JPH0228382B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は改良されたらせん分離機に関する。

オーストラリア特許明細書69436／81号には、
粗砕した原石からのアスベストの分離のような一
般に低密度粒子の分級に特に適した、そして石炭
灰分から微細石炭粒子の洗浄にもつと適したらせ
ん分離機が記載されている。

しかしながらオーストラリア特許明細書
69436／81号のらせん分離機では、パルプが分離
機の最初の上方部分（例えばらせんの１ 1/2周）
を流された後、比較的高比重の灰分粒子のいくら
かがらせん分離機の外壁に隣接するその外側部分
を移動する比較的大きいそして低比重の所望の石
炭粒子に捕捉され、または乗せられる傾向がある
ことが判明した。これが発生する理由は、外壁に
隣接するパルプ中の水はその渦巻または実質上円
形の流れパターンにより外壁を越えて外側へ移動
しようとする傾向を有するからである。しかしな
がらこの傾向は勿論らせん分離機の外壁によつて
抑制される。しかしながらこの流れパターンのた
め、いくらかの灰分粒子はらせんの外側部分にと
どまり、そしてこれは勿論石炭灰分のような細片
からの石炭粒子の分離に悪影響する。

従つて本発明は先行技術の前述の困難を回避す
るらせん分離機を提供することが目的である。

本発明は、その軸を実質上垂直に支持し得る直
立支柱を含み、上端において水と分離すべき粒子
とのパルプを受け入れるのに適し、そして前記直
立支柱を取り囲む複数のらせん周を含むらせん分
離機であつて、該分離機の高さの中間において分
離機の横方向寸法もしくは直径の増大があり、そ
れによつて相対的に小さい横方向寸法もしくは直
径の最初の部分と、そして相対的に大きい横方向
寸法もしくは直径の少なくとも１個の後続部分と
があり、それによつてパルプ中の水と共に分離機
の外壁近くのらせん分離機の外側部分を移動しよ
うとする高比重細片もしくは粒子が低比重粒子か
らの最終的分離のためらせん分離機の内側部分へ
向つて内側へ移動させられるようになつている前
記らせん分離機が提供される。

好ましくは、らせん分離機の最初の部分はらせ
ん分離機の外側部分にみぞを含み、該みぞは最初
狭くて深く、そしてオーストラリア特許第
69436／81号明細書に記載するように次第に広く
なつている。

好ましくはらせん分離機の外壁の高さは実質上
均一である。

らせん分離機の最初の部分は比較的短かく、そ
して後続の部分は比較的長いことが望ましい。例
えば７周のらせん分離機に関し、最初の部分は１
1/2周を延長する。

１個だけの後続部分を持つかわりに、複数の後
続部分を持ち、２番目の後続部分は１番目の後続
部分に比較して増大した横方向寸法もしくは直径
を持ち、以下同様にすることもできる。

らせん分離機の最初の部分と後続部分との過渡
部分は好ましくは比較的突然でそして瞬間的にも
しくは分離機の半周内で発生してもよい。その代
りに過渡部分は分離機の１ないし２周内にもつと
ゆるやかに発生してもよい。

好ましくは横方向寸法もしくは直径の増大は10
ないし20％のオーダーで、もつと好ましくは14な
いし15％である。一例として最初の部分は287mm
の半径を有し、後続部分は327mmの半径を持つこ
とができる。

添付図面に示す本発明の好ましい具体例を参照
して説明する。

第１図は本発明によつて構成したらせん分離機
の斜視図である。

第２図は第１図のらせん分離機のその最初の１
1/2周における最初の部分の垂直断面図である。

第３図は最初の部分から後続部分への過度部分
を示す３周後の第１図のらせん分離機の垂直断面
図である。

第４図は４ないし５周後の第１図のらせん分離
機の垂直断面図である。

第５図は６周後の第１図のらせん分離機の垂直
断面図である。

図面において、中央チユーブ状支柱１１および
それを通つてパルプが分離機１０の頂部へ送られ
る供給パイプ１２を有するらせん分離機１０が示
されている。分離機１０には狭くて深いみぞ１３
と棚９とを含む第２図に示す最初の部分が設けら
れる。この最初の部分は分離機１０の１ 1/2周を
延びることができ、その後第３図に示すように距
離ｘだけ直径が増加し、内側部分１５と、外壁１
４に隣接する外側部分１６とよりなる前述の後続
部分を形成する。

第４図において、内側くぼみもしくはトラフ１
７、または点線で示す棚１７Ａと、内側部分１５
Ａおよび外側部分１６Ａとを設けることができ
る。同様な輪郭は第５図にも示されている。

分離機の直径がｘだけ増加した後続部分を形成
することは、石炭灰分が外側部分１６または１６
Ａへ横へ移動する傾向を持つことなく内側部分１
５または１５Ａ中に保持されるから、石炭灰分の
石炭粒子からの分離を大きく容易にすることがわ
かつた。

好ましくは外側部分１６または１６Ａは第５図
に示すように、水平方向に対し6゜の角度を持つ内
側要素１８と、水平方向に対し12゜の角度を持つ
外側要素１９とに形成される。

図面はまた、図示するように距離ｙおよび距離
ｚだけ増大した横方向寸法を持つ複数の後続部分
があつてもよいことを示している。好ましくは距
離ｘ，ｙおよびｚは等しいが、しかし必須ではな
い。距離ｙおよびｚだけ増大したそれ以上の後続
部分を設けることは、低比重粒子から高比重細片
または粒子の分離にそれ以上の制御を提供する。
このためもしｙおよびｚが共に40mmであれば、第
４図にｙで示した後続部分は半径367mmを持ち、
そして第５図にｚで示した後続部分は半径407mm
を持つことができる。

こゝで使用した「らせん周」なる用語は、らせ
ん形の個々のらせん分離機の単一周を意味するこ
とに留意すべきである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のらせん分離機の斜視図、第２
図は最初の部分の垂直断面図、第３図は３周後の
垂直断面図、第４図は４ないし５周後の垂直断面
図、第５図は６周後の垂直断面図である。 １１は支柱、１２は供給パイプ、１３はみぞ、
１４は外壁、１５は内側部分、１６は外側部分で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ その軸を直立にして支持される少なくともら
   せん形樋を含む部分を有し、そしてそれを流下す
   る水および鉱物のパルプを分離するための複数の
   周回を含んでいるらせん分離機であつて、 前記らせん形樋は垂直断面で見た時放射方向内
   側部分と放射方向外側部分とを含む上向きの表面
   を有し、 前記内側部分は放射方向内側端から放射方向外
   側部分へ向つて一般に下方へ傾斜し、 前記外側部分はその放射方向内側端から前記内
   側部分と前記外側部分の放射方向内側端の間に過
   渡部分を形成して一般に上方へそして放射方向外
   側方向に傾斜し、そして直立した放射方向外側壁
   に屈曲し、 前記樋の作業表面の外側部分の外側端は樋の最
   初の部分において該最初の部分より下流の第１の
   部分よりも前記軸に近く、そして前記作業表面の
   内側部分と外側部分の間の過渡部分は樋の最初の
   部分において該最初の部分より下流の第１の部分
   よりも前記軸から遠くなつていることを特徴とす
   るらせん分離機。 ２ 前記最初の部分は比較的短距離を下降し、前
   記第１の下流部分は実質上より長い距離を下降し
   ている第１項のらせん分離機。 ３ 前記最初の部分と第１の下流部分の間の坂の
   変化は比較的突然もしくは急激である第１項また
   は第２項のらせん分離機。 ４ 前記作業表面の外側端は前記第１の下流部分
   において前記最初の部分よりも前記らせん軸から
   約10〜20％遠い第１項または第２項のらせん分離
   機。 ５ 前記作業表面の外側端は前記第１の下流部分
   において前記最初の部分よりも前記らせん軸から
   約14〜15％遠い第４項のらんせ分離機。 ６ 前記最初の部分はその外側部分において狭く
   そして深く、そして次第に幅広になるみぞを含ん
   でいる第１項ないし第５項のいずれかのらせん分
   離機。 ７ 第１の下流部分に続いて第２の下流部分を有
   し、該第２の下流部分の作業表面の外端は第１の
   下流部分よりもらせん軸から大きい距離にある第
   １項または第２項のらせん分離機。 ８ 前記作業表面の内側部分はらせんが下降する
   につれその放射方向寸法が減少する第１項または
   第２項のらんせ分離機。 ９ 前記最初の部分と第１の下流部分の間のらせ
   ん直径の増加は約10〜20％である第３項のらせん
   分離機。 １０ 前記増加は約14〜15％である第９項のらせ
   ん分離機。 １１ 前記最初の部分はその外側部分において狭
   くそして深く、そして次に幅広になるみぞを含ん
   でいる第９項または第１０項のらせん分離機。 １２ 前記最初の部分に比較して増加した放射方
   向寸法の第１の下流部分と、前記第１の下流部分
   に比較して増加した放射方向寸法の第２の下流部
   分を有する第１項ないし第６項および第９項ない
   し第１１項のいずれかのらせん分離機。 １３ 前記最初の部分に比較して増加した放射方
   向寸法の第１の下流部分と、前記第１の下流部分
   に比較して増加した放射方向寸法の第２の下流部
   分と、前記第２の下流部分に比較して増加した放
   射方向寸法の第３の下流部分を有する第７項のら
   せん分離機。