JPH0232682Y2 - - Google Patents

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JPH0232682Y2
JPH0232682Y2 JP1987081624U JP8162487U JPH0232682Y2 JP H0232682 Y2 JPH0232682 Y2 JP H0232682Y2 JP 1987081624 U JP1987081624 U JP 1987081624U JP 8162487 U JP8162487 U JP 8162487U JP H0232682 Y2 JPH0232682 Y2 JP H0232682Y2
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本考案は、ガス浸炭装置に関し、浸炭処理した
被浸炭物を焼き入れする場合に焼入れ室内が負圧
になろうとしても、この負圧を速やかに検知して
N2などの不活性ガスを吹き込み、爆発を未然に
防止して安全に浸炭作業のできるものを提供す
る。
<従来技術> 一般に、ガス浸炭法には、浸炭炉に変成炉ガス
(これがキヤリアガスになる)を送り込む変成炉
ガス方式、或いはC,H,Oの成分を有する有機
溶剤を滴のまま直接的に浸炭炉に注入してその熱
分解でキヤリアガスを発生させる滴注方式があ
る。そこで、実際にガス浸炭を行なうガス浸炭炉
の構造を示すと、浸炭処理をする加熱室と浸炭後
に焼き入れをする焼入れ室とから基本的に成り、
キヤリアガスを加熱室内に送り込み、或いは、加
熱室内で発生させて鋼製品などの被浸炭物を浸炭
したのちに、焼入れ室にこれを移動してから油槽
に下降浸漬して焼き入れを行なつている。
<考案が解決しようとする問題点> この場合、上記キヤリアガスは、変成炉ガス方
式或いは滴注方式を問わず、その主成分はCO+
H2の混合ガスであり、このCO分をブードア反応
させて鋼製品の浸炭を行なつているために、ガス
浸炭炉の内部は、CO+H2ガスで充満しており、
これらのガスは単独でも広い爆発限界を有するの
で(例えば、各気体と空気との混合気の爆発限界
値は、COが12.5〜74.0vol%、H2が4.0〜75.0vol
%である)、ガス浸炭炉内はいわば爆発性のガス
が充満した非常に危険な状態にあるのが実情であ
る。
そこで、実際の浸炭操作においては、浸炭を終
了した鋼製品を加熱室から焼入れ室に移して油槽
に浸した場合に、焼入れ室の内部が急激に負圧状
態になつて外気が侵入し、爆発を起こすという問
題点があつた。
即ち、略800〜900℃に達している加熱室から焼
入れ室の上方空間に移されてきた鋼製品は、きわ
めて高温の状態にあり、当該空間内を満たすCO
+H2ガスは気体であるが故にこの鋼製品の高熱
の影響を敏感に受ける。
従つて、上記空間内の温度は迅速に上昇して焼
入れ室は加圧状態になるが、鋼製品が下方の油槽
に没した時点で、鋼製品の持つ熱量の付与は専ら
オイルに向かい、もはや上方空間を満たすCO+
H2ガスには向かなくなるので、当該空間の温度
は下がり、焼入れ室は急速に浸炭炉外に対して負
圧状態になつてしまうと推定できる。
因みに、第3図は浸炭炉の内圧の経時変化を測
定したグラフであるが、同グラフによれば、鋼製
品を油槽に没した場合、焼入れ室の内圧が−50mm
aqの負圧を示した時点で爆発防止のために800mm
aq相当のN2ガスを導入したにも拘わらず、結局、
焼入れ室内は略900mmaq(≒0.087気圧)の負圧に
なることが判る。
従つて、N2を導入しなければ、焼入れ室はよ
り負圧側に傾くことになり、実際問題として、上
述の如くCO+H2ガスが充満して危険な状態にあ
る焼入れ室はこの負圧を起因として外気の侵入を
強く受けるので、もはや当該混合ガスは爆発限界
域に容易に入つて、爆発事故を起こす危険性は極
めて高いことが明らかである。
但し、上記第3図によれば、例えば、浸炭の予
備的操作として室内空気をN2ガスで置換する前
部パージ室を浸炭炉の加熱室の前側に設ける場
合、当該前部パージ室に被浸炭物を入れると、室
内の高熱が冷たい被浸炭物に吸熱されて520mmaq
の負圧を示すので、この場合にも爆発の危険性が
強いことが判る。
本考案は、斯かる爆発を未然に防止して、安全
に浸炭作業を行なうようにすることを技術的課題
とする。
<問題点を解決するための手段> 上記課題を達成する手段を、実施例に対応する
図面を用いて以下に説明する。
即ち、本考案は、少なくとも被浸炭物を浸炭処
理する加熱室1と浸炭後に被浸炭物を焼き入れす
る焼入れ室2とから浸炭炉3を構成し、焼入れ室
2の下方に被浸炭物を急冷するための油槽14を
設け、浸炭剤供給ライン6を介して浸炭剤供給源
7を浸炭炉3に接続したガス浸炭装置において、
不活性ガス供給ライン4を介して不活性ガス供給
源5を浸炭炉3に接続し、当該不活性ガス供給ラ
イン4から不活性ガス補助導入ライン8を分岐
し、不活性ガス補助導入ライン8の出口8aを開
閉弁10を介して浸炭炉3に接続し、当該浸炭炉
3に圧力検知センサー12を設け、浸炭炉3の内
圧が被浸炭物を焼き入れした場合に設定負圧以下
に低く傾けば、圧力検知センサー12が上記開閉
弁10を開弁して不活性ガス補助導入ライン8か
ら浸炭炉3に不活性ガスを導入するとともに、浸
炭炉3の内圧が説定負圧より高い場合には開閉弁
10を閉弁して不活性ガスを導入しないようにし
て、圧力検知センサー12を開閉弁10に連動し
たことを特徴とするものである。
上記浸炭剤は、浸炭に必要なカーボンポテンシ
ヤルを付与する広義の気体或いは液体を指し、具
体的には、 (1) ブタン、プロパン、メタンなどの炭化水素と
空気とを反応させた変成炉ガス或いは水性ガス
などのキヤリアガス、 (2) メタノール、イソプロパノール、メチルアセ
テートなどの有機溶剤、 (3) プロパン、ブタンなどの生ガス を意味する。
従つて、例えば、変成炉ガスを浸炭炉に導入す
れば変成炉ガス方式のガス浸炭となり、有機溶剤
を導入すれば滴注方式となるが、本浸炭装置はこ
れらの方式のいずれを採用しても良いし、その他
のガス浸炭方式のものでも差し支えない。
尚、上記滴注方式は、有機溶剤を浸炭炉に滴下
或いは噴霧する両方式を含み、当該有機溶剤方式
にあつては、例えば、メタノールを気化したうえ
でCO+H2にまで熱分解した後に浸炭炉3に導入
しても良い。
また、上記不活性ガスは、N2ガスを初め、、こ
れより爆発限界減縮効果の大きいCO2ガス或いは
He、Ne、Arなどの希ガスであつても差し支え
ない。
そこで、浸炭雰囲気を安定化させるためにN2
ベースガス浸炭方式を採る場合には、上記不活性
ガスはN2ガスになり、N2供給ライン4を浸炭剤
供給ライン6に合流させて浸炭炉3に接続し、既
存のN2供給ライン4からN2補助導入ライン8を
分岐させることになる。
逆に、N2ベースガス浸炭方式を採らない場合
には、別途の専用ラインとして形成したN2供給
ライン4を浸炭剤供給ライン6に対し並列に浸炭
炉3に接続することになる。
浸炭においてカーボンポテンシヤルが不足する
ときには、浸炭剤に加えてプロパンなどのエンリ
ツチガスを添加しても良く、この場合には浸炭炉
3には浸炭剤供給ライン6に追加してエンリツチ
ガス供給ラインが接続される。
また、上記浸炭炉3は、少なくとも被浸炭物を
浸炭処理する加熱室1と浸炭後に被浸炭物を焼き
入れする焼入れ室2とから構成されておれば足り
るが、これ以外にも、例えば、浸炭の予備的操作
として室内空気をN2ガスで置換するための前部
パージ室を加熱室1の前側に追加したり、或い
は、酸化、脱炭などを防止するための昇温室や降
温室を加熱室1の直前・直後に各々設けたり、又
は後部パージ室を焼入れ室2の後ろ側に追加など
しても差し支えない。
この場合、被浸炭物を焼入れ室に装入した場合
のほかに、前部パージ室に被浸炭物を装入した場
合などにも、浸炭炉の室内は負圧を示すことにな
る。
上記圧力検知センサー12と開閉弁10は一体
に連動しており、例えば、センサー12から来る
電気信号を開閉弁10、即ち、オンオフ式の直動
形或いはパイロツト操作形電磁弁に伝達するよう
にしても良いし、機械式自力制御形式にして浸炭
炉3の所定部位から圧力検知用の通気管を導出
し、これをベローズ、ダイヤフラム或いはピスト
ンなどを備えた受圧部に接続したうえで(従つ
て、通気管と受圧部とから圧力検知センサー12
は成る)、当該受圧部の動作を開閉弁10に伝動
するように構成しても差し支えない。
<作用> 被浸炭物の焼き入れにより浸炭炉3内が負圧に
なろうとすれば、浸炭炉3の内圧は圧力検知セン
サー12の設定負圧以下に低く傾くので、当該セ
ンサー12から指令が出て開閉弁10が速やかに
開弁する。
この結果、不活性ガスは、供給源5→不活性ガ
ス供給ライン5→不活性ガス補助導入ライン8を
通つて迅速に浸炭炉3に吹き込まれ、炉内に充満
しているCO+H2の混合ガスの爆発限界を狭く減
縮する。
浸炭処理時には、浸炭炉3は加圧状態になり、
その内圧は圧力検知センサー12の設定負圧より
以上の高い圧力を示すので、開閉弁10は閉弁
し、不活性ガスが不活性ガス補助導入ライン8を
通つて浸炭炉3に導入されることはなく、従つ
て、浸炭作業に支障はない。
<考案の効果> 被浸炭物の焼入れ時に浸炭炉内が負圧になろう
とすると、速やかに不活性ガスが導入されるの
で、浸炭炉内は爆発限界を外れた状態になつて、
爆発を強力に防止でき、浸炭作業を安全に行なう
ことができる。
<実施例> 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図はN2ベースガス浸炭装置の概略系統図、
第2図は同浸炭装置の原理系統斜視図であつて、
N2ベースガス浸炭装置は、主にガス浸炭炉3、
メタノール供給源7、メタノール供給ライン6、
N2供給源5、N2供給ライン4及びN2補助導入ラ
イン8とから構成される滴注式のガス浸炭装置で
ある。
上記メタノール供給ライン6の入口6aは、複
数のメタノール貯留槽7aを並列に接続したメタ
ノール供給源7に、また、その出口6bは流量制
御盤16に各々接続される。
そして、上記N2供給ライン4の入口4aは、
圧力調整弁17及びベイパライザ18を介して複
数の液化N2ボンベ5aを並列に接続したN2供給
源5に、また、その出口4bは上記流量制御盤1
6に各々接続される。
尚、符号20は、メタノールをメタノール供給
ライン6にスムーズに流すためのN2圧送ライン
である。
一方、前記ガス浸炭炉3は、鋼製品を浸炭処理
する加熱室1と、浸炭後の鋼製品を焼入れ処理す
る焼入れ室2とを前後に直列接続して構成され
る。
上記焼入れ室2は、第2図に示すように、加熱
室1より深く形成され、その下半部を油槽14に
設定し、室内の上下に亘りエレベータ23を内装
して鋼製品の油槽14への浸漬及び油槽14から
の引上げに便ならしめてある。
また、焼入れ室2の前方の上半部に鋼製品の出
入り口21を空けて、これに開閉扉22を上下摺
動可能に臨ませてある。
この場合、焼入れ室2は加熱室1の右側下方に
突出させて構成され、この油槽14の突出部位に
フアンと水冷ジヤケツトを具備せしめて、高熱の
鋼製品を繰り返し浸漬しても油温を一定に保てる
ようにするとともに、これらの冷却装置が焼入れ
室2の上下に設けたエレベータ23に千渉しない
ようにしてある。
上記加熱室1の上壁から滴注用筒具24を室内
に突入させ、筒具24の上端の入口24aを、気
液混合ライン25を介して前記流量制御盤16
に、また、エンリツチガス供給ライン26及び圧
力調整弁27を介してプロパンガス供給源28に
各々接続する。
尚、上記エンリツチガス供給ライン26の途中
部には、流量制御盤16からN2補給ライン29
が接続される。
また、符号30は加熱室1の内部のCO2濃度に
ついての、そして、符号31はCO濃度について
の各々分析計であつて、ともに加熱室1内のカー
ボンポテンシヤルを制御するためのものである。
他方、N2供給ライン4からN2補助導入ライン
8を分岐して、その出口8aを焼入れ室2の右側
突出部の上方箇所15に突入させるとともに、当
該N2補助導入ライン8に電磁開閉弁10を介装
する。
この場合、焼入れ室2の突出上部15にはその
形状故にCO+H2の混合ガスが溜まり易いので、
この混合ガスを効率良く吹き飛ばして爆発を有効
に防止するために、上述のように、N2補助導入
ライン8の出口8aをこの部位15に配置してあ
る。
また、加熱室1は既述のように略900℃の高温
であるために、爆発性のCO+H2は迅速に熱分解
される可能性が高く、当該混合ガスが溜まり易い
のは浸炭炉3の中では焼入れ室2の方であるの
で、N2補助導入ライン8の出口8aを当該焼入
れ室2に接続した方が、加熱室1にする場合より
防爆効果としては大きいことになる。
一方、焼入れ室2の上壁に圧力検知センサー1
2(例えば、シリコンダイヤフラムに拡散抵抗層
を形成し、これに歪みゲージを一体に組み合わせ
たセンサー、或いは、金属の抵抗が圧力により変
化するというピエゾ抵抗効果を利用した電気抵抗
式センサーなど)を設け、当該圧力検知センサー
12を前記電磁開閉弁10に連動して、焼入れ室
2の内圧が圧力検知センサー12の設定負圧以下
に低くなればセンサー12から開閉弁10(のソ
レノイド部)に開弁の指令を伝達するとともに、
焼入れ室2の内圧がセンサー12の設定負圧より
高くなるとセンサー12から開閉弁10に閉弁の
指令を伝達するように構成する。
この場合、開閉扉22は、ゲージ圧−150mmaq
位までなら外気の侵入を防止できるので、このシ
ール能力を勘案すれば、圧力検知センサー12の
設定負圧としては、安全性を見込んでゲージ圧−
25〜−50mmaqとするのが好ましい。
尚、符号32は、浸炭炉3の内圧が異常に上昇
することがないようにするための安全弁である
(但し、浸炭炉3が爆発したときには膨張速度は
きわめて高速であつて、この安全弁32から圧力
が抜けるより早く、焼入れ室2の開閉弁22が吹
き飛んでしまうので、安全弁だけでは爆発の防止
にはならない)。
以下、上記ガス浸炭装置の機能を述べる。
(1) メタノール供給ライン6により搬送されたメ
タノールと、ベイパライザ18で気化させたの
ちN2供給ライン4で搬送されたN2ガスとを、
流量制御盤16に合流させ、気液混合ライン2
5を介して滴注用筒具24から加熱室1内に噴
霧することによりN2ベースでガス浸炭する。
(2) 加熱室1での浸炭が終わると、鋼製品を焼入
れ室2に移動し、油槽14に下降浸漬させて焼
き入れを行なう。
(3) 焼き入れ時には焼入れ室2の内圧が急速に低
下しようとするが、当該室内圧力が圧力検知セ
ンサー12の設定負圧(例えば、−30mmaq)以
下に低下すると、センサー12からの指令で電
磁開閉弁10が開弁し、不活性なN2ガスがN2
補助導入ライン8→開閉弁10→ライン出口8
aを経て焼入れ室2に迅速に吹き入つて、焼入
れ室2の雰囲気状態をCO+H2の爆発限界外に
ずらせて、爆発を強力に防止する。
但し、第3図に示すような前部パージ室を有す
る実際の浸炭炉3では、鋼製品を焼き入れしたと
き以外にも、例えば、鋼製品を前部パージ室に装
入したとき、鋼製品を加熱室1に装入したとき、
或いは、鋼製品を油槽14より引き上げたときな
どにも、浸炭炉3の内部は各々大きく負圧に傾く
ので、これらのときにも安全性を見込んでN2
浸炭炉3に吹き入ることになる。
尚、浸炭時には、焼入れ室2は加圧状態になつ
て、その内圧は圧力検知センサー12の設定負圧
を越えて高くなるので、電磁開閉弁10は閉弁状
態に保持され(この場合、センサー12から開閉
弁10に閉弁指令が伝達されても良いし、開閉弁
10自体の復元力、例えば、弾圧バネのバネ力な
どにより自動的に閉弁しても良い)、N2ガスが
N2補助導入ライン8から焼入れ室2に吹き入る
ことはない。
以上のように、上記N2ベースガス浸炭装置で
は、既存のN2供給ライン4を利用して当該ライ
ンからN2補助導入ライン8を分岐させれば良い
ので、追加設備費を安価にでき、防爆装置の製造
コストを低減できるとともに、装置の構造自体を
簡略にできる。
また、上記実施例では、N2補助導入ライン8
の出口8aの接続箇所としては、CO+H2の溜ま
り易い焼入れ室2の突出上部15が好ましいが、
焼入れ室2の他の部位や加熱室1を初め、浸炭炉
3の適宜な部位に接続させても差し支えない。
従つて、圧力検知センサー12は、直接的に負
圧現象が起こる焼入れ室2に設けるのが好ましい
が、焼入れ室2に連通している限り加熱室1やそ
の他の適宜の部位に設けても良い。
さらには、開閉弁10をN2補助導入ライン8
の途中部に介装する上記実施例の構成に限らず、
N2補助導入ライン8のN2供給ライン4からの分
岐点に三方弁10を配置し、圧力検知センサー1
2をこの三方弁10に連動して、浸炭時には(こ
のとき、浸炭炉3は加圧状態にある)三方弁10
をN2供給ライン4の方に切り換えて加熱室1に
N2を流し、逆に、焼き入れ処理において浸炭炉
3が圧力検知センサー12の設定負圧以下を示せ
ば、三方弁10をN2補助導入ライン8の方に切
り換えて、N2を焼入れ室2の方に導入するよう
にしても差し支えない。
尚、本考案は、浸炭処理以外の熱処理、例え
ば、還元性ガスとしてH2ガスを使用するために、
爆発の危険性のある焼き入れ処理、焼きなまし処
理、焼結処理或いはロウ付け処理などに適用する
ことも出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第2図は本考案の実施例を示し、第1
図はN2ベースガス浸炭装置の概略系統図、第2
図は同浸炭装置の原理系統斜視図、第3図は浸炭
炉の内圧の経時変化を示すグラフである。 1……加熱室、2……焼入れ室、3……浸炭
炉、4……不活性ガス供給ライン、5……不活性
ガス供給源、6……浸炭剤供給ライン、7……浸
炭剤供給源、8……不活性ガス補助導入ライン、
8a……8の出口、10……開閉弁、12……圧
力検知センサー、14……油槽、15……14の
突出上部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 少なくとも被浸炭物を浸炭処理する加熱室1
    と浸炭後に被浸炭物を焼き入れする焼入れ室2
    とから浸炭炉3を構成し、焼入れ室2の下方に
    被浸炭物を急冷するための油槽14を設け、浸
    炭剤供給ライン6を介して浸炭剤供給源7を浸
    炭炉3に接続したガス浸炭装置において、不活
    性ガス供給ライン4を介して不活性ガス供給源
    5を浸炭炉3に接続し、当該不活性ガス供給ラ
    イン4から不活性ガス補助導入ライン8を分岐
    し、不活性ガス補助導入ライン8の出口8aを
    開閉弁10を介して浸炭炉3に接続し、当該浸
    炭炉3に圧力検知センサー12を設け、浸炭炉
    3の内圧が設定負圧以下に低く傾けば、圧力検
    知センサー12が上記開閉弁10を開弁して不
    活性ガス補助導入ライン8から浸炭炉6に不活
    性ガスを導入するとともに、浸炭炉3の内圧が
    設定負圧より高い場合には開閉弁10を閉弁し
    て不活性ガスを導入しないようにして、圧力検
    知センサー12を開閉弁10に連動したことを
    特徴とする爆発防止型ガス浸炭装置。 2 不活性ガスがN2であることを特徴とする実
    用新案登録請求の範囲第1項に記載の爆発防止
    型浸炭装置。 3 不活性ガスがCO2,He,Ne或いはArである
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1
    項に記載の爆発防止型浸炭装置。 4 浸炭炉3がN2ベースガス浸炭炉であつて、
    N2供給ライン4が浸炭剤供給ライン6に合流
    したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第2項に記載の爆発防止型ガス浸炭装置。 5 N2供給ライン4が専用のラインを形成して
    浸炭剤供給ライン6と並行に浸炭炉3に接続さ
    れたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第2項に記載の爆発防止型ガス浸炭装置。 6 浸炭剤がブタン、プロパン、メタンなどの炭
    化水素と空気とを反応させた変成炉ガスである
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1
    項〜第5項のいずれか1項に記載の爆発防止型
    ガス浸炭装置。 7 浸炭剤がメタノール、イソプロパノール、メ
    チルアセテートなどの有機溶剤であることを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第1項〜第5
    項のいずれか1項に記載の爆発防止型ガス浸炭
    装置。 8 上記油槽14を焼入れ室2の側方に突出させ
    て形成し、油槽14の突出上部15にN2補助
    導入ライン8の出口8aを突入させたことを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第1項〜第7
    項のいずれか1項に記載の爆発防止型ガス浸炭
    装置。 9 圧力検知センサー12の設定負圧が外気圧に
    対して25〜50mmaqの負圧であることを特徴と
    する実用新案登録請求の範囲第1項〜第8項の
    いずれか1項に記載の爆発防止型ガス浸炭装
    置。
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