JPH0228939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、遊泳者が遊泳中に使用するゴーグル
（遊泳用保護メガネ）のジヨイント調節装置に関
し、特に、レンズボデイと一体成型されたジヨイ
ント座の材質の特性を利用したジヨイント（左右
のメガネの連結具）の調節装置に関する。

［従来の技術］ 従来のゴーグルのジヨイント調節装置において
は、ジヨイント座が固定されており、ジヨイント
を強い力で引くことにより調節する構成である。

［考案が解決しようとする課題］ 従来のゴーグルのジヨイントの調節装置は、固
定されたジヨイント座５５により、ジヨイント端
部５３ａ，５３ｂが人の顔面の方向である内側へ
曲折した形でジヨイント５２が固定されていたた
め、遊泳中に水中において、あるいは、ゴーグル
をかけた状態でジヨイントを調節することは不可
能であつた。従つて、調節する場合は、ゴーグル
を顔面よりはずせる状態にある場合のみ可能であ
つた。

また、ジヨイントをロツクするジヨイント座が
固定式であるため、ジヨイント端部５３ａ，５３
ｂを引き調節する場合、きつく強い力を必要と
し、不便であつた。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、ゴーグルを装着したままで、いかなる
場所にあつてもジヨイントを調節しうることにあ
る。更に、軽い力でワンタツチで調節しうること
も目的とする。

このように、本考案は簡単な操作により、か
つ、はずれにくく確実にジヨイントを固定するこ
とを目的とし、従来の形状の常識を破り外観的に
も優れたゴーグルのジヨイント調節装置を提供し
ようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案におけるゴ
ーグルのジヨイント調節装置は、左右のレンズボ
デイの連結部において、内側中心部方向に傾斜し
た複数の歯状凸部を有し両端部が外側にわずかに
突出するよう設置されたジヨイントと、それを支
える固定ジヨイント座と、該ジヨイントをロツク
し、調節自在にすべく可撓性を有する樹脂からな
る屈曲ジヨイント座から成り、該屈曲ジヨイント
座は屈曲部を支点に該ジヨイント凸部と歯合自在
に前後に屈曲することからなるものである。

そして、可撓性を有する樹脂は、ポリカーボネ
イト樹脂であることが好ましく、屈曲ジヨイント
座、固定ジヨイント座、レンズ部、及びレンズボ
デイが同材質の樹脂で一体成型されている。

［作用］ 上述のように構成されたジヨイント調節装置
は、該ゴーグルの使用者が装着状態で、ジヨイン
ト端部を軽く引くことにより、をゴーグルをより
強く顔面にフイツトさせるべく緊締調節すること
が可能となる。

また、装着状態で、ジヨイントを弛緩させる場
合は、左右のレンズボデイの連結部方向から屈曲
ジヨイント座を指で軽く押すことにより、容易に
弛緩調節させることができる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例について添付図面を参照
しつつ説明する。

第１図は、本考案の一実施例に係るゴーグルの
ジヨイント調節装置を示している。

まず、固定され、屈曲しないジヨイント座１５
を設ける一方、ジヨイント１２をロツクする役割
を有する屈曲ジヨイント座１６を、他のレンズ部
１０、レンズボデイ１１及び該固定ジヨイント座
１５と一体成型にて設ける。該屈曲ジヨイント座
１６はその材質の持つ可撓性を生かすべく、屈曲
部１７を肉薄にしてある。そして、この屈曲部１
７を支点として、ジヨイント１２は屈曲し、その
屈曲された反発力により歯合したジヨイント１２
を固定ジヨイント座１５へ押しつけることとな
る。その場合ジヨイント１２の両端部１３ａ，１
３ｂには、一定間隔で設けた数個の歯状凸部１４
を有し、屈曲ジヨイント座１６の先端部と確実に
歯合すべく、それぞれジヨイント１２の中心部方
向へ傾斜した構成となつている。

また、特にゴーグルを装着した状態では、ジヨ
イントも緊張力により歯合部が各々内方へ引つ張
られるため、屈曲ジヨイント座１６の反発力と相
まつて、該ジヨイント１２がしつかりとロツクさ
れることとなる。

第２図は、第１実施例によりジヨイント１２が
ロツクされている状態を示す断面斜視図である。
図面から理解できるように、固定ジヨイント座１
５は、屈曲ジヨイント座１６をはさみ、更にジヨ
イント１２を左右及び上部で固定する。従つて、
ジヨイント１２は、左右上下に動かず、ロツクが
はずされたとき挿入路前後にのみ動くこと可能と
なる。

第３図は、ロツクを解除する場合の使用例を示
している。即ち、人の指により屈曲ジヨイント座
１６を矢印Ｘ方向に軽く押すとジヨイント１２と
の歯合状態は解除され、左右のレンズボデイ１１
間の間隔を広くすべく、ジヨイントを内方（図中
のＡ方向）へも引くことができる。あるいは、ジ
ヨイント１２をレンズボデイより抜脱可能であ
る。

このように、屈曲ジヨイント座１６が、矢印Ａ
又はＢ方向に屈曲するため、ジヨイント１２は、
ワンタツチで挿脱可能となる。この場合、屈曲部
１７を支点とするＡ又かＢ方向への屈曲は、レン
ズボデイ１１、レンズ部１０、及び固定ジヨイン
ト座１５と一体成型された屈曲ジヨイント座１６
の材料の可撓性によるもので、矢印Ｂ方向へは、
人力により、矢印Ａ方向には、曲げられている屈
曲ジヨイント座１６の反発力により屈曲するもの
である。

なお、この可撓性を有する材料は、ポリカーボ
ネイト樹脂であることが望ましい。但し、この樹
脂は、他のもので代替可能である。

第４図は、ジヨイント１２を抜脱した場合のジ
ヨイント座の状態を示すもので、屈曲ジヨイント
座１６の先端が固定ジヨイント座１５に係止しさ
れている。従つて、屈曲ジヨイント座１６は、そ
れ以上に開くことはなく、反発力により、両ジヨ
イント座は密着した状態である。よつて、再びジ
ヨイント１２を嵌挿する場合、ジヨイントの端部
１３ａ，１３ｂを屈曲ジヨイント座１６の先端部
付近に軽く押し当てれば、容易に嵌挿することが
できる。

［考案の効果］ 本考案は、上述のとおり、構成されているの
で、以上のような効果を奏する。

請求項１のジヨイント調節装置においては、ゴ
ーグルを装着しつつ、いかなる状況下にあつて
も、屈曲ジヨイント座を指で押すことにより又
は、ジヨイント端部を引くことにより、極めて容
易にジヨイントを調節することが可能である。

また、請求項２のポリカーボネイト樹脂を用い
ることにより、屈曲ジヨイント座に適度の可撓性
を得ることができ、経済性の面からも望ましい。

請求項３の同材質の樹脂で一体成型すれば、分
解することなく耐久性に優れ、外観的にも優れた
ものとなる。

但し、一体成型によらずとも同一目的を達成す
る手段は考えられるが、一般に経済的にも劣るの
みならず、本考案の迂回方法といえよう。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るジヨイント調節装置を
備えたゴーグルの断面図、第２図は、第１図に示
した調節装置の断面斜視図、第３図は、本考案に
係る調節装置の使用例を示す一部断面図、第４図
は、ジヨイントを抜脱した状態の両ジヨイント座
を示す一部断面図、第５図は、従来のジヨイント
調節装置を示す断面図である。 １０，５０……レンズ部、１１，５１……レン
ズボデイ、１２，５２……ジヨイント、１３ａ，
１３ｂ，５３ａ，５３ｂ……ジヨイント端部、１
４，５４……歯状凸部、１５……固定ジヨイント
座、１６……屈曲ジヨイント座、１７……屈曲
部、１８，５６……顔面フイツト部、５５……ジ
ヨイント座。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 左右のレンズボデイ１１の連結部において、
   内側中心部方向に傾斜した複数の歯状凸部１４
   を有し両端部１３ａ，１３ｂが外側にわずかに
   突出するよう設置されたジヨイント１２と、そ
   れを支える固定ジヨイント座１５と、該ジヨイ
   ントをロツクし、調節自在にすべく可撓性を有
   する樹脂からなる屈曲ジヨイント座１６から成
   り、該屈曲ジヨイント座は屈曲部１７を支点に
   該ジヨイント凸部と歯合自在に前後に屈曲する
   ことを特徴とするゴーグルのジヨイント調節装
   置。 ２ 可撓性を有する樹脂が、ポリカーボネイト樹
   脂であることを特徴とする請求項１記載のゴー
   グルのジヨイント調節装置。 ３ 屈曲ジヨイント座１６、固定ジヨイント座１
   ５、レンズ部１０及びレンズボデイ１１が同材
   質の樹脂で一体成型されていることを特徴とす
   る請求項１記載のゴーグルのジヨイント調節装
   置。 ４ ジヨイント１２を取り外した場合、固定ジヨ
   イント座１５により、屈曲ジヨイント座１６の
   先端部が係止されることを特徴とする請求項１
   記載のゴーグルのジヨイント調節装置。