JP2572646B2 - 過酸化窒素の製造法 - Google Patents
過酸化窒素の製造法Info
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Description
「過酸化窒素」と称する。)の製造法の改良に関する。
さらに詳しくは、反応塔下部の反応域および反応塔上部
の蒸留域を一体に連続して有する反応塔を使用して、該
反応塔下部の反応域において一酸化窒素の酸化と、該反
応塔上部の蒸留域において前記酸化反応によって生成し
た過酸化窒素の蒸留精製とを行い、該反応塔の塔頂から
導出された過酸化窒素を冷却して回収することによっ
て、主として一酸化窒素および二酸化窒素を含有し水分
を5容量%以下含有する混合ガスから液体過酸化窒素を
製造する方法に関するものである。
多くの用途を有するものであるが、特に、この発明で得
られる液体過酸化窒素は、安価で高品質のものであり、
ピッチ系炭素繊維を製造する際の不融化処理時の酸化性
ガスとして好適に使用することができる。
素(NO)および二酸化窒素(NO2)を含有する混合ガ
ス、または、過酸化窒素を製造する際に副生される三酸
化二窒素、一酸化窒素等の不純物を含有する粗NO2を、
酸素ガスの存在下に酸化して、過酸化窒素を生成し、該
過酸化窒素を含有する酸化反応ガスを精製した後、得ら
れた高純度の過酸化窒素ガスを冷却して液化することに
よって製造されていた。(特公昭48−994号公報など参
照)。
は、一般的に装置が極めて煩雑になり、操作も複雑であ
るので、安定して効率よく液体過酸化窒素を製造するこ
とが困難であった。
な問題点を解決することができるような、簡単な装置に
よって、しかも、簡単な操作によって、液体過酸化窒素
を工業的に効率よく製造する新規な方法を提供すること
である。
蒸留域を一体に連続して有する反応塔を使用して、 一酸化窒素および二酸化窒素を主として含有し、か
つ、水分を5容量%以下含有する混合ガスと、酸素ガス
とを冷却された濃硝酸が循環されている前記反応塔下部
の反応域へ供給し、前記混合ガス中の一酸化窒素を酸化
させて、過酸化窒素(N2O4)を生成させ、 該反応塔上部の蒸留域で、前記酸化反応ガスを、冷N2
O4液と接触させて精製して、 前記蒸留域を通過したN2O4を該反応塔の塔頂から取り
出し冷却してN2O4液を回収することを特徴とする過酸化
窒素の製造法に関する。
する。
ための一例を示すフロー図である。
を一体に連続して有する反応塔1を使用して、 一酸化窒素および二酸化窒素を主として含有し水分を
5容量%以下含有する混合ガスと、酸素ガスとを、冷却
された濃硝酸が循環されている前記反応塔下部の反応域
101の下部へ供給し、 該反応域101で前記混合ガス中の一酸化窒素を酸化さ
せて、二酸化窒素(NO2)、過酸化窒素(N2O4)および
硝酸(HNO3)を生成させ、 (B)〔N2O4精製過程〕 該反応塔上部の蒸留域102で、前記の生成したNO2、N2
O4およびHNO3を含む酸化反応ガスを、反応塔1の頂部か
ら供給された冷N2O4液と接触させて精製して、 (C)〔N2O4液化過程〕 該反応液1の塔頂から、前記蒸留域102を通過したN2O
4を主成分とするガスを取り出し、 該ガスを冷却してN2O4液となし回収すると共に、 (D)〔HNO3抜出し過程〕 一方、該反応塔下部の反応域101で、前記酸化反応に
よって生成したHNO3を前記冷却された濃硝酸に吸収させ
流下させ、該反応塔下部の反応域101の底部に溜めて、
該底部から濃硝酸として取り出すのである。
さらに詳しく説明する。
に、一酸化窒素および二酸化窒素を主として含有し水分
を5容量%以下含有する混合ガスを、ライン10経由で混
合ガスブロワー5に導き昇圧した後、ライン11を経て、
下部に反応域101および上部に蒸留域102を一体に連続し
て有する反応塔1の該反応域101の下部へ供給するとと
もに、O2ブロワー6で加圧された酸素ガスをライン14経
由で、前記混合ガスと同じく、前記反応塔1の下部に位
置する反応域101の下部へ供給し、一方、後述するよう
にして、該反応域101の上部より冷却された濃硝酸を循
環・流下させながら、前記混合ガス中の一酸化窒素を酸
化して、NO2、N2O4およびNHO3を生成させるのである。
上記のように、総容量が100容量%となるようにして、
一酸化窒素、二酸化窒素および過酸化窒素から成る窒素
酸化物が95容量%以上、そして、水分が5容量%以下含
有される混合ガスであり、この窒素酸化物の組成は、一
酸化窒素の量に対する二酸化窒素(過酸化窒素を含む)
の量が容量比で0〜1.25であるものであることが好まし
い。
が0〜10kg/cm2G、好ましくは0〜5kg/cm2G、そして、
濃度が10〜55℃、好ましくは20〜40℃のものが望ましい
が、以下、一例として、圧力が0kg/cm2G(常圧)である
場合について説明するものとする。
大きい場合には、該ガス中の二酸化窒素と水とによる次
記(1)式に示される副反応により、過酸化窒素の収率
の低下が大きくなるので好ましくない。
成の混合ガスであれば特に限定されるものではないが、
この発明においては、少なくとも15〜40重量%の亜硝酸
ソーダを含有する亜硝酸ソーダ水溶液と5〜70重量%の
希硝酸とによる、次の(2)式に示す亜硝酸ソーダの硝
酸分解反応により生成するガスを好適に使用することが
できる。
大きいときには、前記の理由から、前記ガスを予め冷却
または圧縮・冷却して、その水分濃度が5容量%以下と
なるように、該水分を凝縮し除去するのが望ましい。な
お、前記ガスの圧縮および冷却は、前記ガス中の二酸化
窒素が液化しない圧力および温度の範囲で行う必要があ
ることは言うまでもない。
きい場合の具体的な操作としては、前記混合ガスブロワ
ー5で昇圧された前記ガスをライン11およびライン12を
経て第二冷却器9に導入し、二酸化窒素の露点以上、35
℃以下、好ましくは21〜30℃に冷却して、水分の一部を
凝縮・分離し、前記ガス中の水分濃度を5容量%以下と
した後、ライン13およびライン11を経て、前記反応塔下
部の反応域101の下部へ導入することが好ましい。
頂部から導出される過酸化窒素(N2O4)を主成分とする
ガス、つまり、過酸化窒素の蒸気、過剰の窒素、イナー
トガスなどからなる導出ガスを凝縮器2で冷却して、過
酸化窒素の蒸気を凝縮させているが、前記導出ガス中の
イナートガス含有量が多くなると、この凝縮操作を加圧
下に行わない限り、過酸化窒素の蒸気が凝縮器2で凝縮
しにくくなり、その結果、二酸化窒素の回収率が低下す
るために、前記の酸素ガスは、純度99容量%以上の高純
度酸素ガスであることが好ましい。
度酸素ガスに限定されるものではなく、例えば、酸素ガ
スと窒素ガスとの混合ガスや安価な空気などの使用も可
能であるが、実際に前記酸素ガスとして何を使用するか
は、該酸素ガスおよび前記原料ガス中に含まれるイナー
トガス量と二酸化窒素の目標回収率との兼ね合いから、
経済性の比較によって決定されるべきものである。
して、前記反応塔1の下部に位置する反応域101の下部
に供給される混合ガス中の一酸化窒素および水の、単位
時間当たりの供給量の合計量(1kg−mol/H)に対して、
0.5〜0.8kg−mol/H、好ましくは0.55〜0.65kg−mol/Hと
なるような量であることが好ましい。
れた混合ガスと酸素ガスとを十分に混合するとともに、
前記混合ガス中の一酸化窒素の酸化による反応熱を除去
して、前記酸化反応を十分に進行せしめるために、前記
反応域101は、充填塔型式とし、該充填層の下部から、
前記混合ガスおよび酸素ガスを導入するのが好ましい。
ヒリング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサ
ドル、その他通常工業的に使用される型式のものがあれ
ばどんなものでも良い。
酸化窒素の二酸化窒素への酸化反応熱を、後記する反応
塔上部の蒸留域102での過酸化窒素の蒸留精製のための
熱源として使用することを特徴とするものであるが、前
記酸化反応熱(9.9Kcal/mol)が過酸化窒素の蒸発潜熱
(例えば、18℃、latmで8.6Kcal/mol)より大きいため
に、後述するように、冷却された濃硝酸を、前記反応塔
下部の反応域101の上部へ循環させ、そして、前記充填
層の上部から流下せしめ、該充填層で生成し該充填層を
上昇していく酸化反応ガスと向流接触により熱交換させ
て、余剰となる酸化反応熱を除去し、前記反応域101で
の熱バランスを維持することが望ましい。
は、〔{反応塔下部の反応域へ供給される混合ガス中の
NOの単位時間当たりのモル数(kg−mol/H)−反応塔上
部の蒸留域へ供給される酸化反応ガス中の残存NOの単位
時間当たりのモル数(kg−mol/H)}/{反応塔下部の
反応域へ供給される混合ガス中のNOの単位時間当たりの
モル数(kg−mol/H)}〕×100(%)の値で示されるNO
酸化率で、90%以上、好ましくは98%以上に酸化される
のが好ましい。
反応域101で得られ該反応域101を上昇する、主としてNO
2、N2O4およびHNO3を含有する酸化反応ガスを、上部よ
り冷却された過酸化窒素(N2O4)液が還流している反応
塔上部の蒸留域102へ導入し、ここで、下方へ流下する
前記冷N2O4液と向流気液接触させて、過酸化窒素の蒸留
精製を行い、反応塔1の塔頂から導出される硝酸蒸気の
量を後述するような所望の範囲内に抑えることが好まし
い。
塔、多孔板塔などの棚段塔、充填塔、その他蒸留機能を
有するものであればどんな型式のものであっても良い。
なお、前記蒸留域102の型式として充填塔を使用した場
合の充填材の型式は、前記反応塔下部の反応域101の場
合と同様の型式のものから選定されるのが好ましい。
る前記冷N2O4液の還流比は、0.2〜2、好ましくは0.5〜
1であることが好ましい。すなわち、還流比を2より大
きくすると、前記蒸留域102での該還流液(N2O4液)の
蒸発に要する熱量が、前記反応塔下部の反応域101での
一酸化窒素の酸化反応により発生する熱量を上回るの
で、後記する第一冷却器4で加熱する必要が出てくるの
である。
の塔頂から、前記反応塔上部の蒸留域102を通過したN2O
4を主成分とするガス、すなわち、過酸化窒素(N2O4)
の蒸気、硝酸蒸気、未酸化の一酸化窒素、二酸化窒素、
過剰の酸素およびイナートガスなどからなる導出ガスを
取り出し、ライン15経由で凝縮器2へ導き、この凝縮器
2で、該ガスを、例えば冷水などの冷媒にて−5〜20℃
の温度に冷却し、前記過酸化窒素(N2O4)の蒸気および
硝酸蒸気をN2O4液となし回収するのである。
反応塔1へ供給される混合ガス中の窒素分基準の過酸化
窒素の回収率は高くなるが、実際に冷却温度は幾らにす
るかは、この冷却のためのエネルギ−コストと前記過酸
化窒素の回収率との経済性比較から決定されるべきであ
る。
含有する凝縮液と、一酸化窒素、未凝縮の二酸化窒素お
よび過酸化窒素、過剰の酸素ならびにイナートガスなど
からなる非凝縮性ガスとの気液混合物を、ライン16を経
て気液分離器3内へ導入し、前記非凝縮性ガスと前記凝
縮液とに分離するのが望ましい。
き出された−5〜20℃の前記凝縮液を、還流ポンプ8に
よって、その一部はライン18およびライン19を経て前記
反応塔上部の蒸留域102の上部へ還流する一方、残部は
ライン18経由で製品タンク(図示せず)へ抜き出すので
ある。
ガスは、上記の如く、一酸化窒素、二酸化窒素および過
酸化窒素等の窒素酸化物を含有しているので、ライン24
経由で系外へ抜き出され、適宜処理されるのである。
ら抜き出された、過酸化窒素と少量の硝酸とを含有する
前記の凝縮液の一部を前記反応塔上部の蒸留域102の上
部へ還流しているが、該凝縮液の全量を前記製品タンク
へ抜き出し、そして、好ましくは−5〜20℃の冷N2O4液
を系外より前記反応塔上部の蒸留域102の上部へ導入し
てもかまわない。
は、前記の冷却温度に応じて、例えば前述した冷水の他
に液体アンモニア等を好適に使用することができる。
た濃硝酸が上部より循環・流下している前記反応塔下部
の反応液101において、前記混合ガス中の水分と、前記
混合ガス中に含まれているか、もしくは、前記酸化反応
により生成した二酸化窒素との前記(1)式で示される
副反応により生成した硝酸(HNO3)を、前記冷却された
濃硝酸に吸収させながら流下せしめ、前記反応塔下部の
反応域101の底部に一旦溜めた後、取り出し、ライン20
を経て缶液ポンプ7で昇圧し、ライン21を経由して第一
冷却器4に導き、該第一冷却器4で冷却した後、さら
に、その一部をライン22経由で前記反応塔下部の反応域
101の上部へ循環させるとともに、残部は、ライン23経
由で系外へ抜き出すのである。
出される缶液は、濃硝酸といっても、少量の二酸化窒素
を含有するものであり、この二酸化窒素濃度としては、
1〜15mol%、好ましくは5〜10mol%であることが望ま
しい。なお、ライン23を経由して系外へ抜き出される該
缶液は、例えば、濃硝酸工場へフィードして脱硝処理
し、濃硝酸として好適に使用することができる。
る前記缶液の循環量および前記缶液の前記第一冷却器4
での冷却温度は、前述したような、前記反応域101での
熱バランスが維持できるように決められるべきである。
1は、0kg/cm2G(常圧)の圧力で操作されるのが好まし
いが、該反応塔1の耐圧性能さえ許されれば、10kg/cm2
G以下、好ましくは5kg/cm2G以下の加圧下で操作される
のがさらに好ましい。それは、加圧下の方が、一酸化窒
素の二酸化窒素への酸化反応が速いこと、および加圧下
の方が、該反応塔1を出る前記導出ガス中の過酸化窒素
の凝縮器2での凝縮温度を高くすることができることな
どの理由からである。
応塔上部の蒸留域の操作温度を過酸化窒素(N2O4)の沸
点以上、かつ、硝酸の沸点以下とする必要がある。従っ
て、前記反応塔1を常圧下で操作する場合の該反応塔1
の操作条件としては、塔低温度を40〜80℃、好ましくは
50〜65℃、そして、塔頂温度を15〜35℃、好ましくは15
〜30℃程度にするのが望ましい。さらに、気液分離器3
の操作温度は、前述した凝縮器2での冷却温度である−
5〜20℃であることが望ましい。
の材質としては、耐硝酸腐食性の材質を使用する必要が
あり、例えば、高硅素鋳鉄、耐硝酸用特殊ステンレス
鋼、ガラスライニング材、テフロンライニング材などを
好適に挙げることができる。
ず)へ抜き出される液体過酸化窒素は、硝酸分を0.3〜
2.5重量%、好ましくは、0.5〜1.5重量%含有する純度9
7.5重量%以上、好ましいは98.5重量%以上の高品質の
ものであり、前記反応塔1の下部の反応域101に供給さ
れる混合ガスの全重量基準で80%以上の高収率で得るこ
とができるものである。
するが、これは、この発明を何ら限定するものではな
い。
れる混合ガスの全重量基準の過酸化窒素の収率Y(%)
は、該反応塔下部の反応域に単位時間当たりに供給され
る前記混合ガスの重量B(kg/H)と単位時間当たりに生
成する過酸化窒素液中の過酸化窒素の重量A(kg/H)と
から次式によって求めた。
造のための実験装置を使用し、以下のようにして過酸化
窒素を製造した。
化窒素9.83%、過酸化窒素14.44%および水7.30%であ
り、そして圧力が0kg/cm2G(常圧)、かつ温度が40℃で
ある混合ガス2.24Nm3/H(3965.0g/H)を混合ガスブロワ
ー5に導き、40mm H2OGに昇圧後、第二冷却器9に導入
し、30℃に冷却したところ、前記混合ガス中の水分の一
部(58.5g/H)が凝縮し、前記混合ガス中の水分濃度
は、約4.2容量%となった。
906.5g/H)を、反応塔1の下部の反応域101の下部へ連
続的に供給する一方、0kg/cm2G(常圧)、30℃(常温)
および純度99容量%の酸素ガス0.97Nm3/H(1390.9kg/
H)をO2ブロワー6で400mm H2OGに昇圧後、反応塔1の
下部の反後域101の下部へ連続的に供給した。
り、ここで、前記『一部の水分を除去した混合ガス』中
の一酸化窒素の酸化反応が進行すると共に、前記『一部
の水分を除去した混合ガス』中の水は、この反応域101
に供給されるか、この反応域101で生成するかした二酸
化窒素と反応して濃硝酸が生成し、反応塔1の下部の反
応域101の底部に溜まった。この濃硝酸は、二酸化窒素
を10mol%含有しており、その温度は、50℃であった。
缶液ポンプ7を介して第一冷却器4へ導き、冷却後、反
応塔1の下部の反応域101の上部へ循環する一方、526.6
g/Hの前記濃硝酸を、第一冷却器4の後流側において、
ライン23経由で系外へ抜き出した。
ており、ここで、前記反応域101から導入される酸化反
応ガス中の過酸化窒素の蒸留精製が行われ、反応塔1の
塔頂から、組成が容量比で過酸化窒素79.97%、一酸化
窒素2.32%、二酸化窒素3.62%、硝酸0.62%、酸素12.7
3%および窒素0.74%のガスが、温度17℃で導出され
た。
ガスを、凝縮器2に導き、5℃の冷水によって10℃まで
冷却し、過酸化窒素の蒸気の大部分を凝縮させた。そし
て、凝縮した過酸化窒素液と未凝縮ガスを、圧力が0kg/
cm2G、温度が10℃で操作されている気液分離器3へ導
き、その底部から過酸化窒素液を抜き出し、還流ポンプ
8によって還流比1で反応塔1の上部の蒸留域102の上
部へ還流すると共に、還流ポンプ8の吐出ラインから33
58.3g/Hの過酸化窒素液を製品タンクへ抜き出した。こ
の過酸化窒素液をガスクロマトグラフィーにより定量分
析した結果、この過酸化窒素液は、不純物として硝酸分
を0.7重量%含有する純度99.3重量%の高品質のもので
あることが判った。従って、反応塔1の下部の反応域10
1に供給された混合ガスの全重量基準の過酸化窒素の収
率は、85.4%であることが判った。
化窒素49.09%、一酸化窒素6.08%、二酸化窒素9.49
%、酸素33.39%および窒素1.95%の非凝縮ガス0.51Nm3
/H(1411.3g/H)が、温度10℃で系外へ放出された。
れを工業的に実現するには、一般的に装置が極めて煩雑
になり、操作も煩雑であるので、安定して効率よく液体
過酸化窒素を製造することが困難であるという問題点が
あったが、この発明の過酸化窒素の製造法は、反応塔下
部の反応域および反応塔上部の蒸留域を一体に連続して
有する反応塔を使用して、一酸化窒素および二酸化窒素
を主として含有し水分を5重量%以下含有する混合ガス
と酸素ガスとを、上記の反応塔下部の反応域に供給し、
該反応塔下部の反応域において一酸化窒素の酸化と、該
反応塔上部の蒸留域において前記酸化反応の反応熱を利
用しての過酸化窒素の蒸留精製とを行い、該反応塔の塔
頂から導出された過酸化窒素を冷却して回収することに
より、簡単な装置によって、しかも、簡単な操作によっ
て、高品質の液体過酸化窒素を工業的に効率よく製造す
る新規な方法を提供し得る効果を奏するものである。
めの一例を示すフロー図である。 1:反応塔、2:凝縮器、3:気液分離器、4:第一冷却器、5:
混合ガスブロワー、6:O2ブロワー、7:缶液ポンプ、8:還
流ポンプ、9:第二冷却器、101:反応域、102:蒸留域。
Claims (1)
- 【請求項1】反応塔下部の反応域および反応塔上部の蒸
留域を一体に連続して有する反応塔を使用して、 一酸化窒素および二酸化窒素を主として含有し、かつ、
水分を5容量%以下含有する混合ガスと、酸素ガスとを
冷却された濃硝酸が循環されている前記反応塔下部の反
応域へ供給し、前記混合ガス中の一酸化窒素を酸化させ
て、N2O4を生成させ、 該反応塔上部の蒸留域で、前記酸化反応ガスを、冷N2O4
液と接触させて精製して、 前記蒸留域を通過したN2O4を該反応塔の塔頂から取り出
し冷却してN2O4液を回収することを特徴とする過酸化窒
素の製造法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP1124298A JP2572646B2 (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | 過酸化窒素の製造法 |
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JP1124298A JP2572646B2 (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | 過酸化窒素の製造法 |
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JPH02307815A JPH02307815A (ja) | 1990-12-21 |
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ID=14881873
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JP1124298A Expired - Lifetime JP2572646B2 (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | 過酸化窒素の製造法 |
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