JPH02255538A - 磁気記録用強磁性酸化鉄粉末の製造方法 - Google Patents

磁気記録用強磁性酸化鉄粉末の製造方法

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JPH02255538A
JPH02255538A JP1075762A JP7576289A JPH02255538A JP H02255538 A JPH02255538 A JP H02255538A JP 1075762 A JP1075762 A JP 1075762A JP 7576289 A JP7576289 A JP 7576289A JP H02255538 A JPH02255538 A JP H02255538A
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zinc
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bertolide
oxidation treatment
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Arata Koyama
新 小山
Makoto Ogasawara
誠 小笠原
Shigeru Takatori
鷹取 滋
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録用強磁性酸化鉄粉末、とくに音響お
よび画像の高記録密度用磁気記録媒体に好適な強磁性酸
化鉄粉末の製造方法に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
近年、音響および画像の磁気記録、再生機器の小型化、
高品位化、磁気記録情報処理容量の著大化にともなって
、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラムなどの磁気記
録媒体に対する高性能化がますます指向されてきている
。すなわち、高記録密度特性、高出力特性、などの緒特
性の向上が一段と要求されてきており、これとあいまっ
て磁気記録媒体に使用される磁性材料は、微粒子のもの
であってかつ高い保磁力と大きな飽和磁化特性を有する
ものであることが特に求められている。
しかしながら、磁性体粒子の微粒子化は、低ノイズ化に
最も効果的な方法であるが反面微粒子化にともなって飽
和磁化の低下が避けられなかったり、磁性体粒子を分散
含有する磁性層内における磁性粒子の充填率と配向性の
低下をきたしたりする。このため、磁気記録媒体の高記
録密度化および高出力化を満足し得るような磁性粉末の
磁化特性(飽和磁化、残留磁化など)の−層の向上が強
く希求されている。しかして磁気記録材料用磁性粉の磁
化特性を改善すべく種々の方法が提案されている。たと
えば酸化鉄粉末の結晶組織を加熱処理によって緻密化さ
せて転写特性のほか、飽和磁化などの改善をはかる方法
(たとえば特開昭58199725)あるいはマグヘマ
イト粒子にコバルト化合物を被着処理して高保磁力化を
はかる場合に、該被着処理によって転写特性や飽和磁化
が低下し易く、このために第一鉄化合物と亜鉛化合物と
を併せ被着処理したり、さらにはこの被着処理物を熱処
理したりして、転写特性のほか飽和磁化の改善をはかる
方法(たとえば特開昭53−87961.特開昭60−
208805.特開昭6l−4202)などが知られて
いる。
しかしながら、前者にあっては、十分な転写特性を得よ
うとするとα−Fez01が形成され易く、飽和磁化の
低下が避けられなかったり、また後者にあっては、保磁
力や飽和磁化のある程度の向上はもたらされるものの、
保磁力の経時変化が大きかったりするなど、未だ改善を
要する問題点が少なくない。
〔発明の概要〕
本発明者等は、かねてより磁気記録媒体の高記録密度化
、高出力化および低ノイズ化の指向とあいまって、それ
に適用し得るべく酸化鉄磁性粉末、とりわけ今日量も多
量に使用されている針状マグヘマイト粒子の性能改善に
ついて種々検討を進めてきているが、微量金属イオンの
変成による飽和磁化の増大をはかるべくさらに検討を進
めてきた。
その結果、先に特願昭63−305051号において、
いわゆるマグヘマイト化する前駆体粒子、もしくはマグ
ヘマイト粒子に、亜鉛イオンの特定量存在下に特定加熱
条件で熱処理することによって、亜鉛イオンによって粒
子結晶が変成されて高飽和磁化のマグヘマイト粒子とす
ることができ、しかも該磁化特性が安定したものである
こと、かつこのマグヘマイト粒子は、粒子形状の崩れや
焼結をともなうことなく保磁力なども実質的に損なわれ
ることなく、さらに媒体への分散性も良好なものであっ
て角形比なども優れたものであり、さらにこのものをコ
バルト化合物、またはコバルト化合物と第一鉄化合物と
を被着処理することによって、−層磁気特性の望ましい
ものにすることができ、音響および画像の高記録密度用
磁気テープに極めて好適なものが得られることの知見に
ついて、すでに提案している。
本発明者らは、磁気特性の向上をはかるべくさらに検討
を進める過程で、とくにマグヘマイト化する前駆体粒子
、もしくはマグヘマイト粒子の亜鉛イオンによる変成に
おける第一鉄イオンの影響について注目し検討を進めた
。その結果、特定量の亜鉛イオンを含有させたベルトラ
イド粒子を特定加熱条件で熱処理するか、もしくは特定
量の亜鉛イオンを含有させたマグネタイト粒子を特定加
熱条件で熱処理し、さらに酸化処理して特定量の第一鉄
イオンを含有させることによって、亜鉛イオンと第一鉄
イオンによって粒子結晶が変成され、亜鉛イオンと第一
鉄イオンの相乗効果によりきわめて高飽和磁化のベルト
ライド(FeOx、 1.33< x<1.5:すなわ
ちマグネタイトとマグネタイトとの中間組成物をいう)
粒子とするとかでき、しかも該磁化特性が安定したもの
であること、かつこのベルトライド粒子は、粒子形状の
崩れや焼結をともなうことなく保磁力なども実質的に損
なわれることなくむしろ向上し、さらに媒体への分散性
も良好なものであって角形比なども優れたものであり、
さらにこのものをコバルト化合物、またはコバルト化合
物と第一鉄化合物とを被着処理することによって、−層
磁気特性を望ましいものにすることができ、音響および
画像の高記録密度用磁気テープに極めて好適なものであ
るとの知見を得た。
すなわち、本発明は、前記知見に基づいてなし得られた
ものであって、 (1) (a)亜鉛成分を含有するベルトライド粒子を
不活性雰囲気下で450〜600℃で加熱処理するか、
もしくは(b)亜鉛成分とケイ素成分とを含有するベル
トライド粒子を不活性雰囲気下で450〜700°Cで
加熱処理するか、または(c)亜鉛成分を含有するマグ
ネタイト粒子を不活性雰囲気下で450〜600℃で加
熱処理した後、湿式酸化処理またはくおよび)乾式酸化
処理するか、もしくは(d)亜鉛成分とケイ素成分とを
含有するマグネタイト粒子を不活性雰囲気下で450〜
700℃で加熱処理した後、湿式酸化処理または(およ
び)乾式酸化処理して、粒子結晶がZn/Feとして2
〜9原子重量%の亜鉛イオンによって変成されて飽和磁
化が改善されたベルトライド粒子を得ることを特徴とす
る磁気記録用強磁性酸化鉄粉末の製造方法。
(2) (a)亜鉛成分を含有するベルトライド粒子を
不活性雰囲気下で450〜600℃で加熱処理するか、
もしくは(b)亜鉛成分とケイ素成分とを含有するベル
トライド粒子を不活性雰囲気下で450〜700℃で加
熱処理するか、または(c)亜鉛成分を含有するマグネ
タイト粒子を不活性雰囲気下で450〜600℃で加熱
処理し、さらに湿式酸化処理または(および)乾式酸化
処理するか、もしくは(d)亜鉛成分とケイ素成分とを
含有するマグネタイト粒子を不活性雰囲気下で450〜
700℃で加熱処理した後、湿式酸化処理または(およ
び)乾式酸化処理し、次いで酸性媒液またはアルカリ性
媒液中で浸漬処理して、粒子結晶がZn/Feとして2
〜9原子重量%の亜鉛イオンによって変成されて飽和磁
化が改善されたベルトライド粒子を得ることを特徴とす
る磁気記録用強磁性酸化鉄粉末の製造方法。
(3)請求項第(1)項または請求項第(2)項によっ
て得られた飽和磁化が改善されたベルトライド粒子に、
コバルト化合物またはコバルト化合物および第一鉄化合
物を被着処理することを特徴とする1ift気記録用強
磁性酸化鉄粉末の製造方法。
(4)請求項第(1)項または請求項第(2)項におい
て、亜鉛成分、もしくは亜鉛成分とケイ素成分とを含有
するベルトライド粒子が、マグネタイト粒子もしくはケ
イ素成分を含有するマグネタイト粒子の水懸濁液中で、
酸素含有ガスによる湿式酸化処理と亜鉛化合物の被着処
理とを施したものであることを特徴とする磁気記録用強
磁性酸化鉄粉末の製造方法である。
本発明において、まず出発原料としての亜鉛成分を含有
するマグネタイト粒子または亜鉛成分を含有するベルト
ライド粒子の調製方法は、(a)亜鉛化合物を針状含水
酸化第二鉄を生成させる際に添加したり、針状含水酸化
第二鉄粒子に被着したり、針状含水酸化第二鉄粒子をた
とえば300〜750℃で加熱脱水もしくは水熱処理し
て得られたヘマタイト粒子に被着した後、300〜50
0℃で還元して亜鉛成分を含有するマグネタイト粒子と
するか、または還元後さらに酸化して亜鉛成分を含有す
るベルトライド粒子としたり、また(blマグネタイト
粒子やベルトライド粒子に亜鉛化合物を被着したり(c
)マグヘマイト粒子に亜鉛化合物と第一鉄化合物を被着
したり、亜鉛化合物の被着処理と部分還元処理とをおこ
なったり、あるいは亜鉛を含有するマグネタイト粒子に
第一鉄化合物を被着したり、もしくは部分還元処理をお
こなったりすることによって得られる。なお、前記の含
水酸化第二鉄の加熱脱水やヘマタイトの還元の際に、焼
結防止剤としてたとえばリン化合物、ケイ素化合物、ア
ルミニウム化合物などを添加処理する場合は、粒子形状
の崩れや粒子焼結などを防止し得、本発明の効果を一層
好ましいものとすることができる。該焼結防止剤の添加
量は、前記の含水酸化第二鉄やヘマタイトの粒子の大き
さによって異なり一層に言えないが、基体粒子のFe基
準に対して各金属元素として0.1〜5原子重量%であ
る。また前記の各焼結防止剤を二種以上併用してもよい
が、その場合の添加量は、各金属元素の合計量として0
.3〜5原子重量である。添加量が上記範囲より低きに
過ぎると所望の効果が得られず、多きに過ぎると亜鉛変
成ベルトライドの飽和磁化の低下をきたし好ましくない
。特に本発明においては、焼結防止剤として、少なくと
もSt/reとして0.1〜5原子重量%のケイ素化合
物を添加することにより、亜鉛変成時の不活性雰囲気下
での加熱処理温度を高くすることができ、亜鉛変成ベル
トライドの保磁力の向上において特に好ましい。
前記亜鉛成分として使用し得る亜鉛化合物としては種々
のものを使用し得るが、たとえばその塩化物、硫酸塩、
硝酸塩などを用いることができる。
前記亜鉛成分の添加量は、亜鉛イオンによって変成され
たベルトライド粒子中、もしくは亜鉛イオンによって変
成されたベルトライド粒子を酸性媒液またはアルカリ性
媒液中で浸漬処理した後の粒子中、Zn/Feとして2
〜9原子重量%、好ましくは2.5〜7原子重量%とな
るように添加する。添加量が前記範囲より少なきに過ぎ
ると所望の効果がもたらされず、また前記範囲より多き
に過ぎると飽和磁化が低下する。亜鉛成分の添加処理は
、被処理物の含水酸化鉄もしくは酸化鉄の水性懸濁液あ
るいは湿ケーキに亜鉛化合物を添加し、この懸濁液また
は湿ケーキを乾燥して蒸発乾個させるか、あるいは水性
懸濁液に亜鉛化合物を添加し、さらにアルカリを添加し
て被処理粒子上に水酸化物として沈澱させて被着しても
よい。特に(b)および(c1の場合は、被処理物の水
性懸濁液に窒素ガスなどの不活性ガスを吹き込みながら
非酸化性雰囲気下で、亜鉛化合物とアルカリを添加して
被処理粒子上に水酸化物として沈澱させることが望まし
い。なお、(a)および(b)の場合のマグネタイト粒
子や亜鉛を含有するマグネタイト粒子を部分酸化してベ
ルトライド粒子や亜鉛を含有するベルトライド粒子とす
る部分酸化処理は、通常常温〜250℃において、酸素
含有ガス雰囲気下、もっとも普通には、空気中で加熱処
理するか、あるいは該粒子の水懸濁液中に酸素含有ガス
を吹き込みながら湿式加熱処理することによっておこな
うことができる。当該部分酸化処理は、処理温度、処理
時間、酸素含有ガスの酸素分圧、酸素含有“ガスの導入
量などを適宜選択して、所望の第一鉄イオンを含有する
ベルトライド粒子や亜鉛含有ベルトライド粒子とする。
上記、乾式酸化処理と湿式酸化処理は必要に応じ組み合
わせておこなってもよい。前記部分酸化処理後のベルト
ライド粒子中の第一鉄イオン量は、Fe”/T、Feと
して30原子重量%以下であり、第一鉄イオンの残存量
が上記範囲より多きに過ぎると飽和磁化や保磁力の熱安
定性や経時安定性が悪化したり、また転写特性も悪化し
易かったりする。
また(c1の場合に使用する第一鉄化合物としては、そ
の塩化物、硫酸塩、硝酸塩などを用いることができる。
第一鉄化合物の添加量は、亜鉛イオンによって変成され
たベルトライド粒子中、もしくは亜鉛イオンによって変
成されたベルトライド粒子を酸性媒液またはアルカリ性
媒液中で浸漬処理した後の粒子中、Fe”/T、Feと
して15原子重量%以下となるように添加する。前記範
囲より多きに過ぎると処理粒子の肥大化が起こり易かっ
たり、また爾後の加熱処理の過程で粒子間焼結などを引
き起こし易くなり、その結果亜鉛イオンによって変成さ
れたベルトライド粒子の飽和磁化は高くなるものの、保
磁力の向上は望めなかったり、さらには塗料化時の該粒
子の分散性や配向性が悪化し易かったりして好ましくな
い、第一鉄化合物の添加処理は、被処理粒子の水性懸濁
液に亜鉛化合物と同時にあるいは相前後して添加し、さ
らにアルカリを添加して被処理粒子上に沈澱させて被着
する。
また(c)の場合の部分還元処理は、水素ガスなどの還
元ガス雰囲気下での加熱処理のほかに、オレイン酸やス
テアリン酸などの有機化合物の存在下に不活性雰囲気下
で加熱処理したり、あるいは、被処理物の水性懸濁液中
に水素化ホウ素ナトリウムや塩酸ヒドラジンなどの還元
剤を添加しておこなうことができる。前記部分還元後の
ベルトライドあるいは亜鉛含有ベルトライド粒子中の第
一鉄イオン量はFe”/T、Feとして30原子重置%
以下であり、第一鉄イオン残存量が上記範囲より多きに
過ぎると亜鉛変成ベルトライド粒子の飽和磁化や保磁力
の熱安定性、経時安定性、転写特性などが悪化するので
好ましくない。
次に前記のようにしてCI)亜鉛成分を含有するベルト
ライド粒子を加熱処理するには、不活性雰囲気下、たと
えば窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素、もっとも
普通には窒素ガス雰囲気下、450〜600℃、亜鉛成
分と焼結防止剤としてケイ素成分を含有するベルトライ
ド粒子を加熱処理するには前記不活性雰囲気下、450
〜700℃で、通常0、5〜5時間程度加熱処理する。
加熱温度が前記範囲より低きに過ぎると亜鉛イオンおよ
び第一鉄イオンの粒子内部への拡散が不充分となり、所
望の飽和磁化や保磁力の向上がもたらされず、また高き
に過ぎると粒子間焼結などを引き起こし易くなり、その
結果として飽和磁化や保磁力は向上するものの、塗料化
時の分散性や配向性が悪化する傾向にあり好ましくない
、また(n)亜鉛成分を含有するマグネタイト粒子の場
合は、上記不活性雰囲気下の加熱処理に引き続き部分酸
化処理して所望の第一鉄イオンを含有するZn変成ベル
トライドとする。上記部分酸化処理は、常温〜250 
℃において、酸素含有ガス雰囲気下、もっとも普通には
空気中で加熱処理するか、あるいは該粒子の水懸濁液中
に酸素含有ガスを吹き込みながら湿式加熱処理する。当
該部分酸化処理は、処理温度、処理時間、酸素含有ガス
の酸素分圧、酸素含有ガスの導入量などを適宜選択して
所望の第一鉄イオンを含有する亜鉛変成ベルトライドと
する。なお当該部分酸化処理は、前記の乾式酸化処理と
湿式酸化処理を必要に応じ組み合わせておこなってもよ
く、また湿式酸化処理は後記の酸性媒液またはアルカリ
性媒液中での浸漬処理を併せおこなってもよい。前記部
分酸化処理後の亜鉛変成ベルトライド粒子中の第一鉄イ
オン量は、re”/T、Feとして30原子重量%以下
であり、第一鉄イオンの残存量が上記範囲より多きに過
ぎると亜鉛変成ベルトライド粒子の飽和磁化や保磁力の
熱安定性、経時安定性、転写特性が悪化する。
本発明の方法に係わる亜鉛イオンで変成されたベルトラ
イド粒子は、酸溶解法により亜鉛イオンと第一鉄イオン
の粒子内分布をみると粒子内に拡散しており、粒子結晶
が亜鉛イオンと第一鉄イオンで変成されたベルトライド
粒子であることがわかる。
本発明方法に係わる強磁性酸化鉄粉末は、さらに酸性媒
液(たとえば硫酸、酢酸などの水溶液)また−はアルカ
リ性媒液【たとえば水酸化アルカリ水溶液、アンモニア
水など)中で浸漬処理して未反応の酸化亜鉛などの非磁
性成分を除去したり、粒子表面を改質したりすることに
よって、品質のバラツキを少なくしたり、飽和磁化を一
層高めたり、さらにこのものを用いてコバルト含有強磁
性酸化鉄を得る場合の保磁力の発現性を高めたりするこ
とができる。
前記の亜鉛イオン変成ベルトライド粒子は、さらにその
粒子表面をコバルト化合物またはコバルト化合物と第一
鉄化合物とを被着処理することによって、保磁力さらに
は飽和磁化を一層好ましいものとすることができる。被
着処理方法は、公知の種々の方法を適用できる。たとえ
ば亜鉛イオン変成ベルトライド粒子を基体粒子として、
その基体粒子のアルカリ性水懸濁液中でコバルト化合物
、もしくはコバルト化合物と第一鉄化合物とを反応させ
るが、それらの添加方法、処理温度、アルカリ濃度、処
理雰囲気などは適宜選択しておこなうことができる。被
着量は基体粒子のFe基準に対して通常Coとして0.
5〜10原子重量%、好ましくは1〜8原子重量%であ
り、Fe1として0〜25原子重量%、好ましくはO〜
18原子重量%である。
なお、本発明において、たとえば(11ゲーサイト原料
である硫酸第一鉄に由来するマンガン、(2)ゲーサイ
トの形状調節剤として添加するカルシウム、マグネシウ
ム、錫など、(3)マグヘマイトの熱安定性付与のため
に添加するニッケル、カルシウムなどの金属イオンが共
存しても本発明の効果を損なうものでない。
以下実施例および比較例を挙げて本発明をさらに説明す
る。
〔本発明の実施例〕
実施例1 保磁力Hc 300(Oe)、飽和磁化vy s 79
.6(emu/g)、比表面積48(n+”/g)の針
状マグネタイト粒子100gを水21中に分散させ、攪
拌下に窒素ガスを吹き込みながら50℃に昇温した後、
吹き込みガスを窒素ガスから空気(11/分)にかえて
、3時間保持して湿式酸化した0次いで、再び吹き込み
ガスを空気から窒素ガスに代えて、1モル/1の硫酸亜
鉛水溶液60.9−を加え、さらにINの水酸化ナトリ
ウム水溶液を徐々に添加してpH8に調整して2時間保
持した後、濾過、水洗し、窒素ガス雰囲気下120℃で
5時間乾燥して、亜鉛成分を含有するベルトライド粒子
を得た。次に、管状炉において窒素ガス雰囲気下550
℃で1時間加熱処理して目的の磁性酸化鉄を得た(試料
A)。
実施例2 実施例1において、湿式酸化処理を80℃で3時間とし
たことのほかは、同例の場合と同様に処理して目的の磁
性酸化鉄を得た(試料B)。
実施例3 実施例1において、管状炉における窒素ガス雰囲気下で
の加熱処理を500℃で1時間としたことのほかは、同
例の場合と同様に処理して目的の磁性酸化鉄を得た(試
料C)。
実施例4 保磁力Hc 330(Oe)、飽和磁化σs 71.0
(ew+u/g)、比表面積48(a+”/g)のマグ
ヘマイト(r−Pesos)粒子100gを水2j!中
に分散°させ、攪拌下に窒素ガスを吹き込みながら60
℃に昇温した。次いで1モル/lの硫酸亜鉛水溶液58
.9dと1モル/1の硫酸第一鉄水溶液125−を加え
た後、1.ONの水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加
してp1!8に調整して2時間保持した後、濾過、水洗
し、窒素ガス雰囲気下120℃で5時間乾燥して、亜鉛
成分を含有するベルトライド粒子を得た0次に、管状炉
において窒素ガス雰囲気下500℃で1時間、加熱処理
して目的の磁性酸化鉄を得た(試料D)。
実施例5 平均長軸0.20am、軸比12、比表面積90rrr
/gのα−Fe00H100gを水21中に分散させた
後、攪拌下に1モル/Eの硫酸亜鉛水溶液52.9−と
焼結防止剤として1モル/lのオルトケイ酸ソーダ27
.0mを加え60℃に昇温した0次いでINの水酸化ナ
トリウム水溶液を徐々に添加してpH7に調整して2時
間保持した後、濾過、水洗して乾燥した。
この乾燥物を600℃で2時間加熱脱水処理し、さらに
水蒸気を含む水素ガス流通下、420℃で2時間還元処
理して亜鉛含有マグネタイトとした後、管状炉において
窒素ガス雰囲気下650℃で1時間加熱処理して亜鉛で
変成されたマグネタイト粒子を得た。
該亜鉛変成マグネタイト粒子100gを水21中に分散
させ攪拌下に空気(1β/分の)を吹き込みながら、6
0℃に昇温し、3時間保持して湿式酸化し、得られた処
理物を濾過、水洗した後、窒素ガス雰囲気下120℃で
5時間乾燥して目的の磁性酸化鉄を得た(試料E、 S
i/TFe : 1.2原子重量%)。
実施例6 実施例1で得られた試料Aの磁性酸化鉄粉末50gを水
1βに分散させて、IONの水酸化ナトリウム水溶液1
25−を加えた後、窒素ガスを吹き込みながら、攪拌下
に60℃に昇温した0次いで1モル/lの硫酸第一鉄水
溶液88−を加えさらに1モル/lの硫酸コバルト水溶
液41−を加えた後、5時間熟成した。得られた沈澱物
を濾過、水洗した後、窒素ガス雰囲気下120℃で5時
間乾燥して目的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末を得た
く試料F)。
実施例7 実施例2で得られた試料Bの磁性酸化鉄粉末100gを
1.0モル/lの硫酸10.5−を含有する酸性水溶液
21に分散させ、攪拌下に窒素ガスを吹き込みながら6
0℃に昇温し、5時間保持して表面改質処理をおこない
表面が改質された亜鉛変成ベルトライド粒子とした。
該表面改質された亜鉛変成ベルトライド粒子50gを水
1j!に分散させて、IONの水酸化ナトリウム水溶液
110−を加えた後、窒素ガスを吹き込みながら、攪拌
下に60℃に昇温した0次いで1モル/lの硫酸コバル
ト水溶液41−を加えた後、5時間熟成した。得られた
沈澱物を濾過、水洗した後、窒素ガス雰囲気下120℃
で5時間乾燥して目的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末
を得た(試料G)。
比較例1 実施例1において、管状炉による窒素ガス雰囲気下の加
熱処理を300℃で1時間としたことのほかは、同例の
場合と同様に処理して比較試料を得た(試料H)。
比較例2 実施例1において、管状炉による窒素ガス雰囲気下の加
熱処理を700℃で1時間としたことのほかは、同例の
場合と同様に処理して比較試料を得た(試料I)。
比較例3 実施例4において、管状炉による窒素ガス雰囲気下の加
熱処理をおこなわないことのほかは、同例の場合と同様
に処理して比較試料を得た(試料J)。
比較例4 実施例1で用いた針状マグネタイト粒子100gを水2
1中に分散させ、攪拌下に窒素ガスを吹き込みながら5
0℃に昇温した後、吹き込みガスを窒素ガスから空気(
I 121分)に代えて、3時間保持して湿式酸化した
。濾過、水洗し、窒素ガス雰囲気下120℃で5時間乾
燥してベルトライド粒子を得た0次に、管状炉において
窒素ガス雰囲気下550℃で1時間加熱処理して比較試
料を得た(試料K)。
比較例5 実施例5において、焼結防止剤をオルトケイ酸ソーダ水
溶液に代えて、1モル/iのオルトリン酸水溶液24.
3−としたことのほかは、同例の場合と同様に処理して
比較試料を得た(試料り、P/TFe : 1.2原子
重量%)。
比較例6 比較例1で得られた試料Hを、実施例7の場合と同様に
処理してコバルト含有強磁性酸化鉄粉末を得た(試料M
)。
比較例7 比較例4で得られた試料Kを、実施例7の場合と同様に
処理してコバルト含有強磁性酸化鉄粉末を得た(試料N
)。
前記実施例および比較例の試料A−Nについて、通常の
方法により、保磁力(llc : Oe)、飽和磁化量
(σs: emu/g)を測定した。さらに比表面積(
BET : rrr/g)および化学分析(全Feに対
する原子重量%)をおこなった。これらの結果を表1に
示す。
また、前記試料F、G、M、Nについて下記配合組成で
磁性塗料を調製し、次いで前記磁性塗料をポリエステル
フィルム上に塗布し、配向後乾燥して磁気テープを作製
した(乾燥膜厚lOμ)、得られた磁気テープについて
通常の方法により保磁力(Hc)、残留磁束密度(Br
) 、飽和磁束密度(13m) 、角形比(Br/8m
)、配向比(OR)および反転磁界分布(SFD)を測
定した。これらの結果を表2に示す。
磁性塗料組成 (1)l性粉末 (2)分散剤 (3)塩ビー酢ビ共重合成樹脂 (4)メチルエチルケトン (5)トルエン 100  重量部 3.2重量部 10.5重量部 83  重量部 90  重量部 〔発明の効果〕 本発明は、工業的実施が容易な方法で、高飽和磁化であ
って、その磁化特性も安定なベルトライド粒子あるいは
コバルト含有ベルトライド粒子を得ることができるもの
であり、得られる磁性粉末は高記録密度用磁気記録材料
としてきわめて好適なものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)亜鉛成分を含有するベルトライド粒子を不
    活性雰囲気下で450〜600℃で加熱処理するか、も
    しくは(b)亜鉛成分とケイ素成分とを含有するベルト
    ライド粒子を不活性雰囲気下で450〜700℃で加熱
    処理するか、または(c)亜鉛成分を含有するマグネタ
    イト粒子を不活性雰囲気下で450〜600℃で加熱処
    理した後、湿式酸化処理または(および)乾式酸化処理
    するか、もしくは(d)亜鉛成分とケイ素成分とを含有
    するマグネタイト粒子を不活性雰囲気下で450〜70
    0℃で加熱処理した後、湿式酸化処理または(および)
    乾式酸化処理して、粒子結晶がZn/Feとして2〜9
    原子重量%の亜鉛イオンによって変成されて飽和磁化が
    改善されたベルトライド粒子を得ることを特徴とする磁
    気記録用強磁性酸化鉄粉末の製造方法。
  2. (2)(a)亜鉛成分を含有するベルトライド粒子を不
    活性雰囲気下で450〜600℃で加熱処理するか、も
    しくは(b)亜鉛成分とケイ素成分とを含有するベルト
    ライド粒子を不活性雰囲気下で450〜700℃で加熱
    処理するか、または(c)亜鉛成分を含有するマグネタ
    イト粒子を不活性雰囲気下で450〜600℃で加熱処
    理し、さらに湿式酸化処理または(および)乾式酸化処
    理するか、もしくは(d)亜鉛成分とケイ素成分とを含
    有するマグネタイト粒子を不活性雰囲気下で450〜7
    00℃で加熱処理した後、湿式酸化処理または(および
    )乾式酸化処理し、次いで酸性媒液またはアルカリ性媒
    液中で浸漬処理して、粒子結晶がZn/Feとして2〜
    9原子重量%の亜鉛イオンによって変成されて飽和磁化
    が改善されたベルトライド粒子を得ることを特徴とする
    磁気記録用強磁性酸化鉄粉末の製造方法。
  3. (3)請求項第(1)項または請求項第(2)項によっ
    て得られた飽和磁化が改善されたベルトライド粒子に、
    コバルト化合物またはコバルト化合物および第一鉄化合
    物を被着処理することを特徴とする磁気記録用強磁性酸
    化鉄粉末の製造方法。
  4. (4)請求項第(1)項または請求項第(2)項におい
    て、亜鉛成分、もしくは亜鉛成分とケイ素成分とを含有
    するベルトライド粒子が、マグネタイト粒子もしくはケ
    イ素成分を含有するマグネタイト粒子の水懸濁液中で、
    酸素含有ガスによる湿式酸化処理と亜鉛化合物の被着処
    理とを施したものであることを特徴とする磁気記録用強
    磁性酸化鉄粉末の製造方法。
JP1075762A 1988-12-01 1989-03-28 磁気記録用強磁性酸化鉄粉末の製造方法 Granted JPH02255538A (ja)

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