JPH0228453Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水、油又は空気等の流体の流れを電気
的或は機械的に検知しうる流体検知装置に関す
る。

印刷機械や成形装置等の産業機械には冷却水や
潤滑油を送液するための流体供給装置が不可欠で
ある。これらの流体供給が何等かのトラブル発生
により管体流路の流れをストツプさせてしまう
と、機構作動部が焼付け等の事故を起し、大きな
損害を発生することになる。このため流体管路系
の一部に流体検知装置を取付け、目視による機械
的検知手段、又はこれらの複合化された機械的、
電気的検知手段が採用されている。

従来の流体検知装置について図面に基づき説明
すると、１は透明管であり、アクリル樹脂等のプ
ラスチツク材又はガラスの管体である。この透明
管１の内部には流体２の流量で浮遊するフロート
３が納められている。このフロート３は赤色プラ
スチツク又は非磁性体の着色した金属を用いても
よく、形状は底部４を有した有底筒状をしてい
る。フロート３の内部には磁石５が接着剤６で固
着され、流体２の流れを形成するための流路孔７
が適宜設けられている。８は圧縮コイルスプリン
グであり常時フロート３のバネ座９を押圧してい
て、流体２が流れていないときはフロート３は入
口側の管継手２０のフロート座１１に接触してい
る。

１２は透明管１を保持し、保護するためのホル
ダーであり、透明管１に収納したフロート３の位
置が目視できるよう窓部１３が設けられている。
また、ホルダー１２の両端部にはネジ１４が螺設
され、入口側管継手２０と出口側管継手２１とが
螺着される。２２は入口側管継手の流体流路であ
り、２３は出口側管継手の流体流路である。管継
手の形状は接続すべき管系に合わせ適当な形状の
ものが使用できる。１５はオイルリングで透明管
１のオイルリング溝１６に挿入されていて透明管
１からの流体２の外部への流出を防止している。

この流体検知装置１０は入口管継手２０に流れ
て来る流体２の圧力によりフロート３は圧縮バネ
を変位させて、バランスした位置で浮遊してい
る。この状態を目視することにより流体２が管路
を流れていることを確認できると共に、透明管１
の側壁に固着されたリードスイツチ１７がフロー
ト３に内蔵された磁石５の位置が移動し、磁石５
の磁力によりリードスイツチ１７が作動する。

リレー回路等を設け、この電気信号に基づきブ
ザー等の警報装置に接続しておけば外部へ異常を
知らせることができる。すなわち、本来流体２が
流れていなければならないときに、、ロート３が
入口側管継手のフロート座１１に接触していれ
ば、流体２は流れてない筈であるから、リードス
イツチ１７が検知して警報を発するようにしてお
けばよい。

ところで、流体中に塵埃を含んでいるような場
合、フロート３と管明管１との間にゴミ24がくさ
び状にはさまることがある。そのため流体２が流
れていなければ、圧縮コイルバネ８の圧力でフロ
ート３は押し下げられている筈のものを、任意の
位置で停止したままになり、リードスイツチ１７
の誤作動をまねくことがあつた。すなわち、警報
を発しなければない環境下にあるのに正常と誤認
して運転が続行されることとなつて焼付け事故を
起したことがあつた。

本考案はかかる事故が生じないようにすること
を目的とした流体検知装置を提供する。本考案の
装置は透明管を直列に２連結することにより、い
ずれか一方の透明管内のフロートの目づまりが生
じても他方の透明管内のフヨートが正常作動を行
うことにより確実に検知できる流体検知装置を提
供する。

本考案の装置の実施例を図面に基づき説明す
る。透明管１及び透明管１内に内蔵されるフロー
ト３磁石５、圧縮コイルスプリンング８及びリー
ドスイツチ１７は同様の構成である。

３０は連結用継手であつて、２個の透明管１を
直列に接続する継手である。中央部には流体流路
となる貫通孔３１が設けられ、フランヅ３２で透
明管１を保持している。３３はホルダーで透明管
１全体を保持し、両端部には入口側管継手３４と
出口側管継手３５が螺着されている。またフロー
ト３の位置を目視確認するための窓部３６が設け
られている。

連結用継手３０を介して２個の透明管１，１が
直結されていて、夫々リードスイツチ１７が取着
され、夫々のフロート３が移動することによりフ
ロート３に内蔵された磁石５でリードスイツチ１
７が作動する構成になつている。

本考案の流体検知装置は以上に述べた如き構成
のもので、単体の場合には流体中に含まれたゴミ
や、フロートの変形現象によりフロートが透明管
内で停止してしまい、あたかも流体が流れている
かの状態をさし示すことにより、リードスイツチ
が誤作動してしまうことがあつたが、２個の透明
管を連結することにより、いずれか一方が正常な
る動作が行われていればカバーすることができ
る。又２個のフロートを目視したとき、フロート
の位置に存在しているときには異常状態を示して
いることが判明する。この場合にはオーバホール
して部品を交換するか、そつくり全体を交換する
かを行えばよい。以上述べた如く、２個の透明管
内のフロートが同時に故障を生じる機会は極めて
少いので、重要なる使用箇所には、この２連式流
体検視装置を用いることにより信頼性を高めるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来の流体検知装置を示
し、第１図は流体が流れていないときを示す断面
図、第２図はフロートと透明管との間に塵埃がは
さまり、流体が流れていないのにフロートが上部
位置で停止している状態を示す断面図、第３図は
底面図、第４図は本考案の正面図、第５図は本考
案の断面図である。 図面において、１は透明管、２は流体、３はフ
ロート、４はフロート底部、５は磁石、８は圧縮
コイルバネ、１２はホルダー、１７はリードスイ
ツチ、３０は連結用継手、３１は継手の貫通孔、
３２はフランジ、３４は入口側継手、３５は出口
側継手、３６はホルダーの窓部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有底円筒の内部に磁石を内蔵したフロートと、
   このフロートを加圧する圧縮コイルバネと、フロ
   ートを収納しかつフロートの磁石により作動する
   リードスイツチが側壁に埋設された二個の透明管
   と、これらの透明管を一体的に接続するための連
   結継手により連結された二連の透明管を保持する
   ホルダーには透明管内のフロートの動きを目視す
   るための切欠き窓部を有し、透明管の両端部には
   ホルダーを介して外部管継手が接続されたことを
   特徴とする流体検知装置。