JPH02281985A - 感熱転写インクリボン用フィルムとその製造方法 - Google Patents

感熱転写インクリボン用フィルムとその製造方法

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JPH02281985A
JPH02281985A JP1105563A JP10556389A JPH02281985A JP H02281985 A JPH02281985 A JP H02281985A JP 1105563 A JP1105563 A JP 1105563A JP 10556389 A JP10556389 A JP 10556389A JP H02281985 A JPH02281985 A JP H02281985A
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JP
Japan
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film
heat
coating
stretched
ink ribbon
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JP1105563A
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English (en)
Inventor
Tsugio Nagasawa
長沢 次男
Tadashi Shudo
首藤 忠
Toshiaki Matsumoto
松本 俊明
Hideo Sakuratani
桜谷 秀雄
Tadashi Hayashi
林 忠司
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は感熱転写インクリボン用フィルムとそスの容易
性、低騒音性等の優れた特性を有するため広く利用され
るようになり、そのハンディ−化やパーソナル化も進ん
でいる。この記録方法は一定のベースフィルムに熱溶融
性インキ層を設けて感熱転写フィルムを構成し、インキ
層側に被転写機である記録紙を重ね2反対側に存在する
加熱ヘッドを感熱転写フィルムに接触させ、かつプラテ
ンロールを記録紙、感熱転写フィルムと重ね、熱ヘツド
との間で加圧する。引き続いて加熱ヘッドへ記録信号に
応じた熱パルスを加えて最終的に熱溶融性インキ層を選
択的に溶融し2記録紙上に記録像を形成する。
中待秦会巷≠争 このような感熱転写法で高速記録を行うために。
加熱ヘッドの表面温度を極めて短時間に急昇温させる必
要がある。その結果、熱転写インクリボンのベースフィ
ルムは、その軟化点を越え、加熱ヘッド表面にベースフ
ィルムの一部が融着する現象(熱ステイツク現象)を誘
起し、印字斑や感熱転写インクリボンの送りにも支障を
生じ、高速記録や正確な記録、さらには品位の高い記録
ができなくなる。
従来、この熱ステインク現象を防止する方法として2種
々の口す熱層を設ける提案がされている。
特開昭59−169878号公報には耐熱コートとして
酢酸セルロースを0.5〜5μの厚さでコートした例が
示されているが、ボンディング層を必要とするのでコー
ティングに手間がかかり、さらにコーティング厚みが大
きく、熱転写インクリボンの長尺コンパクト化には問題
がある。特開昭60−24995号公報にはアルコキシ
シランの加水分解物を塗布する例が示され、アルコキシ
シランの加水分解反応を有効に進行させるため、各種触
媒、有機溶剤。
コロイダルシリカ共存系を推選している。本例の場合、
有機溶剤系のポストコート法であり、工程が増すととも
にコート・ドライヤー設備に高価な防爆タイプを特徴と
する特開昭60−220850号ではすでに我々が側鎖
にパーフルオロアルキル基を存するフッ素系重合体樹脂
からなる固型分o、oos〜0.5g/rdの薄層を設
けたことを特徴とする耐熱スティック性に優れた感熱転
写フィルムを提案したが1時代の進展とともに耐熱ステ
ィック性能をはじめとする各種性能の要求レベルが厳し
くなり、十分とは言えなくなってきた。要求性能としで
は次のようにまとめられる。
1、熱ステインク防止性能 2、熱ステイツク防止層が生フィルム面あるいはインク
面に移行しないこと 3、熱スティッ防止層が熱ヘツドを汚染しないこと 4、熱ステイツク防止層が熱ヘツドを摩耗しないこと 5、低コストであること 耐熱スティック性をレベルアップする方法で特に効果的
なのがシリコン化合物の使用であるが、特開昭60−1
37693号公報では常温で固体または液体のシリコン
ワックスを樹脂の分野あるいは軟化点が200°C以上
の例えば塩化ビニル、ポリウレタン等をバインダーとし
て塗布する方法を推選している。本例の場合、シリコン
ワックスは一定の樹脂バインダーと混合してベースフィ
ルムに塗布される。このような比較的低分子のシリコン
ワックスをバインダーに混合して使用するだけではシリ
コンワックス成分の生フィルム面あるいはインク塗布後
のインク面への移行性において十分でない。
さらに有機溶剤系のポストコート法であり、防爆クイプ
のコーターを必要としてランニングコスト装置コスト的
にも不利である。特開昭60219095号公報もほぼ
同様な技術思想で耐熱スティック層の潤滑物質としてシ
リコン系あるいはフッ素系の液体界面活性剤を用いて環
状脂肪族エポキシ樹脂をバインダーとする方法が提案さ
れている。
この場合も潤滑剤の移行性において十分な性能が得られ
ないし、有機溶剤系のポストコート法であり、すでに記
したコスト面での不利がある。特開昭62−35885
号公報ではこれらよりもさらに細かく、シリコンオイル
の融点を規定しているが、これもまた有機溶剤系ボスト
コート法であり、コスト面の不利があるうえに塗工厚み
が1μと厚い。
特開昭62−33682号公報ではシリコン系ゴムの薄
膜単独を支持体ベースフィルムにコートする例を示して
いるが、ベースフィルムとの接着力が低く。
かつ硬化反応に長時間(実施例では120°CX2分)
を要し、かつ有機溶剤系のボストコート法であり。
コスト面での不利がある。
(課題を解決するだめの手段) 本発明の目的は、感熱転写時におけるステイ、7り現象
を改善し、感熱転写プリンター用に最適な悠然転写イン
クリボン用フィルムとその最適な感熱転写インクリボン
用フィルムの製造方法を提供することにある。
すなわち、2軸延伸された熱可塑性樹脂フィルムよりな
るベースフィルムの一方の面に、熱溶融性インキ層を設
けた感熱転写インクリボンにおいて、該ベースフィルム
の他方の面に、熱反応性ウレタンプレポリマー(X)お
よび/またはパーフルオロアルキル基を有するフッ素系
重合体樹脂(Y)およびジメチルポリシロキサン基の両
末端に水酸基を有する化合物(Z)より形成され、Yと
ZあるいはZから選ばれた少なくとも一種以上の化合物
とXとからなる固型分o、oos〜0.5g/rtrの
薄層を設けたことを特徴とする耐熱スティック性に優れ
た感熱転写インクリボン用フィルムを要旨とする。
さらにその製造方法として、熱反応性ウレタンプレポリ
マー(X)および/またはパーフルオロアルキル基を有
するフッ素系重合体樹脂(Y)および/またはジメチル
ポリシロキサン基の両末端に水酸基を有するシリコン系
化合物(Z)よりなり、Yと2あるいはZから選ばれた
少なくとも一種の化合物とXとからなる水系エマルジョ
ンまたは水溶液を、熱可塑性樹脂よりなる未延伸フィル
ムあるいは一方向のみに延伸した熱可塑性樹脂フィルム
の片面にコーティングし、続いて乾燥した後、同時2軸
延伸するか前記一方向のみの延伸フィルムを前記延伸方
向と直角に延伸し、いずれも直交する2軸方向へ延伸後
熱セットして得た2軸延伸フィルムの非コート面に熱溶
融性インキ層を設けることを特徴とする耐熱スティック
防止性能に優れた感熱転写インクリボン用フィルムの製
造方法を提案するものである。
本発明に使用する熱反応性ウレタンプレポリマー(X)
は1次のようにして作られたものを用いる。
すなわち、2個以上の活性水素原子を有する分子量20
0〜20000の化合物一種以上と、過剰量のポリイソ
シアネートおよび場合によっては活性水素原子を有する
連鎖延長剤とからイソシアネート重付加方法により製造
した遊離のイソシアネート基を含存し、遊離のイソシア
ネート基を重亜硫酸塩でブロックして得られた熱反応性
ウレタンプレポリマーである。このウレタンプレポリマ
ーは。
水系の均一な分散液あるいは均一な溶液として利用でき
る。この熱反応性ウレタンプレポリマーは水に対する親
和性が良いばかりでなく、フィルムとの親和性も良い。
−船釣には相反するこの2つの特性を兼ねそなえるよう
ウレタンを構成する分子量を選び、なおかつイソシアネ
ート基を重亜硫酸塩でブロックすることによって出現す
る特性である。特にこのウレタンプレポリマーの熱反応
特性は本発明を構成する上で重要なポイントとなる。
いいかえればこの熱反応性ウレタンプレポリマー(X)
をコート剤成分の1つとしてコートした際。
コート層の乾燥工程、その後の予熱、延伸工程では重亜
硫酸塩でブロックされたイソシアネート基がブロックさ
れたままあるいはブロックはとかれても反応までは至ら
ずに存在し、延伸されたフィルムに密着して共延伸され
る。その後のセットゾーンでの温度レベルの高い加熱で
解離されたイソシアネート基を有するウレタンプレポリ
マーとジメチルポリシロキサン基の両末端に存在する水
酸基との反応およびウレタンプレポリマー同士の架橋反
応により9ジメチルポリシロキサン基を含有する三次元
網目構造のウレタンを形成しつつパーフルオロアルキル
基を存する重合体を熱可塑性樹脂フィルム表面に十分な
接着力で存在させることができる。
ここで2個以上の活性水素原子を有する分子量200〜
2000の化合物としては、エチレンオキシド。
プロピレンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒ
ドリン等の重合生成物やこれらのランダムまたはブロッ
ク共重合体あるいは多価アルコールへの付加重合物であ
るようなポリエーテル、コハク酸、アジピン酸、フタル
酸、無水マレイン酸等の多価の飽和および不飽和カルボ
ン酸またはそれらの酸無水物等とエチレングリコール、
ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルアルコール、1,6−ヘキサンジオール、トリ
メチロールプロパン等の多価のアルコール類、比較的低
分子量のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等およびそれらの混合物から得られる線状または
分岐状のポリエステルあるいはポリエーテルエステルが
あげられる。これらの活性水素含有化合物と反応させて
ウレタンプレポリマーを生成するイソシアネートとして
は、トルイレンジイソシアネート、4,4”−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、 4.4°−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、 2,2.4−トリメチルへキサメチ
レンジイソシアネート等があげられる。
また、活性水素原子を有する連鎖延長剤とじては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール。
1.4−ブタンジオール、1.6−ヘキサンジオール。
クリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
ピペラジン、モノエタノールアミン。
ジェタノールアミン、チオジエチレングリコール。
水等があげられる。
また9本発明に使用するパーフルオロアルキル基を有す
るフッ素系重合体樹脂は、−形式としてr、u、nrで
示される構造を含み、その他に共重合成分としてメタア
クリル酸、メタアクリル酸エステル、アクリル酸エステ
ル、スチレン等から選択し得るがこれらの例に限るもの
ではない。これらの樹脂は水系の分散液あるいは溶液で
利用できる。
f (III) R,:Hまたはアルキル基(炭素数1〜20)Rz:H
またはアルキル基(炭素数1〜20)R1:アルキレン
基(炭素数1〜20)R2:パーフルオロアルキル基(
炭素数1〜20)さらに1本発明に使用するジメチルポ
リシロキサン基の両末端に水酸基を有する化合物は1次
式で表される構造を含み、水酸基は一級アルコール性で
ある。
R:炭素数1以上のアルキレン基 n:正の整数 この化合物の平均分子量が500以下では水に溶けやす
いが、コート液として使用した最終フィルムの熱ステイ
ツクが十分でなく、平均分子量が5000以上では水に
ほとんど溶解しなくなる為、水系コート液を形成するこ
とが困難となり、無理にコートしても熱反応性ウレタン
プレポリマーとの反応は不均一で円滑には進まない。
本発明の最大の特徴は熱可塑性フィルム上に熱ステイツ
ク防止コート層を形成するにおいて、熱反応性ウレタン
プレポリマー(χ)と反応性シリコンジオール(Z)と
が熱可塑性フィルムの製造工程の熱セツト工程でイソシ
アネート基と水酸基が反応して耐熱スティック防止コー
トを生成する点にある。これはすでに出願したシリコン
変性ポリウレタンと熱反応性ウレタンプレポリマーとの
併用の場合と大いに異なる。
すなわち、先願発明ではすでにシリコン変性されたウレ
タン樹脂をフィルムにコートして延伸熱処理するに対し
て1本発明では熱反応性ウレタンプレポリマーと反応性
シリコンジオールとの化学反応をフィルム製造プロセス
の熱セツト中に行うものである。従って1本発明の場合
、熱反応性ウレタンプレポリマーのイソシアネート基と
反応性シリコンジオールの水酸基とのモル比(t−UO
)が重要でこの値が0.75以下であることが好ましい
。この値が0.75以上となると反応性シリコンジオー
ルが熱反応性ウレタンプレポリマーと実質的に反応しな
いで残り、耐熱スティック層のベトッキや酸層の移行性
が問題となる。また、先願発明と本発明をコート面の品
位と云う観点から比較すると1本発明の方が良好である
すなわち、先願発明ではコート面に小さな斑がみられる
のに対し1本発明ではこの欠点を解消する。この原因に
ついては次のように考えられる。
シリコン変性ウレタン樹脂はシリコン変性の為にそれ自
身の水溶化は困難であり、水とWloの分散系を形成し
ている。一方、熱反応性ウレタンプレポリマーはプレポ
リマーが水中に溶解している。
さらに、パーフルオロ基を含むフン素系重合体は水とO
/Wの分散系を形成している。これら分散形態の異なる
水系液を混合してコートを行うと。
コート組成としてシリコン変性ウレタン樹脂の添加率を
他の成分に対して大きく増すことができない。
すなわち、該物質を添加率を大きくするとコート後の乾
燥工程を経てもフィルムは乾燥しないしコート面そのも
のも斑の多いものとなる。これはシリコン変性ウレタン
樹脂がWloの分散系で他成分は0/Wの分散系あるい
は水溶液である点に起因する。いいかえると、シリコン
変性ウレタン樹脂の中には水がとりこまれていて乾燥工
程後も水が蒸発しにくいし、水が蒸発したとしても他成
分は水の中に成分が存在するので乾燥プロセスでの水の
移動がそれぞれの成分で逆となり、結果的にコート面の
品位が低い。このような理由でシリコン変性ウレタン樹
脂の添加は、液固型分濃度として最大10%程度である
。これに比べて本発明では反応性シリコンジオールは水
に溶解し、他のコート成分も水に溶解あるいはO/Wの
水分散液となり、同一形態の溶液あるいは分散液となり
先願発明のような問題は解消する。
本発明のコーティング剤には、その機能を損なわない範
囲で必要に応じて塗液の安定剤、すべり性調整のための
無機不活性微粉末、IF電防止剤等の配合をしても良い
本発明における耐熱スティック性コーティング剤はご<
薄層で効果が得られ、固型分として0.005〜0.5
g/rrfが良く、好ましくは0.03〜0.3 g/
ボである。コーテイング量が0.5g/rriを越えて
極端に多いと、コーテイング後の乾燥工程で塗膜にクラ
ンクが入りやすく、結果的にコーティング層の剥離が発
生し易い。逆にコーテイング量が0.005 g/%未
満と極端に少ないとスティック防止効果かうすい。
本発明の感熱転写フィルムを製造する方法について述べ
る。本発明の感熱転写フィルムは、2軸延伸熱可塑性樹
脂フィルムに前記した特定のコーティング剤を塗工する
。いわゆるポストコート法で得られたコーティングフィ
ルムを使用することは勿論可能であるが1本発明の製造
方法は必要最小限度の厚さのコーティングを均一かつ安
価に行うために、熱可塑性樹脂をフィルム状に溶融押出
ししたいわゆる未延伸フィルムにコーティングし。
該コーティングフィルムを縦横同時に、または上記未延
伸フィルムを予め縦または横の一方向に延伸した1軸延
伸フィルムにコーティングし、その後縦横同時あるいは
前段延伸と直角方向に基体フィルムとコーティング層を
同時に延伸するインラインコーティング法であり、均一
薄膜を生産性良く得る製造方法として最適である。
このようにして基体フィルムに対するコーティング層の
接着性は著しく良好なフィルムが得られる。コーティン
グ法は特に限定するものではなく。
グラビアロールコーティング法、インバースロールコー
ティング法、リバースロールコーティング法、マイヤバ
ーコーティング法、エアナイフコーティング法等を採用
し得る。コーティング層とベースフィルムは共延伸され
た後、熱処理され、その後のフィルム加工工程に耐える
十分な熱寸法安定性が付与される。
スティック防止効果を有する必要最小厚さの均一コート
を安価に行うためには、フィルム製造工程中、未延伸フ
ィルムにコーティングを行い、ベースフィルムとコーテ
ィング層を同時2軸延伸するかあるいは一方向のみに延
伸したフィルムにコーティングし、その後同時2軸延伸
あるいは前記延伸方向と直角方向に延伸するインライン
コーティング法で最も効果的に実現できる。
本発明の最大の特徴は、ステインク防止層がベースフィ
ルムにアンカー処理なしで、なおかつインラインコート
できることにあるが、アンカーコートなしでもベースフ
ィルムと接着性が良好で耐熱ステインク性に優れたコー
トを形成する理由はコート液を構成するコート剤の反応
機構とコート剤組成をなす化合物の分子構造に起因する
すなわち1本発明で使用する熱反応性ウレタンプレポリ
マーは、熱により分子内に含まれるブロンク化イソシア
ネート基の反応性をとりもどすのであるが、乾燥、予熱
、延伸工程まではブロックされたままでフィルムのセッ
ト工程で反応性シリコンジオールとの反応および自己架
橋反応を進行させる。この反応を促進するために第3級
アミンや有機金属化合物からなる触媒を用いても良い。
また、熱反応性ウレタンプレポリマーはベースポリマー
のみならず、パーフルオロ基を有するフッ素系重合体樹
脂の主鎖と親和性の高い炭化水素からなる分子部分を有
する。また、パーフルオロ基を有するフッ素系重合体樹
脂も主鎖に炭化水素を含み、この部分が熱反応性ウレタ
ンプレポリマーの炭化水素部分と相互作用が強く、かつ
ベースフィルムの炭化水素部分とも強く相互作用をおよ
ぼし合う。
さらに1反応性シリコンジオールとは、すでに記したよ
うに熱反応性ウレタンプレポリマーのイソシアネート基
と反応して同ウレタンと結合し。
熱反応性ウレタンはシリコン変性ウレタン重合体樹脂と
変化してベースフィルムと該熱反応性ウレタンプレポリ
マーの炭化水素部分との強い相互作用力で作用し合う。
このような理由によりコート剤を構成する組成がベース
フィルム間との間に強い相互作用力を持つとともに、コ
ート剤中熱反応性ウレタンプレポリマーと反応性シリコ
ンジオールとの化学結合で互いが結びつき、かつパーフ
ルオロアルキル基を有する重合体樹脂とも三次元的に網
目構造を形成してベースフィルムに接着し強固な皮膜を
形づくる。この皮膜により耐熱スティック性に優れた感
熱転写用インクリボンとなり得るフィルムをうろことが
できた。
本発明に用いる熱溶融性インキは従来公知の転写インキ
を用いることができ、カルナウバワックス、シンクンワ
ックス。蜜ろう、マイクロワックス、パラフィンワック
ス等から選ばれ、有色物質としてはカーボンブラック、
シアニンブルー、レーキレッド、フタロシアニンブルー
、カドミウムイエロー5酸化亜鉛等がある。これらの混
合にて必要な色を有する熱転写インキを作成し、ホント
メルトコーティング法で1g〜Log/m2のインキ層
ヲベースフィルムのステインク防止層の反対側にもうけ
る。
(実施例) 実施例1〜4.比較例1〜4 厚さ43μの未延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムに、熱反応性ウレタンプレポリマー水溶液(品名:エ
ラストロンH−3.固型分:20wt%、メーカー:第
一工業製薬)とパーフルオロアクリレート樹脂水系分散
液(品名:アサヒガードAG−710゜固型分:15w
t%、メーカー:旭硝子)さらにアルコール変性シリコ
ンオイル(品名: DK Q8−779.固型分: 1
00 wt%、メーカー:ダウコーニング)および水を
用いて表1のように組み合わせて調合した水系混合液を
バーコーターでコートし、60’Cで乾燥した後、90
℃に予熱し同温度で樅横それぞれ3.5倍に同時2軸延
伸し1次いで210’Cで5秒間熱セツトを行った。得
られた3、5μベースフィルムのスティック防止コート
は0.2g/m2の厚みを持っていた。それぞれベース
フィルムのステインク防止コートの反対面にパラフィン
ワックスとカ−ボンブランク等からなる熱ン容融性イン
クを3g/ボの厚さで塗工し、感熱転写フィルムリボン
とした。
同リボンをキャノンPEN−24ワープロの熱ヘツド出
力を最大として印字相手を普通紙およびOHP用フィル
ム(以下0HPFという)上に印字テストを行った。ま
た、保存性テストとして耐熱スティック防止コートのみ
ほどこしたインク未塗工のフィルムを捲物で70°CX
24hr保存した後、耐熱スティック防止コートをほど
こしていないポリエステル主面の濡れ指数を測定した。
濡れ指数34 dyn/cm以上を良、それ未満を不良
とした。
比較例1では生フィルムに熱転写インク塗工のみ施しで
あるが、スティック特性において明らかに実施例にくら
べて劣る。比較例2では熱反応性ウレタンプレポリマー
のみをコートしているが。
そのスティック性は比較例1と同じ程度に悪い。
比較例3ではパーフルオロアクリレート樹脂のみを耐熱
スティック性を改良する為にコートしたが、スティック
性において0HPFへの印字で実施例よりやや劣り、さ
らに保存性の項目において明らかに不満足な結果である
。比較例4ではアルコール性シリコンのみをコートした
が、この吻は本来水が無くなり乾燥後はオイル状の物質
であり、乾燥後のフィルムのコート側はオイルでベトツ
ク。
無理やり延伸機に投入して延伸フィルムを得たが延伸セ
ント後も当然同様のベトヘトとしたコート面のままであ
った。従って印字保存テストは省略した。
実施例1〜4においてはいずれもコート適性良好で耐熱
スティック性、保存性いずれの項目についても比較例を
上まわる。
以上のように熱反応性ウレタンプレポリマーをパーフル
オロアクリレート樹脂およびあるいはアルコール性シリ
コンと併用することにより、熱スティック性、保存性と
もに良好なバックコート性能であることがわかる。
表1 名:アサヒガードAG−710)とを表2のような組成
でコートし比較した。評価も上記実施例と同様にして行
った。
比較例5および実施例5,6より分るように実施例でも
比較例でも困難となるシリコン濃度の高イjJ bl 
マでコート後の乾燥プロセスまで良好にコートできるし
、比較例5ではコート品位がかなり低下し、シリコン変
性ウレタンに起因するハジキパターンが出る。また、実
施例5.6の性能も良好であることがわかる。
表2 実施例5.6比較例5 上記実施例においてシリコン成分をシリコン変性ウレタ
ン(品名:エラストロンR−24.固型分:40%、メ
ーカー:第一工業製薬)および反応性シリコン(品名:
 I)K Q8−779.  固型分:100%、メー
カー:ダウコーニング)と変え、他の熱反応性プレポリ
マーウレタン(品名:エラストロンH−3)とパーフル
オロアルキル基含有アクリル樹脂(品実施例7〜9.比
較例6,7 実施例2のコート組成で耐熱スティック層のコート厚さ
を0.05〜0.7g/mまで変え、実施例2と同様に
してインクリボンとして評価した。結果を表3に示す。
耐熱コートの無い比較例6では0HPF相手の印字で完
全に熱ヘツドがスティックして印字ができない。それに
くらべて耐熱コートを0.05.0.2.0.3g /
 rrrの厚さでコートをほどこしたリボンは印字もス
ムースである。比較例7のように耐熱コート厚を0.5
g/nτをこえたものはコート厚みが厚すぎて、該コー
トの一部に割れを生じて外観上好ましくなく、経済的コ
ストも不効率である。
表3 実施例10 厚さ60μの未延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムを85°Cで縦方向に1.4倍延伸し、その後実施例
2と同一方法、同一コート液でコートした後乾燥した。
その後同時2軸延伸にて縦方向3.5倍、横方向3.5
倍に予熱延伸温度100℃で予熱延伸した。その後21
0°Cで5秒間熱セツトした。このようにして3.5μ
ポリエチレンテレフタレートフィルムに0.2g/m2
の厚さのスティック防止コートしたフィルムを得た。そ
の後、実施例2と同一方法で感熱転写インクリボンを作
成し、性能評価を行った。その結果スティック発生もな
く印字は良好なものであった。一方、保存テストも良好
であった。
実施例11 厚さ43μの未延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムを85°Cで縦に3.5倍延伸し、実施例2のコート
組成で、かつ同一のコート方式でコートした後乾燥し、
100°Cの延伸温度で横方向に3.5倍に延伸し、2
10°Cで5秒間熱セツトした。得られたフィルムはポ
リエチレンテレフタレートフィルム厚さ3.5 μで熱
ステインク防止コート厚さ0.2g/rr?であった。
その後、実施例2と同様にして熱転写インクリボンを作
成し、印字テストも同じ方法で行った。その結果、普通
紙、 0HPFいずれに対する印字においてもスティッ
ク現象を発生せず。
印字も鮮明であった。一方、保存テストにおいても良好
な結果を得た。
(発明の効果) 本発明で得られた感熱転写フィルムは、スティック現象
の発生が防止され、ステインク防止コートiもベースフ
ィルムに強力に接着し、当然スティック防止コートaの
インク層未加工面への転移もなく、かつインキ層が積層
された裏面に写し取られることがない。
また本発明は、ベースフィルムのみ製造する従来の方法
に比較してインラインコーティング法であり、その経済
性に与える効果は大きい。
特許出願人  ユニチカ株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)2軸延伸された熱可塑性樹脂フィルムよりなるベ
    ースフィルムの一方の面に、熱溶融性インキ層を設けた
    感熱転写インクリボンにおいて、該ベースフィルムの他
    方の面に、熱反応性ウレタンプレポリマー(X)および
    /またはパーフルオロアルキル基を有するフッ素系重合
    体樹脂(Y)およびジメチルポリシロキサン基の両末端
    に水酸基を有する化合物(Z)より形成され、YとZあ
    るいはZから選ばれた少なくとも一種以上の化合物とX
    とからなる固型分0.005〜0.5g/m^2の薄層
    を設けたことを特徴とする耐熱スティック性に優れた感
    熱転写インクリボン用フィルム。
  2. (2)熱反応性ウレタンプレポリマー(X)および/ま
    たはパーフルオロアルキル基を有するフッ素系重合体樹
    脂(Y)および/またはジメチルポリシロキサン基の両
    末端に水酸基を有するシリコン系化合物(Z)よりなり
    、YとZあるいはZから選ばれた少なくとも一種以上の
    化合物とXとからなる水系エマルジョンまたは水溶液を
    熱可塑性樹脂よりなる未延伸フィルム、あるいは一方向
    のみに延伸した熱可塑性樹脂フィルムの片面にコーティ
    ングし、続いて乾燥した後、同時2軸延伸するか、前記
    一方向のみの延伸フィルムを前記延伸方向と直角に延伸
    し、いずれも直交する2軸方向へ延伸後熱セットして得
    た2軸延伸フィルムの非コート面に熱溶融性インキ層を
    設けることを特徴とする耐熱スティック防止性能に優れ
    た感熱転写インクリボン用フィルムの製造方法。
JP1105563A 1989-04-24 1989-04-24 感熱転写インクリボン用フィルムとその製造方法 Pending JPH02281985A (ja)

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