JPH0227423B2 - - Google Patents

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JPH0227423B2
JPH0227423B2 JP61313249A JP31324986A JPH0227423B2 JP H0227423 B2 JPH0227423 B2 JP H0227423B2 JP 61313249 A JP61313249 A JP 61313249A JP 31324986 A JP31324986 A JP 31324986A JP H0227423 B2 JPH0227423 B2 JP H0227423B2
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JP
Japan
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aluminum
metal
cooling body
molten
crucible
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JP61313249A
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JPS63162824A (ja
Inventor
Yoshitatsu Ootsuka
Shigemi Tanimoto
Kazuo Toyoda
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Altemira Co Ltd
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Publication date
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Priority to US07/137,213 priority patent/US4854968A/en
Priority to CA000555202A priority patent/CA1308263C/en
Priority to FR8718099A priority patent/FR2608937B1/fr
Priority to AU82978/87A priority patent/AU600064B2/en
Priority to DE3743987A priority patent/DE3743987C2/de
Publication of JPS63162824A publication Critical patent/JPS63162824A/ja
Priority to US07/260,092 priority patent/US4948102A/en
Publication of JPH0227423B2 publication Critical patent/JPH0227423B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B9/00General processes of refining or remelting of metals; Apparatus for electroslag or arc remelting of metals
    • C22B9/02Refining by liquating, filtering, centrifuging, distilling, or supersonic wave action including acoustic waves
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B21/00Obtaining aluminium
    • C22B21/06Obtaining aluminium refining
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、共晶系不純物を含むアルミニウ
ム、ケイ素、マグネシウム、鉛、亜鉛等の各種金
属を精製してより高純度の金属を製造する装置に
用いられる回転冷却体に関する。
従来技術とその問題点 たとえば、アルミニウムと共晶を生成する不純
物を含む精製すべきアルミニウムを、偏析凝固の
原理を利用して、より高純度に精製する方法が知
られている。この方法として、たとえば本出願人
の特許出願にかかる方法、すなわち精製すべきア
ルミニウムを溶融した後、この溶融アルミニウム
をるつぼ内に入れるとともに常にその凝固温度を
越えた温度に加熱保持しておき、この加熱された
溶融アルミニウム中に、上端かから下方に向つて
細くなつたテーパ筒状の中空回転冷却体を浸漬
し、この冷却体内に冷却流体を送り込んでその表
面温度を上記凝固温度以下に保持しながらこの冷
却体を回転させ、アルミニウムが冷却体外周面に
晶出するさいに凝固界面近傍に排出された不純物
を液相全体に分散混合させることにより、液相中
における凝固界面近傍の不純物濃化層の厚さを薄
くし、その結果上記不純物濃化層での液相中の温
度勾配を大きくしながら、冷却体の周面により純
度の高いアルミニウムを晶出させることによつて
アルミニウムを精製する方法がある(特公昭61−
3385号公報参照)。上記方法において、液相中に
おける凝固界面近傍の不純物濃化層の厚さを薄く
し、その結果上記温度勾配を大きくして精製効率
を向上するためには、冷却体と溶融アルミニウム
との相対速度を大きくすることが条件の1つであ
る。しかしながら、冷却体の回転に伴つて溶融ア
ルミニウムも冷却体の回転方向と同方向に流れて
渦流が発生するので、上記相対速度の増大には限
度があり、精製効率の向上にも限度がある。しか
も冷却体の回転数を大きくすれば遠心力が増大し
て冷却体の周面に晶出した高純度アルミニウムが
付着しにくくなつて生産性が低下するという問題
がある。また、冷却体の回転数を大きくすると、
冷却体の周囲では溶融アルミニウムを巻き込もう
と作用し、空気が溶融アルミニウム中に巻き込ま
れ、この空気とアルミニウムとが反応してAl2O3
からなる滓が大量に発生する。しかも、上記従来
の方法で用いられる冷却体は、上端から下方に向
つて細くなつたテーパ筒状であるから、これを回
転させた場合には上部と下部との周速が異なるこ
とになり、上部の周速が下部の周速よりも大きく
なつて溶融アルミニウムに上向きの速度成分を有
する流れが発生することになり、その結果、溶融
アルミニウムの液面が波立つて溶融アルミニウム
中に空気が巻込まれ、この空気とアルミニウムと
が反応してAl2O3からなる滓が大量に発生する。
したがつて、除滓作業が必要となるとともに、上
記滓が飛散してるつぼの内面に付着し、作業に支
障をきたす。さらに、大量の滓が発生する結果、
精製効率を低下させるおそれがある。上記波立ち
は、回転冷却体の周面にアルミニウム塊が晶出し
始めてからが著しく起こりやすくなる。
また、本出願人は、上記溶融アルミニウムの渦
流の流速を低下させるために、るつぼの内周面
に、溶融アルミニウム流速低下用邪魔板を円周方
向に所定間隔をおいて複数設けることも提案した
(実公昭61−38912号公報参照)。この場合には、
冷却体の回転数をそれほど大きくしなくても、冷
却体と溶融アルミニウムとの相対速度を大きくす
ることが可能となり、精製効率を一層向上させる
ことができる。しかしながら、邪魔板が存在する
と、溶融アルミニウムの流速が部分的に異なるこ
とになり、その結果、冷却体の液面下に存在する
部分の上部の近傍において、溶融アルミニウム
に、上向きの速度成分を有する流れが一層多く発
生することになる。したがつて、溶融アルミニウ
ムの液面は一層激しく波立ち、波立ちが生じるこ
とによる悪影響はよりひどくなる。
この発明の目的は、上記の問題を解決した金属
の精製方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 この発明による金属の精製方法は、るつぼ内に
溶融金属を入れ、溶融金属中に回転冷却体を浸漬
し、回転冷却体を回転させながらその周面により
純度の高い精製金属を晶出させるにあたり、回転
冷却体として、溶融金属面下に来る部分の上部が
金属非晶出部と、下部がより純度の高い精製金属
晶出部とそれぞれなされるとともに、金属非晶出
部が、下広がりの形状かまたは上端から下端まで
等径の円筒形となされたものを使用し、精製金属
晶出部における少なくとも上部の外周面の温度
を、上端が最も高くかつ下方に向つて低くなるよ
うにすることによつて、精製金属晶出部への金属
晶出速度が、上端が最も遅くかつ下方に向つて速
くなるようにし、晶出した金属塊の形状を、上端
の外径が金属非晶出部以上である下広がりの形状
とすることを特徴とするものである。
上記において、金属非晶出部の下広がり形状に
は、上端から下方に向つて徐々に太くなつたテー
パ形状、太さの異なる2以上の円筒部が小さいも
のから順に上方から配置され、隣り合う円筒部が
下方に向つて徐々に太くなつた連接部を介して連
なつた形状、上記連接部が下方に向つて外方に広
がつた湾曲状態とされた形状などが含まれる。ま
た、金属非晶出部は、回転冷却体の溶融金属面下
に来る部分における上部の内周面または外周面を
耐熱性を有する断熱材で被覆したり、溶融金属面
下に来る部分の上部全体を耐熱性を有する断熱材
でつくつたり、冷却体の周壁における溶融金属面
下に来る部分の上部の肉厚を大きくしてこの部分
に断熱性を具備せしめたりすることによつて設け
られる。
また、上記において、回転冷却体の精製金属晶
出部における少なくとも上部の外周面の温度を、
上端が最も高くかつ下方に向つて低くなるように
する方法としては、るつぼの上端開口を開閉自在
の蓋で閉鎖し、るつぼ内における溶融金属の液面
よりも上方の雰囲気を加熱する方法、回転冷却体
における溶融金属の液面よりも上方に存在する部
分を加熱する方法、回転冷却体内に供給する冷却
流体量を上端が少なくかつ下方に向つて多くする
方法、精製金属晶出部の内周面を断熱材で覆い、
断熱材の厚さを上端が最も薄く、下方に向かつて
徐々に厚くしておく方法、およびこれらを組合せ
た方法などがある。
実施例 以下、この発明の実施例について説明する。以
下の実施例は、この発明の方法を高純度アルミニ
ウムの製造に適用したものである。なお、全図面
を通じて同一物および同一部分には同一符号を付
す。
第1図にはこの発明の実施に使用する装置の第
1の具体例が示されている。
第1図において、高純度アルミニウムの製造装
置は、黒鉛製溶湯保持るつぼ1と、上下動自在の
回転冷却体2と、円周方向に所定間隔をおいてる
つぼ1の内周面に着脱自在に固定された複数の溶
融アルミニウム流速低下用邪魔板3とよりなる。
るつぼ1の上端開口は、開閉自在の蓋(図示略)
で閉鎖されるようになつている。また、るつぼ1
内に入れられる溶融アルミニウム4の量はほぼ一
定量に定められている。回転冷却体2は黒鉛、セ
ラミツクス等からつくられた中空状のものであつ
て、所定長さ部分までは全体に等径の円筒状であ
り、その下端から下方に向つて徐々に細くなつて
いる。そして、円筒状部の内周面が断熱材6で被
覆されている。回転冷却体2は中空回転軸5の下
端に取付けられており、その内部に、中空回転軸
5内に配置された冷却流体供給管(図示略)から
冷却流体が供給されるようになつている。また、
回転冷却体2は、高純度アルミニウムの製造のさ
いにるつぼ2内に入れられた所定量の溶融アルミ
ニウム4中に、溶融アルミニウム4の液面が、円
筒状部の高さの中間部に来るように浸漬され、円
筒状部における液面よりも下方の部分が高純度ア
ルミニウム非晶出部7となされ、それよりも下方
の先細り部が高純度アルミニウム晶出部8(精製
金属晶出部)となされている。
このような構成において、溶解炉(図示略)で
溶解されたFe、Si、Cu、Mgなどの共晶不純物を
含む精製すべき溶融アルミニウム4をるつぼ1に
送り込む。このとき、回転冷却体2は上昇位置に
あつてるつぼ1の外にある。るつぼ1内に所定量
の溶融アルミニウム4を入れた後、回転冷却体2
を、その円筒状部の高さの中間に液面が来るよう
に溶融アルミニウム4中に浸漬し、るつぼ1の上
端開口を蓋で閉鎖する。そして、回転冷却体2の
内部に冷却流体を供給しつつ回転冷却体2を回転
させると、この回転冷却体2の高純度アルミニウ
ム晶出部8に、まず平滑な凝固面を有する高純度
の初晶アルミニウムが晶出する。共晶不純物は液
相中に排出されて凝固界面近傍の液相中に共晶不
純物の不純物濃化層ができる。回転冷却体2の回
転によつて溶融アルミニウム4も回転冷却体2の
回転方向と同方向に流れるが、邪魔板3によつて
溶融アルミニウム4の流速が低下させられるの
で、回転冷却体2と液相との対相速度、すなわち
回転冷却体2の周速と溶融アルミニウム4の流速
との差はかなり大きくなる。したがつて、界面近
傍に形成された不純物濃化層と他の大部分の液相
との撹拌混合が効果的に行なわれ、不純物濃化層
中の不純物が液相全体に分散せられて不純物濃化
層の厚さが薄くなり、この部分での温度勾配も大
きくなる。しかも、邪魔板3により溶融アルミニ
ウム4の乱流も発生し、これによつても不純物濃
化層は薄くされる。この状態で凝固を進行させる
と、冷却体2の周面に元のアルミニウムよりもは
るかに高純度のアルミニウム塊Iが得られる。
このとき、るつぼ1内の液面よりも上方の雰囲
気をバーナー等で加熱し、回転冷却体2の高純度
アルミニウム晶出部8の外周面の温度を、上端が
最も高くかつ下方に向つて低くなるようにする。
すると、高純度アルミニウム晶出部8への晶出量
は、上端で少なく、かつ下方に向つて増大してそ
の下方は等しくなり、高純度アルミニウム晶出部
6の外周面に晶出した高純度アルミニウム塊Iの
形状は、上端が最も細くかつ下方に向つて徐々に
広がつた形状となる。したがつて、高純度アルミ
ニウム塊Iの下部の周速が上部の周速よりも大き
くなり、冷却体2の近傍においては、高純度アル
ミニウム塊Iの上部に沿つて第1図に矢印Aで示
すような下降流が生じる。その結果、液面に激し
い波立ちが起きるのが防止され、空気中の酸素と
アルミニウムとの反応の結果生じるAl2O3よりな
る滓の量が少なくなる。
上記において、高純度アルミニウム塊Iは、下
狭まり状の高純度アルミニウム晶出部8の外周面
に晶出しているので、高純度アルミニウム塊Iを
回収するさいに、下方への掻落しなどにより、簡
単に冷却体2の外周面から取り外すことができ
る。また、アルミニウム塊Iは、下狭まり状の高
純度アルミニウム晶出部8の外周面にのみ晶出し
ているので、アルミニウム塊Iが、高純度アルミ
ニウム晶出部8の外周面だけでなく、非晶出部7
の外周面にも晶出する場合に比べてより高純度に
なつている。すなわち、液面の近傍では、溶融ア
ルミニウム4は大気の温度の影響を受けてその温
度が他の部分よりも低くなり、冷却体2の非晶出
部7の外周面への晶出速度が他の部分よりも早く
なつて得られた塊Iのアルミニウム純度が低下す
るおそれがあるからである。また、上記におい
て、操作の初期の段階、すなわち高純度アルミニ
ウムIが上記形状に晶出し始める前の段階におい
ても、冷却体2の円筒状部によつて、その近傍に
上向きの速度成分を有する溶融アルミニウム4の
流れが発生するのが防止される。すなわち、円筒
状部の上部および下部の周速が等しくなり、その
周囲の溶融アルミニウム4の流れが均衡化され
る。したがつて、円筒状部の近傍において上向き
の速度成分を有する溶融アルミニウム4の流れが
発生するのが防止され、液面に激しい波立ちが起
きるのが防止される。
次にさらに具体的な実施例について説明する。
上記るつぼ1の内周面に6枚の邪魔板3を設けて
おいた。また、冷却体2の円筒状部の外径を150
mmとしておいた。そして、るつぼ1内に、
Fe0.07wt%、Si0.04wt%を含有する溶融アルミ
ニウム4を入れて670℃に加熱保持しておいた。
また、溶融アルミニウム4の液面よりも上方の雰
囲気を700℃に加熱保持しておいた。ついで、回
転冷却体2を溶融アルミニウム4中に浸漬し、そ
の内部に冷却流体を供給しながら回転数400rpm
で回転させた。この操作を30分間行なつた後冷却
体2の回転を停止させ、冷却体2を上昇させた。
冷却体2の周面には10Kgのアルミニウム塊が晶出
していた。その後、冷却体2の周面に晶出したア
ルミニウム塊Iを除去し、このアルミニウム塊I
中のFeおよびSiの平均不純物濃度を測定した。
その結果、Fe0.0046wt%、Si0.0067wt%であり、
この値を元の不純物濃度で除した実効分配係数は
K(Fe)=0.06、K(Si)=0.16であつた。また、こ
の操作の開始直後においては液面に若干の波立ち
が見られたが、途中から波立ちは消え溶融アルミ
ニウム4の液面は静かで滓の発生は見られなかつ
た。
比較のために、第5図に示すの装置を用いて行
なつた比較例について述べる。第5図に示す装置
は、るつぼ1内の溶融アルミニウム4中に浸漬さ
れる回転冷却体20が上端から下方に向つて徐々
に細くなつたテーパ状となされたものである。こ
の回転冷却体20における溶融アルミニウム4の
液面に接する部分に外径を150mmとしておいた。
そして、るつぼ1内に、Fe0.07wt%、Si0.04wt
%を含有する溶融アルミニウム4を入れて670℃
に加熱保持しておいた。ついで、回転冷却体20
を溶融アルミニウム4中に浸漬し、その内部に冷
却流体を供給しながら回転数400rpmで回転させ
た。この操作を30分間行なつた後冷却体20の回
転を停止させ、冷却体20を上昇させた。冷却体
20の周面には10Kgのアルミニウム塊が晶出して
いた。その後、冷却体20の周面に晶出したアル
ミニウム塊を除去し、このアルミニウム塊中の
FeおよびSiの平均不純物濃度を測定した。その
結果、Fe0.0070wt%、Si0.0088wt%であり、こ
の実効分配係数はK(Fe)=0.1、K(Si)=0.21で
あつた。また、操作中、溶融アルミニウム4の液
面においては、激しい溶湯の飛散が起こり、多量
の滓が発生した。そして、この滓はるつぼ1の内
周面における液面よりも上方の部分に付着して、
精製操作の継続に対して障害となつた。
第2図には、この発明の実施に使用する装置の
第2の具体例が示されている。
第2図において、回転冷却体10は、上端から
所定長さ部分までは下広がりのテーパ状であり、
その下方はテーパ状部の下端と同一太さの円筒状
となされたものであり、テーパ状部の内周面が、
断熱材11で覆われている。そして、溶融アルミ
ニウム4中に、液面がテーパ状部に来るように浸
漬され、テーパ状部における液面よりも下方の部
分が非晶出部12となされ、円筒状部が高純度ア
ルミニウム晶出部13となされている。
このような構成において、高純度アルミニウム
の製造のさいには、第1図に示す装置の場合と同
様にるつぼ1内の液面よりも上方の雰囲気をバー
ナー等で加熱し、回転冷却体10の高純度アルミ
ニウム晶出部13の外周面の温度を、上端が最も
高くかつ下方に向つて低くなるようにする。する
と、高純度アルミニウム晶出部13に晶出した高
純度アルミニウム塊Iの形状は、上端が最も細く
かつ下方に向つて徐々に広がり、所定高さ位置か
ら下方は等しい径の円筒状となる。したがつて、
アルミニウム塊Iが晶出するまでは、非晶出部1
2の下部の周速が上部の周速よりも大きくなつて
下向きの速度成分を有する溶融アルミニウム4の
流れが発生し、アルミニウム塊Iが晶出した後は
非晶出部12とアルミニウム塊Iとにより下向き
の速度成分を有する溶融アルミニウム4の流れが
発生する。冷却体10の近傍においては、非晶出
部12および高純度アルミニウム塊Iの上部に沿
つて第2図に矢印Bで示すような下降流が生じ
る。その結果、液面に激しい波立ちが起きるのが
防止され、空気中の酸素とアルミニウムとの反応
の結果生じAl2O3よりなる滓の量が少なくなる。
第3図には、この発明の実施に使用する装置の
第3の具体例が示されている。
第3図において、高純度アルミニウムの製造装
置は、精製すべきアルミニウムを溶解する溶解炉
15に続いて4つのるつぼ1A〜1Dが並べら
れ、4つのるつぼ1A〜1D内には、上記実施例
の装置と同様に邪魔板3が設けられている。ま
た、各るつぼ1A〜1Dに対応して上下動自在で
ある高純度アルミニウムを晶出させるための回転
冷却体2が設けられている。隣り合うるつぼ1A
〜1Dどうしは、上端部において連結樋16によ
つて互いに連通状に接続され、左端のるつぼ1A
に溶解炉15から供給されるアルミニウム溶湯を
受けるための受け樋17が取り付けられ、また右
端のるつぼ1Dの上端部に溶湯排出樋18が取り
付けられている。
このような構成の高純度アルミニウムの製造装
置において、溶解炉15内で溶融させられた精製
すべきアルミニウムは、各るつぼ1A〜1Dに送
り込まれる。各るつぼ1A〜1Dにおける溶湯量
が所定量に達したときに、冷却体2を下降させて
溶湯中に浸漬し、るつぼ1A〜1Dの上端開口を
閉鎖する。そして、溶融アルミニウム4の液面よ
りも上方の雰囲気を、その液相線温度よりも高く
加熱保持する。ついで、その内部に中空回転軸5
から冷却流体を供給しつつこれを回転させる。す
ると、偏析凝固の原理により回転冷却体2におけ
る高純度アルミニウム晶出部8にだけ高純度アル
ミニウムが晶出する。共晶不純物は液相中に排出
され、冷却体2の回転により生じる遠心力によつ
て冷却体2から遠ざけられる。こうして、溶解炉
15から供給される元のアルミニウムよりも高純
度かつ所望の純度のアルミニウムが得られる。各
るつぼ1A〜1Dにおける回転冷却体2の周面に
高純度アルミニウムが得られる原理は上記実施例
1の装置の場合と同様である。
この装置において、精製すべきアルミニウム中
に、アルミニウムと包晶を生成する不純物が含ま
れている場合には、溶解炉15と左端のるつぼ1
Aとの間に撹拌機を備えたホウ素添加用るつぼを
配置しておくのがよい。そして、溶湯を溶解炉1
5からまずこのるつぼに送り込み、このるつぼで
溶湯中にホウ素を添加して上記撹拌機で撹拌す
る。すると、ホウ素が溶湯中に含まれているTi、
V、Zr等の包晶不純物と反応してTiB2、VB2
ZrB2等の不溶性ホウ化物が生成する。余剰のホ
ウ素は、共晶不純物にして除去される。上記ホウ
化物は、るつぼ1A〜1D中で冷却体2の回転に
より生じる遠心力によつて冷却体2から遠ざけら
れ、冷却体2の周面に晶出したアルミニウムに含
まれることはなくなる。
第4図には、この発明の実施に使用する装置の
第4の具体例が示されている。
第4図においては、第1図に示す装置と異なる
点は、るつぼ1の内周面に邪魔板3が設けられて
いないことであり、その他は同じ構成である。
また、第2図および第3図に示す装置において
も、邪魔板3が設けられていなくてもよい。
発明の効果 この発明の金属の精製方法によれば、回転冷却
体として、溶融金属面下に来る部分の上部が金属
非晶出部と、下部がより純度の高い精製金属晶出
部とそれぞれなされるとともに、金属非晶出部
が、下広がりの形状かまたは上端から下端まで等
径の円筒形となされたものを使用しているので、
金属非晶出部が下広がり状であれば、その上部と
下部との周速が異なることになり、下部の周速が
上部の周速よりも大きくなつてその近傍に下向き
の速度成分を有する溶融金属流が発生する。ま
た、金属非晶出部が円筒形であれば、その上部お
よび下部の周速が等しくなり、その周囲の溶融金
属の流れが均衡化される。したがつて、金属非晶
出部の近傍において上向きの速度成分を有する溶
融金属の流れが発生するのが防止され、液面に激
しい波立ちが起きるのが防止される。しかも、精
製金属晶出部における少なくとも上部の外周面の
温度を、上端が最も高くかつ下方に向つて低くな
るようにすることによつて、精製金属晶出部への
金属晶出速度が、上端が最も遅くかつ下方に向つ
て速くなるようにし、晶出した金属塊の形状を、
上端の外径が金属非晶出部以上である下広がりの
形状とすることを特徴とするものであるから、金
属塊晶出後は、晶出した金属塊の上部と下部との
周速が異なることになり、下部の周速が上部の周
速よりも大きくなつて回転冷却体の近傍におい
て、液面付近に、金属塊の上部下広がり形状部に
沿う下降流が生じる。したがつて、液面における
波立ち、溶融金属の飛散等の発生が防止され、そ
の結果空気中の酸素とアルミニウムとの反応の結
果生じるAl2O3からなる滓の量が少なくなり、滓
が大量に発生する結果起きる問題が未然に防止さ
れる。また、回転冷却体における溶融金属面下に
来る部分の上部が金属非晶出部であるから、この
部分への金属の晶出が防止され、次のような効果
を奏する。すなわち、このような部分に晶出する
金属の純度は、他の部分に晶出する金属の純度よ
りも低くなるので、この部分にも晶出すると、精
製作業終了後冷却体から除去する場合に他の部分
に晶出した高純度のものと混じり合い、全体とし
て純度が低下するおそれがあるが、この発明の方
法ではこの純度の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施に使用する装置の第1
の具体例を示す垂直断面図、第2図はこの発明の
実施に使用する装置の第2の具体例を示す垂直断
面図、第3図はこの発明の実施に使用する装置の
第3の具体例を示す垂直断面図、第4図はこの発
明の実施に使用する装置の第4の具体例を示す垂
直断面図、第5図は第1図に示す装置で行つた実
施例に対する比較例の実施に使用する装置を示す
垂直断面図である。 1,1A〜1D……るつぼ、2,10……回転
冷却体、4……溶融アルミニウム、7,12……
非晶出部、8,13……高純度アルミニウム晶出
部、I……高純度アルミニウム塊。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 るつぼ内に溶融金属を入れ、溶融金属中に回
    転冷却体を浸漬し、回転冷却体を回転させながら
    その周面により純度の高い精製金属を晶出させる
    にあたり、回転冷却体として、溶融金属面下に来
    る部分の上部が金属非晶出部と、下部がより純度
    の高い精製金属晶出部とそれぞれなされるととも
    に、金属非晶出部が、下広がりの形状かまたは上
    端から下端まで等径の円筒形となされたものを使
    用し、精製金属晶出部における少なくとも上部の
    外周面の温度を、上端が最も高くかつ下方に向つ
    て低くなるようにすることによつて、精製金属晶
    出部への金属晶出速度が、上端が最も遅くかつ下
    方に向つて速くなるようにし、晶出した金属塊の
    形状を、上端の外径が金属非晶出部以上である下
    広がりの形状とすることを特徴とする金属の精製
    方法。
JP61313249A 1986-12-25 1986-12-25 金属の精製方法 Granted JPS63162824A (ja)

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JP61313249A JPS63162824A (ja) 1986-12-25 1986-12-25 金属の精製方法
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FR8718099A FR2608937B1 (fr) 1986-12-25 1987-12-23 Procede de fabrication d'un metal de purete elevee et element de refroidissement rotatif destine a etre utilise dans un appareillage pour la mise en oeuvre de ce procede
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US07/260,092 US4948102A (en) 1986-12-25 1988-10-20 Method of preparing high-purity metal and rotary cooling member for use in apparatus therefor

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