JPH0228551A - 渦流探傷装置および同装置用検出コイル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属等の傷や混入している異物を検出する渦
流探傷装置およびそれに用いる検出コイルに関する。

〔従来の技術〕

棒鋼等の製造工程においては、何らかの原因で傷が発生
したり、鉄片等の異物が混入したりすると、品質的に問
題であり好ましくない、したがって、製品として出荷す
る前に、傷の有無や異物の混入を予め検査することが必
要である。

渦流探傷法は、被探傷材に高周波磁界を加え。

これにより内外部に渦電流を発生させ、この渦電流の発
生状況から傷等の異常を検出せんとするものであり、特
に線材、棒材等に対して高能率であり、広く採用されて
いる。

通常の探傷方法は、検出コイルを被探傷材に近接して配
置して両者を電磁気的に結合し、検出コイルに加えられ
た高周波電流に対するインピーダンス変化を捕えること
により、検出する方法が主である。そして、このインピ
ーダンスの変化は、このコイルを組込んだ偏倚法交流ブ
リッジのアンバランスの出力電圧として捕えるものが多
い。

従来、棒、線材用渦流探傷装置としては、第２図に示す
ようにコイル２の軸心に沿って被探傷材１を貫通走行さ
せる方式（イ）と走行中の被探傷材の周りにプローブ３
をそのコイル軸が被探傷材の表面と交差するごとくして
回転させて全表面を走査する方式（ロ）が一般的である
（希にプローブ３を固定し被探傷材１を自転、走行させ
るものもある）。以下これらを交差法と記す、これらの
渦流探傷装置においては、開口部が広く深さのある傷の
検出は容易であるが、開口部が狭い傷や、深さは浅いが
連続している傷に対しては、傷信号とノイズとの比（Ｓ
／Ｎ）が大きく取れず非常に難しいという問題がある。

前記貫通型の渦流探傷装置において、主にドラッグ現象
による誤動作を防止するため、特開昭６１−２９２５４
８号は、被探傷材の長さ方向に沿って設けた一対の検出
コイルを相隣る二辺に組込んだ交流ブリッジの二組と、
これらのブリッジの出力信号を加算する演算回路からな
る渦流探傷装置を開示している。しかし、貫通型渦流探
傷装置は、線材等の二断面間の相異を検出するものであ
り、その長手方向に連続する傷の検出はできない。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、従来渦流探傷において１問題であった開口部
が狭い傷や、深さは浅いが連続している傷等Ｓ／Ｎ比の
小さい傷を検出する装置および特に線状に連続する傷に
対し高感度の検出コイルを提供することを目的とする。

前記のように、貫通型渦流探傷においては、線材等の長
手方向に連続する傷に対して無力である。

（ｉｌ１題を解決するための手段〕 本発明は、コイル軸心が被探傷材の表面と交差するごと
く配置した複数の検出コイルを和動もしくは差動または
和動および差動状に接続してノイズを抑制することを特
徴とする渦流探傷装置およびコイル端部における該コイ
ルのコイル軸心に垂直な面内での等磁位線が扁平状であ
ることを特徴とする渦流探傷装置用検出コイルである。

〔作用〕

傷信号、つまり傷に起因するブリッジのアンバランス電
圧等の出力は、傷がある部分でのみ検出されるが、ノイ
ズはその原因にもよるが、全域−様的にピックアップさ
れるものが多い、したがって、検出コイルの被探傷材に
対する捕捉部分を小さく限定することにより、ノイズを
抑制可能となる。しかし、捕捉域を小さく限定すること
は処理能力が低下することを意味する。そこで本発明の
第１は、検出コイルをそのコイル軸が被探傷材の表面と
交差するごとく配列してそのコイルの傷検出範囲を被探
傷材の表層部の特定小面積部分に限定するとともに、検
出コイルを複数化することによりこれを補い、かつ最も
大きいノイズ成分が相殺し合うごとく、検出コイルの接
続を行ない、または、検出コイルの出力を整流、位相調
整その他の処理を行なった後、その出力が相殺し合うご
とく接続するものである。なお、接続は各検出コイルを
直接ブリッジの一辺となるごとくしてもよく、また複数
の検出コイルを直列またはπ字型に接続したものをブリ
ッジの一辺としてもよい。

ノイズの消去抑制に対し、最も理想的には同特性の検出
コイルの出力をノイズの特性に応じ和動または差動状に
合成することである。

検出コイルからの信号の取出し方は、各検出コイルを和
動もしくは差動または和動および差動状に直接接続する
場合が一般であり、この場合探傷器本体には大きな改造
は要しない。しかし１本発明はコイルの出力を一旦位相
調整、整流・検波等の処理を施したもの同士を和動、差
動状に合成してもよい。また、検出コイルと被探傷材ま
たは検出コイル相互の位置関係も種々変化可能であり。

これらは検出したい傷信号および特に障害となり除去し
たいノイズの種類により決定すべきである。

交差法による線、棒材の渦流探傷において、被探傷材と
検出コイルの結合を一定に保持することは困難であるこ
とが判明した。すなわち交差法による結合度は両者間の
距離に大きく影響され、また両者間の距離を一定に保持
することは被探傷材の高速走行下では困難である。この
ため、この結合度変動によるノイズを、一対の検出コイ
ルをその間に線、棒状被探傷材が来るごとく配置するこ
とは有効である。

線、棒材等においては、スクラッチ傷等前記のように浅
いが連続している傷が生ずることが多い。

すなわち、２０一ル矯正機、センタレス研削盤等では、
被処理棒材は螺旋運動しつつ装置内を通過するので、そ
の表面に螺旋状のスクラッチ傷を生じやすい。

この場合の螺旋角は処理機械内での螺旋運動によって定
まり、１０ツト内では一定である。

また、この螺旋状スクラッチ傷はかなり長く、棒材の周
りに１回転以上に亘るものがほとんどである。また引抜
材では、その母線に沿ってダイスマークと称する傷を生
じやすい。

本発明者は、これらの連続した傷の探傷用に。

巻線を扁平状に巻いた検出コイルを試作し、該コイルを
その軸心の回りに回動させて前記扁平状の長軸の方向を
センタレス研削仕上材に生ずる螺旋スクラッチ傷等の方
向に一致して設けることにより、この傷の探傷に成功し
た。すなわち、扁平状の長軸方向を傷の連続する方向に
一致させることで、その方向の傷に対する感度を高め得
ることが証明された。このコイルの特性は、コイルの端
部における該コイルのコイル軸心に垂直な面内での等磁
位線が扁平状であるといい得る。このような特性を得る
コイルの具体例は上記の如く巻線を扁平状に巻く方法の
他、端面を扁平状としたダストコア等の軟磁性材製ヨー
クを設けることによっても原理的に可能と思われる。

〔実施例〕

次に本発明を実施例の図面に基づいてさらに述べる。第
１図は本発明を棒鋼検査ラインに設置した例の配列図で
ある。被検材１は、図示しない搬送装置によりその軸方
向（矢印１′）方向に走行される。

走行途中の第１ステツプ（イーイ′）にはコイル軸を被
検材１に交差するとともに、９０°ずつの相互角度関係
に保持された検出コイルＡ、Ｂ、ＣおよびＤが、被探傷
材１の回りを高速回転可能に設けられている。なお、こ
の回転検出コイルとの信号授受は回転トランスによって
いる。検出コイルのうち互いに対向関係にあるもの（Ａ
とＣおよびＢとＤ）同士をそれぞれ互いに同方向、つま
り互いの検出出力が和動する方向に接続されている。こ
れにより、被検材１が振動しつつ走行、または検出コイ
ルの回転中心と被検材１とが離心している場合、互いに
対向して配置された検出コイルの一方と他方は被検材１
と近接、離反の関係となり。

それぞれの出力も増減するが、これらを和動状に接続す
ることにより、振動または離心の影響を打ち消した出力
を得ることができる。つまり和動により離心等によるノ
イズが消去されるのである。

本ステップでは、このようにして振動または離心の影響
を消去された互いに直交関係の検出コイル組同士をその
出力が互いに逆方向、つまり差動状になるごとく接続し
て、全体に発生する他の原因によるノイズを抑制してい
る１以上の構成、作用により本ステップでは傷の方向性
に関係なく検査を行なう。

次に第２ステツプ（ローロ′）には、巻線を扁平状に巻
いてコイル化された検出コイルがそのコイル軸心を被探
傷材軸心と直交しつつ被探傷材の回りに回転可能、かつ
コイル軸心の回りに前記扁平の長軸方向の角度を可変に
して設けられている。

この第２ステツプの使用法は、センタレス仕上材等にあ
っては予想される螺旋角の方向に扁平の長軸の方向を一
致させ、また被探傷材の回りの回転を停止する。またダ
イスマークを検出する場合は、長軸方向を被探傷材の軸
方向に一致し、かつ被探傷材の回りの回転を与える。こ
の第２ステツプにより従来不可能とされていたセンタレ
ス研削仕上材の螺旋スクラッチ傷および微小なダイスマ
ークの検出に成功した。なお、後者専用の検出の場合、
巻線は枝状に成形したものがよい。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明によれば、従来渦流探傷におい
て、Ｓ／Ｎが低く検出が困難であった、開口部が狭い傷
のＳ／Ｎ比を増大し、また深さは浅いが、連続している
傷をその連続の方向の感度を増加した検出コイルの使用
によって検出することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の検出コイルの配列図、第２図
は従来例における棒材に対する通常の検出コイルの配列
例を示す図である。 １：被探傷材、１′　：送り運動方向、２：貫通１；イ
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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　コイル軸心が被探傷材の表面と交差するごとく配置
   した複数の検出コイルを和動もしくは差動または和動お
   よび差動状に接続してノイズを抑制することを特徴とす
   る渦流探傷装置。 ２　検出コイルは、ほぼ同特性の一対であることを特徴
   とする請求項１記載の渦流探傷装置。 ３　被探傷材は線または棒材であり、被探傷材にその軸
   心方向の送り運動を与えるとともに、該被探傷材に自転
   を与えまたは該被探傷材の回りで検出コイルを回転させ
   ることにより、両者間に螺旋相対運動を与えたことを特
   徴とする請求項１または２記載の渦流探傷装置。 ４　被探傷材を挟むごとく、一対の検出コイルを配置し
   たことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載
   の渦流探傷装置。 ５　コイル端部における該コイルのコイル軸心に垂直な
   面内での等磁位線が扁平状であることを特徴とする渦流
   探傷装置用検出コイル。