JPH023239Y2 - - Google Patents

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JPH023239Y2
JPH023239Y2 JP7615279U JP7615279U JPH023239Y2 JP H023239 Y2 JPH023239 Y2 JP H023239Y2 JP 7615279 U JP7615279 U JP 7615279U JP 7615279 U JP7615279 U JP 7615279U JP H023239 Y2 JPH023239 Y2 JP H023239Y2
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pipe body
rod
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shaped body
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【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野〕 本考案は、線膨張係数の異なる金属の伸縮差を
利用してスイツチを作動するサーモスタツトに関
する。
(従来の技術) 従来、サーモスタツトは、例えば、第1図に示
すように、ステンレス等の線膨張係数の大きい金
属からなるパイプ体aと、線膨張係数の小さい金
属からなる棒状のアンバー体bとで検出部cを形
成し、パイプ体aとアンバー体bとの伸縮差によ
り被検出物の温度を検出してスイツチを作動する
ようにしている。
(考案が解決しようとする問題点) 上記のようなサーモスタツトにおいては、その
検出部cに、被検出物のサーモスタツト取付孔d
にセツトされる熱的結合部Aと、取付孔d外に位
置する熱的非結合部Bとが存在し、この熱的結合
部Aと熱的非結合部Bとの間に熱的な時間遅れが
生じる。このため、熱的結合部Aと熱的非結合部
Bとの間の温度差の大きい制御の初期にあつて
は、設定温度を制御温度が大きく上まわるオーバ
トラベルTが生じるという問題がある。
例えば、第2図は、パイプ体aの長さを8cmと
し、設定温度を200℃にセツトした際のサーモス
タツトの動作特性図である。図に示すように、制
御の初期においては制御温度が240℃にもなり、
40℃ものオーバトラベルTが発生してしまう。こ
れは主として線膨張係数の大きいパイプ体aの熱
伝達の遅れによるもので、パイプ体aにおいてそ
の熱的結合部Aと熱的非結合部Bとが安定して伸
長しないためである。そして、このようなオーバ
トラベルTは特に制御の初期、または被検出物の
温度変化が激しい場合に発生しやすい。
本考案は、熱伝達に要する時間による動作遅れ
を有効に防止し、被検出物の温度を確実に検出し
て正確な制御を行なうサーモスタツトを提供する
ことを目的とするものである。
〔考案の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本考案は、先端を閉塞するとともに後端を開口
し線膨張係数の大きい金属からなるパイプ体と、
このパイプ体の内部に設けられて一端がパイプ体
の先端奥部に固定され線膨張係数の小さい金属か
らなる棒状体と、上記パイプ体の後端の開口部に
固定されるとともに上記棒状体の他端が連結され
かつスイツチ作動部を有する板ばねと、この板ば
ねのスイツチ作動部によつて作動されるスイツチ
とを備え、上記パイプ体と棒状体との伸縮差によ
りスイツチを作動するサーモスタツトにおいて、
上記パイプ体と棒状体とのいずれか一方の被検出
物に対する熱的非結合部側に、パイプ体と棒状体
とのいずれか他方の金属と線膨張係数のほぼ等し
い金属からなる補正部材を設けたものである。
(作用) 本考案では、被検出物の温度により、線膨張係
数の大きなパイプ体が線膨張係数の小さい棒状体
に対して伸縮し、板ばねを作動してそのスイツチ
作動部によりスイツチをオン・オフする。この
際、スイツチのオン・オフ作動は、主として被検
出物に対する熱的結合部Aにおけるパイプ体と棒
状体との伸縮差により行なわれる。すなわち、被
検出物に対する熱的非結合部Bにおいては、パイ
プ体と棒状体とのいずれか一方に補正部材が設け
られていて、熱的非結合部Bではパイプ体と棒状
体とのいずれか一方と、いずれか他方の補正部材
とがほぼ同様に伸縮する状態となつているので、
両者はほぼ同様の時間遅れをもつて伸縮し、その
ため、熱的非結合部Bにおけるパイプ体と棒状体
との伸縮差はほとんどなく、この部分はスイツチ
を作動する板ばねへの連結部としての機能が主と
なつている。したがつて、熱的非結合部Bにおけ
るパイプ体の熱伝達に要する時間による動作遅れ
は生じない。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。
第3図において、1は被検出物の温度を検出す
る深さL1のサーモスタツト取付孔であり、周囲
を熱伝導率のよいアルミ材で形成されている。
11は上記取付孔1に取付けられるサーモスタ
ツトであり、取付孔1に取付けられて被検出物の
温度を検出する検出部12と、この検出部12に
より作動されるスイツチ部13とを備えている。
上記サーモスタツト11の検出部12は、先端
を閉塞するとともに後端を開口した円筒状のパイ
プ体21を有し、このパイプ体21はステンレス
等の線膨張係数の大きい金属によつて形成され、
その軸方向に長さL2を有している。このパイプ
体21の内部には、アンバー体22が設けられて
いる。このアンバー体22は、一端がパイプ体2
1の先端奥部21aに固定された長さlaの棒状体
23と、この棒状体23に接続されてパイプ体2
1の開口部21b側に配した長さlbの補正部材2
4とをもつて形成されており、この補正部材24
の先端はパイプ体21の開口部21bからやや突
出している。そして、上記棒状体23は線膨張係
数の小さい金属で形成されており、温度による膨
張は無視することができ、また、補正部材24は
パイプ体21との線膨張係数がほぼ等しい金属、
例えば、ステンレス等の同一の金属で形成されて
おり、パイプ体21と同じ熱伝達の遅れをもたら
すことができる。この補正部材24と棒状体23
との接合部25は、互いにその端部に形成した段
部を重ね合せて接合されている。
26はステンレス等製の板ばねで、この板ばね
26は、一端がパイプ体21の後端の開口部21
b上側に固定されているとともに、中間部にアン
バー体22の他端、すなわち、補正部材24の先
端が連結固定され、さらに、板ばね26の他端に
スイツチ作動部27が設けられ、このスイツチ作
動部27は、パイプ体21とアンバー体22の温
度による伸縮差で上下動し、上記スイツチ部13
のスイツチ32をオン・オフする。
なお、パイプ体21は取付孔1にL3の深さ挿
入され、検出部12と取付孔1との間の熱的結合
部Aを形成している。そして、この取付孔1から
露出している検出部12は、取付孔1との熱的非
結合部Bとなり、この熱的非結合部Bに上記補正
部材24が位置している。
また、上記スイツチ部13においては、パイプ
体21の開口部21b下側からその軸方向にスイ
ツチ取付板31が連設され、この取付板31上に
上記スイツチ32が設けられている。このスイツ
チ32は、取付板31上に固定された台部33
と、この台部33にそれぞれ一端が固定され他端
をパイプ体21の開口部21bに向けた上下方向
に相対向する一対の接点板34,35とで形成さ
れている。そして、この一対の接点板34,35
のうち、その下方に位置する接点板34は上方に
位置する接点板35より長く形成され、上記スイ
ツチ作動部27の下方位置で、温度変化によるス
イツチ作動部27の上下動により押し下げまたは
解放されてスイツチ32をオン・オフするように
なつている。
次に、作動を説明する。
被検出物の温度、すなわち、検出部12におい
て検出する温度が高くなると、線膨張係数の大き
なパイプ体21が伸長し、これに対しアンバー体
22の棒状体23の伸びは小さいため、板ばね2
6はアンバー体22の先端により下方へ向けて引
き下げられる状態となる。そして、所定温度に達
した際、板ばね26はそのスイツチ作動部27を
もつて下方の接点板34を上方の接点板35から
開離するよう押し下げ、スイツチ32をオフす
る。
逆に、検出部12において検出する温度が低く
なると、線膨張係数の大きなパイプ体21が収縮
し、相対的にアンバー体22の棒状体23は伸長
した状態となるため、板ばね26は接点板34か
ら離れるようアンバー体22の先端により押し上
げられ、接点板34は上方の接点板35に当接す
る状態に復帰し、スイツチ32はオンされる。
この際、スイツチ32のオン・オフ作動は、主
として被検出物に対する熱的結合部Aにおけるパ
イプ体21と棒状体23との伸縮差により行なわ
れる。すなわち、被検出物に対する熱的非結合部
Bにおいては、棒状体23に補正部材24が設け
られていて、熱的非結合部Bではパイプ体21と
棒状体23の補正部材24とがほぼ同様に伸縮す
る状態となつていることにより、両者はほぼ同様
の時間遅れをもつて伸縮し、そのため、熱的非結
合部Bにおけるパイプ体21と棒状体23との伸
縮差はほとんどなく、この部分はスイツチ32を
作動する板ばね26への連結部としての機能が主
となつている。したがつて、熱的非結合部Bにお
けるパイプ体21の熱伝達に要する時間による動
作遅れは生じない。
次に、例えば被検出物の温度を200℃に制御す
るようサーモスタツト11をセツトする動作を説
明する。
例えば、パイプ体21の長さL2=8cm、この
パイプ体21を形成する金属としてのステンレス
の線膨張係数α=18.4×10-6〔cm/cm/℃〕、室温
20℃とすると、温度Tにおけるパイプ体21の伸
びΔLTは、 ΔLT=α・L・(T−20) =(18.4×10-6)×8×(T−20) で表わされる。
仮に、第1図の従来例に示すように、アンバー
体22に補正部材24を用いない場合に、制御の
開始に当つて設定温度200℃に対し被検出物の温
度が240℃となり、40℃のオーバトラベルが発生
した場合を想定し、これを補正することについて
考える。
まず、パイプ体21全体がほぼ均一に240℃に
なつた場合の伸びΔL240は、 ΔL240=(18.4×10-6)×8×(240−20) =0.324〔mm〕 となり、同様にして200℃におけるパイプ体21
の伸びΔL200は、 ΔL200=(18.4×10-6)×8×(200−20) =0.265〔mm〕 となる。そして、この両者の間の伸びの差ΔL40
は、 ΔL40=ΔL240−ΔL200=0.059〔mm〕 となり、これが40℃のオーバトラベルの原因とな
る。
したがつて、アンバー体22の熱的非結合部B
に位置する補正部材24の長さlbを、 lb=ΔL40/{α・(T−20)} =0.059×10-1/(18.4×10-6×180) =1.8〔cm〕 に設定すれば、補正部材24はパイプ体21と同
じ線膨張係数を有しかつ熱伝導率を有するので、
熱的非結合部Bにおいてパイプ体21と補正部材
24は同様の時間遅れをもつて伸縮する。
したがつて、補正部材24の長さlbを1.8cmに
セツトして設定温度を200℃に設定することによ
り、第4図のように、オーバトラベルもなく被検
出物の温度を200℃に制御することができる。
また、補正部材24の長さlbを調整することに
より任意にオーバトラベルの値を制御することが
できる。
なお、実際においては、パイプ体21とアンバ
ー体22の棒状体23との間に熱伝達特性の相違
があり、補正部材24の長さlbは上記計算値に若
干の補正が必要となる。
次に、第5図は他の実施例を示すものであり、
アンバー体22には補正部材を設けずに、パイプ
体21と同じ径を有する円筒状の補正部材24を
パイプ体21の熱的非結合部B側に連設したもの
である。
この場合、補正部材24は棒状体23と同様の
線膨張係数の極めて低い金属をもつて形成されて
おり、温度変化による伸縮の時間遅れは無視でき
る。
したがつて、補正部材24とパイプ体21との
接合部25を取付孔1の入口付近に位置させるこ
とにより、パイプ体21はほぼその全体が熱的結
合部Aに位置することとなる。このため、サーモ
スタツト11は温度変化を熱的結合部Aにあるパ
イプ体21の伸縮をもつて確実に検出して動作す
ることとなり、かつ、熱的非結合部Bにある棒状
体23とパイプ体21の補正部材24との伸縮差
はほとんどなく、前記と同様に、熱伝達に要する
時間による動作遅れは生じない。
〔考案の効果〕
本考案によれば、被検出物の温度により、線膨
張係数の大きなパイプ体が線膨張係数の小さい棒
状体に対して伸縮し、板ばねを作動してそのスイ
ツチ作動部によりスイツチをオン・オフするが、
この際、スイツチのオン・オフ作動は、主として
被検出物に対する熱的結合部におけるパイプ体と
棒状体との伸縮差により行なわれ、すなわち、被
検出物に対する熱的非結合部においては、パイプ
体と棒状体とのいずれか一方に補正部材が設けら
れていて、熱的非結合部ではパイプ体と棒状体と
のいずれか一方と、いずれか他方の補正部材とが
ほぼ同様に伸縮する状態となつていることによ
り、両者はほぼ同様の時間遅れをもつて伸縮し、
そのため、熱的非結合部におけるパイプ体と棒状
体との伸縮差はほとんどなく、したがつて、熱的
非結合部におけるパイプ体の熱伝達に要する時間
による動作遅れは生ぜず、被検出物の温度を確実
に検出して正確な制御を行なうことができる。そ
して、特に、温度制御の初期において、さらには
被検出物の温度変化が激しい場合においても設定
値に対する制御温度のずれを最少とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のサーモスタツトの断面図、第2
図はその制御特性図、第3図は本考案のサーモス
タツトの一実施例を示す断面図、第4図はその制
御特性図、第5図は本考案のサーモスタツトの他
の実施例を示す断面図である。 11……サーモスタツト、21……パイプ体、
21a……先端奥部、21b……開口部、23…
…棒状体、24……補正部材、26……板ばね、
27……スイツチ作動部、32……スイツチ、A
……熱的結合部、B……熱的非結合部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 先端を閉塞するとともに後端を開口し線膨張
    係数の大きい金属からなるパイプ体と、 このパイプ体の内部に設けられて一端がパイ
    プ体の先端奥部に固定され線膨張係数の小さい
    金属からなる棒状体と、 上記パイプ体の後端の開口部に固定されると
    ともに上記棒状体の他端が連結されかつスイツ
    チ作動部を有する板ばねと、 この板ばねのスイツチ作動部によつて作動さ
    れるスイツチとを備え、 上記パイプ体と棒状体との伸縮差によりスイ
    ツチを作動するサーモスタツトにおいて、 上記パイプ体と棒状体とのいずれか一方の被
    検出物に対する熱的非結合部側に、パイプ体と
    棒状体とのいずれか他方の金属と線膨張係数の
    ほぼ等しい金属からなる補正部材を設けたこと
    を特徴とするサーモスタツト。 (2) パイプ体と棒状体とのいずれか一方に設けら
    れた補正部材として、パイプ体と棒状体とのい
    ずれか他方の金属と同一の金属を用いたことを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載
    のサーモスタツト。 (3) 補正部材は、棒状体の熱的非結合部位置に設
    けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第1項または第2項記載のサーモスタツト。 (4) 補正部材は、パイプ体の熱的非結合部側に連
    設したことを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項または第2項記載のサーモスタツト。
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