JPH02256936A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器

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Publication number
JPH02256936A
JPH02256936A JP1301217A JP30121789A JPH02256936A JP H02256936 A JPH02256936 A JP H02256936A JP 1301217 A JP1301217 A JP 1301217A JP 30121789 A JP30121789 A JP 30121789A JP H02256936 A JPH02256936 A JP H02256936A
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JP
Japan
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valve
damping force
valve body
passage
plunger
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JP1301217A
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Inventor
Masahiro Ashiba
正博 足羽
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Publication of JPH02256936A publication Critical patent/JPH02256936A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両等に用いられ、走行時の路面状況に応じ
て減衰力を調整可能な油圧緩衝器に関する。
(従来の技術) 従来、車両等に使用される油圧緩衝器には、路面状況な
どに応じて乗り心地や操縦安定性を良くするために減衰
力を適宜調整できるようにしたものが提案されている。
この種の減衰力調整式の油圧緩衝器には、実公昭59−
22359号公報、実公昭60−31477号公報など
で開示されているように、区画された二つの室間な複数
の通路で連通させ、シリンダ内のピストンの摺動により
前記通路内に生じる油液の流動を制御して減衰力を発生
させる減衰力発生機構(例えばオリフィスなど)を設け
、前記通路を電磁弁により選択的に開閉することによっ
て減衰力を調整可能としたものがある。
そして、通路の開閉を行なうための電磁弁は、コイルス
プリング等により付勢されて通路を遮断している弁体な
ソレノイドに給電することにより吸引して通路を開ける
構成としたものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の減衰力調整式油圧緩衝器では
次のような問題点を有していた。
すなわち、上述した従来の油圧緩衝器においては、圧力
流体の圧力を弁体が直接受けるような構造となっており
、弁体が通路を遮断する状態に保持されるためにはコイ
ルスプリング等による大きな付勢力が必要てり、この状
態の弁体な開弁させるためにはコイルスプリング等の付
勢力に抗してソレノイドの吸引力を大きく設定しなけれ
ばならず、その上、開弁時には常時給電をし続けなけれ
ばならないため、ソレノイドの大型化や消費電力の増大
を招く。そのため、油圧緩衝器全体が大型化し、さらに
、バッテリーが早期に上ってしまったり、ソレノイドか
ら発生した熱により油圧緩衝器内の油液の劣化を早めて
しまうという問題点があった。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、ソレノイドの小型化および消費電
力を少なくすることのできる減衰力調整式油圧緩衝器を
提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の油圧緩衝器は、区画された二つの室間を複数の
通路で連通させ、シリンダ内のピストンの摺動により前
記通路内に生じる油液の波動を制御して減衰力を発生さ
せる減衰力発生機構を設け、前記複数の通路の一つを開
閉することにより減衰力を調整可能とした油圧緩衝器に
おいて、 前記−つの通路を開閉するための減衰力調整弁を、 軸方向に移動可能で、その一端面が前記−つの通路に形
成した弁座に着座して前記二つの室間の連通を遮断する
弁体と、 該弁体の他端面側に形成され、前記一端面側と連通され
る空間と、 前記弁体に取付けられた磁性体材料からなるプランジャ
と、 該プランジャが挿入され、通電により該プランジャを移
動させるソレノ′イドと、 前記プランジャをその停止位置で保持する永久磁石と、
から構成し、 前記弁体を、前記弁座への着座時に、前記区画された二
つの室のうちの一方の室の油圧を閉弁する方向に受ける
面積から、一方の室の油圧を開弁する方向に受ける面積
を引いた値が零または正の値をとり、かつ他方の室の油
圧を閉弁する方向に受ける面積から、他方の室の油圧を
開弁する方向に受ける面積を引いた値が零または正の値
をとるような形状に形成したことを特徴とするものであ
る。
また1本発明の油圧緩衝器は、区画された二つの室間な
複数の通路で連通させ、シリンダ内のピストンの摺動に
より前記通路内に生じる油液の流動を制御して減衰力を
発生させる減衰力発生機構を設け、前記複数の通路の一
つを開閉することにより減衰力を調整可能とした油圧緩
衝器において、 前記1つの通路を開閉するための減衰力調整弁を。
軸方向に移動可能で、前記−つの通路に形成した弁座に
離着座して該通路を開閉する弁体と、 該弁体に取付けられた磁性体材料からなるプランジャと
、 該プランジャか挿入され、通電により該プランジャを移
動させるソレノイドと。
前記プランジャをその停止位置で保持する永久磁石と。
から構成したことを特徴とするものである。
さらに、本発明の油圧緩衝器は、区画された二つの室間
を複数の通路で連通させ、シリンダ内のピストンの摺動
により前記通路内に生じる油液の流動を制御して減衰力
を発生させる減衰力発生機構を設け、前記複数の通路の
一つを開閉することにより減衰力を調整可能とした油圧
緩衝器において。
前記−つの通路を開閉するための減衰力調整弁を、 給電に応じて弁体が軸方向に移動する電磁弁から構成し
、 該電磁弁の弁体を、その一端面側の外周縁部が前記通路
の内周に形成した弁座に着座して前記二つの室間の連通
を遮断する円筒形状をなし、他端面側に、前記一端面側
と連通される空間を形成するとともに、弁座への着座時
に、前記区画された二つの室のうちの一方の室の油圧を
閉弁する方向に受ける面積から、一方の室の油圧を開弁
する方向に受ける面積を引いた値が零または正の値をと
り、かつ他方の室の油圧を閉弁する方向に受ける面積か
ら、他方の室の油圧を開弁する方向に受ける面積を引い
た値が零または正の値をとるような形状に形成したこと
を特徴とするものである。
(作用) ソレノイドに給電して生じる磁界と永久磁石による磁界
とが協働してプランジャを移動させて、プランジャに取
付けられている弁体を弁座から離着座させることにより
通路の開閉が行なわれて減衰力が調整され、さらに、ソ
レノイドへの給電を止めても永久磁石の磁界によってブ
ランジャがその位置に保持されるため、弁体の開弁状態
または閉弁状態が維持される。
さらに、弁体が弁座に着座して通路を閉じているときに
、各室内の油圧をそれぞれ開弁する方向に受ける面積と
閉弁する方向に受ける面積との差が零または正の値とな
るように弁体の形状を形成することによって、弁体には
、各室内の油圧が上昇しても油圧により弁体に加わる開
弁方向と閉弁方向との力は相殺され、または、閉弁方向
への力のみ働くことになるため、弁体か油圧の上昇によ
つて不要に開いてしまうことがない。
そのため、ソレノイドへの給電を止めても開弁状態また
は閉弁状態が維持されるものでは、電力消費を大幅に少
なくすることができる。さらに、コイルスプリング等の
付勢力により弁体を弁座に着座させておくものにあって
は、コイルスプリング等の付勢力を小さく設定すること
かできて、弁体を開弁させるためのソレノイドの消費電
力をも少なくすることができる。
また、給電することによって弁体な弁座に着座させる電
磁弁を使用したものにあっては、閉弁状態を維持するた
めの消費電力を少なくすることができる。
(実施例) つぎに、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。第
1図ないし第4図は本発明の第1の実施例を示すもので
、第1図は油圧緩衝器の縦断面図、第2図はその動作状
態を示す要部縦断面図、第3図および第4図は減衰力調
整弁の動作を示すための模式図である。
まず、第1図を用いて本実施例の構成を説明すると、油
圧緩衝器1は複筒式のものであって、内筒(シリンダ)
2には摺動自在にピストン3が嵌合しており、内筒2内
はピストン3により図中上側に示すシリ、ンダ上室4と
下側に示すシリンダ下室5とに区画されている。ピスト
ン3は、大径の筒体6とこれに螺着された小径の筒体7
からなる通路部材8の筒体7外周にナツト9を用いて取
付けられており、通路部材8の大径の筒体6は、一端が
外部に突出されたピストンロット10の他端に螺着され
ている。また、ピストンロッド10は磁性体材料からな
り、通路部材8の内部と前記シリンダ上室4とを連通ず
るための通路11か形成されている。この通路11は後
で詳述する減衰力調整弁12により開閉される。そし、
て、通路部材8の内部およびピストンロッド10の通路
11によりシリンダ上室4とシリンダ下室5を連通ずる
バイパス通路13が構成される。
ピストン3には、シリンダ上室4とシリンダ下室5とを
連通ずる第1の伸び側通路14と第1の腟み側通路15
とが形成されており、第1の伸び側通路14のシリンダ
下室5側には、油圧緩衝器lの伸び行程のときに生じる
油液の流動を制御して減衰力を発生するためのディスク
バルブおよびオリフィス通路からなる減衰力発生機構1
6が設けられていて、第1の縮み側通路15のシリンダ
上室4側には、縮み行程のときに生じる油液の流動を制
御して減衰力を発生するためのディスクバルブからなる
減衰力発生機構17が設けられている。
通路部材8の内部には、大径の筒体6の内部と小径の筒
対7の内部とを仕切ることによりバイパス通路13を遮
断する仕切部材18が嵌め込まれており、仕切部材18
には大径の筒体6と小径の筒体7の内部を連通させる第
2の伸び側通路19と、第2の縮み側通路20とが形成
されている。そして、第2の伸び側通路19の小径の筒
体7の内部側には伸び行程のときに生じる油液の流動を
制御して減衰力を発生するためのディスクバルブおよび
オリフィス通路からなる減衰力発生機構21が設けられ
ており、第2の縮み側通路20の大径の筒体6の内部側
には小径の筒体7の内部から大径の筒体6の内部への油
液の流動を許容し、反対方向の油液の流動を規制する逆
止弁22が設けられている。なお、仕切部材18の第2
の伸び側通路19に設けられている減衰力発生機構21
のディスクバルブは、ピストン3の第1の伸び側通路1
4に設けられている減衰力発生機構16のディスクバル
ブよりも小さい圧力差で開くように設定されている。ま
た、減衰力発生機構21および逆止弁22はボルト23
とナツト24により仕切部材18に取付けられている。
内筒2の下側には縮み行程のときに減衰力を発生させる
ことのできるボディ部25が設けられており、このボデ
ィ部25は、内外筒の連通を遮断するボディ部材26と
、ボディ部材26に形成された第3の伸び側通路27お
よび第3の縮み側通路28と、第3の縮み側通路28の
外筒29側に設けられ縮み行程のときに生じる油液の流
動を制御するためのディスクバルブおよびオリフィス通
路からなる減衰力発生機構30と、第3の伸び側通路2
7の内筒2側に設けられ外筒29から内筒2への油液の
流動を許容し、内筒2から外筒29への油液の流動を規
制する逆止弁31とから構成されたものである。
つぎに、本発明の要部であ葛減衰カ調整弁12について
説明する。
前記ピストンロッドlOに形成されている通路11には
弁座32か設けられている。この弁座32に離着座して
バイパス通路13を開閉する円筒形状の弁体33(非磁
性体材料または磁性体材料のいずれでもよい)か、ピス
トンロット1oの内部に取付けられている磁性体材料か
らなる支持部材34に摺接してピストンロッド1oの軸
方向に移動自在に設けられている。そして、弁体33と
支持部材34とで画成される空間35内に配置されたば
ね部材36により弁体33は常時弁座32側八付勢され
ている。弁体33には非磁性体材料からなるシャフト3
7が摺動自在に挿通しており、シャフト37の下端にワ
ッシャ38が取付けられていて、シャフト37の上昇に
伴なって弁体33か引き上げられるようになっている。
シャフト37は支持部材34を貫通してピストンロッド
10の軸方向上方へ伸びていてその上部には磁性体材料
からなるプランジャ39が取付けられており、プランジ
ャ39は、1つのソレノイド40およびその下側に設け
られている環状の永久磁石41の内部に挿入されている
。永久磁石41はプランジャ39に面する内周側がS極
で外周側がN極となっている。ソレノイド40の上側に
は磁性体材料からなるベース42が配置されており、プ
ランジャ39は前記支持部材34とベース42との間で
移動するように規制されている。プランジャ39とソレ
ノイド40.永久磁石41との間には非磁性体材料から
なるスリーブ43が介装され、このスリーブ43の両端
が支持部材34とベース42とに液密に嵌合している。
ソレノイド4oの両端から引き出されたリード線44は
ベース42上面て樹脂モールドされ、ピストンロッド1
oの内部を通って油圧緩衝器1の外部で切換スイッチ4
5を介してバッテリー46に接続されている。
弁体33には、弁体33と支持部材34とで画成される
空間35とバイパス通路13とを連通するための貫通孔
47が形成されており、この貫通孔47を通って前記空
間35に油液が導入される。そして、弁体33は、弁座
32への着座時に両端側からシリンダ下室5内の油圧が
かかることになるが、シリンダ下室5の油圧が弁体33
を弁座31に向けて押し付ける方向に作用する面の面積
、すなわち、シリンダ下室5の油圧を閉弁する方向に受
ける面積(閉弁方向の受圧面積)Aから、シリンダ下室
5の油圧が弁体33を弁座31から離す方向に作用する
面の面積、すなわち、シリンダ下室5の油圧を開弁する
方向に受ける面積(開弁方向の受圧面積)aを引いた値
が零または正の値をとるような形状に形成されている。
また、弁体33の弁座32に当接する側には、弁体33
の支持部材34に摺接している個所の外径より大きな外
径を備えた大径部48が形成されている。この大径部4
8は、シリンダ上室4の油圧が上昇したときに2油圧が
弁体33の弁座32側の端面縁部の面取り個所Cに作用
して弁体33に開弁方向の力を加えて開弁させるのを防
止するものであって、大径部48の端部49に油圧か作
用して閉弁方向の力を加えるものである。そのため、大
径部48の端部49の油圧を受ける面積(受圧面m)か
ら、面取り個所Cが油圧を受ける面積(受圧面精)を引
いた値が零または正の値をとるような寸法関係で形成さ
れている。なお11面取り個所Cは、弁体33の製作時
に外周および端面の切削加工により生じるパリを削除す
るために形成する必要があるものである。
このように、各シリンダ室4,5内の油圧を受ける弁体
33の開弁方向の受圧面積と閉弁方向の受圧面積とをそ
れぞれ同じかもしくは閉弁方向の受圧面積を大きく設定
することにより、シリンダ室4,5内の油圧が上昇して
も弁体33を閉弁状態に維持することができる。
以上の構成に係る作用を説明する。
ピストンロッド10、支持部材34、ベース42によっ
て磁路が構成されており、まず、第3図に示すようにソ
レノイド40をバッテリー46に接続すると、ソレノイ
ド40は破線に示す方向の磁界を発生し、−点鎖線で示
す永久磁石41で発生されている磁界により強化される
ため、プランジャ39がばね部材36の付勢力に抗して
ベース42に吸引されてこれに当接するまで上方へ移動
させられる。そして、弁体33が弁座32から離座して
バイパス通路13が開かれる。その後、給電を止めると
永久磁石41の磁界によってプランジャ39がその位置
で保持され弁体33が弁座32から離座した状態が維持
される。
このようにバイパス通路13が開いていると、油圧緩衝
器lの伸び行程のときには、通路部材8内の仕切部材1
8の第2の伸び側進路19に設けられている減衰力発生
機構21によって小さな減衰力が発生され、縮み行程の
ときにはボディ部25のボディ部材26の第3の縮み側
進路28に設けられている減衰力発生機構30により小
さな減衰力が発生される。
つぎに、切換スイッチ45を切換えて、第4図に示すよ
うにソレノイド40をバッテリー45に接続すると、ソ
レノイド40は破線に示す方向の磁界を発生し、−点鎖
線で示す永久磁石41で発生されている磁界と打ち消さ
れるため、ばね部材36の付勢力の方が大きくなってプ
ランジャ39を下降させる。そして、弁体33が弁座3
2に着座しバイパス通路13が遮断される。このとき、
弁体33とシャフト37とは摺動自在となっていて、弁
体33が弁座32に当接した後もシャフト37は下降て
きるため、プランジャ39を支持部材34に当接または
接近させることができる。そのため、プランジャ39と
支持部材34が永久磁石41の磁界によって引き合って
プランジャ39がその位置で保持される。
その後、給電を停止すると永久磁石41の磁界によって
プランジャ39がその位置で保持され弁体33が弁座3
2に着座している状態が保たれる(第1図に示す状態)
このようにバイパス通路13が遮断されると、伸び行程
のときにはピストン3の第1の伸び側進路14に設けら
れている減衰力発生機構16によって大きな減衰力が発
生され、縮み行程のときにはピストン3の第1の縮み側
進路15に設けられている減衰力発生機構17により生
じる減衰力とボディ部25のボディ部材26の第3の縮
み側進路28に設けられている減衰力発生機構30によ
り生じる減衰力とが加算された大きな減衰力か発生され
る。
また、弁体33か弁座32に着座しているときに、縮み
行程時にはシリンダ下室5内の油圧が上昇するが、弁体
33の閉弁方向の受圧面積Aが開弁方向の受圧面積aと
同じかもしくは大きいため、弁体33に開弁する方向の
力が加わることがない、さらに、伸び行程時にはシリン
ダ上室4内の油圧が上昇するが、弁体33の大径部48
の端部49の閉弁方向の受圧面積が弁体33に形成され
ている面取り個所Cの開弁方向の受圧面積と同じかもし
くは大きいため弁体33に開弁する方向の力が加わるこ
とがない。これにより、各シリンダ室4.5内の油圧の
上昇により不要に弁体33が開いてしまうことが防止さ
れるとともに、弁体33を閉弁方向に付勢しているばね
部材36の付勢力を小さく設定することができて、弁体
33を開弁させるときの消費電力を少なくすることがで
きる。
このように、ソレノイド40と、永久磁石41と、ばね
部材36とを用いることによって、ソレノイド40への
電流の流れ方向に応してそれぞれ生じる磁界と永久磁石
41の磁界が協働してプランジャ39を移動させバイパ
ス通路13を開閉させることによって減衰力の調整か可
能となり、また、給電を止めても永久磁石41によりプ
ランジャ39か保持されるため開弁または閉弁状態を維
持することかできる。
つづいて、第5図ないし第7図に基づいて第2の実施例
を説明する。なお、第2の実施例の油圧緩衝器1aは第
1の実施例に対し減衰力調整弁12aの構成のみ異なる
ため、異なる部材のみ詳細に説明し、同一の部材は同一
の符号を付して詳細な説明は省略する。
ピストンロッド10に形成されている通路11には弁座
50が設けられている。そして、この弁座50に離着座
してバイパス通路13を開閉する円柱形状の非磁性体材
料からなる弁体51が、ピストンロッド10の内部に取
付けられている磁性体材料からなる支持部材52に摺接
してピストンロッド10の軸方向に移動自在に設けられ
ている。
弁体51には止め輪53によって非磁性体材料からなる
シャフト54か固定的に取付けられており、シャフト5
4は支持部材52を貫通しピストンロッド10の軸方向
上方へ伸びていてその上部には磁性体材料からなるプラ
ンジャ55か取付けられている。プランジャ55は、上
下に配された一対のソレノイド56.57およびソレノ
イド56.57の間に介装されている環状の永久磁石5
8の内部に挿入されていて、永久磁石58はプランジャ
55に面する内周側かS極て外周側かN極となっている
。ソレノイド56の上側には磁性体材料からなるベース
59か配置されており、プランジャ55は前記支持部材
52とベース59との間で移動するように規制されてい
る。プランジャ55とソレノイド56.57および永久
磁石58との間には非磁性体材料からなるスリーブ60
か介装され、このスリーブ60の両端が支持部材52と
ベース59とに液密に嵌合している。
ソレノイド56.57に接続されているリート線61は
前記ベース59上面で樹脂モールドされ、ピストンロッ
ド10内を挿通して油圧緩衝器1の外部で切換スイッチ
62を介してバッテリー63に接続されている。なお、
第7図に示すように。
対のソレノイド56.57は、それぞれの巻き方向か同
一であって、前記切換スイッチ62を切換えてソレノイ
ド56または57のいずれか一方を選択すると1図中矢
印で示されるように逆方向に電流か流れるように配線さ
れている。
弁体51には、弁体51と支持部材52とで画成される
空間64とバイパス通路13とを連通ずるための貫通孔
65か形成されており、この貫通孔65を通って前記空
間64に油液が導入される。そして、弁体51は、弁座
50への着座時に、シリンダ下室5内の油圧な閉弁方向
に受ける受圧面積が、開弁方向に受ける受圧面積と同じ
かもしくは大きく設定しておくことによって、油圧緩衝
器1aの縮み行程のときにバイパス通路13内の圧力か
高くなっても弁体51が押し上げられて不要に開弁する
のが防止される。
以上の構成に係る作用を説明する。
ピストンロッド10、支持部材52、ベース59によっ
て磁路が構成されており、まず、ソレノイド56を第7
図に示すようにバッテリー63と接続して電流を流すと
、ソレノイド56.57により破線で示す方向の磁界が
発生するが、永久磁石58て発生している一点鎖線で示
す磁界により下側のソレノイド57の個所では磁界が打
ち消されかつ上側のソレノイド56の個所では磁界か強
化されることによってプランジャ55かベース59に吸
引されてこれに当接するまで上方へ移動させられる。そ
して、弁体51が弁座50から離座してバイパス通路1
3が開かれる。その後、切換スイッチ62を切って給電
を止めると永久磁石58の磁界によってプランジャ55
かその位置で保持され弁体51が弁座50から離座した
状態か維持される(第6図に示す状態)。なお、バイパ
ス通路13か開いているときの減衰力を発生ずる作用は
上記第1の実施例と同一であるため説明は省略する。
つぎに、ソレノイド57に先程と逆向きの電流を供給す
ると、生じる磁界が第3図に示すものと逆になって、永
久磁石58により発生している磁界により上側のソレノ
イド56の個所では磁界か打ち消されかつ下側のソレノ
イド57の個所では磁界が強化されるため、プランジャ
55が支持部材52に吸引されて下方へ移動し弁体51
が弁座50に着座しバイパス通路13が遮断される。そ
の後、給電を止めると永久磁石58の磁界によってプラ
ンジャ55がその位置で保持され弁体51が弁座50に
着座している状態が維持される(第5図に示す状態)。
なお、バイパス通路13が遮断されているときの減衰力
を発生する作用は上記第1の実施例と同一であるため説
明は省略する。
以上のように、一対のソレノイド56.57とその間に
介装される永久磁石58とを用いることによって1ソレ
ノイド56.57への電流の流れ方向に応じて発生され
るそれぞれの磁界と永久磁石58の磁界か協働してプラ
ンジャ55を移動させバイパス通路13を開閉すること
によって減衰力の調整が可能となり、さらに、給電を止
めても永久磁石58によりプランジャ55が保持される
ため開弁または閉弁状態を維持することができる。
なお、上記実施例では、ピストンに設けたバイパス通路
を開閉させるために本発明の減衰力調整弁を用いたが、
油圧緩衝器のボディ部の通路を選択的に開閉させて減衰
力を調整する形式のもの(例えば、上記実公昭59−2
2359号公報で開示されたもの)などに本発明の減衰
力調整弁を適用してもよい。
また、上記各実施例では、給電することなく弁体を開弁
状態または閉弁状態に維持することができるようにした
ものについて説明したか、従来技術に示されるようを、
給電しつづけることにより弁体を開弁状態または閉弁状
態に維持する電磁弁に、第1の実施例に示したような油
圧により開弁方向および閉弁方向に加わる圧力のバラン
スをとるような形状に形成した弁体を適用することによ
って、弁体を閉弁方向に付勢するコイルスプリングの付
勢力を小さなものとすることができ、この結果、ソレノ
イドの吸引力を小さく設定することかでき、これにより
、消費電力を少なくすることができる。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、ソレノイドと永久磁石を組
み合わせて、ソレノイドにより発生する磁界と永久磁石
が発生している磁界とが協働してプランジャを移動させ
、プランジャに取付けた弁体によって通路の開閉を行な
わせるものでは、給電を止めたときにプランジャか永久
磁石の磁界により保持されて弁体が開弁状態または閉弁
状態を維持することかできる。また、弁体を閉弁方向の
受圧面積が開弁方向の受圧面積と同じかまたは大きくな
るように形成することで、弁体の閉弁時に二つに区画さ
れた室内のそれぞれの油圧が上昇しても弁体を閉弁状態
に維持させておくことができる。
そのため、ソレノイドの消費電力が少なくてすみ、バッ
テリーの寿命の向上が図れるとともにソレノイドからの
発熱が抑えられるため、油圧緩衝器内の油液の熱による
劣化が防止できる。さらに、小さい力で弁体な移動させ
ることが可能となるため、ソレノイドの小型化および緩
衝器全体の小型化が図れる。
また、電磁弁により開閉する弁体において閉弁方向と開
弁方向との受圧面積を考慮したものでは、閉弁状態を維
持するために供給し続けておく電力を少なくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例の油圧緩衝器の縦断面
図、 第2図は、第1図に示した油圧緩衝器の要部である減衰
力調整弁の拡大縦断面図、 第3図及び第4図は、第1図に示した減衰力調整弁の動
作を示すための模式図、 第5図は、本発明の第2の実施例の油圧緩衝器の縦断面
図、 第6図は、第5図に示した油圧緩衝器の要部縦断面図、 第7図は、第5図に示した減衰力調整弁の動作を示すた
めの模式図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)区画された二つの室間を複数の通路で連通させ、
    シリンダ内のピストンの摺動により前記通路内に生じる
    油液の流動を制御して減衰力を発生させる減衰力発生機
    構を設け、前記複数の通路の一つを開閉することにより
    減衰力を調整可能とした油圧緩衝器において、 前記一つの通路を開閉するための減衰力調整弁を、 軸方向に移動可能で、その一端面が前記一つの通路に形
    成した弁座に着座して前記二つの室間の連通を遮断する
    弁体と、 該弁体の他端面側に形成され、前記一端面側と連通され
    る空間と、 前記弁体に取付けられた磁性体材料からなるプランジャ
    と、 該プランジャが挿入され、通電により該プランジャを移
    動させるソレノイドと、 前記プランジャをその停止位置で保持する永久磁石と、
    から構成し、 前記弁体を、前記弁座への着座時に、前記区画された二
    つの室のうちの一方の室の油圧を閉弁する方向に受ける
    面積から、一方の室の油圧を開弁する方向に受ける面積
    を引いた値が零または正の値をとり、かつ他方の室の油
    圧を閉弁する方向に受ける面積から、他方の室の油圧を
    開弁する方向に受ける面積を引いた値が零または正の値
    をとるような形状に形成したことを特徴とする減衰力調
    整式油圧緩衝器。
  2. (2)区画された二つの室間を複数の通路で連通させ、
    シリンダ内のピストンの摺動により前記通路内に生じる
    油液の流動を制御して減衰力を発生させる減衰力発生機
    構を設け、前記複数の通路の一つを開閉することにより
    減衰力を調整可能とした油圧緩衝器において、 前記一つの通路を開閉するための減衰力調整弁を、 軸方向に移動可能で、前記一つの通路に形成した弁座に
    離着座して該通路を開閉する弁体と、 該弁体に取付けられた磁性体材料からなるプランジャと
    、 該プランジャが挿入され、通電により該プランジャを移
    動させるソレノイドと、 前記プランジャをその停止位置で保持する永久磁石と、 から構成したことを特徴とする減衰力調整式油圧緩衝器
  3. (3)区画された二つの室間を複数の通路で連通させ、
    シリンダ内のピストンの摺動により前記通路内に生じる
    油液の流動を制御して減衰力を発生させる減衰力発生機
    構を設け、前記複数の通路の一つを開閉することにより
    減衰力を調整可能とした油圧緩衝器において、 前記一つの通路を開閉するための減衰力調整弁を、 給電に応じて弁体が軸方向に移動する電磁弁から構成し
    、 該電磁弁の弁体を、その一端面が前記通路に形成した弁
    座に着座して前記二つの室間の連通を遮断する円筒形状
    をなし、他端面側に、前記一端面側と連通される空間を
    形成するとともに、弁座への着座時に、前記区画された
    二つの室のうちの一方の室の油圧を閉弁する方向に受け
    る面積から、一方の室の油圧を開弁する方向に受ける面
    積を引いた値が零または正の値をとり、かつ他方の室の
    油圧を閉弁する方向に受ける面積から、他方の室の油圧
    を開弁する方向に受ける面積を引いた値が零または正の
    値をとるような形状に形成したことを特徴とする減衰力
    調整式油圧緩衝器。
JP1301217A 1988-12-14 1989-11-20 減衰力調整式油圧緩衝器 Pending JPH02256936A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05164177A (ja) * 1991-07-31 1993-06-29 Boge Ag 可制御消振ダンパ
JP2013545048A (ja) * 2010-11-22 2013-12-19 トラクティブ・サスペンション・ベスローテン・フエンノートシャップ 連続的に可変なダンパ装置

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