JPH02307815A - 過酸化窒素の製造法 - Google Patents

過酸化窒素の製造法

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JPH02307815A
JPH02307815A JP12429889A JP12429889A JPH02307815A JP H02307815 A JPH02307815 A JP H02307815A JP 12429889 A JP12429889 A JP 12429889A JP 12429889 A JP12429889 A JP 12429889A JP H02307815 A JPH02307815 A JP H02307815A
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水垂 克彦
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浩司 上野
Hideo Shimomura
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、四酸化二窒素(N204)(以下、これを
「過酸化窒素」と称する。)の製造法の改良に関する。
さらに詳しくは、反応塔下部の反応域および反応塔上部
の蒸留域を一体に連続して有する反応塔を使用して、該
反応塔下部の反応域において一酸化窒素の酸化と、該反
応塔上部の蒸留域において前記酸化反応によって生成し
た過酸化窒素の蒸留精製とを行い、該反応塔の塔頂から
導出された過酸化窒素を冷却して回収することによって
、主として一酸化窒素および二酸化窒素を含有し水分を
5容量%以下含有する混合ガスから液体過酸化窒素を製
造する方法に関するものである。
過酸化窒素は、酸化剤、ロケット燃料助燃剤等として多
くの用途を有するものであるが、特に、この発明で得ら
れる液体過酸化窒素は、安価で高品質のものであり、ピ
ッチ系炭素繊維を製造する際の不融化処理時の酸化性ガ
スとして好適に使用することができる。
〔従来技術の説明] 従来、液体過酸化窒素の製造法は、主として一酸化窒素
(No)および二酸化窒素(NOx)を含有する混合ガ
ス、または、過酸化窒素を製造する際に副生される三酸
化二窒素、一酸化窒素等の不純物を含有する粗NO2を
、酸素ガスの存在下に酸化して、過酸化窒素を生成し、
該過酸化窒素を含有する酸化反応ガスを精製した後、得
られた高純度の過酸化窒素ガスを冷却して液化すること
によって製造されていた。(特公昭48〜994号公報
など参照。) しかしながら、上記の製造法を工業的に実現するには、
一般的に装置が極めて煩雑になり、操作も複雑であるの
で、安定して効率よく液体過酸化窒素を製造することが
困難であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明の目的は、公知の技術における前述したような
問題点を解決することができるような、簡単な装置によ
って、しかも、簡単な操作によって、液体過酸化窒素を
工業的に効率よく製造する新規な方法を提供することで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、反応塔下部の反応域および反応塔上部の蒸
留域を一体に連続して有する反応塔を使用して、 一酸化窒素および二酸化窒素を主として含有し、かつ、
水分を5容量%以下含有する混合ガスと、酸素ガスとを
冷却された濃硝酸が循環されている前記反応塔下部の反
応域へ供給し、前記混合ガス中の一酸化窒素を酸化させ
て、過酸化窒素(N204)を生成させ、 該反応塔上部の蒸留域で、前記酸化反応ガスを、冷N2
0.液と接触させて精製して、 前記蒸留域を通過したN2O4を該反応塔の塔頂から取
り出し冷却してN2O4液を回収することを特徴とする
過酸化窒素の製造法に関する。
〔本発明の各要件の詳しい説明] 以下、図面も参考にしながら、この発明の詳細な説明す
る。
第1図は、この発明の過酸化窒素の製造法を実現するた
めの一例を示すフロー図である。
この発明は、第1図に示すように、例えば、(A)(N
o酸化過程] 反応塔下部の反応域101および反応塔上部の蒸留域1
02を一体に連続して有する反応塔1を使用して、 一酸化窒素および二酸化窒素を主として含有し水分を5
容量%以下含有する混合ガスと、酸素ガスとを、冷却さ
れた濃硝酸が循環されている前記反応塔下部の反応域1
01の下部へ供給し、該反応域101で前記混合ガス中
の一酸化窒素を酸化させて、二酸化窒素(No□)、過
酸化窒素(N2O2)および硝酸(HNO3)を生成さ
せ、(B)(N2O,精製過程〕 該反応塔上部の蒸留域102で、前記の生成したN O
x 、Nz OaオヨヒHN O3ヲ含ム酸化反応ガス
を、反応塔1の頂部から供給された冷N t Oa液と
接触させて精製して、 (C)(NzOi液化過程〕 該反応塔lの塔頂から、前記蒸留域102を通過したN
2O4を主成分とするガスを取り出し、該ガスを冷却し
てN2O4液となし回収すると共に、 (D)(HNO!抜出し過程] 一方、該反応塔下部の反応域101で、前記酸化反応に
よって生成したHNO3を前記冷却された濃硝酸に吸収
させ流下させ、該反応塔下部の反応域101の底部に溜
めて、該底部から濃硝酸として取り出すのである。
以下、この発明の製造法における前記各過程の操作をさ
らに詳しく説明する。
(No酸化過程について) この発明において、No酸化過程は、第1図に示すよう
に、一酸化窒素および二酸化窒素を主として含有し水分
を5容量%以下含有する混合ガスを、ライン10経出で
混合ガスブロワ−5に導き昇圧した後、ライン11を経
て、下部に反応域101および上部に蒸留域102を一
体に連続して有する反応塔1の該反応域101の下部へ
供給するとともに、0□ブロワ−6で加圧された酸素ガ
スをライン14経出で、前記混合ガスと同じく、前記反
応塔1の下部に位置する反応域101の下部へ供給し、
一方、後述するようにして、該反応域101の上部より
冷却された濃硝酸を循環・流下させながら、前記混合ガ
ス中の一酸化窒素を酸化して、No、 、N、O,およ
びHN O3を生成させるのである。
この発明の過酸化窒素の製造法における原料ガスは、上
記のように、総容量が100容量%となるようにして、
一酸化窒素、二酸化窒素および過酸化窒素から成る窒素
酸化物が95容量%以上、そして、水分が5容量%以下
含有される混合ガスであり、この窒素酸化物の組成は、
一酸化窒素の量に対する二酸化窒素(過酸化窒素を含む
)の量が容量比で0〜1.25であるものであることが
好ましい。
また、この原料ガスの圧力および温度としては、圧力が
O〜10kg/cnl G、好ましくは0〜5 kg 
/ crBG、そして、温度が10〜50°C1好まし
くは20〜40°Cのものが望ましいが、以下、−例と
して、圧力がOkg/cnlG(常圧)である場合につ
いて説明するものとする。
ところで、前記混合ガス中の水分濃度が5容量%より大
きい場合には、該ガス中の二酸化窒素と水とによる次記
(1)式に示される副反応により、過酸化窒素の収率の
低下が太き(なるので好ましくない。
3NOz+HzO→2HNO,十NO<1)従って、前
記原料ガスとしては、上記のようなガス組成の混合ガス
であれば特に限定されるものではないが、この発明にお
いては、少なくとも15〜40重景%の重量酸ソーダを
含有する亜硝酸ソーダ水溶液と5〜70重景%重量硝酸
とによる、次の(2)式に示す亜硝酸ソーダの硝酸分解
反応により生成するガスを好適に使用することができる
2NaNOt+2HNO+ −’2NaNO3+HzO
+ No + NOx  (2)この場合、得られたガ
ス中の水分濃度が5容量%より大きいときには、前記の
理由から、前記ガスを予め冷却または圧縮・冷却して、
その水分濃度が5容量%以下となるように、該水分を凝
縮し除去するのが望ましい。なお、前記ガスの圧縮およ
び冷却は、前記ガス中の二酸化窒素が液化しない圧力お
よび温度の範囲で行う必要があることは言うまでもない
また、原料とするガス中の水分濃度が5容量%より大き
い場合の具体的な操作としては、前記混合ガスブロワ−
5で昇圧された前記ガスをライン11およびライン12
を経て第二冷却器9に導入し、二酸化窒素の露点以上、
35°C以下、好ましくは21〜30°Cに冷却して、
水分の一部を凝縮・分離し、前記ガス中の水分濃度を5
容量%以下とした後、ライン13およびライン11を経
て、前記反応塔下部の反応域101の下部へ導入するこ
とが好ましい。
この発明の製造法では、後述するように、反応塔1の頂
部から導出される過酸化窒素(N、0.)を主成分とす
るガス、つまり、過酸化窒素の蒸気、過剰の酸素、イナ
ートガスなどからなる導出ガスをi縮器2で冷却して、
過酸化窒素の蒸気を凝縮させているが、前記導出ガス中
のイナートガス含有量が多くなると、この凝縮操作を加
圧下に行わない限り、過酸化窒素の蒸気が凝縮器2で凝
縮しに(くなり、その結果、二酸化窒素の回収率が低下
するために、前記の酸素ガスは、純度99容量%以上の
高純度酸素ガスであることが好ましい。
しかしながら、前記の酸素ガスとしては、上記の高純度
酸素ガスに限定されるものではなく、例えば、酸素ガス
と窒素ガスとの混合ガスや安価な空気などの使用も可能
であるが、実際に前記酸素ガスとして何を使用するかは
、該酸素ガスおよび前記原料ガス中に含まれるイナート
ガス量と二酸化窒素の目標回収率との兼ね合いから、経
済性の比較によって決定されるべきものである。
前記酸素ガスの供給量は、純度100%の酸素供給量と
して、前記反応塔1の下部に位置する反応域101の下
部に供給される混合ガス中の一酸化窒素および水の、単
位時間当たりの供給量の合計”l (1kg−mol/
 H)に対して、0.5〜0.8kg−mol/H,好
ましくは0.55〜0.65kg−mol / Hとな
るような量であることが好ましい。
また、前記反応塔下部の反応域101において、供給さ
れた混合ガスと酸素ガスとを十分に混合するとともに、
前記混合ガス中の一酸化窒素の酸化による反応熱を除去
して、前記酸化反応を十分に進行せしめるためには、前
記反応域101は、充填塔型式とし、該充填層の下部か
ら、前記混合ガスおよび酸素ガスを導入するのが好まし
い。
前記充填層に充填される充填材の型式としては、ラシヒ
リング、レッシングリング、ボールリング、ベルルサド
ル、その他通常工業的に使用される型式のものであれば
どんなものでも良い。
ところで、この発明の製造法は、前記混合ガス中の一酸
化窒素の二酸化窒素への酸化反応熱を、後記する反応塔
上部の蒸留域102での過酸化窒素の蒸留精製のための
熱源として使用することを特徴とするものであるが、前
記酸化反応熱(9,9にcal/mol )が過酸化窒
素の蒸発潜熱(例えば、18”(:、latmで8.6
Kcal/mol )より大きいために、後述するよう
に、冷却された濃硝酸を、前記反応塔下部の反応域10
1の上部へ循環させ、そして、前記充填層の上部から流
下せしめ、該充填層で生成し該充填層を上昇していく酸
化反応ガスと向流接触により熱交換させて、余剰となる
酸化反応熱を除去し、前記反応域101での熱バランス
を維持することが望ましい。
このようにして前記混合ガス中の一酸化窒素(NO)は
、〔(反応塔下部の反応域へ供給される混合ガス中のN
Oの単位時間当たりのモル数(kg−mol/ H)−
反応塔上部の蒸留域へ供給される酸化反応ガス中の残存
Noの単位時間当たりのモル数(kg−mol/ H)
 ) / (反応塔下部の反応域へ供給される混合ガス
中のNOの単位時間当たりのモル数(kg−mol/ 
H) ) ) X 100 (%)の値で示されるNO
酸化率で、90%以上、好ましくは98%以上に酸化さ
れるのが好ましい。
(N、O,精製過程について〕 この発明の製造法では、次に、前記反応塔1の下部の反
応域101で得られ該反応域101を上昇する、主とし
てNot 、Neo4およびHNO3を含有する酸化反
応ガスを、上部より冷却された過酸化窒素(N、O,)
液が還流している反応塔上部の蒸留域102へ導入し、
ここで、下方へ流下する前記冷N2O4液と向流気液接
触させて、過酸化窒素の蒸留精製を行い、反応塔1の塔
頂から導出される硝酸蒸気の量を後述するような所望の
範囲内に抑えることが好ましい。
前記反応塔上部の蒸留域102の型式としては、泡鐘塔
、多孔板塔などの棚段塔、充填塔、その他蒸留機能を有
するものであればどんな型式のものであっても良い。な
お、前記蒸留域102の型式として充填塔を使用した場
合の充填材の型式は、前記反応塔下部の反応域101の
場合と同様の型式のものから選定されるのが好ましい。
また、前記反応塔上部の蒸留域102の上部へ還流され
る前記冷N2O4液の還流比は、0.2〜2、好ましく
は0.5〜lであることが好ましい。すなわち、還流比
を2より大きくすると、前記蒸留域102での該還流液
(N、O,液)の蒸発に要する熱量が、前記反応塔下部
の反応域101での一酸化窒素の酸化反応により発生す
る熱量を上回るので、後記する第一冷却器4で加熱する
必要が出てくるのである。
(N Z 04液化過程について〕 さらに、この発明の製造法においては、前記反応塔1の
塔頂から、前記反応塔上部の蒸留域102を通過したN
2O4を主成分とするガス、すなわち、過酸化窒素(N
204)の蒸気、硝酸蒸気、未酸化の一酸化窒素、二酸
化窒素、過剰の酸素およびイナートガスなどからなる導
出ガスを取り出し、ライン15経由で凝縮器2へ導き、
この凝縮器2で、該ガスを、例えば冷水などの冷媒にて
一5〜20°Cの温度に冷却し、前記過酸化窒素(Ne
o、)の蒸気および硝酸蒸気をN 204液となし回収
するのである。
この凝縮器2での冷却温度を低くすればする程、前記反
応塔1へ供給される混合ガス中の窒素分基準の過酸化窒
素の回収率は高くなるが、実際に冷却温度を幾らにする
かは、この冷却のためのエネルギーコストと前記過酸化
窒素の回収率との経済性比較から決定されるべきである
ついで、ここで凝縮した過酸化窒素と少量の硝酸とを含
有する凝縮液と、一酸化窒素、未凝縮の二酸化窒素およ
び過酸化窒素、過剰の酸素ならびにイナートガスなどか
らなる非凝縮性ガスとの気液混合物を、ライン16を経
て気液分離器3内へ導入し、前記非凝縮性ガスと前記凝
縮液とに分離するのが望ましい。
その後、気液分離器3の底部からライン17によって抜
き出された一5〜20°Cの前記凝縮液を、還流ポンプ
8によって、その一部はライン18およびライン19を
経て前記反応塔上部の蒸留域102の上部へ還流する一
方、残部はライン18経由で製品タンク(図示せず)へ
抜き出すのである。
一方、気液分離器3の頂部から導出する前記非凝縮性ガ
スは、上記の如(、一酸化窒素、二酸化窒素および過酸
化窒素等の窒素酸化物を含有しているので、ライン24
経出で系外へ抜き出され、適宜処理されるのである。
なお、この発明の製造法では、気液分離器3の底7部か
ら抜き出された、過酸化窒素と少量の硝酸とを含有する
前記の凝縮液の一部を前記反応塔上部の蒸留域102の
上部へ還流しているが、該凝縮液の全量を前記製品タン
クへ抜き出し、そして。
好ましくは一5〜20°Cの冷N2O4液を系外より前
記反応塔上部の蒸留域102の上部へ導入してもかまわ
ない。
また、前記凝縮器2での冷却に使用される冷媒としては
、前記の冷却温度に応じて、例えば前述した冷水の他に
液体アンモニア等を好適に使用することができる。
(HN Os抜出し過程について〕 一方、この発明のHNO,抜出し過程は、後記の冷却さ
れた濃硝酸が上部より循環・流下している前記反応塔下
部の反応域101において、前記混合ガス中の水分と、
前記混合ガス中に含まれているか、もしくは、前記酸化
反応により生成した二酸化窒素との前記(1)式で示さ
れる副反応により生成した硝酸(HNO3)を、前記冷
却された濃硝酸に吸収させながら流下せしめ、前記反応
塔下部の反応域101の底部に一旦溜めた後、取り出し
、ライン20を経て缶液ポンプ7で昇圧し、ライン21
を経由して第一冷却器4に導き、該第−冷却器4で冷却
した後、さらに、その一部をライン22経出で前記反応
塔下部の反応域101の上部へ循環させるとともに、残
部は、ライン23経由で系外へ抜き出すのである。
従って、前記反応塔下部の反応域101の底部から取り
出される缶液は、濃硝酸といっても、少量の二酸化窒素
を含有するものであり、この二酸化窒素濃度としては、
1〜15 mo1%、好ましくは5〜10 mo1%で
あることが望ましい。なお、ライン23を経由して系外
へ抜き出される該缶液は、例えば、濃硝酸工場ヘフィー
ドして脱硝処理し、濃硝酸として好適に使用することが
できる。
また、前記反応塔下部の反応域101の上部へ循環させ
る前記缶液の循環量および前記缶液の前記第一冷却器4
での冷却温度は、前述したような、前記反応域101で
の熱バランスが維持できるように決められるべきである
ところで、この発明の製造法においては、前記反応塔1
は、Okg/c+fiG(常圧)の圧力で操作されるの
が好ましいが、該反応塔1の耐圧性能さえ許されれば、
10kg/c+flG以下、好ましくは5kg/C1a
G以下の加圧下で操作されるのがさらに好ましい。それ
は、加圧下の方が、一酸化窒素の二酸化窒素への酸化反
応が速いこと、および加圧下の方が、該反応塔1を出る
前記導出ガス中の過酸化窒素の凝縮器2での凝縮温度を
高くすることができることなどの理由からである。
前記反応塔1の操作条件としては、少なくとも、該反応
塔上部の蒸留域の操作温度を過酸化窒素(N ! Oa
 )の沸点以上、かつ、硝酸の沸点以下とする必要があ
る。従って、前記反応塔1を常圧下で操作する場合の該
反応塔lの操作条件としては、塔底温度を40〜80″
C1好ましくは50〜65°C2そして、塔頂温度を1
5〜35’C,好ましくは15〜30°C程度にするの
が望ましい。さらに、気液分離器3の操作温度は、前述
した凝縮器2での冷却温度である一5〜20°Cである
ことが望ましい。
さらにはまた、この発明の製造法では、前記反応塔1の
材質としては、耐硝酸腐食性の材質を使用する必要があ
り、例えば、高硅素鋳鉄、耐硝酸用特殊ステンレス鋼、
ガラスライニング材、テフロンライニング材などを好適
に挙げることができる。
以上のようにしてライン18経由で製品タンク(図示せ
ず)へ抜き出される液体過酸化窒素は、硝酸分を0.3
〜2.5重量%、好ましくは、0.5〜1.5重量%含
有する純度97.5重量%以上、好ましくは98.5重
量%以上の高品質のものであり、前記反応塔1の下部の
反応域101に供給される混合ガスの全重量基準で80
%以上の高収率で得ることができるのである。
〔実施例〕
以下に、実施例を示し、この発明をさらに詳しく説明す
るが、これは、この発明を何ら限定するものではない。
なお、実施例において、反応塔下部の反応域に供給され
る混合ガスの全型1基準の過酸化窒素の収率Y(%)は
、該反応塔下部の反応域に単位時間当たりに供給される
前記混合ガスの重量B(kg/H)と単位時間当たりに
生成する過酸化窒素液中の過酸化窒素の重量A (kg
/H)とから次式によって求めた。
Y= (A/B) X 100 実施例1 第1図に示すと同様な製造設備を有する過酸化窒素製造
のための実験装置を使用し、以下のようにして過酸化窒
素を製造した。
すなわち、組成が容量比で一酸化窒素68.43%、二
酸化窒素9.83%、過酸化窒素14.44%および水
7.30%であり、そして圧力がOkg/CIIIG(
常圧)、かつ温度が40°Cである混合ガス2.24N
rrf/H(3965,0g / H)を混合ガスブロ
ワ−5に導き、400mm HzOGに昇圧後、第二冷
却器9に導入し、30°Cに冷却したところ、前記混合
ガス中の水分の一部(58,5g / H)が凝縮し、
前記混合ガス中の水分濃度は、約4.2容量%となった
この「一部の水分を除去した混合ガスJ 2.17Nイ
/H(3906,5g/H)を、反応塔1の下部の反応
域101の下部へ連続的に供給する一方、Okg/C艷
G(常圧)、30°C(常温)および純度99容量%の
酸素ガス0.97Nが/ H(1390,9g / H
)を0□ブロワ−6で400mm l(、OGに昇圧後
、反応塔1の下部の反応域101の下部へ連続的に供給
した。
反応塔1の下部の反応域101は、充填塔となっており
、ここで、前記r一部の水分を除去した混合ガスj中の
一酸化窒素の酸化反応が進行すると共に、前記r一部の
水分を除去した混合ガスJ中の水は、この反応域101
に供給されるか、この反応域101で生成するかした二
酸化窒素と反応して濃硝酸が生成し、反応塔1の下部の
反応域101の底部に溜まった。この濃硝酸は、二酸化
窒素を10 mo1%含有してお°す、その温度は、5
0’Cであった。
そこで、この濃硝酸を反応塔1の底部から抜き出し、缶
液ポンプ7を介して第一冷却器4へ導き、冷却後、反応
塔lの下部の反応域101の上部へ循環する一方、52
6.6g/Hの前記濃硝酸を、第一冷却器4の後流側に
おいて、ライン23経出で系外へ抜き出した。
一方、反応塔1の上部の蒸留域102は、充填塔となっ
ており、ここで、前記反応域101から導入される酸化
反応ガス中の過酸化窒素の蒸留精製が行われ、反応塔1
の塔頂から、組成が容量比で過酸化窒素79.97%、
一酸化窒素2.32%、二酸化窒素3.62%、硝酸0
.62%、酸素12.73%および窒素0.74%のガ
スが、温度17°Cで導出された。
次に、前記反応塔1の塔頂より取り出された前記導出ガ
スを、凝縮器2に導き、5°Cの冷水によって10°C
まで冷却し、過酸化窒素の蒸気の大部分を凝縮させた。
そして、凝縮した過酸化窒素液と未凝縮ガスを、圧力が
Okg / c+fl G、温度が10’Cで操作され
ている気液分離器3へ導き、その底部から過酸化窒素液
を抜き出し、還流ポンプ8によって還流比1で反応塔1
の上部の蒸留域102の上部へ還流すると共に、還流ポ
ンプ8の吐出ラインから3358.3 g / Hの過
酸化窒素液を製品タンクへ抜き出した。この過酸化窒素
液をガスクロマトグラフィーにより定量分析した結果、
この過酸化窒素液は、不純物として硝酸分を0.7重量
%含有する純度99.3重量%の高品質のものであるこ
とが判った。従って、反応塔1の下部の反応域101に
供給された混合ガスの全重量基準の過酸化窒素の収率は
、85.4%であることが判った。
なお、気液分離器3の頂部より、組成が容量比で過酸化
窒素49.09%、一酸化窒素6.08%、二酸化窒素
9.49%、酸素33.39%および窒素1.95%の
非凝縮ガス0.51Nボ/H(1411,3g/H)が
、温度10°Cで系外へ放出された。
〔本発明の作用効果〕
従来公知の過酸化窒素の製造法は、前述のように、それ
を工業的に実現するには、一般的に装置が極めて煩雑に
なり、操作も複雑であるので、安定して効率よく液体過
酸化窒素を製造することが困難であるという問題点があ
ったが、この発明の過酸化窒素の製造法は、反応塔下部
の反応域および反応塔上部の蒸留域を一体に連続して有
する反応塔を使用して、一酸化窒素および二酸化窒素を
主として含有し水分を5重量%以下含有する混合ガスと
酸素ガスとを、上記の反応塔下部の反応域に供給し、該
反応塔下部の反応域において一酸化窒素の酸化と、該反
応塔上部の蒸留域において前記酸化反応の反応熱を利用
しての過酸化窒素の蒸留精製とを行い、該反応塔の塔頂
から導出された過酸化窒素を冷却して回収することによ
り、簡単な装置によって、しかも、簡単な操作によって
、高品質の液体過酸化窒素を工業的に効率よく製造する
新規な方法を提供し得る効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の過酸化窒素の製造法を実現するた
めの一例を示すフロー図である。 l:反応塔、2:凝縮器、3:気液分離器、4:第一冷
却器、5:混合ガスブロワ−16:02ブロワ−17:
缶液ポンプ、8:還流ポンプ、9:第二冷却器、101
 :反応域、102:蒸留域。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 反応塔下部の反応域および反応塔上部の蒸留域を一体に
    連続して有する反応塔を使用して、一酸化窒素および二
    酸化窒素を主として含有し、かつ、水分を5容量%以下
    含有する混合ガスと、酸素ガスとを冷却された濃硝酸が
    循環されている前記反応塔下部の反応域へ供給し、前記
    混合ガス中の一酸化窒素を酸化させて、N_2O_4を
    生成させ、該反応塔上部の蒸留域で、前記酸化反応ガス
    を、冷N_2O_4液と接触させて精製して、 前記蒸留域を通過したN_2O_4を該反応塔の塔頂か
    ら取り出し冷却してN_2O_4液を回収することを特
    徴とする過酸化窒素の製造法。
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