JPH0229616Y2 - - Google Patents

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JPH0229616Y2
JPH0229616Y2 JP1983029517U JP2951783U JPH0229616Y2 JP H0229616 Y2 JPH0229616 Y2 JP H0229616Y2 JP 1983029517 U JP1983029517 U JP 1983029517U JP 2951783 U JP2951783 U JP 2951783U JP H0229616 Y2 JPH0229616 Y2 JP H0229616Y2
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conductive layer
insulator
cylindrical conductive
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coaxial cable
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【考案の詳細な説明】 本考案は、通常の同軸ケーブルの問題点である
対地静電分布容量の不安定性を解決した音響再生
用同軸ケーブルに関するものである。
通常の同軸ケーブルにおいては、信号電流に関
係した対地静電分布容量の変化が起り易い。その
原因は中心導体の有効半径の変動と、円筒状導体
層の中心からの偏位に基づくものである。前者の
有効半径の変動は、中心導体が複数の素線を撚り
合わせた構造の場合に、各素線を流れる同相の信
号電流によつて生ずる電磁的な吸引・反発力の時
間変動に起因する。また、後者の円筒状導体層の
中心からの偏位は、たとえ外部導体が接地されて
いるとしても、他の信号線や電流線、トランスな
どで発生する外部磁界と、中心導体の電流とは等
大逆向きに円筒状導体層に流れる信号電流との電
磁的な干渉によるものである。これらは何れもケ
ーブルの機械的構造が、微視的には極めてルーズ
なものであるので、事実上防止し得ないものであ
ると共に、ケーブルの絶縁層材料や導体の質量密
度等の機械的構造から決定される共振周波数にお
いて電気・機械的な共振現象を伴う。信号に過渡
成分を付加することとなるこうした共振周波数
は、通常可聴周波数帯域に分布し、音声、音楽信
号の高忠実度伝送を著しく阻害するものである。
こうした通常の同軸ケーブルの問題点を緩和す
るため、第1図に示すように信号通路を棒状の絶
縁体1の周面上に配置した複数の素線から成る中
心導体2とし、絶縁体3を介在して素線2と同軸
の円筒状シールド導体層4を有する音響再生用同
軸ケーブルが一部で使用されている。この場合、
素線同志の反発力による中心導体2の有効半径の
変動率は低下するものの、前述した外部磁界と電
流との干渉による導体の偏位については相変わら
ず防止しできないので、中心導体2とシールド導
体層4との間の距離変動によつて、両導体間の静
電分布容量は変動し、電流の過渡成分の付加防止
は完全には達せられない。従つて、このような従
来の音響再生用同軸ケーブルでは、定常状態とし
ては対地静電分布容量の安定化が成立していると
しても、過渡的安定化の観点からは充分な性能を
有するものとは云い難い。
本考案の目的は、上述の問題点を解消し、信号
電流に大きな影響を与える対地静電分布容量の不
平衡を防止し、音楽信号の高忠実度伝送をなし得
る音響再生用同軸ケーブルを提供することにあ
り、その要旨は、中心部から外側に向けて同心円
状に中心導体、第1の絶縁体、第1の円筒状導電
層、第2の絶縁体、第2の円筒状導電層、第3の
絶縁体から成る3導体層同軸ケーブルであつて、
中心導体と第1の円筒状導電層間の静電分布容量
と、第1の円筒状導電層と第2の円筒状導電層間
の静電分布容量とが略一致するように形成し、最
外層の第3の絶縁体を第1、第2の絶縁体に比し
硬質に形成し、該第3の絶縁体を断面円周方向に
強い張力を生ずるように被覆したことを特徴とす
るものである。
本考案を第2図、第3図の実施例に基づいて詳
細に説明する。
本実施例による音響再生用同軸ケーブルにおい
ては、中心導体10を中心に、外側に向けて第1
の円筒状導電層11、第2の円筒状導電層12を
有し、中心導体10と第1の円筒状導電層の間及
び第1、第2の円筒状導電層11,12の間は同
一の軟質絶縁体13及び14で充填され、かつ第
2の導体層12の外周は硬質絶縁体15により断
面円周方向に強い張力が掛けられた状態で被覆さ
れている。この張力は熱間押し出しで作成される
ケーブル絶縁体の冷却時に硬質絶縁体15の収縮
率が、軟質絶縁体13及び14の収縮率よりも大
きくなるように各絶縁体の材料を選択することに
よつて実現できる。例えば、絶縁体13,14は
塩化ビニール樹脂を絶縁材料とし、最外層の絶縁
体15はポリエチレンを材料とする場合等が考え
られる。そして、中心導体10と第1の導体層1
1間の静電分布容量と、第1、第2の導体層1
1,12間の静電分布容量が略同一になるように
成型する。これは、中心導体10の有効半径を
r1、第1の導体層11の断面の描く円の半径を
r2、第2の導体層12の断面の描く円の半径をr3
とし、これらの関係をr2/r1=r3/r2=kとする
ことにより実現できる。
中心導体1と第1の導体層11間の静電分布容
量と、第1、第2の導体層11,12間の静電分
布容量の和は、 f=1/log(r2/r1)+1/log(r3/r2) に比例するが、何らかの原因で第1の導体層11
の断面半径r2が変動するものとすると、その影響
は、 ∂f/∂r2=−1/〔r2{log(r2/r1)}2〕 +1/〔r2{log(r3/r1)}2〕 =−1/{r2(logk)2} +1/{r2(logk)2} =0 である。従つて、断面半径r2が変動しても、静電
分布容量の和は変動しないことは明らかである。
ここで、第2の導体層12の断面半径r3が変化
しないためには、第2の導体層12の外部を被覆
する絶縁体15を硬質のものとしてかつ充分な張
力をかけ、内部の絶縁体13,14を軟質のもの
とすることが重要になる。また、信号路となる第
1の導体層11の外部磁界の影響による偏心につ
いては、第1図で示した従来の音響再生用同軸ケ
ーブルに比して、第1の導体層11の断面半径、
r2が大きいこと、第1の導体層11を構成する素
線として細いものを使用しても、円周上に多数の
素線を配列することによつて充分な電気伝導度を
確保できること、絶縁体15を硬質のものとして
かつ充分な張力をかけて巻き締めることによつ
て、第1の導体層11と絶縁体13,14との空
隙をなくすることができ、その影響を小さなもの
とすることが可能になる。
このように、本実施例の音響再生用同軸ケーブ
ルでは中心導体10と第1の導体層11間の静電
分布容量と、第1、第2の導体層11,12間の
静電分布容量との和が極めて安定に保持されるの
で、中心導体10と第2の導体層12を接地し、
第1の導体層11を信号線として使用することに
より、信号線の総対地静電分布容量を一定に保つ
ことをができる。
周知のように、静電容量をC、電位差をv、電
気量をqとすると、q=C・vの関係がある。
C,vが共に時間の関数の場合には、 ∂q/∂t=C・∂v/∂t+v・∂C/∂t となるから、信号源のインピーダンスがZ、信号
電圧がVのとき、 v=V−Z(∂q/∂t) =V−Z・C(∂v/∂t) −Z・v(∂C/∂t) であり、これを整理すると、 v{1+Z(∂C/∂t)} =V−Z・C(∂v/∂t) なる関係を得る。従つて、静電分布容量の変動の
影響は、変動の大きさではなく変動の速さによつ
て評価しなければならないことが判る。
肉眼では極めて安定な構造のように見えるケー
ブルも、微視的にはかなりルーズなものであるた
め、ごく僅かの電磁力、電気力の変化が急速な導
体の移動を惹き起す結果、ごく短時間ではあつて
も大きな∂C/∂tの値を発生するものと推定され
る。最も単純な電気部品であるケーブルが、可聴
周帯域の伝送システム、特に高忠実度の音楽再生
装置の利用者の間で論議の種となつている真の理
由は、ここにあるとしなければ理解できないので
ある。
このような本考案の係る音響再生用同軸ケーブ
ルは、導体の移動が生じても対地静電容量の変化
が起らないような根本的な対策が施されているの
で、この静電容量の動的変化に起因する信号の変
化が生ずることがなく、容易に高忠実度の信号伝
送システムを構成できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の音響再生用同軸ケーブルの断面
図、第2図以下は本発明に係る音響再生用同軸ケ
ーブルの一実施例を示し、第2図はその斜視図、
第3図は断面図である。 符号10は中心導体、11は第1の円筒状導電
層、12は第2の円筒状導電層、13,14は軟
質絶縁体、15は硬質絶縁体である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 中心部から外側に向けて同心円状に中心導
    体、第1の絶縁体、第1の円筒状導電層、第2
    の絶縁体、第2の円筒状導電層、第3の絶縁体
    から成る3導体同軸ケーブルであつて、中心導
    体と第1の円筒状導電層間の静電分布容量と、
    第1の円筒状導電層と第2の円筒状導電層間の
    静電分布容量とが略一致するように形成し、最
    外層の第3の絶縁体を第1、第2の絶縁体に比
    し硬質に形成し、該第3の絶縁体を断面円周方
    向に強い張力を生ずるように被覆したことを特
    徴とする音響再生用同軸ケーブル。 2 前記中心導体、第2の円筒状導電層を接地
    し、第1の円筒状導電層を信号線として使用す
    る実用新案登録請求の範囲第1項に記載の音響
    再生用同軸ケーブル。
JP2951783U 1983-02-28 1983-02-28 音響再生用同軸ケ−ブル Granted JPS59134320U (ja)

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JP2951783U JPS59134320U (ja) 1983-02-28 1983-02-28 音響再生用同軸ケ−ブル

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JP2951783U JPS59134320U (ja) 1983-02-28 1983-02-28 音響再生用同軸ケ−ブル

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JPS59134320U JPS59134320U (ja) 1984-09-08
JPH0229616Y2 true JPH0229616Y2 (ja) 1990-08-09

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JP2951783U Granted JPS59134320U (ja) 1983-02-28 1983-02-28 音響再生用同軸ケ−ブル

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JPS5797801U (ja) * 1980-12-04 1982-06-16

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JPS59134320U (ja) 1984-09-08

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