JPH02280023A - 磁歪式トルクセンサ軸の製造方法 - Google Patents
磁歪式トルクセンサ軸の製造方法Info
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- JPH02280023A JPH02280023A JP10285689A JP10285689A JPH02280023A JP H02280023 A JPH02280023 A JP H02280023A JP 10285689 A JP10285689 A JP 10285689A JP 10285689 A JP10285689 A JP 10285689A JP H02280023 A JPH02280023 A JP H02280023A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、伝達トルクを、この伝達トルクにより発生す
る応力変化に伴う透磁率の変化として感知するようにし
な磁歪式トルクセンサ軸の製造方法に関する。
る応力変化に伴う透磁率の変化として感知するようにし
な磁歪式トルクセンサ軸の製造方法に関する。
従来の技術
この種の磁歪式トルクセンサ軸においては、透磁率の変
化を感知可能とするために、その表面の一部に螺旋方向
の磁気異方性が付与される。このような磁気異方性を付
与する方法として、従来、特開昭63−252487号
公報に示されるものがある。
化を感知可能とするために、その表面の一部に螺旋方向
の磁気異方性が付与される。このような磁気異方性を付
与する方法として、従来、特開昭63−252487号
公報に示されるものがある。
これは、軸体に過度の捩りひずみを加えて残留応力区域
を生成することにより、この残留応力にもとづく磁気異
方性を付与するものである。具体的には、たとえば熱硬
化させる軸では、マルエージング鋼からなる軸に熱硬化
前に過度の捩り歪を与え、短時間で時効硬化させている
。
を生成することにより、この残留応力にもとづく磁気異
方性を付与するものである。具体的には、たとえば熱硬
化させる軸では、マルエージング鋼からなる軸に熱硬化
前に過度の捩り歪を与え、短時間で時効硬化させている
。
発明が解決しようとする課題
しかし、単に過度の捩りひずみを加えて残留応力を付与
するのでは、捩った際の引張応力が残留するため、機械
的強度の面では著しく不利である。
するのでは、捩った際の引張応力が残留するため、機械
的強度の面では著しく不利である。
特にトルクセンサ軸用の材料として使用される確率の高
いNi鉄合金のような材料では、切欠感度が高く&裂進
展抵抗が小さいため、疲労強度が損なわれるという欠点
がある。
いNi鉄合金のような材料では、切欠感度が高く&裂進
展抵抗が小さいため、疲労強度が損なわれるという欠点
がある。
そこで本発明はこのような問題を解決して、機械的強度
、特に疲労強度にすぐれた磁歪式トルクセンサ軸の製造
方法を堤供し、またこのトルクセンサ軸の磁化容易軸を
面垂直方向としてセンサ特性のヒステリシス低減と感度
向上とを図ることを目n勺とする。
、特に疲労強度にすぐれた磁歪式トルクセンサ軸の製造
方法を堤供し、またこのトルクセンサ軸の磁化容易軸を
面垂直方向としてセンサ特性のヒステリシス低減と感度
向上とを図ることを目n勺とする。
課題を解決するための手段
上記目的を達成するため本発明の方法は、軸木に捩りト
ルクを負荷して引張歪を発生させた状態で、この軸木の
表面に、捩りトルクによらない引張歪をさらに生じさせ
て、前記捩りトルクにもとづく引張主応力の方向の引張
歪の合計を、軸木の材料の引張降伏時の歪よりも大きく
するものである。
ルクを負荷して引張歪を発生させた状態で、この軸木の
表面に、捩りトルクによらない引張歪をさらに生じさせ
て、前記捩りトルクにもとづく引張主応力の方向の引張
歪の合計を、軸木の材料の引張降伏時の歪よりも大きく
するものである。
本発明によれば、捩りトルクによらない引張歪を、ショ
ットピーニングによって生じさせることができる。
ットピーニングによって生じさせることができる。
また本発明の方法は、引張降伏応力が小さくなる温度条
件下で実施することができる。
件下で実施することができる。
さらに本発明によれば、軸体の中央部の両側の部分にそ
れぞれ逆方向の捩りトルクを負荷して、両部分における
引張主応力の方向が軸心に対してそれぞれ逆方向に傾斜
するように、捩りトルクによる引張歪を発生させること
ができる。
れぞれ逆方向の捩りトルクを負荷して、両部分における
引張主応力の方向が軸心に対してそれぞれ逆方向に傾斜
するように、捩りトルクによる引張歪を発生させること
ができる。
作用
本発明によれば、軸体に捩りトルクを負荷することによ
り、軸心と+45度の方向には引張主応力が作用し、軸
心と一45度の方向には圧縮主応力が作用する。かつ、
この引張主応力により+45度の方向に生ずる引張歪を
→−ε7とすれば、−45度の方向には圧縮歪−ε工を
生ずる。
り、軸心と+45度の方向には引張主応力が作用し、軸
心と一45度の方向には圧縮主応力が作用する。かつ、
この引張主応力により+45度の方向に生ずる引張歪を
→−ε7とすれば、−45度の方向には圧縮歪−ε工を
生ずる。
捩りトルクをかけたままの状態で、軸木の表面に捩りト
ルクによらない引張歪ε8を生じさせると、+45度の
方向にはε9+ε7の歪が生じ、45度の方向にはε8
−εTの歪が生ずる。このとき、少くとも+45度の方
向すなわち少くとも引張主応力の方向の引張歪の合計ε
8+ε工が、軸木の材料の引張降伏時の歪ε、よりも大
きくなるようにする。
ルクによらない引張歪ε8を生じさせると、+45度の
方向にはε9+ε7の歪が生じ、45度の方向にはε8
−εTの歪が生ずる。このとき、少くとも+45度の方
向すなわち少くとも引張主応力の方向の引張歪の合計ε
8+ε工が、軸木の材料の引張降伏時の歪ε、よりも大
きくなるようにする。
捩りトルクを取り去るとともに、捩りトルクによらない
引張歪の発生原因を除去すると、軸体は、その表面に生
じた歪が引張降伏時の歪εアを超えた分だけ、引張側に
塑性加工されたことになる。
引張歪の発生原因を除去すると、軸体は、その表面に生
じた歪が引張降伏時の歪εアを超えた分だけ、引張側に
塑性加工されたことになる。
圧縮側には、捩りトルクによる圧縮歪と、捩りトルクに
よらない引張歪とが相殺されることになるため、引張側
のような塑性加工は行われない。
よらない引張歪とが相殺されることになるため、引張側
のような塑性加工は行われない。
したがって、上記引張側の塑性加工G、!対応する圧縮
残留応力が、軸木の表面に生ずることになる。
残留応力が、軸木の表面に生ずることになる。
この圧縮残留応力の大きさは捩りトルクにより生じた引
張歪の大きさに比例する。よって、この圧縮残留応力は
、引張歪の大きさが最大となる引張主応力の方向で最大
となるとともに、引張歪の大きさが最小となる圧縮主応
力の方向で最小となるような異方性を呈する分布となる
。これにより、軸木の表面に、圧縮残留応力にもとづく
磁気異方性が付与される。
張歪の大きさに比例する。よって、この圧縮残留応力は
、引張歪の大きさが最大となる引張主応力の方向で最大
となるとともに、引張歪の大きさが最小となる圧縮主応
力の方向で最小となるような異方性を呈する分布となる
。これにより、軸木の表面に、圧縮残留応力にもとづく
磁気異方性が付与される。
捩りトルクによらない引張歪は、ショッI・ピーニング
により簡単に生じさせることが可能である。
により簡単に生じさせることが可能である。
通常の材料は温度が上昇するほど引張降伏応力が低下す
るため、このような引張降伏応力が小さくなる温度条件
下、すなわち高温条件下で、磁気異方性を与える処理を
施すのが有利である。
るため、このような引張降伏応力が小さくなる温度条件
下、すなわち高温条件下で、磁気異方性を与える処理を
施すのが有利である。
また本発明によれば、軸体の中央部の両側の部分にそれ
ぞれ逆方向の捩りトルクを負荷して、両部分における引
張主応力の方向が軸心に対してそれぞれ逆方向に傾斜す
るように、捩りトルクによる引張歪を発生させることに
より、シェブロン状の異方性が付与される。
ぞれ逆方向の捩りトルクを負荷して、両部分における引
張主応力の方向が軸心に対してそれぞれ逆方向に傾斜す
るように、捩りトルクによる引張歪を発生させることに
より、シェブロン状の異方性が付与される。
実施例
第1図において、1はトルクセンサ軸を製造するための
軸体で、軟磁性体により構成されている。
軸体で、軟磁性体により構成されている。
まず、第1図の軸体1において、捩りトルクTを加える
。すると、この捩りトルクTにもとづく剪断応力が発生
し、この剪断応力にもとづく引張応力と圧縮応力とが、
軸体1の表面に生ずる。そして、この引張応力にもとづ
く引張歪2が図示のような分布で発生し、この引張歪2
は、引張主応力の方向すなわち軸心3と+45度の方向
Aでは、この引張主応力に対応して大きさが最大となる
引張歪+ε↑となる。また軸体1の表面には圧縮応力に
もとづく圧縮歪4が図示のような分布で発生ずる。この
圧縮歪4において、圧縮主応力の方向すなわち軸心3と
一45度の方向Bでは、この圧縮主応力に対応して大き
さが最大となる圧縮歪ε、どなる。
。すると、この捩りトルクTにもとづく剪断応力が発生
し、この剪断応力にもとづく引張応力と圧縮応力とが、
軸体1の表面に生ずる。そして、この引張応力にもとづ
く引張歪2が図示のような分布で発生し、この引張歪2
は、引張主応力の方向すなわち軸心3と+45度の方向
Aでは、この引張主応力に対応して大きさが最大となる
引張歪+ε↑となる。また軸体1の表面には圧縮応力に
もとづく圧縮歪4が図示のような分布で発生ずる。この
圧縮歪4において、圧縮主応力の方向すなわち軸心3と
一45度の方向Bでは、この圧縮主応力に対応して大き
さが最大となる圧縮歪ε、どなる。
このように引張歪+εTと圧縮歪−ε1とが生ずるよう
に捩りトルクTをかけたままのザ1で、軸体1の表面に
、捩りトルクによらない引張歪ε3 (伸び)を生じさ
せる。この引張歪ε8は、たとえば軸体1の表面にショ
ットピーニング5を施すことにより発生させることがで
きる。
に捩りトルクTをかけたままのザ1で、軸体1の表面に
、捩りトルクによらない引張歪ε3 (伸び)を生じさ
せる。この引張歪ε8は、たとえば軸体1の表面にショ
ットピーニング5を施すことにより発生させることがで
きる。
すると、+45度の方向Aにはε3+ε1の歪が生じ、
−45度の方向Bにはε8−εTの歪が生ずる。このと
き、少くとも+45度の方向の引張歪の合計ε8+ε工
が、軸体1の材料の引張降伏時の歪ε、よりも大きくな
るようにする。なお、このように引張歪は合計ε8+ε
工で歪εアよりも大きくなればよく、捩りトルクTによ
る引張歪十ε工は弾性歪の範囲内でよい。
−45度の方向Bにはε8−εTの歪が生ずる。このと
き、少くとも+45度の方向の引張歪の合計ε8+ε工
が、軸体1の材料の引張降伏時の歪ε、よりも大きくな
るようにする。なお、このように引張歪は合計ε8+ε
工で歪εアよりも大きくなればよく、捩りトルクTによ
る引張歪十ε工は弾性歪の範囲内でよい。
このように引張歪+ε工に引張歪ε、を加えて、その合
計ε8+ε7が引張降伏時の歪εヶよりも大きくなる様
子を応力−歪曲線上で説明したグラフを第3図に示す。
計ε8+ε7が引張降伏時の歪εヶよりも大きくなる様
子を応力−歪曲線上で説明したグラフを第3図に示す。
次に、捩りトルクTを取り去るとともにショットピーニ
ング5を停止する。すると、軸体1は、その表面に生じ
た歪が引張降伏時の歪εアを超えた分だけ、引張側に塑
性加工されたことになる。
ング5を停止する。すると、軸体1は、その表面に生じ
た歪が引張降伏時の歪εアを超えた分だけ、引張側に塑
性加工されたことになる。
そして、たとえば+45度の方向では、この塑性加工に
6とづき、塑性加工がなされなかった部分との釣り合い
で、第3図に示すようにεS十ε〒εアの引張残留歪を
生ずる。そして、この+45度の方向Aには、この引張
残留歪ε8+ε7ε、に対応した圧11残留応力を生じ
、結局、軸体1の全体としては、第2図に示すような分
布の圧縮残留応力6を生ずる。
6とづき、塑性加工がなされなかった部分との釣り合い
で、第3図に示すようにεS十ε〒εアの引張残留歪を
生ずる。そして、この+45度の方向Aには、この引張
残留歪ε8+ε7ε、に対応した圧11残留応力を生じ
、結局、軸体1の全体としては、第2図に示すような分
布の圧縮残留応力6を生ずる。
この圧縮残留応力6の大きさは、捩りトルクTにより生
じた引張歪の大きさに比例する。よって圧縮残留応力6
は、第2図に示すように、最大の引張歪ε工を生ずる引
張主応力の方向(+45度)で最大になるとともに、引
張歪2の大きさが最小となる圧縮主応力の方向(−45
度)で最小となるような異方性を呈する分布となる。
じた引張歪の大きさに比例する。よって圧縮残留応力6
は、第2図に示すように、最大の引張歪ε工を生ずる引
張主応力の方向(+45度)で最大になるとともに、引
張歪2の大きさが最小となる圧縮主応力の方向(−45
度)で最小となるような異方性を呈する分布となる。
捩りトルクTにもとづく圧縮歪−εTは、ショントビー
ニング5による引張歪ε8と相殺されることになるため
、両者の合計ε、−ε7が引張1場伏時の歪εアを越え
ることはない。したがって、この圧縮歪−ε7を原因と
しては、軸1の表面に残留応力が生じることはない。
ニング5による引張歪ε8と相殺されることになるため
、両者の合計ε、−ε7が引張1場伏時の歪εアを越え
ることはない。したがって、この圧縮歪−ε7を原因と
しては、軸1の表面に残留応力が生じることはない。
このように、あらかじめ捩りトルクTを付与したうえて
ショットピーニング5により引張歪ε3を4え、この引
張歪ε3と捩りトルク′rにもとづく引張歪」−ε工と
の合計ε3+ε工が引張降伏時の歪ε7よりも大きくな
るようにするものであるため、付与する捩りトルクTの
大きさは弾性限界内でよく、過大なトルク負荷を必要と
しない。また、残留応力の異方性を付与する方法として
、上記とは逆に、あらかじめショットピーニングを行っ
た後にトルクを作用させることも考えられるが、上記の
ようにトルクを作用させたttショットピーニングを行
った方が、トルク負荷が小さくてすむ利点がある。
ショットピーニング5により引張歪ε3を4え、この引
張歪ε3と捩りトルク′rにもとづく引張歪」−ε工と
の合計ε3+ε工が引張降伏時の歪ε7よりも大きくな
るようにするものであるため、付与する捩りトルクTの
大きさは弾性限界内でよく、過大なトルク負荷を必要と
しない。また、残留応力の異方性を付与する方法として
、上記とは逆に、あらかじめショットピーニングを行っ
た後にトルクを作用させることも考えられるが、上記の
ようにトルクを作用させたttショットピーニングを行
った方が、トルク負荷が小さくてすむ利点がある。
このようにして圧縮残留応力による磁気異方性を付与す
る作業は、もちろんT;温下において実施することがで
きる。しかし、通常の材料は温度が上昇するほど引張降
伏応力が低下するため、このように引張降伏応力が小さ
くなる温度条件下、すなわち高温下で異方性を付与する
処理を行うと、加えるべき捩りトルクTや、与えるべき
引張歪ε、を小さなものとすることができる利点がある
。
る作業は、もちろんT;温下において実施することがで
きる。しかし、通常の材料は温度が上昇するほど引張降
伏応力が低下するため、このように引張降伏応力が小さ
くなる温度条件下、すなわち高温下で異方性を付与する
処理を行うと、加えるべき捩りトルクTや、与えるべき
引張歪ε、を小さなものとすることができる利点がある
。
また本発明によれば、圧縮残留応力の大小の差にもとづ
く磁気異方性を付与するものであるため、従来のように
過度の捩り歪にもとづく引張応力で異方性を付与するも
のと異なって、磁化容易軸が軸体1の表面に対して垂直
方向を向くことになる。
く磁気異方性を付与するものであるため、従来のように
過度の捩り歪にもとづく引張応力で異方性を付与するも
のと異なって、磁化容易軸が軸体1の表面に対して垂直
方向を向くことになる。
すなわち、磁性体としての軸体1の磁化過程には回転磁
化過程や磁壁移動過程などがあり、磁壁移動過程がセン
サ特性のヒステリシスを大きくし、感度を下げることが
知られている。しかし、本発明のように磁化容易軸が軸
表面に対し垂直方向を向いていれば、磁壁移動過程を経
ることなく回転磁化過程のみを利用できることから、ヒ
ステリシス小かつ感度大というセンサ性能を得ることが
できる。
化過程や磁壁移動過程などがあり、磁壁移動過程がセン
サ特性のヒステリシスを大きくし、感度を下げることが
知られている。しかし、本発明のように磁化容易軸が軸
表面に対し垂直方向を向いていれば、磁壁移動過程を経
ることなく回転磁化過程のみを利用できることから、ヒ
ステリシス小かつ感度大というセンサ性能を得ることが
できる。
磁歪式トルクセンサ軸の磁性材料としてよく用いられる
N1などを含有する材料は、切欠感度が窩<、引張残留
応力の分布する部分では亀裂の進展が速いという特性を
有する。しかし、本発明のように圧wJ残留応力を分布
させることで、機械的強度、特に疲労強度を高めること
ができる。
N1などを含有する材料は、切欠感度が窩<、引張残留
応力の分布する部分では亀裂の進展が速いという特性を
有する。しかし、本発明のように圧wJ残留応力を分布
させることで、機械的強度、特に疲労強度を高めること
ができる。
第4図は、本発明の方法により製造される磁歪式トルク
センサ軸の一具体例を示す。第4図において、センサ軸
を構成する軸体11は、中央部12と、この中央部12
の両側に形成された一対の小径部1314と、これら小
径部13.14にそれぞれ連続する軸部15.16とを
有している。
センサ軸の一具体例を示す。第4図において、センサ軸
を構成する軸体11は、中央部12と、この中央部12
の両側に形成された一対の小径部1314と、これら小
径部13.14にそれぞれ連続する軸部15.16とを
有している。
このような軸体11において、中央部12を固定して両
手径部13.14に互いに逆方向の捩りl−ルクを付与
し、その状態を維持しながらショントピーニングなどに
よりさらなる引張歪を生じさせる。すると、図示のよう
に、小径部13と14とで、互いに逆方向に傾斜したシ
ェブロン状の残留応力の磁気異方性部17.18が得ら
れる。
手径部13.14に互いに逆方向の捩りl−ルクを付与
し、その状態を維持しながらショントピーニングなどに
よりさらなる引張歪を生じさせる。すると、図示のよう
に、小径部13と14とで、互いに逆方向に傾斜したシ
ェブロン状の残留応力の磁気異方性部17.18が得ら
れる。
発明の効果
以上述べたように本発明によると、捩りl−ルクによる
引張主応力方向の引張歪と捩りトルクによらない引張歪
との合計が軸材料の引張降伏時の歪よりも大きくなるよ
うにしたため、これら捩り1〜ルクと捩りトルクによら
ない引張歪の発生原因とを取り除くことにより、軸体に
圧縮残留応力による磁気異方性を付与することができる
。したがって、R械的強度、特に疲労強度の高いトルク
センサ軸を得ることができ、しかも磁化容易軸は軸表面
に対し垂直方向を向くため、回転磁化のみを利用できる
ことになって、センサのヒステリシスを小さくできるう
えに感度を大きくできる。また、捩りによる引張歪に、
捩りによらない引張歪を加え合わせるものであるため、
小さな捩りトルクで容易に引張降伏時の歪を越える引張
歪を発生させることができる。
引張主応力方向の引張歪と捩りトルクによらない引張歪
との合計が軸材料の引張降伏時の歪よりも大きくなるよ
うにしたため、これら捩り1〜ルクと捩りトルクによら
ない引張歪の発生原因とを取り除くことにより、軸体に
圧縮残留応力による磁気異方性を付与することができる
。したがって、R械的強度、特に疲労強度の高いトルク
センサ軸を得ることができ、しかも磁化容易軸は軸表面
に対し垂直方向を向くため、回転磁化のみを利用できる
ことになって、センサのヒステリシスを小さくできるう
えに感度を大きくできる。また、捩りによる引張歪に、
捩りによらない引張歪を加え合わせるものであるため、
小さな捩りトルクで容易に引張降伏時の歪を越える引張
歪を発生させることができる。
引張降伏応力が小さくなる高温の温度条件下で異方性の
付与作業を実施すれば、加えるべき捩りトルクをさらに
小さくすることができる。
付与作業を実施すれば、加えるべき捩りトルクをさらに
小さくすることができる。
軸木の中央部の両側にそれぞれ逆方向の捩りトルクを負
荷して引張歪を発生さぜることにより、容易にシェブロ
ン状の磁気異方性を付与することができる。
荷して引張歪を発生さぜることにより、容易にシェブロ
ン状の磁気異方性を付与することができる。
第1図および第2図は、本発明による磁歪式トルクセン
サ軸の製造方法の説明図、第3図は本発明において引張
歪の合計が引張降伏時の歪より6大きくなる様子を示す
応力−歪線図、第4図は本発明にもとづくトルクセンサ
軸の一具体例の斜視図である。 1.11・・・軸体、+ε□・・・引張歪、ε3・・・
引張歪、εア・・・引張降伏時の歪。 代理人 森 本 義 弘 1− 釉停 、εT〜31脹歪 す 第 図 第J 図
サ軸の製造方法の説明図、第3図は本発明において引張
歪の合計が引張降伏時の歪より6大きくなる様子を示す
応力−歪線図、第4図は本発明にもとづくトルクセンサ
軸の一具体例の斜視図である。 1.11・・・軸体、+ε□・・・引張歪、ε3・・・
引張歪、εア・・・引張降伏時の歪。 代理人 森 本 義 弘 1− 釉停 、εT〜31脹歪 す 第 図 第J 図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、軸体に捩りトルクを負荷して引張歪を発生させた状
態で、この軸体の表面に、捩りトルクによらない引張歪
をさらに生じさせて、前記捩りトルクにもとづく引張主
応力の方向の引張歪の合計を、軸体の材料の引張降伏時
の歪よりも大きくすることを特徴とする磁歪式トルクセ
ンサ軸の製造方法。 2、捩りトルクによらない引張歪を、ショットピーニン
グによって生じさせることを特徴とする請求項1記載の
磁歪式トルクセンサ軸の製造方法。 3、引張降伏応力が小さくなる温度条件下で実施するこ
とを特徴とする請求項1または2記載の磁歪式トルクセ
ンサ軸の製造方法。 4、軸体の中央部の両側の部分にそれぞれ逆方向の捩り
トルクを負荷して、両部分における引張主応力の方向が
軸心に対してそれぞれ逆方向に傾斜するように、捩りト
ルクによる引張歪を発生させることを特徴とする請求項
1から3までのいずれか1項に記載の磁歪式トルクセン
サ軸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1102856A JP2512552B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | 磁歪式トルクセンサ軸の製造方法 |
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JP1102856A JP2512552B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | 磁歪式トルクセンサ軸の製造方法 |
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JPH02280023A true JPH02280023A (ja) | 1990-11-16 |
JP2512552B2 JP2512552B2 (ja) | 1996-07-03 |
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JP1102856A Expired - Lifetime JP2512552B2 (ja) | 1989-04-20 | 1989-04-20 | 磁歪式トルクセンサ軸の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008170450A (ja) * | 2008-02-12 | 2008-07-24 | Honda Motor Co Ltd | トルク検出装置 |
US10983019B2 (en) | 2019-01-10 | 2021-04-20 | Ka Group Ag | Magnetoelastic type torque sensor with temperature dependent error compensation |
CN113265526A (zh) * | 2021-04-27 | 2021-08-17 | 北京理工大学 | 一种扭力轴扭应力场辅助滚压强化的数控机床及强化方法 |
US11486776B2 (en) | 2016-12-12 | 2022-11-01 | Kongsberg Inc. | Dual-band magnetoelastic torque sensor |
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-
1989
- 1989-04-20 JP JP1102856A patent/JP2512552B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2512552B2 (ja) | 1996-07-03 |
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