JPH02308012A - プレキャストコンクリート布基礎部材の据付工法及び吊上げ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、プレキャストコンクリート布基礎部材（以下
、ＰＣコンクリート布基礎部材という。）の据付工法及
び吊上げ装置に関するものである。

［従来の技術］ 布基礎を施工するには、現場で型枠を組んでコンクリー
トを打設する方法が最も一般的であるが、製品精度が低
く、品質のばらつきが大きいという問題がある。

そこで、上記問題を解決するため、梁部とフーチング部
とが一体化されたＰＣコンクリート布基礎部材を工場で
製造し、複数個の該ＰＣコンクリート布基礎部材を現場
の施工床に載置した後、互いに接合する据付工法が普及
してきた。ここで、施工床とはＰＣコンクリート布布基
礎材を配置する面をいい、通常は根切り底に撒かれた栗
石や砂利の上面又は捨てコンクリートの上面であるが、
根切り底がそのまま施工床となる場合もある（本明細書
を通して同じ。）。

また、最近では梁部だけのＰＣコンクリート布基礎部材
を工場で製造し、該ＰＣコンクリート布基礎部材を前記
施工床に一定高さのスペーサを介して載置することによ
り、該ＰＣコンクリート布基礎部材の下端面を施工床か
ら浮かせて支持し、該施工床からＰＣコンクリート布基
礎部材の下部にかけてコンクリート又はモルタルを打設
することによりフーチング部を形成する据付工法も行わ
れるようになった。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、上記ＰＣコンクリート布基礎部材の据付工法
においても、次のような理由から布基礎の高さ、直線性
、対角寸法等を正確に合わせるのが難しいという問題が
あった。

■　まず、施工床は前記の通り根切り底に栗石等を撒い
て形成するなめ正確な高さが得られにくく、また、根切
り底の掘りむらや栗石等のばらつきによる起伏も有して
いる。上記据付工法では、この施工床にＰＣコンクリー
ト布基礎部材を直接又はスペーサを介して載置していた
ため、該施工床の影響を直接受けてしまい、布基礎高さ
を正確に調整するのが難しかった。

■　また、ＰＣコンクリート布基礎部材は重量が大きい
なめ、上記据付工法においてＰＣコンクリート布基礎部
材を一旦施工床に載置した後、さらに水平方向に動かし
て据付位置を調整するのは大変な作業であった。

また、前記スペーサはフーチング部に埋設されてしまい
、次の施工に再使用することができないという問題もあ
った。

本発明の目的は、上記問題を解決し、布基礎を簡単な作
業で正確な据付位置及び上端面高さに据付けることがで
きる新規なＰＣコンクリート布基礎部材の据付工法及び
吊上げ装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、請求項１のＰＣコンクリート
布基礎部材の据付工法では、ＰＣコンクリート布基礎部
材を施工床の上方に吊り上げた状態で、該ＰＣコンクリ
ート布基礎部材の上端面高さ及び据付位置を調整し、前
記施工床からＰＣコンクリート布基礎部材の下部にかけ
てコンクリート又はモルタルを打設するという方法をと
った。

このＰＣコンクリート布基礎部材は梁部とフーチング部
が一体化されたものでも、梁部だけのものでもよい。

また、請求項２のＰＣコンクリート布基礎部材の吊上げ
装置では、プレキャストコンクリート布基礎部材を跨ぐ
ようにして施工床又はその近傍に立つ脚部材を設け、該
脚部材の上に水平面内において自在に変位する移動テー
ブルを設置し、該移動テーブルに前記プレキャストコン
クリート布基礎部材を高さ調整自在に吊り上げる吊上げ
機構を設けた。

［作用コ 請求項１の布基礎据付工法によれば、ＰＣコンクリート
布基礎部材を施工床の上方に吊り上げた状態で上端面高
さの調整を行うなめ、施工床の影響を全く受けることな
く、正確かつ容易に調整することができる。同じくＰＣ
コンクリート布基礎部材を吊り上げた状態で据付位置の
調整も行うため、該ＰＣコンクリート布基礎部材の重量
が大きくてもこれを容易に動かして調整することができ
る。

続いて、施工床からＰＣコンクリート布基礎部材の下部
にかけてコンクリート又はモルタルを打設することによ
り、製品精度の高い布基礎を完成するととができる。す
なわち、梁部とフーチング部とが一体化されたＰＣコン
クリート布基礎部材の場合は、フーチング部と施工床と
の間に該コンクリート等が充填され、梁部だけのＰＣコ
ンクリート布基礎部材の場合は、該梁部の下部に該コン
クリート等によるフーチング部が形成される。

請求項２のＰＣコンクリート布基礎部材の吊上げ装置は
、脚部材をＰＣコンクリート布基礎部材を跨ぐようにし
て施工床又はその近傍に立たせて使用する。そして、吊
上げ機構を操作することにより、ＰＣコンクリート布基
礎部材を吊り上げるとともに上端面高さを調整すること
ができる。また、この状態で移動テーブルを水平面内に
おいて変位させることにより、ＰＣコンクリート布基礎
部材の据付位置を調整することもできる。なお、この吊
上げ装置はフーチング部に埋設しないので、次の施工に
繰り返し使用することもできる。

［第一実施例］ まず、本発明を具体化したＰＣコンクリート布基礎部材
の吊上げ装置の第一実施例について、第１図〜第４図を
参照して説明する。この吊上げ装置１は、第１図〜第３
図に示すように梁部だけのＰＣコンクリート布基礎部材
１５を吊り上げることも、第４図に示すように梁部とフ
ーチング部とが一体化されたＰＣコンクリート布基礎部
材１５を吊り上げることもでき、いずれの場合も各ＰＣ
コンクリート布基礎部材１５毎に２台以上使用される。

また、施工床１７については前述したように種々のケー
スがあるが、本実施例では根切り底１８に栗石１９を敷
設し、さらに捨てコンクリート２０を打設してなる施工
床を例示した。

さて、本実施例の吊上げ装置１は、ＰＣコンクリート布
基礎部材１５を跨ぐようにして施工床１７の両縁部に立
つ胛部材２と、該脚部材２の上に設置され水平面内にお
いて自在に変位する移動テーブル３と、該移動テーブル
３に設けられ前記　、ＰＣコンクリート布基礎部材１５
を高さ調整自在に吊り上げる吊上げ機構４とから構成さ
れている。

次に、これらの詳細を説明する。なお、本明細書におい
て前記ＰＣコンクリート布基礎部材１５の長さ方向を単
に長手方向といい、同じく板厚方向を直交方向という。

前記脚部材２は、ＰＣコンクリート布基礎部材１５を跨
ぐ二対の脚５と、各対の脚５の上端に取着されるととも
に互いに折曲可能に軸着された一組の上端部材６とから
なり、該上端部材６を折曲させることにより脚５を折り
畳み可能にしている。

上端部材６の中央部には直径３〜１５ｃｍ程度の大きな
逃がし穴７が貫設され、後述する調整用ボルトの変位を
逃がすことができる。また、脚５の上端部近くには脚間
隔の無用な拡がりを規制する連結部材８が架設され、該
連結部材８の脚５の折り畳みに対応して中央部で折曲す
るようになっている。また、脚５の下部には吊り上げた
ＰＣコンクリート布基礎部材１５を垂直に保つための一
対の垂直調整機構３３が取り付けられ、該垂直調整機構
３３は、下端部において脚５に傾動可能に軸着された傾
動部材３４と、該傾動部材３４の挟持溝３４ａに長さ調
節可能に挟持された当接部材３５と、該当接部材３５を
不使用時に止着するため脚５に設けられた止め具３６と
からなる。ＰＣコンクリート布基礎部材１５を垂直に調
整しながら、その両側面に測当接部材３５を当接させて
支持することにより、該ＰＣコンクリート布基礎部材１
５を垂直に保つことができる。さらに、各対の脚５の下
端には例えばチャンネル鋼材を用いた荷重分散部材９が
取り付けられ、脚５にかかるＰＣコンクリート布基礎部
材１５の荷重を分散することにより、脚５が施工床１７
に沈むことを防止している。

前記移動テーブル３は、上記上端部材６の上に摺動可能
に置かれた足片１０と、該足片１０上に固定されたテー
ブル板１１とからなり、外部から水平方向に押圧される
ことにより水平面内において自在に摺動変位するように
なっている。該テーブル板１１の中央部には後述する調
整用ボルトの貫通する挿通孔１２が設けられている。

前記吊上げ機構４は、上記挿通孔１２に連続するように
してテーブル板１１の上に回動可能に配設された雌ねじ
部材１３と、該雌ねじ部材１３に上下進退可能に螺合さ
れた調整用ボルト１４とからなる。該調整用ボルト１４
は挿通孔１２及び逃がし孔７を貫通して下方に延び、下
端部はＰＣコンクリート布基礎部材１５の上端面に埋設
された埋込ナツト１７に直接螺合される。

次に、上記吊上げ装置１を使用し、第１図〜第３図に示
す梁部だけのＰＣコンクリート布基礎部材１５を据え付
ける工法について工程順に説明する。

■　施工床１７の上方に、主筋及び配力筋を格子状に組
んだメツシュ状鉄筋２１と、ＰＣコンクリ−ト布基礎部
材１５とを配置する。

■　吊上げ装置１を上記ＰＣコンクリート布基礎部材１
５を跨ぐようにして施工床１７上に載置する。吊上げ機
構４のＴＡ整用ボルト１４を雌ねじ部材１３に螺合して
挿通孔１２及び逃がし穴７に通し、さらに下端部をＰＣ
コンクリート布基礎部材１５の埋込ナツト１６に螺合さ
せる。ここで、逃がし穴７が大きく設けられていること
から、該逃がし穴フの中心と埋込ナツト１６の中心とが
多少ずれていても、調整用ボルト１４を埋込ナツト１６
に容易に螺合させることができる。

続いて、雌ねじ部材１３を回して調整用ボルト１４を上
方へ徐々に引き上げ、ＰＣコンクリート布基礎部材１５
を吊り上げるとともに、その上端面高さを調整する。こ
の作業により、施工床１７の起伏の影響を全く受けるこ
となく、布基礎の高さを正確かつ容易に調整することが
できる。このとき脚２には大きな荷重がかかるが、前記
荷重分散部材６の働きにより施工床１７に沈むようなこ
とはなく、優れた安定性を発揮する。

■　上記のようにＰＣコンクリート布基礎部材１５を吊
り上げた状態で、移動テーブル３を外部から水平方向に
押圧して上端部材６の上面において摺動変位させる。こ
の作業により、ＰＣコンクリート布基礎部材１５の重Ｉ
が大きくてもこれを移動テーブル３及び吊上げ機構４と
ともに簡単に動かすことができ、据付位置を容易に調整
することができる。従って、布基礎の直線性、対角寸法
等の精度を容易に高めることができる。

また、ＰＣコンクリート布基礎部材１５の姿勢を垂直に
調整しながら、前記垂直調整機構３３の傾動部材３４を
傾動して再当接部材３５をｐｃコンクリート布基礎部材
１５の両側面に当接させることにより、該ＰＣコンクリ
ート布基礎部材１５を垂直に保つことができる。

■　ＰＣコンクリート布基礎部材１５下面の突出し鉄筋
２２と前記メツシュ状鉄筋２１とを結束又は溶接するこ
とにより固定し、施工床１７からＰＣコンクリート布基
礎部材１５の下部にかけてコンクリート又はモルタルを
打設することにより、フーチング部２３を形成する。ま
た、隣接して据え付けられる２つのＰＣコンクリート布
基礎部材１５の突き合わせ端面の間にもコンクリート又
はモルタルを打設する。

以上で、製品精度の高い布基礎の据付けが完了する。そ
の後は、前記吊上げ装置１をＰＣコンクリート布基礎部
材１５から外して、次の布基礎の据付けに繰り返し使用
することができる。

また、第４図に示すように梁部とフーチング部とが一体
化されたＰＣコンクリート布基礎部材１５を据え付ける
場合には、該フーチング部と施工床１７との隙間にコン
クリート又はモルタルを充填することを除き、上記工法
とほぼ同様に行うことができる。

［第二実施例］ 次に、第二実施例の吊上げ装置１について、第５図及び
第６図を参照して説明する。この吊上げ装置１は移動テ
ーブル３の構造において前記第一実施例と相違する。

この移動テーブル３は、上端部材６の上面に転動自在に
配設されたボール部材２４及びその保持板２５と、該ボ
ール部材２４の上に載せられたテーブル板２６と、該テ
ーブル板２６の移動機構２７とから構成されている。該
移動機構２７は、テーブル板２６と上端部材６に立設さ
れた二対の対峙板２８と、各対の対峙板２８に通された
２本の把手２９付き雄ねじ部材３０とからなり、各雄ね
じ部材３０は上端部材６側の対峙板２８においては単に
回動可能に軸着され、テーブル板２６側の対峙板２８に
おいてはこれに止着された雌ねじ部材３１に螺合されて
いる。また、前記上端部材６に立設された対峙板２８の
下端部は、ガイド部材３２によりスライド可能に支承さ
れている。従って、両雄ねじ部材２９を回すことにより
テーブル板２６を水平面内において自在に変位させるこ
とができる。

本実施例によれば、第一実施例と同様の効果を奏するこ
とは勿論のこと、前記移動テーブル３をさらにスムーズ
かつ容易に変位させることができる。

なお、本発明は前記実施例の構成に限定されるものでは
なく、例えば以下のように発明の趣旨から逸脱しない範
囲で任意に変更して具体化することもできる。

（１）脚部材２は施工床１７でなくその近傍に立たせる
こともできる。また、脚部材２の脚５は施工床１７又は
その近傍に安定して立つように複数本あればよく、その
具体的本数や形状は特に限定されない。また、前記上端
部材６の形状や構造も適宜変更することができる。

（２）移動テーブル３の構造も前記実施例に限定されず
、水平面内において自在に変位するものである限り適宜
変更することができる。

（３）吊上げ機構４の構造も前記実施例に限定されず、
例えば前記雌ねじ部材１３として治具を使わずに回せる
取手付きナツト等を使用することもできる。また、前記
調整用ボルト１４の下端部又は中空に形成した調整用ボ
ルト１４の中心軸部に、鎖、チェーン等の介装部材を取
り付け、該介装部材を例えばＰＣコンクリート布基礎部
材１５の上端面に設けたアイボルトに接続することもで
きる。

この場合、鎖、チェーン等の介装部材の揺動によるフレ
キシビリティにより、調整用ボルト１４に水平方向の無
理な力がかからなくなり、ＰＣコンクリート布基礎部材
１５の据付位置の調整をさらに容易にする。

［発明の効果］ 請求項１のＰＣコンクリート布基礎部材の据付工法によ
れば、施工床の影響を受けることなく、布基礎を簡単な
作業で正確な据付位置及び上端面高さに据付けることが
できる。

請求項２のＰＣコンクリート布基礎部材の吊上げ装置に
よれば、施工床の起伏の影響を受けることなく、布基礎
の据付位置及び上端面高さを正確かつ容易に調整するこ
とができ、該吊上げ装置を繰り返し使用することもでき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を具体化した第一実施例の斜視図、第２
図は同じく正面図、第３図は同じく側面図、第４図は同
実施例の別の使用態様を示す正面図、第５図は第二実施
例の要部斜視図、第６図は同じく要部断面図である。 １・・・吊上げ装置、２・・・脚部材、３・・・移動テ
ーブル、４・・・吊上げ機構、１５・・・ＰＣコンクリ
ート布基礎部材、１７・・・施工床。 特許出願人　　積水ハウス株式会社 昭和コンクリート工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、プレキャストコンクリート布基礎部材（１５）を施
   工床（１７）の上方に吊り上げた状態で、該プレキャス
   トコンクリート布基礎部材（１５）の上端面高さ及び据
   付位置を調整し、前記施工床（１７）からプレキャスト
   コンクリート布基礎部材（１５）の下部にかけてコンク
   リート又はモルタルを打設することを特徴とするプレキ
   ャストコンクリート布基礎部材の据付工法。 ２、プレキャストコンクリート布基礎部材（１５）を跨
   ぐようにして施工床（１７）又はその近傍に立つ脚部材
   （２）を設け、該脚部材（２）の上には水平面内におい
   て自在に変位する移動テーブル（３）を設置し、該移動
   テーブル（３）には前記プレキャストコンクリート布基
   礎部材（１５）を高さ調整自在に吊り上げる吊上げ機構
   （４）を設けてなるプレキャストコンクリート布基礎部
   材の吊上げ装置。