JPH0225373Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は歯科全がく或いは局部用の印象トレ
ーにかかわる。

この種の印象トレー（以下、トレーという。）
は補綴物、歯冠修復物、矯正装置を作るためにそ
の形態を採る目的で使用される。在来の全がく用
のトレーの一例を第１図で説明すると、本体１は
金属または合成樹脂で作られ周囲に歯牙及び歯肉
部の形をとるための壁２を一体に設け、全面に渉
つて小孔３を穿つて取手４を取り付けているが、
取手４を熔着した本体の部分は小孔３がないか或
いは小孔３があつても取手４により塞がれてい
る。局部用のトレーの一例を第５図で説明する
と、本体１′に壁２′を両側に一体に設け全面に渉
つて小孔３を穿ち、取手４′を本体１′に取付けボ
タン５により水平方向回動自在に取り付けている
が、取り付けボタン５の位置の小孔３は同じく塞
がれている。これらのトレーを使用すると第７図
に示すとおりに、トレーに印象材６を盛りこんで
口腔に取手４により挿入し歯・歯肉に押し当てて
印象材６の凝固をまつてからトレーを口腔から取
り出したときに、印象材６は小孔３により本体１
につかまつて出てくるものであるが、前記取手
４，４′により小孔３が塞がつている部分即ち小
孔３のない部分に歯端等が押し当て接すると、本
体と印象材との結合がないためにトレーを口腔か
ら取り出すと歯端の位置７の部分が正確は印象と
なつていない欠点があつた。このことは印象材６
に注いだ石こうによる模型が変化して適確なもの
とならない。取手４，４′と本体１，１′との接合
部分の本体１，１に小孔３のないトレーに於いて
も同様である。図中、８は本体１の盛りあがり部
である。そこでこの考案は、取手と本体との接合
部分に小孔３を適当数穿ち、或いは取手が本体の
小孔を塞がない位置で本体に固定することによ
り、印象材をトレーに常につかまえさせ本体が歯
に直接々触或いは印象材のトレーからの剥離を防
ぐことにより正確な印象を得ようとしている。

上記目的達成の構成を実施例により説明する
と、第１図に示す全がく用トレーでは、本体１と
取手４とに連通して小孔３′を穿設し、第５図に
示す局部用トレーでは取り付けボタン５部と本体
１とに連通して小孔３′を穿設する。小孔３′の径
は印象材６が通過し本体１の裏面へ出るものが選
択される。取手４は第４図に示すように壁２側へ
小孔３，３′を連通させて設けてもよく、いずれ
にしても本体側の小孔を塞ぐことなく、且つ取手
４が本体１の取扱いを妨げないで充分の強度をも
つて取り付けられればよい。

上記構成によれば、印象材が例え歯端に当る部
分でも剥離することがなくなり、適確な義歯作成
に寄与する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案全がく用印象トレーの平面
図、第２図は第１図の正面図、第３図は第１図の
Ａ−A′矢視断面図、第４図は第３図の取手部の
他実施例図、第５図は局部用印象トレーの平面
図、第６図は第５図のＢ−B′矢視断面図、第７
図は在来の全がく用トレーの説明図。 図中、１は本体、２は壁、３は小孔、４は取
手、５は取付けボタン、６は印象材、７は歯端位
置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 歯科用印象トレー本体１に穿たれた印象材の
   本体への給合用の小孔３を閉塞しないように同
   小孔３に重畳する取手４に同小孔３に連通する
   小孔３′を設けて成る歯科用印象トレー。 (2) 歯科局部用印象トレーにおける取手取り付け
   ボタン５に小孔３に連通する小孔３′を設けた
   実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の歯科用印
   象トレー。