JPH0232046B2 - Seikeiroorusutando - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は溶接造管機における成形ロールスタン
ドの改良に関する。

従来の技術 溶接造管機の成形ロールは一般に強圧がかけら
れて造管材料を成形するため磨耗が激しく、その
都度取替えなければならない。また、仕掛成形管
径が変ると該管径に適合する表面カーブのものと
入替えねばならないなど、交換頻度が高い。しか
して、この交換のため、従来のスタンド構造は、
(1)被駆動側ロールスタンドと上下ロール軸との組
付けを外して該ロールスタンドを取外し、上下ロ
ールを夫々の軸から抜きとつて代りのロールを装
着し、再び元通りに組付けるようにしたもの、(2)
予備のスタンド、成形ロールおよびベツド組付品
一式を用意しておき、組付いたままの上記一式を
駆動軸のカツプリング部分から取り外して交換す
るようにしたもの、(3)造管流れ方向に沿う水平軸
のまわりに上下左右四方に夫々成形ロール組付品
を備え、前記水平軸を軸として90度ずつ直面内に
回転させて１組付品単位で交換可能としたものお
よび、(4)造管流れ方向に対して左右に１組宛の成
形ロール組付品を備え、これら２個の組付品は同
一ベツドを有し、該ベツドはベース上を左右に摺
動可能とされ、運転時には何れか１個の組付品が
造管ライン上に位置するようにしたもの等があつ
た。

発明が解決しようとする問題点 併し乍ら上記の従来の製造によると、(1)の場
合、被駆動側スタンドを取り外してロールを取替
えるのに多大な時間と労力がかかり、その間、造
管機は停止するので生産性が低い。(2)の場合には
造管サイズ毎に予備の組付品を夫々１個宛備えて
おくことは保管場所等の関係から困難なため、必
要に応じて予備のスタンドに所要径のロールを装
着して交換せざるを得ず、前記と同様生産性が低
下する。また(3)では、停止時間が少なくなる効果
はあるが設備が大がかりとなり、最大限、４種類
の径の組付品しか用意しておけない。更に、(4)で
も前記(3)と同様左右に摺動させるための広い場所
を必要とし、２種類の径の組付品しか用意でき
ず、他の径のロールが必要な場合には矢張り、前
記(1)，(2)と同様に停止時間が長くなる等の問題点
があつた。

本発明はこれらの欠点を概ね解決し、成形ロー
ルの所要径に応じて短時間で、容易にロール交換
を可能とし、生産性の低下を防ぎ、安価で、場所
もとらず、かつ、メンテナンスの作業性を高める
ことを可能とした成形ロールスタンドを提供する
ことを目的とする。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するため本発明の構成は、上下
ロール軸３，４の一方側端部が被駆動側ロールス
タンド１２に支承され、これらロール軸の他方側
端部は嵌合雄軸３１，４１となつており、これら
嵌合雄軸は駆動側ロールスタンド１１上におい
て、上下駆動軸５ａ，５ｂに連結された嵌合雌軸
７ａ，７ｂに対して夫々、キー３２，４２を介し
て同軸状態に嵌挿されている。そして、前記被駆
動側ロールスタンド１２はスタンドベツド２上を
反駆動側へ摺動可能とされたハーフベツド２ａに
立設されていることである。

実施例 以下本発明を図面に示す一実施例にもとづいて
設明する。

第１図において、本発明の成形ロールスタンド
１は、駆動側スタンド１１と被駆動側スタンド１
２に上ロール軸３および下ロール軸４が回転自在
に支承され、該上、下ロール軸３，４には夫々上
ロール３ａ、下ロール４ａがキー止め固定され
る。そして、駆動側ロールスタンド１１はスタン
ドベツド２に、また、被駆動側ロールスタンド１
２は、前記スタンドベツド２上を反駆動側方向へ
摺動自在とされたハーフベツド２ａに立設されて
いる。上下駆動ロール軸３，４は、夫々、ユニバ
ーサルジヨイントからなる上下駆動軸５ａ，５ｂ
からカツプリング６，６を経て駆動側スタンド１
１上において嵌合雌軸７ａ，７ｂがベアリング９
を介して支承駆動され、これによつて回転が付与
される。即ち、本発明によると、前記上ロール軸
３および下ロール軸４は一方端部が被駆動側ロー
ルスタンド１２に支承され、これらロール軸の他
方側端部は嵌合雄軸３１，４１となつている。上
下の嵌合雄軸３１，４１は夫々前記嵌合雌軸７
ａ，７ｂに対して同軸状態に嵌挿されキー３２，
４２によつて回り止めされている。

スタンドベツド２には前記ロール軸方向に沿つ
て駆動される油圧シリンダ８が取付けられ、該シ
リンダ８によりハーフスタンド２ａがベツド２上
を一方側へ移動させ、嵌合雄軸３１，４１を嵌合
雌軸７ａ，７ｂから引抜くような構造となつてい
る。

上下ロール軸３，４には上下ロール３ａ，４ａ
が装着される部分にキー溝３ｂ，４ｂが設けら
れ、図示しないキーによつて回り止めおよび該軸
方向への位置決めがなされる。

上下ロール３ａ，４ａを交換するには、油圧シ
リンダ８を作動させ、ハーフスタンド２ａ一方側
へ移動させ、前記嵌合雄軸３１，４１を嵌合雌軸
７ａ，７ｂから離脱させたのち、上下ロール軸の
雄軸側部分を適当な手段で吊持したまま、例えば
第２図示の如く、被駆動側ロールスタンド１２を
水平面内180度回転させる。この姿勢において、
上下ロール３ａ，４ａの交換が行なわれるので、
作業は容易でしかも、予備品は、仕掛り管径に合
つたサイズのロールだけあれば良い。ロール交換
の終つたスタンド１２は前記と逆の順序で夫々の
ロール軸３，４を駆動軸５ａ，５ｂに組付けられ
て取替作業が完了する。

取替作業は、上記実施例のほか、嵌合が外され
た被駆動側ロールスタンド１２をクレーンなどに
より吊り上げて他の場所に運んで行つて実施して
もよい。

本発明は、溶接造管機の成形ロールのほか、同
種の他のロールスタンドにも適用できる。

発明の効果 本発明は、以上の如くロール軸が被駆動側ロー
ルスタンドに支持されたまま駆動軸から離脱され
るので、ロール交換作業が容易に短時間に実施で
きることとなり、該作業のための造管機等の停止
時間を短縮でき、それにともなう造管機の稼動率
が大幅に向上した。そのうえ、本発明によると、
大がかりな設備を必要とせずまた、広い据付面積
も不要となる。更に、予備品として、取替用のロ
ールのみを用意しておけば足りるので補修費が大
幅な節約となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す一部切欠正面
図、第２図は補修作業状態を示す要部正面図であ
る。 １……ロールスタンド、１１……駆動側ロール
スタンド、１２……被駆動側ロールスタンド、２
……スタンドベツド、２ａ……ハーフベツド、３
……上ロール軸、４……下ロール軸、３１，４１
……嵌合雄軸、３ａ……上ロール、４ａ……下ロ
ール、５ａ，５ｂ……駆動軸、７ａ，７ｂ……嵌
合雌軸、８……油圧シリンダ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上下のロール軸３，４の一方側端部が被駆動
   側ロールスタンド１２に支承され、これらロール
   軸の他方側端部は嵌合雄軸３１，４１となつてお
   り、これら嵌合雄軸は駆動側ロールスタンド１１
   上において、上下駆動軸５ａ，５ｂに連結された
   嵌合雌軸７ａ，７ｂに対して夫々、回り止めされ
   て同軸状態に嵌挿され、前記被駆動側ロールスタ
   ンド１２はスタンドベツド２上を反駆動側へ摺動
   可能とされたハーフベツド２ａに立設されている
   ことを特徴とする成形ロールスタンド。