JPH0231617A - 植物栽培装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、野菜等を栽培する植物栽培装置に関するも
のである。

〔従来の技術〕

従来より、家庭等で簡単に野菜花卉類等を栽培できるよ
うにした、いわゆるホームブランクが種々提案されてい
る。その多くは、簡便な水耕栽培を行えるように、ロッ
クウール等の培地を容器に収め、上部に種子を載置した
ものである。

〔発明が解決しようとする課題］ しかしながら、従来のホームブランクは、植物栽培のた
めに、かなり高さのある培地を必要とするため、輸送や
持ち運び等に嵩張り、取り扱い性に劣っていた。

また、家庭等で栽培する場合、水の必要■がわからない
ため、水をやりすぎて植物を腐らせてしまうおそれがあ
った。とくにピートモス等の吸水性の高い培地ではこれ
を直接水に浸すと過湿になりやすく、この傾向が一層顕
著である。

したがって、この発明の目的は、使用前はコンパクトで
取り扱い性にすぐれるとともに、給水量を常に適正なも
のに保つことができる植物栽培装置を提供することであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

この発明の植物栽培装置は、弾性材料層の上部に、吸水
すると体積が膨張するピートモス層を積層し、さらにこ
のピートモス層の上部または内部に種子を配設し、前記
弾性材料層を高さ方向に圧縮した状態でそれら全体を水
溶性物質で包みもしくは束ね、この水溶性物質の外面を
伸長する吸水性シートで被覆してなる植物栽培材料と、
この植物栽培材料を載置する底板と、この底板から立設
された枠板とからなり、前記植物栽培材料を収容すると
ともに、水を入れる水溜めを兼ねた容器と、 前記植物栽培材料を囲んで前記容器の底板上に立設され
、前記弾性材料層の圧縮が解かれかつ前記ピートモス層
が吸水して膨張した状態で植物栽培材料の周面を覆う高
さを有するとともに、折り畳み可能にした筒体とを備え
たものである。

ここで、前記弾性材料層は、圧縮が解除された状態では
ピートモス層を水溜めの水面より上方に維持できるだけ
の厚みを有する。

〔作用〕

この発明における植物栽培材料は、水溶性物質で包みも
しくは束ねることにより弾性材料層が圧縮され、かつピ
ートモス層は吸水していない状態では体積が小さくなっ
ているので、全体の体積は小さくなっている。したがっ
て、この植物栽培材料を容器内に収容し蓋をすると、コ
ンパクトになり、しかも付属の筒体も折り畳み可能であ
るので、容器と共に、あるいは容器内に収容して、どこ
へでも簡単に持ち運びでき、取り扱いが容易になる。

また、使用に際しては、折り畳んだ筒体を広げて、容器
内に植物栽培材料を囲むようにして立設し、ついで容器
内に水を入れる。これにより、水溶性物質が水に溶け、
弾性材料層の圧縮が解除され、弾性材料層は高さ方向に
伸長し、ピートモス層を持ち上げてピートモス層が直接
水溜め容器の水の中に置かれるのを妨げる。また、水溶
性物質が溶けることによりその外面を被覆した吸水性シ
ートがピートモス層に接触するため、容器内の水を吸収
した吸水性シートからピートモス層に水が供給され、ピ
ートモス層が膨張する。このとき、ピートモス層は主と
して上方に伸長して所定の高さになる。

さらに、使用時（栽培時）には、容器内に水を供給して
いる限り、水は吸水性シートの有する毛細管現象によっ
て吸い上げられてピートモス層に必要な水が供給される
ので、水を不必要にやり過ぎるのを防止することができ
る。

なお、この発明における吸水性シートには、繊維自体が
吸水性の織布のほか、非吸水性の合成繊維の織布であっ
ても毛細管現象によって水を吸い上げる機能を有するも
のも含まれる。

〔実施例〕

この発明の一実施例を第１図〜第７図に示す。

第１図はこの実施例における植物栽培材料１を示してお
り、弾性材料層２（独立気泡のスポンジ層等）と、肥料
層３を介してこの弾性材料層２上に積層されたピートモ
ス１！！４と、このピートモス層４の上部に配設された
種子５と、これらを収納し前記弾性材料層２を高さ方向
に圧縮した水溶性物質８と、この水溶性物質８の少なく
とも両側面から表面を覆った吸水性シート７（耐水性の
ガーゼ等）とからなる。

前記水溶性物質８としては、水溶性の紙やフィルム（た
とえばポリビニルアルコールの変性タイプのもの）など
を使用することができる。このものは内部に前記弾性材
料層２、肥料層３、ピートモスＮ４および種子５を収納
した状態で、開口を熱融着、接着等により塞いで使用さ
れる。

前記ピートモス層４は植物が成育する培地となるもので
あって、古代の水ごけ等が堆積して形成されたものであ
る。このものは吸水すると約７〜８倍にも膨張する性質
を有するので、乾燥状態では植物栽培材料１をコンパク
トなものにすることができる。また、必要な肥料をあら
かじめピートモス層４に含有させておくと、使用時に肥
料を投入する手間を省くことができる。

本例では、このピートモス層４に含有させた肥料に加え
て、弾性材料層２とピートモス層４との間には肥料Ｎ３
が挟着され、栽培時にはピートモス層４を通して植物に
栄養分が供給されるが、このことはこの発明にとって不
可欠な要素ではない。

この肥料層３は必要な肥料を紙等のシートに接着したも
のが便利であるが、粒状あるいは粉状であってもよい。

前記弾性材料層２としては、独立気泡を有する非吸水性
のスポンジがよい。

なお、種子５はピートモス層４の上部に配置したが、ピ
ートモス層４の内部に埋設してもよ（、植物の種類に応
じていずれかを適宜採用すればよい。

前記吸水性シート７はその側面部分をたるませ、かつ植
物栽培材料１の底部で両端片を余裕をもたせて重ね合わ
せ水溶性接着剤１７で仮接着したものであるが、ピート
モス層４および弾性材料Ｎ２の伸長に対応して伸びるこ
とができる形態であればよく、必ずしも本例と同一にす
る必要はない。

かかる植物栽培材料１は、コンパクトで嵩張らないもの
であるため、第２図に示すように、ブック形にした容器
９内に収容することができる。この容器９は耐水性の板
材から構成され、底板９ａが蓋板９ｂと一側辺で一体に
形成されている。蓋板９ｂは、使用時には、第２図の矢
印Ａの方向に折り返し、第３図に示すように底板９ａの
下面に配置する。なお、容器９の内部には植物栽培材料
１と共に後述の筒体１１を折り畳んで収容できるように
隙間が形成される。

底板９ａの上面の周囲には、枠板１０が立設される。こ
の枠板１０は容器の側壁として機能するとともに、植物
栽培材料１の使用時には、容器９内に水を入れるときの
水量を規制するものとなる。

第３図に示すように、蓋板９ｂを底板９ａの下側に折り
返した状態で枠板１０の内方に植物栽培材料１を囲むよ
うにして筒体１１を立設する。この筒体１１は、たとえ
ば内面を樹脂コーティングした紙などの耐水性材料でつ
くられ、第４図に示すような形状を有する。表面にはこ
の植物栽培装置の使用方法を記載した使用説明書あるい
は植物の名称等を記載した紙１２が貼着されている。

筒体１１は、第５図に示すように、４つに折り畳んで、
持ち運びが便利なようにコンパクトにしている。

この実施例の植物栽培装置を使用するときには、第３図
に示すように、容器９の枠板１０の内方に筒体１１を立
設し、容器９内に水１３を注入する。

これにより、水溶性物質８が水に溶けて破断され、弾性
材料層２が上方に伸長する。また、ピートモス層４は吸
水によって膨張するが、膨張が主として高さ方向に行わ
れるように設計されているため、吸水の結果、植物の成
育に必要な高さを有する培地となる。植物栽培材料の膨
張した状態を第６図および第７図に示す。

このとき、吸水性シート７は予めたるんだ状態でかつ端
片を余裕をもって重ね合わせているため、ピートモス層
４の伸長に伴って容器９から上方に伸び、ピートモス層
４を覆っている。この吸水性シート７は容器９内の水を
吸い上げてピートモス層４から種子５に水分を供給する
働きをする。上面の吸水性シート７には植物の成育を阻
害しないように発芽のための穴１６が形成されている。

水に溶解した水溶性物質８はこれを形成する材質によっ
ては肥料としてそのまま利用することもできる。

弾性材料層２の伸長高さは、ピートモス層４が容器９内
の水に直接接触しないように、容器９の枠体１０の高さ
よりも高くなるように構成される。

この弾性材料層２はピートモス層４内の水切りとして機
能する。

栽培にあたっては、第６図に示すように、容器９内に水
を入れてやるだけでよい。この水は吸水性シート７によ
って吸い上げられ、ピートモス層４に伝わるので、常に
ピートモス層４およびその表面は適正な水分量を保つこ
とができ、その結果種子５に必要な水が供給される。

また、栽培後は、ピートモス層を庭の土などにまいてや
ればよいから、処分が簡単である。

なお、この実施例では、前記植物栽培材料１を収容する
容器９として、ブック形のものを使用したが、第８図に
示すように、上面に開閉蓋１４を設けた容器１５であっ
てもよい。この場合は、周壁１５ａが枠板となる。その
他は前述の実施例と同様である。かかる容器１５は、た
とえば宝石箱のような形状、模様の意匠を施すことによ
り、室内等に置くのに最適なものとなり、贈答用として
も利用できる。

容器としては、その他、皿状、椀状等の任意の形状のも
のが使用できる。

［発明の効果］ この発明によれば、以下の効果がある。

（ａ）　　使用前においては、弾性材料層は水溶性物質
への収納時に圧縮され、かつピートモス層は体積が小さ
くなっているので、植物栽培材料をコンパクトにして容
器に収容することができ、しかも付属する筒体も折り畳
み可能であるので、容器内に植物栽培材料と一緒に収容
して、簡単に持ち運びでき、取り扱いが容易になる。し
たがって、贈答用などに好適に使用できる。

（ロ）使用に際しては、植物栽培材料を容器内に！５！
置し、容器内に水を入れると、水溶性物質が水に溶解し
、弾性材料層の圧縮が解除されて高さ方向に伸長し、か
つ容器内の水を吸収したピートモス層が膨張して培地を
形成する。このとき、筒体を容器内に立設すると、培地
の倒壊あるいは崩れを防ぎ、かつ美観を与えることがで
きる。したがって、使用に際しては、特別な組立て作業
や培地の作成等の手間がいらず、簡単である。

（Ｃ）　　種子はピートモス層の上部にあらかじめ配置
されているため、種まきの手間もいらず、また所定位置
で確実に発芽させることができる。

（ｄ）　　栽培中は容器内に水を入れるだけでよく、水
は吸水性シートによって吸い上げられてピートモス層お
よび種子に必要な水を供給するので、水を不必要にやり
過ぎるのを防止することができる。

したがって、一般家庭の室内においても、特別の世話や
手間をかけずに、野菜花弁等の植物を簡単に栽培するこ
とができる。

（ｅ）　　栽培後は、ピートモス層を土の上に散布する
などすればよいから、処分も簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例における植物栽培材料の断
面図、第２図はこの植物栽培材料の収容状態を示す破断
斜視図、第３図は第２図に示す容器の蓋を開いた状態を
示す断面図、第４図はこの実施例における筒体の斜視図
、第５図はこの筒体の折り畳み状態を示す斜視図、第６
図は使用状態を示す断面図、第７図はその一部破断斜視
図、第８図はこの発明の他の実施例における植物栽培材
料の収容状態を示す斜視図である。 １−植物栽培材料、２・・−弾性材料層°、４−・・ピ
ートモス層、５・・・種子、７・・−吸水性シート、８
・・−・水溶性物質、９．１５・−・容器、１０−・枠
板、１１・−・筒体 第６図 第８図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）弾性材料層の上部に、吸水すると体積が膨張する
   ピートモス層を積層し、さらにこのピートモス層の上部
   または内部に種子を配設し、前記弾性材料層を高さ方向
   に圧縮した状態でそれら全体を水溶性物質で包みもしく
   は束ね、この水溶性物質の外面を伸長する吸水性シート
   で被覆してなる植物栽培材料と、 この植物栽培材料を載置する底板と、この底板から立設
   された枠板とからなり、前記植物栽培材料を収容すると
   ともに、水を入れる水溜めを兼ねた容器と、 前記植物栽培材料を囲んで前記容器の底板上に立設され
   、前記弾性材料層の圧縮が解かれかつ前記ピートモス層
   が吸水して膨張した状態で植物栽培材料の周面を覆う高
   さを有するとともに、折り畳み可能にした筒体とを備え
   た植物栽培装置。
2. （２）前記弾性材料層とピートモス層との間に肥料が挟
   着されている特許請求の範囲第（１）項記載の植物栽培
   装置。