JPH0226903Y2

JPH0226903Y2 -

Info

Publication number: JPH0226903Y2
Application number: JP1955884U
Authority: JP
Priority date: 1984-02-13
Filing date: 1984-02-13
Publication date: 1990-07-20
Also published as: JPS60132433U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、従来の線香の如く、たぶ皮粉末等で
薫香本来の薫りを失うことがなく、又、香木をそ
のまま香炉で燻らせて使用する場合のごとく、高
価な香道具を使用しないで、香木その他の香料の
本来のよい薫りの薫香を長時間且つ、経済的に燻
らせることができる薫香を提供せんとするもので
ある。

従来、勾い線香の上等のものは、香木、例え
ば、伽羅、沈香、白檀等の粉末20％に糊粉５％、
たぶ皮粉末等25％に水分50％を加えて、これらを
練り合せて一定の形状にして乾燥させて、これを
燻らせて使用するものであるが、たぶ皮粉末を多
く入れるとたぶ皮の香りが勝つて、上等の香木粉
末を使用しながら、たぶ皮の香りで香木の純粋の
香りがでない欠点を有している。

又、香木片６をそのまま香炉で燻らせて使用す
る場合には、第１図に示すごとく香炉１中の灰２
をあらかじめ暖めておき、香炉１中の灰２に、よ
り着火した炭３を適当な深さに埋める。

火力を調節するために、炭３から灰２の表面ま
で通じた火窓４をあけて、火窓４の上に銀葉５
（雲母製の板）を載せて、その銀葉５上に厚さ約
３ミリ、長さ、幅が約１センチメートル程度の香
木片６を載せて燻らせて使用するものであるが、
火力が強すぎたりすると、炭３の深さを調節する
必要がある等、取扱いが面倒なものであつた。

又、その上、香木片６を燻らせす時間は長くて
５分程度の短いものであつた。

前記の如く、香木片６をそのまま香炉で燻らせ
て使用する場合には、香炉、特殊な炭及び灰、銀
葉等の高価な香道具が必要である欠点を有してい
る。

これに対し、本考案の薫香は薫りを無駄なく、
しかも純粋の薫りを長時間燻らせて、香炉、炭、
灰、銀葉等の高価な香道具を必要としない薫香を
提供せんとするものである。

本考案の実施例に就いて説明すれば、100メツ
シユ程度の活性炭粉末84％に、水溶性の接着剤、
例えば、澱分糊、ふのり等８％に水分８％を加え
てまぜて、これを乾燥させて直径約３ミリ、長さ
約４センチメートルの活性炭の棒状体７に形成す
る。

一方、薫用香料は、例えば、伽羅、沈香、白
檀、丁字、薫陸、竜脳、内桂、じや香、海りゆう
香、霊猫香等を80メツシユ乃至120メツシユ程度
の粉末にして、或いはシトロネラ油、レモングラ
ス油、丁子油、白檀油、バニリン、クマリン、ニ
トロムスク、その他調合香料等、これらの中から
一種乃至二種以上を選択使用した薫用香料82％、
これに水溶性の接着剤８％、水分10％を加えて、
練り合せて、これを乾燥させて直径約３ミリ、長
さ約４センチメートル位の薫用香料の棒状体８に
形成する。

前記の活性炭の棒状体７と薫用香料の棒状体８
を第２図、第３図に示すごとく接触させて水溶性
の接着剤で線接着１０して一体とする。

活性炭の棒状体７と薫用香料の棒状体８の接着
面の断面形状は、棒状体７と棒状体８の線接着１
０、或いは第５図の如く数箇所の点接着１１、又
第６図の如く部分接着１２のいずれでもよく、又
場合によつては棒棒状体７と棒状体８を一体に接
着することなく、別々に準備して使用時に両者を
近接させて着火して使用することも可能である。

尚、活性炭の棒状体７と薫用香料の棒状体８を
長さ方向に断面方形の面同志を接着して着火する
と火力が強すぎて薫用香料本来のよい薫りがでな
いし、長時間、且つ、経済的に燻らせることがで
きるものである。

又、棒状体７と棒状体８の断面形状は第４図の
如く、円と円、円と四角等の形状に限定されるも
のではない。

本考案の使用法について説明すれば、活性炭の
棒状体７と薫用香料の棒状体８を接着又は近接し
た活性炭の棒状体７一端を着火して、灰を入れた
器に載置して使用する。

このようにして、一端を着火した活性炭の棒状
体７は徐々に燃焼し、これと線又は点で極少の接
触または線で近接した状態で、薫用香料の棒状体
８が緩く、且つ徐々に加熱されるので、本考案の
薫料は、従来の線香臭のない薫用香料本来の薫り
を長時間、安定してよい薫りを蒸散させることが
できる。

また、本考案の薫香は直径30ミリ、長さ４セン
チメートルのもので、約10分燻蒸させることがで
き、従来品の線香の如く、たぶ皮粉末で薫料本来
の薫りを失うことがなく、又、香炉、特殊な炭及
び灰、銀葉等の高価な香道具を必要としないで、
よい薫りの薫香を簡単且つ経済的に提供すること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の香炉の使用法を示す説明断面
図、第２図は本考案の薫香の拡大平面図、第３図
は第２図のＡ−Ａ線に於る断面図、第４図は他の
実施例を示す薫香の各拡大断面図、第５図は他の
実施例を示す薫香の拡大平面図、第６図は他の実
施例を示す薫香の拡大平面図である。１……香炉、２……灰、３……炭、４……火
窓、５……銀葉、６……香木片、７……活性炭の
棒状体、８……薫用香料の棒状体、９……薫香、
１０……線接着、１１……点接着、１２……部分
接着。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

活性炭の棒状体７と薫用香料の棒状体８を接触
又は近接させて、両者を対として使用することを
特徴する薫香。