決めブロツク４は、案内溝３及
び案内軸８に沿つて幅方向に移動することができ
るように構成されている。

さらに、該位置決めブロツク４の案内軸８側の
ブロツク状凸部５には、球状凸部１０が突設さ
れ、該球状凸部１０には、玉受部１１を有する連
結リンク１２の一端が、該玉受部１１によつて回
転自在に連結されている。

該連結リンク１２の他端にも、上記と同様な玉
受部１３を有し、該玉受部１３は、移動体たるス
ライダ１５の上部に植設した球状凸部１４と回転
自在に取り付けられている。

該スライダ１５は、その胴部に断面円形の案内
孔１６が貫設され、該案内孔１６にブシユ１７が
嵌合されてなる。そして、基台９の後部、すなわ
ち、位置決めブロツク４の取り付け面に連結する
ために基台９の長手方向に突設された、スライダ
１５の案内手段たる案内棒１８は、案内孔１６に
挿入して該スライダ１５と摺動自在に取り付けら
れている。

すなわち、位置決めブロツク４が案内軸８に沿
つて左右に移動すれば、スライダ１５は、位置決
めブロツク４の移動に従つて前後に移動するよう
に構成されている。なお、案内棒１８が、基台９
の後部に架設された枠体１９内に、一対の位置決
めブロツク４，４間の中心線に沿つて互いに平行
に２本懸架され、また、前記一対の位置決めブロ
ツク４，４と前記スライダ１５とを接続する連結
リンク１２，１２等において、その機構が、左右
対称に構成されている。したがつて、一対の位置
決めブロツク４，４は、スライダ１５が、位置決
めブロツク４，４の対称面と平行に移動すること
により規制され、案内棒１８と直交する方向で該
一対の位置決めブロツク４，４の対称面に対して
面対称に、同一間隔ずつ反対方向に移動する。

そして、該位置決めブロツク４，４が、金型の
センターを決定して金型を挾持して固定するので
ある。

なお、本例においては、プレス機の前面におい
て作業者が本装置を操作すべく、左右一対の操作
レバー２０ａ，２０ｂが設けられ、該操作レバー
２０ａ，２０ｂの先端に自在継手２１ａ，２１ｂ
を介して軸２２ａ，２２ｂが固定され、該軸２２
ａ，２２ｂの他端に前記位置決めブロツク４，４
が固定され、操作レバー２０ａ，２０ｂを左右に
押し開いたり閉じたりすることによつて該軸２２
ａ，２２ｂが幅方向に移動し、位置決めブロツク
４，４を幅方向に移動させるように構成してい
る。

実際の使用にあたつては、位置決めブロツク
４，４の段部４ａ，４ａに、金型たるダイホルダ
２３を載置し、操作レバー２０ａ，２０ｂを操作
して位置決めブロツク４，４を幅方向に適宜移動
させて、ダイホルダ２３の幅方向における正常位
置に移動させる。

ダイホルダ２３が位置決めブロツク４，４の載
置面上において正常位置に移動すれば、位置決め
ブロツク４，４に植設された、金型固定手段たる
左右一対の締付ボルト、ナツト２４をしつかりと
締め付けて、ダイホルダ２３を位置決めブロツク
４に固定すればよい。

なお、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、種々変更することができる。

例えば、操作レバー２０ａ，２０ｂに代えて、
案内軸８の面にそつて案内軸８の中央を境として
反対方向に進むオネジを切るとともに、位置決め
ブロツク４の後端のブロツク状凸部５の貫通孔６
にも案内軸８のオネジに対応するメネジを切り、
位置決めブロツク４の貫通孔６と案内軸８を螺合
して、案内軸８を回転することによつて、位置決
めブロツク４を左右の反対方向に逆ネジにより移
動するようにしてもよい。案内軸８は、モータ等
の駆動源により回転させればよい。

本発明は上記のように構成され、金型のセンタ
ーを決定するための左右一対の位置決めブロツク
が、面対称に連動して反対方向に同一距離だけ移
動するので、そのセンターを容易に決定して金型
を移動させることができる。従つて、ダイ等の金
型の位置を決定づけることが、位置決めブロツク
の移動により極めて便利にできるため、金型の取
り付け作業を容易化し、その取り付け時間の短縮
化を図ることができる。

本発明は、上記のように種々の優れた効果を具
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の平面図、第２図は
その後部の斜視図、第３図はその前部の斜視図で
ある。 １…テーブル、２…板、３…案内溝、４…位置
決めブロツク、５…ブロツク状凸部、６…貫通
孔、７…ガイドブシユ、８…案内軸、９…基台、
１０…球状凸部、１１…玉受部、１２…連結リン
ク、１３…玉受部、１４…球状凸部、１５…スラ
イダ、１６…案内孔、１７…ブシユ、１８…案内
棒、１９…枠体、２０ａ，２０ｂ…操作レバー、
２１ａ，２１ｂ…自在継手、２２ａ，２２ｂ…
軸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 金型の載置面上に、一対の位置決めブロツク
   がその対称面に対して面対称に移動するように、
   移動自在に設けられ、前記対称面に平行して前記
   金型の載置面に案内棒が連結され、スライダが案
   内棒に沿つて移動自在に設けられ、スライダの移
   動に伴つて位置決めブロツクがスライダが移動す
   る方向と直交する方向に移動するように、位置決
   めブロツクとスライダとが連結リンクで連結さ
   れ、さらに、一対の位置決めブロツクの金型載置
   面の外側に金型固定手段が形成されたことを特徴
   とする、金型の位置決め装置。 ２ 一対の位置決めブロツクは、金型の載置面に
   形成するテーブルに、そのテーブルに形成された
   案内溝に沿つて摺動自在に設けられた、特許請求
   の範囲第１項記載の金型の位置決め装置。 ３ 一対の位置決めブロツクは、その後端に貫通
   孔が形成され、その貫通孔に、金型の載置面に連
   結された案内軸が摺動自在に嵌挿された、特許請
   求の範囲第１項または第２項記載の金型の位置決
   め装置。 ４ 一対の位置決めブロツクは、その後端に球状
   凸部が形成され、その球状凸部に前記連結リンク
   の一端の玉受部が回転自在に連結された、特許請
   求の範囲第１項ないし第３項のいずれかに記載の
   金型の位置決め装置。 ５ 前記案内棒は、２本の棒からなり、各々の棒
   にスライダが摺動自在に嵌挿された、特許請求の
   範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の金型
   の位置決め装置。 ６ 前記連結リンクは、その一端の玉受部によつ
   て、回転自在にスライダに形成された球状凸部に
   取り付けられた、特許請求の範囲第１項ないし第
   ５項のいずれかに記載の金型の位置決め装置。 ７ 金型固定手段は、位置決めブロツクに形成さ
   れた締付ボルトとナツトとからなる、特許請求の
   範囲第１項ないし第６項のいずれかに記載の金型
   の位置決め装置。