JPH0229632B2 - - Google Patents

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JPH0229632B2
JPH0229632B2 JP59234670A JP23467084A JPH0229632B2 JP H0229632 B2 JPH0229632 B2 JP H0229632B2 JP 59234670 A JP59234670 A JP 59234670A JP 23467084 A JP23467084 A JP 23467084A JP H0229632 B2 JPH0229632 B2 JP H0229632B2
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JP
Japan
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ceramic
molded bodies
molded body
structural material
ceramic molded
Prior art date
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JP59234670A
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JPS61111975A (ja
Inventor
Shigeki Kato
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP23467084A priority Critical patent/JPS61111975A/ja
Publication of JPS61111975A publication Critical patent/JPS61111975A/ja
Publication of JPH0229632B2 publication Critical patent/JPH0229632B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、セラミツクス構造材料の製法に係
り、特にセラミツクス接合ペーストを用いること
なく、複数のセラミツクス成形体を巧みに接合、
一体化せしめて、目的とするセラミツクス構造材
料を製造するようにした方法に関するものであ
る。 (従来技術) 窒化珪素、炭化珪素、サイアロン等のシリコン
セラミツクスは、金属よりも高温で安定であり、
酸化腐食やクリープ変形を受け難いところから、
近年、それをエンジン部品として利用する研究が
活発に行なわれている。とりわけ、これらセラミ
ツクス材料からなるラジアル型タービンロータ
は、金属製ロータに比べて、軽量でエンジンの作
動温度を高めることができ、熱効率に優れている
ために、自動車用ターボチヤージヤーロータ或い
はガスタービンロータ等として注目を集めてい
る。 而して、それらエンジン部品等の如き構造用材
料は、一般に複雑な構造をしているため、焼結さ
れた単純な形状の、例えば緻密な窒化珪素、炭化
珪素焼結体等の棒状或いは角状素材を研削加工に
よつて所望の形状に仕上げることは、不可能に近
いものであることは勿論、単に1回の成形操作に
て、そのような複雑な形状の成形体を得ることは
極めて困難であり、また部品の各部において要求
される強度等の性能も異なることが、そのような
手法による製造を困難としているのである。 このため、従来から、目的とする最終製品(構
造材料)を与えるセラミツクス成形品を、それを
構成する幾つかの部品に分割して、それぞれの部
品を、要求される性能に適合する材料を用いてそ
れぞれの形状に成形した後、それらを接合せしめ
て、一つの製品を形成する方法が検討されてきて
いる。例えば、特公昭53−38722号公報には、軸
流型タービンロータの翼部を反応焼結窒化珪素で
作製し、それをホツトプレス型内に入れ、ロータ
部をホツトプレスで作製することにより、ロータ
部と翼部とを接合一体化したロータの製造手法が
明らかにされ、また特開昭55−134701号公報、特
開昭55−161902号公報、特開昭57−88201号公報
等には、ロータ翼部に軸孔ないしは嵌合孔を設
け、その軸孔ないしは嵌合孔にロータ軸部を嵌め
込み、それらを適当なセラミツクス接合ペースト
を用いて接合して、一体化せしめることにより、
目的とするロータを製造する方法が明らかにされ
ている。 (問題点) しかしながら、これら従来から知られている複
数のセラミツクス部品を接合して、目的とするセ
ラミツクス構造材料に仕上げる手法には、未だ解
決されるべき数々の問題点が残されており、例え
ば前者のホツトプレスによる手法にあつては、得
られるロータが高価となり、また量産性に乏しい
等の問題が内在しているのであり、また後者の嵌
込み接合方式によるものにあつては、それら接合
されるべき複数のセラミツクス部品(成形体)の
接合界面に、それらを接合するためのセラミツク
スペーストが介在せしめられるものであるところ
から、(a)接合時にそれら成形体を湿らせる必要が
あり、それ故に予め仮焼し、成形体に強度を付与
しなければならない;(b)接合時にペーストに含ま
れている空気が接合界面の先端部に残つて、欠陥
となり易い;(c)接合面に塗布したペーストの厚さ
が不均一となり、接合強度が低下し易い;(d)接合
面に塗布したペースト中のバインダーを除去する
ために、焼成前に予め仮焼する必要がある;等の
問題があつた。 ここにおいて、本発明の主たる目的とするとこ
ろは、従来の複数のセラミツクス成形体の接合方
式に見られた前記の諸欠点を悉く解消することに
あり、そしてそれらセラミツクス成形体の接合部
の空隙等による接合不良を防止することにある。
また、本発明の他の目的は、セラミツクスペース
トによる接合層をなくし、セラミツクス相互の反
応性を高め、接合強度を増大させることにある。
さらに、本発明の他の異なる目的とするところ
は、ペーストの使用に伴う接合前の仮焼、ペース
トの調製、焼成前の仮焼等の操作を不要と為し、
目的とするセラミツクス構造材料の製造工程を短
縮することにある。 (解決手段) そして、本発明は、かかる目的を達成するため
に、空隙率がそれぞれ39.5%〜55%、等方静水圧
加圧収縮率の差が0.5%以下であり、且つ少なく
とも一つが有機バインダーを含有していない複数
のセラミツクス成形体を準備し、それらセラミツ
クス成形体をその接合面において実質的に相互に
馴染む形状に加工した後、該接合面にセラミツク
スペーストを介在せしめることなく、それらセラ
ミツクス成形体を当接して組み合わせ、次いでそ
の当接組合せ体を等方静水圧加圧により圧密せし
めた後、常圧焼結することにより、かかる当接組
合せ体を一体に接合せしめるようにしたことを特
徴とする。 すなわち、本発明にあつては、目的とするセラ
ミツクス構造材料を構成する複数のセラミツクス
成形体の少なくとも一つが有機バインダーを含ま
ないようにしつつ、それらの空隙率及び等方静水
圧加圧による収縮率をコントロールして、それら
を等方静水圧加圧せしめることにより、それらセ
ラミツクス成形体の接合面に、従来の如き接合ペ
ーストを介在せしめることなく、それらの接合を
実現し得たものであるところから、接合操作が著
しく簡略化され得、また少なくとも一つのセラミ
ツクス成形体が有機バインダーを含まないものと
して用いられていることによつて、それに対する
脱脂操作が不要となり、以てそれを厚肉部品とす
ることによつて厚肉部品の接合体の製造が容易と
なつたのであり、また接合面での接合ペーストの
存在によつて、従来から必要とされている接合前
の仮焼、ペーストの調製、焼成前の仮焼等の操作
が悉く不要となつたのであり、さらに接合面に接
合ペーストが存在することによる接合強度の低下
や空気の巻込みによる欠陥の発生等の問題も、効
果的に解消され得ることとなつたのである。 ところで、かかる本発明における複数のセラミ
ツクス成形体を構成するセラミツクス材料として
は、窒化珪素、炭化珪素、ジルコニア、アルミ
ナ、コージエライト、或いは焼成によりそれらを
生成する物質等があり、本発明にあつては、かか
るセラミツクス材料の何れかを用いて、目的とす
るセラミツクス構造材料を構成する複数のセラミ
ツクス成形体が、まず射出成形法等の公知の成形
手法に従つて成形されることとなる。そして、こ
うして形成されるセラミツクス成形体は、何れも
その空隙率〔=(真比重−嵩比重)×100/真比重〕
が39.5%〜55%、より好ましくは45%〜50%の範
囲内に入るようにして成形された後、等方静水圧
加圧により接合一体化されるのである。しかも、
この接合一体化されるべき複数のセラミツクス成
形体は、それらの同一条件下での等方静圧加圧収
縮率〔=(等方静水圧加圧前の寸法−等方静水圧
加圧後の寸法)×100/等方静水圧加圧前の寸法〕
の差が0.5%以下、好ましくは0.3%以下となるよ
うに成形されることとなる。また、成形体の寸法
測定は、接合部近傍が好ましい部位として選択さ
れる。 このように、接合されるべき複数のセラミツク
ス成形体の空隙率並びに等方静水圧加圧収縮率の
差を所定の範囲内にコントロールすることによつ
て、従来の如く接合ペーストを必要とすることな
く、単なる等方静水圧加圧のみによつて、それら
の有効な接合、一体化が可能となつたのであり、
かかる範囲外の空隙率や等方静水圧加圧収縮率差
を有するセラミツクス成形体の組合せにおいて
は、本発明に従う等方静水圧加圧によるそれらの
接合を有効に行なうことが困難となる。また、そ
れら複数のセラミツクス成形体は、それらの一体
焼成を可能とし、その焼成時におけるクラツク等
の発生を避けるために、一般に焼成収縮率の差が
約3%以下となるようにして形成されるのが好ま
しい。 なお、かかる複数のセラミツクス成形体のそれ
ぞれの収縮率は、同一条件において予め各々の成
形体、焼成体にてそれぞれの等方静水圧加圧収縮
率、焼成収縮率を求めておくことにより決定され
る。接合後の各々の収縮率は相互に接合される成
形体の影響を受け、単独(単品)の場合の収縮率
より多少変動するが、その変動は概ね本発明の規
定範囲内のものであり、それ故単独の場合の収縮
率を基準にしても、本発明が実質的に影響を受け
ることはないのである。 また、そのような所定の空隙率及び等方静水圧
加圧収縮率差を与える複数のセラミツクス成形品
は、それらの組合せによつて目的とするセラミツ
クス構造材料を与え得る形状とされるが、その組
合せ形態は適宜に選択されることとなる。例え
ば、第1図a〜cに示される如きセラミツクスロ
ータにあつては、その翼部2と翼支持部4とがそ
れぞれ別個に上記空隙率を満足し、且つ所定の収
縮率差を有するように準備されるのである。な
お、このような複雑な形状を有する部分を構成す
る成形体(翼部2)には、一般に射出成形法によ
つて得られる射出成形体が好適に用いられること
となる。このように、本発明にあつては、複数の
セラミツクス成形体のうち、少なくともその一つ
が射出成形手法によつて形成される射出成形体で
あることが望ましく、そのような射出成形体に対
して、他の成形手法によつて得られる成形体(プ
レス成形体等)を組み合わせても、上記した空隙
率並びに等方静水圧加圧収縮率差を満足する限り
において、それら成形体を有効に接合することが
可能である。さらに、本発明にて用いられる複数
のセラミツクス成形体は、脱脂操作を不要とする
上において、その全てが有機バインダーを含まな
いものとされることが望ましいが、またその一部
は、その成形操作時に用いられたバインダーを少
量含むものであつてもよく、また成形後にそのよ
うなバインダーを除去したもの、或いは成形体に
強度を付与させる目的で仮焼を施したものであつ
ても、何等差支えないのである。 そして、こうして形成されたセラミツクス成形
体の組み合わされるべき複数のものは、それらの
接合面において実質的に相互に馴染む形状、換言
すれば隙間を形成することなく密接せしめ得る形
状に加工されるのである。例えば、例示のセラミ
ツクスロータにあつては、第1図aに示される如
く、その翼部2の接合面6は截頭円錐状の湾曲凹
面とされており、また一方のセラミツクス成形体
たる翼支持部4の接合面8は截頭円錐状の湾曲凸
面とされ、それら湾曲凹面たる接合面6と湾曲凸
面たる接合面8とは相対応した形状とされている
のである。尤も、このような接合されるべきセラ
ミツクス成形体の接合面6,8は、例示の如き一
方の側に突出する接合界面を形成するように湾曲
して設けられることが望ましいが、これに限られ
るものでは決してなく、その他、単なる平坦面同
士の接合面の組合せ等にあつても何等差支えない
のである。 また、この接合面が実質的に相互に馴染む形状
に加工された複数のセラミツクス成形体は、それ
らの接合面に、従来の如きセラミツクス接合ペー
ストは何等介在せしめられることなく、それらの
接合面を当接せしめることのみによつて組み合わ
せられ、そして更にそれらの組合せ体に等方静水
圧加圧を加えるために、第1図bに示される如
く、その当接組合せ体の全表面がラテツクスゴム
の如き弾性体10にて被覆せしめられることとな
る。 次いで、この弾性体10にて複数のセラミツク
ス成形体からなる当接組合せ体を覆つた状態下に
おいて、その全体を通常の等方静水圧加圧手法に
よつて加圧せしめ、以てかかる当接組合せ体を圧
密する、換言すれば等方静水圧加圧による等方圧
縮によつて成形体自体を緻密化すると共に、その
組み合わされた複数のセラミツクス成形体を、そ
の当接面(接合面)において密接、圧着せしめ
て、一体的に接合せしめる操作が実施される。要
するに、この等方静水圧加圧によつて、第1図b
に示される如き、弾性体10にて気密に包囲され
たセラミツクスロータの翼部2と翼支持部4との
組合せ体は、あらゆる方向からの加圧力を受ける
こととなり、以てセラミツクス成形体たるそれら
翼部2及び翼支持部4が効果的に加圧、圧縮せし
められて、緻密化されると同時に、翼部2と翼支
持部4とがそれらの接合面6,8において効果的
に密着せしめられて、一体化するようになるので
ある。 そして、このように翼部2と翼支持部4とを、
その圧縮と同時に、それらの接合面6,8におい
て圧着せしめて一体化するためには、前述の如
く、それぞれのセラミツクス成形体、即ち翼部2
及び翼支持部4のそれぞれの空隙率及びそれらの
間の等方静水圧加圧収縮率の差を規制し、両成形
体をその接合面において実質的に相互に馴染む形
状にする必要があるのであり、そしてそのような
規制によつてのみ、はじめて接合ペーストを使用
することなく、セラミツクス成形体の接合が可能
となるのである。 なお、このような複数のセラミツクス成形体の
圧縮、圧着による一体化のための等方静水圧加圧
操作は、通常の手順に従つて行なわれ得るもので
あり、またその際の圧力としては、それぞれのセ
ラミツクス成形体の有効な圧縮が行なわれ且つそ
れらセラミツクス成形体の接合面が圧着、結合さ
れて、有効な一体的構造を与え得る圧力が適宜に
選定されるが、一般的には1ton/cm2程度以上、好
ましくは2ton/cm2程度以上の圧力が採用されるこ
ととなる。この理由は、接合しようとするそれぞ
れのセラミツクス成形体の等方静水圧加圧収縮率
が1.5%以上、好ましくは2.5%以上であること
が、接合一体化に好ましいためである。 また、この等方静水圧加圧手法によつて複数の
セラミツクス成形体を一体的に接合せしめてなる
成形体接合物にあつては、その接合界面に接合ペ
ーストが何等存在しておらず、それぞれの成形体
を構成する材料同士の一体的な接合とされている
ところから、接合ペースト自体による問題、例え
ばその塗布厚さの不均一による接合強度の低下や
空気の巻込みによる欠陥の発生等の問題が、何等
惹起されることがないのである。 そして、かくして得られた複数のセラミツクス
成形体の一体的な接合物は、その後、常法に従つ
て常圧下において加熱、焼結せしめられ、目的と
する形状の強固なセラミツクス構造材料が形成さ
れることとなる。すなわち、等方静水圧加圧によ
つて得られた一体的な接合物を構成するセラミツ
クス成形体部分のそれぞれが、同時に一体に常圧
焼結せしめられることにより、第1図cに示され
る如きターボチヤージヤーロータ用セラミツクス
製品の如く、目的とする形状のセラミツクス構造
材料が完成されるのである。 なお、かかる本発明手法に従つて製造されるセ
ラミツクス構造材料としては、例示の如きターボ
チヤージヤーロータが望ましいものではあるが、
勿論、他の形状のセラミツクス構造材料の製造に
も本発明が有利に適用され得るものであること
は、言うまでもないところである。また、そのよ
うなセラミツクス構造材料の製造に際して、二つ
のセラミツクス成形体が組み合わされる場合の
他、三つ或いはそれ以上のセラミツクス成形体を
組み合わせて、接合することにより、目的とする
形状のセラミツクス構造材料を得るようにして
も、何等差支えない。 (発明の効果) 以上の本発明の構成についての具体的な説明並
びに以下の本発明の実施例の結果から明らかなよ
うに、目的とするセラミツクス構造材料を構成す
る複数のセラミツクス成形体を、従来の如くセラ
ミツクス接合ペーストを用いることなく、従つて
セラミツクスペーストの接合層をなくして、当接
せしめられた複数のセラミツクス成形体を接合す
るものであるため、それぞれの成形体のセラミツ
クス相互の反応性が効果的に高められ、それらの
接合強度も効果的に向上せしめられ得るのであ
る。 そして、本発明にあつては、少なくとも一つの
セラミツクス成形体が有機バインダーを含まない
ものとして用いられているところから、それに対
する脱脂操作が不要となり、従つてそのような有
機バインダーを含まないセラミツクス成形体を厚
肉部品とすることによつて、かかる厚肉部品の接
合体の製造が容易となつたのである。これに対し
て、従来のように有機バインダーを含むセラミツ
クス成形体からなる厚肉部品を用いた場合にあつ
ては、脱脂操作が必要となるばかりでなく、その
脱脂に長時間を要し、生産性を低下せしめること
となることは勿論、脱脂が難しく、成形体に割れ
等の欠陥を惹起せしめたりして、一般に30mmを越
える厚肉部品には適用困難であつたのである。 また、本発明は、セラミツクス成形体の接合面
に接合ペーストを介在せしめることなく、それら
接合面同士を密着させて接合せしめるものである
ために、接合部に空隙等による接合不良の発生も
効果的に抑制され得るのである。 しかも、本発明にあつては、接合ペーストを用
いないために、そのような接合ペーストの使用に
伴う接合前のセラミツクス成形体の仮焼やペース
トの調製、更には焼成前の成形体の仮焼等の操作
が不要となり、これによつて目的とするセラミツ
クス構造材料の製造(接合操作)の工程を有利に
短縮せしめ、以てその製造コストを低下せしめ、
またその生産性を向上せしめ得たのである。 (実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明に従う実施例を、第1表に示した。第
1表の実施例のうち、セラミツクス構造材料とし
てのターボチヤージヤーロータを製造する場合を
例にとつて詳しく説明するが、本発明がそのよう
な実施例の記載によつて何等制限的に解釈される
ものでないことは、言うまでもないところであ
る。 また、以下に示す実施例の記載中、ロータ翼部
および軸部はそれぞれ複数個作製しているが、こ
れは、本発明の実施に伴い、必要に応じ、特性の
確認を行なうためである。 本発明は、上述した本発明の具体的な説明並び
に以下の実施例の他にも、各種の態様において実
施され得るものであり、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々な
る態様において実施され得るものは、何れも本発
明の範疇に属するものであることが理解されるべ
きである。 実施例 1 平均粒径1μmのSi3N4粉末100重量部に対して、
焼結助剤としてSrO2重量部、MgO3重量部、及
びCeO23重量部を添加した常圧焼結用Si3N4混合
物を調製した。そして、この調製された混合物の
一部に、有機バインダーたるポリエチレンワツク
ス15重量%、ステアリン酸2重量%を加えて、加
熱、混練せしめ、射出成形用セラミツクス原料を
調製した。次いで、第1図に示される如きセラミ
ツクスロータのロータ翼部2を得るべく、前記セ
ラミツクス原料を射出成形して、目的とする翼部
2を複数個作製した。なお、この射出成形操作に
用いられた金型は、焼成後の翼部2の最大直径が
50mmとなるラジアル型タービンロータを与え得る
寸法のものであつた。 そして、この得られた複数個の成形体(2)から3
体をサンプリングして成形体の密度を求めたとこ
ろ、2.16g/c.c.であつた。次いで、残りの成形体
(2)を、電気炉中において、3℃/hrの昇温速度で
400℃まで加熱せしめ、更にその温度に5時間保
持することにより、脱脂を行なつた。この脱脂後
の複数個の成形体(2)から数個をサンプリングし、
成形体の密度、空隙率および2.5ton/cm2の等方静
水圧加圧収縮率、密度を求めた。結果を、第1表
中に(a)で示した。成形体(2)の空隙率は47.1%であ
つた。 一方、前記調製された常圧焼結用Si3N4混合物
(有機バインダーとしてのポリエチレンワツクス
を含有していない)を用いて、成形体の空隙率が
48.3%になるように1000Kg/cm2の圧力でラバープ
レス機で等方圧縮し、複数個の軸部成形体を得
た。この得られた複数個の成形体から数個をサン
プリングし、成形体の密度、空隙率および
2.5ton/cm2の等方静水圧加圧収縮率、密度を求め
た。その結果、第1表中に(b)で示した。かかる成
形体の空隙率は48.3%であつた。第1表に示す如
く、翼部2と翼支持部4の等方静圧加圧収縮率の
差は0.1%であつた。そして、残りの成形体を用
いて、その先端を旋盤加工にて湾曲面を有する截
頭円錐状に加工せしめ、第1図の翼支持部4に相
当する軸部を作製した。 このようにして得られた複数個のロータ翼部2
と複数個の翼支持部4のそれぞれの接合面6,8
を旋盤加工にて平滑にして、実質的に相互に馴染
む形状に加工した後、それら翼部2と翼支持部4
を嵌め合わせ、更にその組合せ体の全体をラテツ
クスゴムで気密に被覆せしめた後、2.5ton/cm2
圧力でラバープレスを行なつて、等方静水圧加圧
することにより、ロータ翼部2及び翼支持部4が
その当接接合面において一体に接合された複数個
の成形体接合物を得た。 この得られた複数個の成形体接合物を観察した
ところ、これら成形体接合物のどこにもクラツク
は認められず、翼部2と翼支持部4とは強固に接
合、一体化されたものであつた。また、これら接
合物から数個をサンプリングし、翼部2及び翼支
持部4の各々の成形体の等方静圧加圧収縮率及び
密度を求めた。この結果を、第1表中に(a)、(b)で
示した。 次いで、かくして得られた複数個の成形体接合
物を、窒素雰囲気中において1720℃で30分間常圧
焼成し、その後、旋盤加工にて精密に仕上げるこ
とにより、第1図cに示されるラジアル型セラミ
ツクスタービンロータを複数個得た。そして、こ
の得られたタービンロータから数個をサンプリン
グし、切断したところ、前記翼部2と翼支持部4
の接合界面には何等の異相も認められなかつた。
さらに、切断したロータの翼部部分(2)及び翼支持
部部分(4)の密度及び焼成収縮率をそれぞれ測定し
た。結果を、第1表中に(a)、(b)で示した。 比較例 平均粒径1μmのSi3N4粉末を用いて、実施例1
と同様にして、第1表中(g)に示すように、密度が
1.76g/c.c.、空隙率が47.1%、等方静水圧加圧収
縮率が32.6%のセラミツクス成形体としてのロー
タ翼部2を複数個作製した。 一方、実施例1の常圧焼結用Si3N4混合物を用
いて、得られる成形体の空隙率が47.1%となるよ
うに、1300Kg/cm2の圧力でラバープレス機で等方
圧縮し、翼支持部4に相当する複数個の軸部成形
体を得た。これら成形体から、実施例1と同様
に、数個をサンプリングして特性を測定し、第1
表中(d)で示す結果を得た。翼部2と翼支持部4と
の等方静圧加圧収縮率の差は、0.7%であつた。
そして、旋盤加工にて、かかる軸部成形体の先端
を湾曲した截頭円錐形状に加工せしめ、目的とす
るロータ軸部(翼支持部4)を作製した。 そして、かくして得られた複数個のロータ翼部
2と翼支持部4のそれぞれの接合面6,8を旋盤
加工にて平滑にした後、それらを嵌め合わせ、そ
の全体をラテツクスゴムで覆い、2.5ton/cm2の圧
力でラバープレスを行なうことにより、翼部2及
び翼支持部4を接合して、一体化した複数個の成
形体接合物を得た。 この得られた成形体接合物を観察したところ、
翼部2と翼支持部4の接合部から翼部2の翼間に
かけてクラツクが認められ、その後の使用に適さ
ないことがわかつた。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図a,b及びcは、それぞれ本発明手法を
用いてセラミツクスロータを製造するための工程
の部を示す断面説明図である。 2:翼部、4:翼支持部、6,8:接合面、1
0:弾性体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 空〓率がそれぞれ39.5%〜55%、等方静水圧
    加圧収縮率の差が0.5%以下であり、且つ少なく
    とも一つが有機バインダーを含有していない複数
    のセラミツクス成形体を準備し、それらセラミツ
    クス成形体をその接合面において実質的に相互に
    馴染む形状に加工した後、該接合面にセラミツク
    スペーストを介在せしめることなく、それらセラ
    ミツクス成形体を当接して組み合わせ、次いでこ
    の当接組合せ体を等方静水圧加圧により圧密せし
    めた後、常圧焼結することにより、かかる当接組
    合せ体を一体に接合することを特徴とするセラミ
    ツクス構造材料の製法。 2 前記セラミツクス成形体が、窒化珪素、炭化
    珪素、ジルコニア、アルミナ、またはコージエラ
    イトにて構成されている特許請求の範囲第1項記
    載のセラミツクス構造材料の製法。 3 前記セラミツクス成形体の少なくとも一つ
    が、射出成形体である特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載のセラミツクス構造材料の製法。 4 前記複数のセラミツクス成形体が、ターボチ
    ヤージヤーロータ用当接組合せ体を与える翼部成
    形体と翼支持部成形体とから構成され、且つ該翼
    支持部成形体が有機バインダーを含有していない
    ものである特許請求の範囲第1項乃至第3項の何
    れかに記載のセラミツクス構造材料の製法。 5 前記複数のセラミツクス成形体の空〓率が、
    それぞれ45%〜50%である特許請求の範囲第1項
    乃至第4項の何れかに記載のセラミツクス構造材
    料の製法。 6 前記セラミツクス成形体の等方静水圧加圧収
    縮率の差が、0.3%以下である特許請求の範囲第
    1項乃至第5項の何れかに記載のセラミツクス構
    造材料の製法。
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