JPH0227651A - 表面解析装置 - Google Patents

表面解析装置

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JPH0227651A
JPH0227651A JP63176539A JP17653988A JPH0227651A JP H0227651 A JPH0227651 A JP H0227651A JP 63176539 A JP63176539 A JP 63176539A JP 17653988 A JP17653988 A JP 17653988A JP H0227651 A JPH0227651 A JP H0227651A
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JP
Japan
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magnet
protons
energy
magnetic field
proton
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JP63176539A
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Inventor
Masahiko Aoki
青木 正彦
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (ト)技術分野 この発明は、エネルギー分解能を上げた表面解析装置に
関する。
表面解析装置は、超高真空中で陽子を加速し、対象とな
る試料表面に当て、表面原子によって散乱された陽子の
エネルギー損失と、原子質量とが対応する事から、表面
の原子の分布を求めるものである。
散乱された陽子のエネルギーを求めるため、陽子を電場
や磁場で曲げて、飛程の大きさとエネルギーとを対応さ
せる。飛程の大きさは、位置検出器で求める事ができる
電場で曲げても、磁場で曲げても、エネルギーの大きい
ものほど直進しようとするので飛程りが増える。
電場で偏向させるものは、2枚の平行電極板に直流の高
電圧をかけておき、負の電極板の穴から、散乱された陽
子を斜めに入射させる。すると、正極から反発力を受け
て負の電極板へ押しかえされる。穴から入射してから負
の電極板に衝突するまでの飛程は、陽子のエネルギーに
比例する。
磁場で偏向させるものは、−様磁場の中へ陽子を通す。
これは半円軌道を描くが、半円の直径を位置検出器で求
める事ができる。半円の直径(飛程)は、陽子エネルギ
ーの平方根に比例する。
本発明は、磁場で偏向させるものの改良に関する。−様
磁場とすると、エネルギー分解能が上りにくいので、不
均一磁場を用い、しかも半円軌道(180’偏向)とし
ない。
(イ)従来技術 第4図によって従来の表面解析装置の概略を説明する。
イオン源1は、水素ガスをイオン化して陽子とする。イ
オン引出し電圧をV、x とすると、運動エネルギーE
、は、 ”e = qvox である。qは陽子の電荷である。これは数kV〜数十k
v程度である。
これがマグネット2で曲げられ、スリット32を通り、
加減速管3を通る。
加減速管3で陽子は加速される。加速電圧をvaccと
すると、加速後の陽子の運動エネルギーEOは E、) = q vex + q Vacc     
    (21である。これは100 keV程度であ
る事が多い。
加速された陽子は、スリット34を通り、超高真空チャ
ンバ4の中へ入る。直進して、ステージ9上に保持され
た試料5に衝突する。試料の表面の原子に衝突して散乱
される。後方へ散乱されたものは試料表面から弾じき返
されたことになる。
散乱によってエネルギーを失う。
エネルギー損失部は、散乱角が大きいほど大きい。また
、衝突の相手の原子が軽いほど大きい。
どのような散乱角のものを捕集してもよいのであるが、
ここではθ=180°の散乱角のもののみを捕集する。
つまり、入射方向と全く反対側に散乱されるものを捕集
する。
こうすると、加速管、減速管をひとつにまとめることが
できる。
衝突相手の原子の質量をM1陽子質量をmとする。M/
mは質量数である。これをrと書く。
散乱後の陽子のエネルギーE1と、入射陽子のエネルギ
ーEoの比を減衰定数という。すなわち、E−=KE。
F = である。エネルギーロスが大きいということは郵 = 
Ko−E。
=  (1−K)ΔE。
であるから、Kが小さいという事である。
散乱角θが1800であれば(5)は となる。これは、相手の原子が軽いほど小さい。
EOs”1は100key程度テアルカ、コノヨウニ高
速であると、磁場によって偏向させるのが難しいので、
加減速管3をさきはεとは反対の方向に通して減速する
。減速電圧は加速電圧v&ccに等しいO 加減速管3を右から左へ抜けた陽子の運動エネルギーE
aは、 Ea  = q Vex  −ΔE         
       (13どである。つまり、イオン源1の
引出しエネルギーE・より、散乱によるエネルギー損失
部だけエネルギーが低くなっている。
Qレンズ6は散乱された陽子のθ;180°の近傍のも
のを集めて加減速管へ通すものである。
さて、Eaの運動エネルギーを持つ陽子が、スリット3
2を通って、−様磁場のマグネット2の中へ入る。ここ
で半円軌道を描き、マグネット2を出た後、位置検出器
7に入る。位置検出器7は、多数のマイクロチャンネル
からなる検出器であり、陽子の入射数と、入射位置とを
検出できる。
半円軌道の直径りが分るので、その陽子のエネルギーが
分る。
一様磁場であるので、サイクロトロン周波数Ωを定義す
る事ができ、MKS単位系で Ω=旦 m(9) となる。
速度をVとすると、軌道半径をRとしてv  =  R
Ω L  :  2R α2 であるから、 である。
位置検出器の位置りについての入射分布数をgの)とす
ると、これを(1階式によって、陽子エネルギーEaに
かんする分布に書きかえる事ができる。またQ3)、(
8)’を使って郵にかんする分布に書きかえることがで
きる。
一様磁場のマグネット下で180°の軌道を描かせると
いうのは、装置の構造が単純であり、理論的にも取扱い
やすい。さらに、図示したように、二種類の軌道を描く
陽子が同時に入射するようにできる。つまり、GaAs
結晶などに於て、Ga原子からの散乱陽子とAs原子か
らの散乱原子とを同時に測定し、しかも、LとEaとを
明確に関連づける事ができるのである。
理論的に取扱いやすいのは、ひとつのサイクロトロン周
波数Ωが定義でき、軌道の曲率半径Rが一定である、と
いう事からきている。つまり、必ず円運動をするのであ
る。
従って、−様磁場のマグネットは、取扱いに便利で、用
途も広い。
多くの場合、これが最良の構成であろう。
(つ) 発明が解決しようとする問題点ところが、−様
磁場によって陽子軌道を偏向するものは、エネルギー分
解能が最上とはいえない。
03式は厳密な式であるが、これからエネルギー分解能
γを求める事ができる。スリット32のスリット幅をS
とする。これが広いと陽子の入射数が増え、信号が強く
なる。しかし、当然エネルギー分解能は悪(なる。
スリットSを狭くすると、エネルギー分解能が上るが、
信号が弱くなり、測定に時間がかかる。
スリット幅Sというのはθり式の飛程りのゆらぎであり
δL = s  とかくことができる。
(13式の対数をとって微分する事によってとなる。エ
ネルギー分解能は小さいほどよい。これを高めるため、
Sを小さくすると、入射陽子数が減るので望ましくない
。マグネット半径を大きくするとRを大きくできるが、
これは装置が、重く、広く嵩むことになり望ましい事で
はない。
マグネットを実効的に大きくする事なく、スリット幅を
あまり狭くする事す<、エネルギー分解能を高めたい。
これが課題である。
00   目       的 マグネットの磁場を不均一磁場とする事により、(19
式で与えられるエネルギー分解能よりもより優れた分解
能を与える事のできる表面解析装置の磁場構造を提供す
る事が本発明の目的である。
(3)構 成 本発明の表面解析装置に於ては、エネルギー測定するた
めに陽子ビームを曲げるマグネットを一様磁場ではす<
、ある−点からの距離rの0.5乗に反比例するものと
し、その点にかんするマグネット拡がりの中心角を25
4.6°とする。これに特徴がある。
つまり、簡単に対比すると、Bと偏向角Φについて、 (a)  従来法 B;一定           a0 Φ = 1800 (lη (b)  本発明 Φ =  254.6゜ (1’1 という事である。このようにするのは、エネルギー分解
能を上げる為である。
第1図によって、本発明の表面解析装置の原理構成を説
明する。これは第4図の従来例のものと、マグネットの
部分だけが異なっている。
イオン源1は、水素ガスを電離して陽子にする機構であ
る。これは真空排気装置21で真空に引かれている。フ
ィラメント、グリッド、引出し電極などがある。ここで
陽子が作られ、引出し電圧vexによって引出される。
スリット31を通った後、マグネット2に入る。
マグネット2で陽子が偏向されてスリット32に入る。
ここで偏向させるのは、散乱角が1800であって、入
射、散乱陽子の経路が同−Fζなるのでこれを分離する
ためである。また、質量分析作用もある。陽子以外の陽
イオンは、軌道が違うので、スリット32を通過できな
い。
マグネット2の磁場はTV間では、−様であってもよい
陽子は、真空中を進み、加減速管3で加速される。加速
電圧はvaccである。従って、これは、(2)式のE
Qのエネルギーを持つようになる。
これがスリット34を通り、超高真空チャンバ4の中へ
入る。そして、ステージ9上に保持された試料5の表面
に衝突する。
衝突し、後方へ散乱されたもののうち、散乱角θが約1
80°のものは、入射陽子と同じ軌跡を反対向きにたど
る。
ただし、散乱によるエネルギー損失があるので、散乱後
の陽子エネルギーE1は =Eo−ΔE である。
これが、加減速管で減速され、Eaとなる。これは、(
8)7式で示される。
この陽子が、スリット32の開口Qを通り、マグネット
2にW点から入る。W点から、マグネット2に入るが、
このマグネットは、−様磁場ではない。
ある点0を中心として、磁速密度の大きさは、0点から
の距離をrとして、rの0.5乗に反比例する。つまり
平方根に反比例する。
すると、陽子のうち、ある適当なエネルギーのもののみ
が、r=一定という円弧軌道にそって(振動しながら)
運動し、254.6°偏向して、G点から出射し、位置
検出器のH点に入射する。ここで陽子の入射数がカウン
トされる。この陽子について、はぼ円弧軌道(r≧一定
)にそうので、WO=Goである。
その他のエネルギーを持つ陽子は、r=一定という円弧
軌道にそって運動する事ができない。これらの陽子は、
マグネット2の中を出射面OUまで到達できないか、或
は到達しても、エネルギーと、出射点での中心からの距
離との間に分りやすい関係がない。
そこで、その他のエネルギーの陽子は捨てる事にする。
つまり、第4図のように、ふたつのエネルギーのちがう
陽子の入射を同時に測定する、というような事はない。
定点Gを出る陽子の数のみを測定するので、位置検出器
7のかわりに、チャンネルトロン8を用いてもよい。い
ずれでもよいが、位置検出器7を用いる方が測定時間が
短かくなる。
a)作 用 さて、点0を中心とした1/rO・5に比例する磁場の
中で、陽子がどのような運動をするか?という事が問題
である。
これは、直観的に理解する事ができない。
そこで、以下に、1 / r nに比例する磁場の中で
の陽子の運動を述べる。ただし、n=0.571zので
あるが、nと書く方が簡単であるので、これで計算を進
める事にする。
しかし、任意のエネルギーを持つ陽子の運動を対象とす
るわけではない。そのような運動方程式を解析的に解く
ことができない。
もともと、陽子は、点0を中心として、W点からマグネ
ット中に入り、円弧軌道を描(もののみを対象とする。
その他のエネルギーのものは、対象としない。そこで、
r = OW = OGとなる円弧軌道にそう陽子の運
動エネルギーEaを基準のエネルギーとしOW = O
G : Rを基準の半径とする WFGを基準円弧とい
う。
基準のエネルギーの近傍のエネルギーをもつ陽子のみを
対象とする。そして、基準円、基準エネルギーからのず
れは、−次の項のみをとって、−次近似する事にする。
さて、座標系を次のようにとる。中心点0を原点とする
。紙面に直角な方向に2軸をとり、OWの方向にy軸を
とる。これらと直角にy軸をとる。
つまり、W点が座標として(R,0,O)となり、ここ
からエネルギーE&で入射するものとする。
第2図に座標系のみを示す。X7面がマグネットに平行
な面である。
略円弧軌道を描いてxy面を通ってゆくので、磁場は2
成分B、が重要である。従来のように一様磁場の場合は
B、が一定で、BxlByは0であった。
r” = x”+ yt+ z2と定義する。
本発明ではBzがrの0.5乗に反比例するものとする
。そうすると、 と書き、平衡半径r = Rでの磁束密度BOに関連づ
けて式を書き下すことができるようにみえる。
しかし、(22式は実際には正しくない。
磁束密度に関しては、マックスウェルの方程式%式% を満足しなければならない。しかも、Z軸にかんして回
転対称でなければならない。これは、Byがyに、Bz
が2に比例するという事である。
これらの条件を満足し、かつz = Qで(2)に等し
くなるためには 座標を使う。動径方向については である。右辺がローレンツ力である。さて、角度方向に
ついては、 となるのである。
ただし、(イ)、(5)は以後使わない。厳密71B、
の形を示しただけである。xy平面の近< < 2=0
 >では(25)式は(2ツ式にほぼ等しい。
逆に(2つ式のような磁場形状がマックスウェル方程式
に矛盾する事な(存在する、という事を示したかったの
である。
さて、xy平面上ニx = R、y = 0のW点から
y方向に陽子が入射する。
入射した陽子の運動を考える。これはローレンツ力q(
マ×官)を受ける。
xy座標では考えにくいので、rl θよりなるである
中心力を受けて(たとえばクーロン力)運動する粒子の
場合(至)の右辺は0となるが、ここでは磁場が存在す
るのであって、中心力ではない。磁場の強さは中心から
の距離rだけの函数であり、しかも、2軸まわりに回転
対称である。それにもかかわらず、ローレンツ力は中心
力ではない。これに注意すべきである。
中心力ではないので、(ハ)の右辺はOとならず、面積
速度が一定でない。
簡単のため時間微分を・で表現する。たとえばθ=dθ
/dtである。(至)は時間tについて積分できただし
Cは定数。qBo/mは先述のサイクロトロン周波数(
r=R上での)Ωであるから、という事になる。
となり、(dr/dt)の2乗の項が微小であるので無
視すると、 とlる。(至)式に(dθ/dt )の2乗の逆数を乗
じると、 とlる。00に現われる定数CはW点で入射した時のb
によって決まる。W点での入射位置をXl(=rt)、
初速をvlとすると という事になる。
ここでは、rは中心OからX7平而上の水平距離(z=
Qだから)である。これから−次の項のみを考え、線型
化する。
基準運動というのは、r = Hの円弧軌道をサイクロ
トロン角周波数Ωに等しいδて円運動することである。
エネルギーは騒であり、これは、速度がRΩであるので Eg = −(RΩ)2         (至)であ
る。
そこで、RからのrのずれをRで割った正規化座標をW
とする  =R =  w               C37)又は
、同じことであるが、 r=(1+w)R (至) とする。エネルギーのずれをγで表現する。
Ea = E’a(1+γ) である。以後、rのかわりに、座標としてWを用いる。
W点での初期条件で(至)の01がきまる。vlはエネ
ルギーの平方根fC比例する。
の1は角速度であり、基準値はΩである。W点でのr座
標のずれがWl、 エネルギーのずれがγであるので、 となる。これを線型化すると、 b=Ω(1−W+−) (4Q とlる。
これを(ロ)式に入れて線型化すると、である。速度は
エネルギーの平方根に比例するのでこうなるのである。
これをC3+1に代入すると という線型2階方程式を得る。
これを積分する事は簡単である。
である。W点でθ=0、W=町、W’=W′X  を代
入すると とlる。Cがこれで決定されるから、C31)にCの値
を代入すると、Wを変数として、 という解を得る。
これは、’1. s ’1、rのいずれかひとつが0で
なければ、陽子の運動は、基準軌道r=Hのまわりを蛇
行するものであるという事を示している。
n = 1のときは蛇行せず、基準軌道と同心円になっ
た軌道を運動する事ができる。
本発明では、一般のnを採用しているのではな(、n=
0.5  である。この値によって(4119を陽にか
き直すと、 とlる。
蛇行運動の周期は2Jπである。
偏向角をΦとし、ここでの変位をW2とすると、とlる
。G点というのはマグネットの終点でありθ=Φの点で
ある。
さらに本発明では、Φ=Jπ= 254.6°のマグネ
ットを使うが、これは、蛇行運動の最初の半周期でマグ
ネットを切るという事である。
これはG点で陽子を収束させるためである。W点でWl
 ”= 01W1は任意、γ=Oという陽子が入射した
とする。、4が0でないので、W点で拡がるが、G点で
はθ=Jπ であるので W2 =  0 とlる。つまり、任意の方向硝でW点に入ったものも、
G点に全て収束するわけである。
つまり、マグネットの中心角Φを254.6°とするの
は、出射点Gがビームの収束点になるためである。
もちろん、厳密に254.6°でなくてもよい。
sinΦ/J1が0.1以下であれば、ビームは十分に
収束するであろう。これは±8.12° という事であ
るので、254.6°±8.1°の値であればよいとい
う事である。つまりΦ= 246.5°〜262.7°
という事である。
また、磁場をt/、/Fのようにするためには、鉄芯を
円錐状に形状すればよい。
さて、重要なのはエネルギー分解能である。
(→ エネルギー分解能 エネルギー分解能といっても、この用語はいろいろな意
味で使われる。
混乱しやすい言葉である。正確に使わなくてはいけない
W点のある一点(WI=O)から入っても、エネルギー
が違うので、G点では拡がる。この拡がりは、測定器の
分解能に関係づけられるものである。
f4s式でsin (Φ/乃−)=O1w1=0である
のでw2=2r rjI 測定器の位置分解能をσとすると、これにより区別でき
る最小のエネルギー幅Δγは Δγ = −(51) R という事になる。しかし、これは、測定器(位置検出器
など)の分解能に対する要求を課するものであって、本
発明でいう分解能ではない。
最初に述べたように、スリット32が有限の幅Sを持っ
ている。このため、エネルギーが異なるにもかかわらず
G点では、同一点にくる陽子がある。このようなものは
エネルギー的に区別できない。スリットによる分解能の
制限が問題である。
(4沙でW2=0として、Wlがs/Rの範囲でランダ
ムに変化しうる。これによるエネルギーの変化を、Δγ
とすると、 O=π(−1) +2Δγ     (52)これから
、エネルギー分解能 となる。
09式の一様磁場の場合と比較すると、本発明の場合、
%の係数が入っている。
この違いは(4e式で、γの係数にある分母の(1−n
)がn = Q (従来)のときに1となり、n=0.
5(本発明)のときに0.5となる事に基づいている。
09と(53)とを比較して、本発明の方が、2倍の工
ネルギー分解能が得られるという事が分る。
もしも、同じエネルギー分解能であってよいとすれば、
本発明に於てはRを小さくできる。Rを小さくできると
いうのはマグネットを小さくできるという事である。
(り)  エネルギースペクトルの測定さて、表面解析
装置であるので、連続的なエネルギー損失のスペクトル
を求めなければならない。
ひとつのピークの両側のエネルギー分布を見るのである
これにはふたつの方法がある。
(i)  チャンネルトロンを用いる。
チャンネルトロンをG点にセットし、入射する陽子数を
数える。これだとあるエネルギー差のものしか測定でき
ない。G点は定点であり、チャンネルトロンを動かす事
ができない。
そこで、イオン引出電圧vexと、マグネットの基準磁
場Boとを同時に変化させて、G点に入射する(G点は
r=R,Φ=Jπ)陽子のエネルギーE、を掃引する。
この間の関係はE、 = −!−m (RQ)2 である。vexを変えるのは、イオン源を出た後マグネ
ットを通り、軌道TVをたどってスリット32に入るが
、TWを一定にするためである。 TVの軌道半径をR
Qとすると、 である。エネルギー損失ΔEは Δ”  =  (1−KX Ee + qvacc)Δ
E  =  Ee −Ea であるが、Eeが一定でないので、同じ原子によって散
乱されても、Eaが同じというわけにはゆかない。Bo
とV。Iとをc56)の関係をもつように変化させると
 して、 の関係がある。そこでBoを変化させて、異なるKにつ
いての陽子数を求める事ができる。
veIとBoを変えて、あるエネルギーのまわりで計測
陽子数の分布を書くと、第3図(a)のようになる。不
連続な計測データが点で示される。
通常のエネルギー損失ΔEのスペクトルに書きかえるに
は、少し換算しなければならない。
(11)位置検出器を用いる。
位置検出器を用いると、もつと簡単になる。
あるピークの近傍のみを測定するのであるから従来例(
第4図)のものよりも短い位置検出器であって差支えな
い。
これは、(模式で、Φ=Jπとして、Wl = 0とす
る事により、 Wl = 21 からエネルギーと、位置検出器上の位置とが関係づけら
れる。
である。ある基準点r2 =: Rから離れた点に入射
する陽子のエネルギーは、(61)で分るので、−回の
測定でエネルギー分布を求める事ができる。第3図(2
)に陽子エネルギー損失スペクトル例を示す。
ここでも(61)の分母の2に注意しなければならない
。これは(51)と同じものであるが、従来の測定では
、分母の係数が1である。これは0りを微分すればわか
る。
これは、位置検出器上での距離が同じであれば、本発明
の場合エネルギー差が半分だという事である。
つまり、測定器の位置分解能を実効的に2倍に上げてい
るわけである。
(ト)効 果 (11エネルギースペクトラムを求めるため陽子軌跡を
偏向させるためのマグネットを一様磁場でなく、中心点
0からの距離rの0.5乗に反比例するようにしている
このため、エネルギー分解能が向上する。もしも、軌道
半径Rが同じであれば、分解能は2倍にこなる。
(2)同程度のエネルギー分解能であればよいとするな
らば、マグネットを小さくする事ができる。
第5図は本発明のマグネットを用いた表面解析装置の概
略図である。
イオン源1、マグネット2、電源13.14、真空計1
6、スリット駆動部15などが高電位部17である。こ
れからビーム輸送管10、第1差動排気室11、第2差
動排気室12、ソレノイドレンズ(Qレンズ)6が延び
て、超高真空チャンバ4に続いている。
マグネットの基準半径Rを、従来例(第4図)の均一磁
場のものでは60C)+mとしたものが、本発明では3
00皿とする事ができる。
そうすると、高電位部17の長さを短縮できる。高電位
部17を含む筐体の長さYが、従来例のもので2700
xi+であったものを本発明では2300+mに短縮す
る事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の表面解析装置の概略構成図。 第2図は本発明のマグネットFに於ける陽子の運動を考
えるための座標系を示す図。 第3図はチャンネルトロン又は位置検出器を用いてエネ
ルギー損失スペクトルを測定した結果を例示する図。 第4図は従来例に係る表面解析装置の概略構成図。 第5図は本発明の表面解析装置の構成を示す平面図。 1・・・・・・イオン源 2゛°°°°°マグネツト 3・・・・・・加減速管 4・・・・・・超高真空チャンバ 5・・・・・・試料 6・・・・・・Qレンズ γ・・・・・・位置検出器 8・・・・・・チャンネルトロン 9・・・・・・ステージ 21〜26・・・・・・真空排気装置 31〜35・・・・・・スリット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 陽子ビームを発生する真空に保たれたイオン源1と、該
    イオン源1から生じた陽子ビームを真空中に於て偏向さ
    せるマグネット2と、スリット32と、該マグネット2
    、スリット32を通過した陽子ビームを真空中で加速し
    て試料5に当て試料表面で散乱されたもののうち散乱角
    Θが180°であるものを逆に通して減速する加減速管
    3と、試料5を超高真空中に保持する超高真空チャンバ
    4と、散乱され減速されたのち、前記スリット32を通
    りマグネット2に入り円弧軌道を描いた陽子ビームを入
    射させて、入射陽子数を測定するチャンネルトロン8又
    は入射陽子位置と陽子数とを測定する位置検出器7とよ
    りなり、マグネットはある中心点0からの距離をrとし
    て、マグネットの面方向と直角方向に1/√rに比例す
    る磁界を与え、中心点0に対する入射辺OWと出射辺O
    Gのなす偏向角Φが254.6°±8.1であり、基準
    のエネルギーE^0_aを持つ陽子は、OW=OG=R
    できまる半径Rの円にそうr=Rという円弧にそつて運
    動するようにした事を特徴とする表面解析装置。
JP63176539A 1988-07-15 1988-07-15 表面解析装置 Pending JPH0227651A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005043227A (ja) * 2003-07-22 2005-02-17 Kobe Steel Ltd 分析装置用磁場発生装置
CN102967871A (zh) * 2012-11-12 2013-03-13 中国航天科技集团公司第五研究院第五一〇研究所 一种空间低能电子和质子的探测方法
JP2013130413A (ja) * 2011-12-20 2013-07-04 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 放射線スペクトロメータ

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