JPH0232792Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は合成樹脂製の和風障子に関するもの
である。

最近、寒冷地等では断熱と結露防止のために合
成樹脂製の窓枠が多用されてきた。

ところが、この種の窓枠に木製の和風障子を使
用すると、外観が不釣り合いになるばかりか、格
子状に組まれた縦横の桟が折れたり変形しやす
く、耐久性に乏しい欠点がある。

又、アルミニウム製の和風障子は耐久性があつ
て長期使用できるが、高価で、しかも、敷居の摩
耗が大きく、身体が当ると怪我する等の欠点があ
る。

更に又、縦横枠及び縦横桟を合成樹脂のみで製
作したものは、熱による膨張収縮が激しく、反つ
たり変形して、円滑に障子の開閉が行えない等の
欠点がある。

この考案は上述の諸欠点を除去せしめたもの
で、その主たる構成とするところは、和風障子に
おける横桟と縦桟とを、合成樹脂製の被着カバー
と、該被着カバー内に嵌挿する木製芯体より構成
する。前記被着カバーは下面に相対向する屈曲部
を各々設け、屈曲部間に開口部を形成したもので
ある。

従つて、この考案の和風障子は縦横桟の強度が
大となつて耐久性が向上するばかりか、熱による
膨張収縮が改善させて反りや変形が防止でき、障
子の開閉が円滑に行える効果がある。

次に、この考案の実施例を図面について説明す
ると、和風障子１は合成樹脂よりなる上下の横枠
２ａ，２ｂと、左右の縦枠３ａ，３ｂとを組枠
し、その内側に数本の横桟４，４……と縦桟５，
５……を格子状に組桟すると共に、上下横枠２
ａ，２ｂと左右縦枠３ａ，３ｂの内周面に縁桟
６，６，６，６を組立てしてある。前記横桟４，
４と縦桟５，５とは、下面に屈曲部９，９を対設
し、両屈曲部９，９間に開口部１０を形成した樋
状の硬質合成樹脂製被着カバー７内に合板等の木
製芯体８を嵌挿して一体化したものから構成さ
れ、又、前記縁桟６，６，６，６も横桟４及び縦
桟５と同様被着カバー７内に木製芯体を嵌挿して
構成されている。

更に、上横枠２ａの上部には気密材１２を挿着
すると共に、下横枠２ｂの下方内面に気密材１
４，１４を対設している。

更に又、左右の縦枠３ａ，３ｂには、表面に縦
方向の開閉用把手１６を一体成形すると共に、戸
当り面側に緩衝材１８を挾持して相対する係止突
起１７，１７を形成せしめてある。図中１１は障
子紙に代えた発泡合成樹脂製薄板、１５は各種の
軌条を示す。

この考案は上記のような構成からなり、合成樹
脂製の窓枠の内側和風障子として仕上がりが良好
で、断熱及び結露防止を奏する効果と、縦横桟が
温度変化によつて膨張収縮することが防がれ、長
期使用に耐える効果がある。又、合成樹脂製被着
カバー内に嵌挿した合板等の木製芯体は、被着カ
バーを補強すると共に、桟の反りや変形を確実に
防止し、障子の開閉が円滑にできる効果がある。
更に、被着カバー下面に設けた対向する屈曲部
と、該屈曲部間に形成された開口部によつては、
内部に嵌挿する木製芯体の挿入作業が簡単確実に
行えると共に、木製芯体の嵌挿状態が確認できる
効果と、開口部によつて桟の組溝の切削が容易に
でき、しかも、被着カバーの材料節約が計れる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の和風障子の実施例を示すもの
で、第１図は全体の正面図、第２図は第１図Ａ−
Ａ線の縦断側面図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ線の横
断平面図、第４図は縦横桟の斜面図、第５図は同
断面図である。 符号、１は障子、２ａは上横枠、２ｂは下横
枠、３ａは左縦枠、３ｂは右縦枠、４は横桟、５
は縦桟、６は縁桟、７は被着カバー、８は木製芯
体、９は屈曲部、１０は開口部、１１は発泡合成
樹脂薄板、１２，１４は気密材、１６は開閉用把
手である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 和風障子１は、合成樹脂よりなる略断面方形
   状の上下の横枠２ａ，２ｂと、左右の縦枠３
   ａ，３ｂとを組枠し、その内側に数本の横桟
   ４，４……と縦桟５，５……と格子状に組桟
   し、且つ該上下横枠２ａ，２ｂと左右縦枠３
   ａ，３ｂの内周面に縁桟６，６，６，６を以て
   組み立てし、前記横桟４，４と縦桟５，５に
   は、一方の下面に屈曲部９，９を対設し、該屈
   曲部９，９の間に開口部１０を形成した樋状の
   硬質合成樹脂製被着カバー７，７を各形成し、
   該被着カバー７，７……の内部に積層された合
   板よりなる木製芯体８を挿嵌して一体化し、該
   縁桟６，６，６，６の内部にも該合板と同様な
   木製芯体８を挿嵌し、更に、該上横枠２ａには
   上端縁の表裏に植毛の気密材１２，１２を挿着
   すると共に、該下横枠２ｂの底部内面には軌条
   １５に対設する植毛の気密材１４，１４を対設
   挿入し、左右の該縦枠３ａ，３ｂには、各表面
   の縦方向に開閉用把手１６を一体形成すると共
   に、戸当たり面側に緩衝材１８を挾持する係止
   突起１７，１７を形成し、該縁桟６，６，６，
   ６を以て上下横枠２ａ，２ｂと左右縦枠２ａ，
   ２ｂに張設した発泡合成樹脂薄板１１を挿着し
   たことを特徴とする合成樹脂製和風障子。 ２ 上下の横枠２ａ，２ｂと、左右の縦枠３ａ，
   ３ｂとの組枠には、障子紙として発泡合成樹脂
   製薄板１１を張設した請求項１記載の合成樹脂
   製和風障子。