JPH0224697Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案はラバータイヤクレーンの車輪の向きを
変換する油圧回路に関するものである。

〔従来技術〕

ラバータイヤクレーンの車輪の向きを変える装
置は、ラバー製の車輪の向きを変えるための操舵
シリンダと、該操舵シリンダを操作するための第
１のソレノイドバルブと、前記車輪の向きを固定
するための車輪ロツクシリンダと、該車輪ロツク
シリンダを操作するための第２のソレノイドバル
ブと、前記第１、第２のソレノイドバルブをそれ
ぞれ介して前記操舵シリンダ、前記車輪ロツクシ
リンダに油圧を供給するための油圧ポンプと、か
らなる。

車輪の向きを変えるには、油圧ポンプから第１
のソレノイドバルブを介して操舵シリンダに圧力
を与え、この操舵シリンダで車輪の向きを90度変
える。向きが変わると、第１のソレノイドバルブ
を操作して中立位置に戻して、操舵シリンダの動
作を停止させる。また、第２のソレノイドバルブ
を操作して車輪ロツクシリンダを動作させ、例え
ばピンを穴に挿入する等によつて車輪の向きを前
記位置に固定する。

しかし、第２のソレノイドバルブを操作する
と、操舵シリンダへ加えている油圧が一時的に低
下する。このため、車輪のラバーの残留歪により
車輪が元の位置に戻ろうとするので、車輪は正規
の位置を保持できない。このため、車輪ロツクシ
リンダを作動させることができず、車輪を固定で
きない。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、ラバータイヤクレーンの車輪
の方向変換後の位置を簡単な構造で正確に保持す
ることにある。

〔考案の概要〕

本考案は、操舵シリンダを操作するためのソレ
ノイドバルブと油圧ポンプとを結ぶ回路に該ソレ
ノイドバルブから油圧ポンプへ向けての流れを防
止するチエツクバルブを配置したこと、を特徴と
するものである。これによれば、車輪ロツクシリ
ンダの操作時の操舵シリンダの油圧低下を防止で
きるので、車輪の向きを正確に保持できるもので
ある。

〔考案の実施例〕

本考案の一実施例を第１図により説明する。油
圧タンク１上に油圧ポンプ２が設置されており、
この油圧ポンプ２から出た油圧はチエツクバルブ
３を通り、ソレノイドバルブ４へ送られる。ソレ
ノイドバルブ４の切換により油圧は操舵シリンダ
５に送られ、シリンダのロツドを出入させる。こ
れに連絡されているレバー６を介して、Ａ点を中
心にして、走行ユニツト７が回転される。このユ
ニツト７にはラバー製の車輪８が連結されてお
り、この車輪８にクレーンが支えられて、走行で
きるようになつており、Ａ点での回転により、車
輪８の方向変換ができる。一方、ソレノイドバル
ブ９を通つた油圧は、車輪ロツクシリンダ１０へ
送られ、非圧油はタンク１に戻る。

今、油圧を油圧ポンプ１より発生させ、ソレノ
イドバルブ４を左右いずれかへ切換作動させて、
例えば右側位置へ切換えて走行ユニツト７を回転
させた時（レバー６は、α点からβ点に移動され
る）、車輪８には上下の荷重に対して、路面摩擦
力により、ラバー製の車輪８は９の切換えで作動
させると、従来では操舵シリンダ５側の油圧回路
の圧力が瞬間的に低くなる。そうすると車輪８の
持つている弾性歪が元に戻ろうとするため、走行
ユニツト７全体が回転移動して、ロツクシリンダ
１０についているロツク手段が走行ユニツト７に
入らなくなる。しかし、本実施例では操舵シリン
ダ５側のソレノイドバルブ４と油圧ポンプ２との
間にチエツクバルブ４と油圧ポンプ２との間にチ
エツクバルブ３を設けているので、ソレノイドバ
ルブ９を操作しても操舵シリンダ５の油圧は低下
しない。このため、車輪ロツクシリンダ１０が動
作し、車輪８を固定することができる。またソレ
ノイドバルブ４と操舵シリンダ５間にチエツクバ
ルブを取付けることもできるが、これによれば二
つ必要となる。図示の実施例ではソレノイドバル
ブ４と油圧ポンプ２との間にチエツクバルブを設
けるので、チエツクバルブは一つにできるもので
ある。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案は、操舵に供する圧力の
油圧回路の中にチエツクバルブを設けたという簡
単な構造で、車輪ロツクシリンダを動作させる時
の油圧低下を抑制し、正確な操舵方向を維持する
に必要な油圧を保持でき、弾性を有する車輪の向
きを正確に維持できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるラバータイヤ
クレーンの操舵油圧回路図である。 １……幽圧タンク、２……油圧ポンプ、３……
チエツクバルブ、４……ソレノイドバルブ、５…
…操舵シリンダ、６……レバー、７……走行ユニ
ツト、８……車輪、９……ソレノイドバルブ、１
０……ロツクシリンダ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 弾性を有する車輪の向きを変える操舵シリンダ
   と、該操舵シリンダを操作する第１のソレノイド
   バルブと、前記車輪の向きを固定する車輪ロツク
   シリンダと、該車輪ロツクシリンダを操作する第
   ２のソレノイドバルブと、前記第１、第２のソレ
   ノイドバルブをそれぞれ介して前記操舵シリン
   ダ、前記車輪ロツクシリンダに油圧を供給する油
   圧ポンプと、からなる車輪方向変換装置におい
   て、 前記油圧ポンプから前記第１のソレノイドバル
   ブと前記第２のソレノイドバルブとへ分流する分
   流点と前記第１のソレノイドバルブとを結ぶ回路
   に、該第１のソレノイドバルブから前記油圧ポン
   プへ向けての流れを防止するチエツクバルブを配
   置したこと、 を特徴とする車輪方向変換装置。