JPH02319Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、透視図を画く時の定規に関するも
のである。

従来、透視図用の定規に変るものとして、一辺
が1m位の用紙に線が多数引いてあり、それぞれ
の線の延長線上において１点に集まる様にした線
が等間隔に引かれているものはある。これを使用
する時はその線の上に薄い紙をのせ、上から透か
して見ながらその引かれた等間隔の線に沿つて、
線を描き透視図を画くので、用紙が少しでも厚い
と下の線が見づらく、非常に画きにくい、又透視
する角度の違う透視図を同じ用紙に画く場合には
線の引いてある1m四方の紙を、それぞれの角度
に合わせて引かれた紙が、数枚必要となり紙が大
きいので大変扱いが不便である。

本案はそのような欠点を除く為に考えたもので
これを図面について説明すれば、 (イ) 長方形の板１に第１図のように半径の長さの
異つた円弧型のみぞ２，３，４を堀る。

(ロ) 定規５の一端を第１図のように階段型７にし
た端に、円弧型のみぞ２，３，４に一致するよ
うに、２つの突起部６ａ，６ｂを取付ける。

(ハ) 第２図のように長方形の板１の円弧型のみぞ
４に定規５の突起部６ａ，６ｂをはめ込み、長
方形の板１を押えながら定規５を矢印方向Ａ，
Ｂに移動させて使用する。

本案は以上のような構造であるから、線を画こ
うとする用紙の質には一切関係がなくどんな紙の
質でも使用できる。又透視する角度の違う透視図
を同じ用紙に画く場合は、定規５の突起部６ａ，
６ｂを長方形の板１の半径の長さの異つた円弧型
のみぞ４から、３又は２へはめ変えるだけで透視
する角度の違う透視図を画くことが出来る。更に
２，３，４の円弧だけでなく、あらゆる透視角度
に対応する円弧型のみぞを準備しておけば、いか
なる透視図を画くことも可能である。

なお、円弧型のみぞを堀つた板１の形状はみぞ
と同様な円弧型の板にしてもよい。

この透視図定規を使用する方法としてここに２
消点透視図によつて建物を作図する方法を説明す
ると第３図のように水平線上にある点Ｏおよび
O′を視点としＸおよびＹを結ぶ縦の直線を稜線
とする建物を２消点透視図によつて作図する場
合、角度XOYおよびXO′Yが決定されたならば
本案の目盛を付した定規５の下面の一端の両隅に
設けた２つの突起部６ａ，６ｂを板１に堀つた円
弧型のみぞ２，３，４のうち半径の長さが直線
OXまたはOYに相当するいずれか一つのみぞに
はめ込み矢印方向ＡまたはＢに移動させた時、定
規５の目盛側の端縁部が直線OXおよびOYに一
致するように透視図を画く紙面の上に置き、円弧
型のみぞ２，３，４を設けた板１を押えて定規５
を矢印方向ＡおよびＢに移動させて建物の窓枠の
上下部分等の細部を作図する。この時作図する用
紙が小さくて、視点ＯおよびO′が用紙の縁より
も大変外側に位置し長い定規を使用しても届かな
い時、あるいは非常に不便である時など、本案の
透視図用定規を使用すれば、視点ＯおよびO′の
位置が用紙の外側のどの位置にあろうとも紙面の
外側の視点ＯまたはO′の位置から紙面上に置い
た板１の円弧型のみぞまでの長さに相当する半径
の円弧型のみぞを選び出し、そのみぞに定規５の
下面の一端の両隅に設けた２つの突起部６ａ，６
ｂをはめ込み矢印方向ＡまたはＢ方向に移動して
使用すれば目的とする２消点透視図による建物の
窓枠の上下の線、つまり視点ＯまたはO′から出
て稜線と交わる線の一部を引く時等の細部にわた
り作図することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の斜視図、第２図は本案の使用状
態を示す斜視図、第３図は紙面の上に本案の透視
図用定規を置き建物の輪郭線を作図した状態を示
す平面図。 １……長方形の台、２，３，４……円弧型のみ
ぞ、５……定規、６ａ，６ｂ……突起部、７……
階段型の部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長方形の板１の上面に、中心が同方向で、半径
   の異なつた数本の円弧型のみぞ２，３，４を堀り
   そのみぞに嵌め合いが一致するように、上面に長
   さ目盛を有する定規５の下面の一端の両隅に２つ
   の突起部６ａ，６ｂを設けた透視図用定規。