JPH0224534Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はダイカストマシンや射出成形機などの
射出成形装置において、可動金型や中子などの動
作要素を動作順序に従い選択して設定し、これを
表示することができるようにした射出成形装置の
プログラム選択装置に関するものである。

一般に、射出成形品および装置は複雑化してき
ており、成形品に応じた複数個の中子が設けられ
ている。

このような複数個の中子があつた場合には、成
形動作中において、可動金型の型締型開動作と中
子の入出動作を順次どのように行なうかが問題と
なり、その動作順序をあらかじめ設定しておく必
要がある。

従来は、このような動作順序設定のためのプロ
グラム装置として、多数のプラグスイツチを有す
るものや、多数の押釦スイツチあるいは切替スイ
ツチ等を備えたものを用いていた。

ところが、このような構造のものは、リレーシ
ーケンスによる有接点回路では回路構成が簡単で
あるという利点があるが、有接点回路におけるリ
レー制御用のソレノイドの電流容量を考えて相当
大きな容量の接点や配線を行なわなければならな
かつた。

そのため、装置が大型化し、コストアツプにつ
ながるといいう欠点があつた。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するた
めになされたもので、電流容量が小さく小型化で
き、かつ、動作順序の表示をも行なうことができ
るように構成した射出成形装置のプログラム選択
装置を提供することを目的としている。

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案の詳
細を説明する。

第１図以下は本考案の１実施例を説明するもの
で、第１図に、射出成形装置の前半サイクルであ
る型締、中子入動作を選択、表示する場合の全体
の概略構成を示す。

第１図において、符号１〜４で示すものはデジ
タルスイツチで、側部のコマ１ａ〜４ａを回すこ
とによつて動作順序の選択とその動作順序の数字
による表示を適宜行ないうるようにしたものであ
る。これらのデジタルスイツチはインプツトモジ
ユール５を介して中央演算処理装置（CPU）６
に接続されている。

CPU６にはアウトプツトモジール７が接続さ
れており、このアウトプツトモジユール７には型
締ソレノイド８、No.１〜No.３の中子用のソレノイ
ド９〜１１および鋳込準備完了リレー１２などが
接続されている。

第２図には選択パネルの一部を示す。選択パネ
ルには型締と複数個の中子の動作内容を表示する
表示板１３〜１６が設けられており、それぞれ対
応して、可動金型による型締と複数個の中子の動
作順序のプログラム選択と表示を行ないうる複数
個の前述したデジタルスイツチ１〜４が例えば縦
方向のように一方方向に並べて設けられている。

また、各デジタルスイツチ１〜４と並んで、例
えば横方向のように前記一方方向と直角な方向
に、前記動作順序のプラグラム選択を行ないうる
ものの数だけ、複数個の発光ダイオードなどの発
光素子１７がそれぞれ縦横に並べて配置されてお
り、各発光素子１７と対応した状態で動作順序を
示す表示板１８が設けられている。そして、各デ
ジタルスイツチ１〜４で選択した動作順序に対応
した動作順序番号の下にある発光素子１７がその
動作順序に応じて点灯させうるように設けられて
いる。

以上のような構成のもとに、動作順序スケジユ
ールを、最初に中子NO1を動作させ、次に、型
締を行ない、続いて中子NO2を動作させるとい
う順序に設定した場合、この順序に従つてデジタ
ルスイツチ１〜４を押すと、押した順序で各デジ
タルスイツチに動作順序がデジタル表示され、同
時に発光素子１７も動作順序に従つて点灯され
る。なお、中子１４〜１６のうち、動作させない
ものは、デジタル表示を０に選択しておく。そう
すると、それに対応した発光素子１７も０の所が
点灯する。

この状態を第２図に示す。

また、デジタルスイツチ１〜４と各発光素子１
７との接続状態を第３図に示す。ただし、第３図
において、スイツチ部の表示として、型締や中子
３入の後に“０”、“１”…“４”で示したもの
は、それぞれ動作順序を示すものである。なお、
型締“０”とは、型締動作が行なわれないことで
あるが、射出成形時の実動作においては、このこ
とはありえない。型締や中子入のうち、適宜選択
して動作順序を決めれば、それに対応したスイツ
チと、発光ダイオードからなる発光素子１７が作
用するとともに、インプツトモジユール５の中に
選択順序が入力される。

一方、第４図にCPU６内部のプログラマブル
コントローラPC内部のプログラムシーケンスの
一部を示す。第４図において、DC１〜DC４，
ICF１〜ICF４はそれぞれデジタルスイツチ１〜
４による入力接点を示し、C₁I〜C₃Iは各中子の入
限入力接点、DCIは型締限入力接点を示す。ま
た、DCは型締動作指令用のリレー、ICFは中子
NO1の入動作指令用のリレー、ICFO，2CFO，
3CFOはそれぞれ中子NO1，中子NO2，中子
NO3を作動させない場合のリレー接点、Ｚは鋳
込準備完了指令用のリレーである。

本実施例は以上のように構成されているため、
プログラマブルコントローラPCの採用により、
動作順序プログラム回路の電流容量を小さくする
ことができ、接点や電線も小容量のものを用いる
ことができる。

また、従来のように、プログラムスイツチ方式
のように多数のピンを用意しておく必要がなく、
デジタルスイツチにより動作順序は直ちに視認で
きる。

さらに、デジタルスイツチ自身の表示の他に発
光ダイオードその他の発光素子により動作順序の
表示が合わせて行なえるため、誤選択が生じるこ
とがない。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、デジタルスイツチと発光素子とを利用し動作
順序のプログラムを行なうことができるように構
成してあるため、小型で少電流容量のプログラム
装置を備えた射出成形装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の１実施例を示すもので、第１図は
制御回路のブロツク図、第２図は選択パネルの説
明図、第３図はデジタルスイツチと発光素子との
接続関係を示す電気回路図、第４図はプログラム
シーケンス回路図である。 １〜４……デジタルスイツチ、５……インプツ
トモジユール、６……中央演算処理装置、７……
アウトプツトモジユール、１３〜１６，１８……
表示板、１７……発光素子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 選択パネルに、可動金型と複数個の中子の動作
   順序のプログラム選択と表示を行いうる複数個の
   デジタルスイツチを一方方向に並べて配し、各デ
   ジタルスイツチに対して前記一方方向と直角な方
   向に前記動作順序のプログラム選択を行い得るも
   のの数だけそれぞれ発光素子を並べて配し、各発
   光素子と対応した状態で動作順序を示す表示板を
   設け、各デジタルスイツチで選択した動作順序に
   対応した動作順序番号の所にある発光素子をその
   動作順序に応じて点灯させ得るように設け、 各デジタルスイツチを、インプツトモジユール
   を介して、プログラマブルコントローラの内部に
   デジタルスイツチによる入力接点、可動金型と各
   中子の各動作限入力接点、各動作指令用のリレー
   を組込んだプログラムシーケンスを備えた中央演
   算処理装置、アウトモジユール、可動金型と各中
   子の動作用ソレノイドに順次接続して設けた射出
   成形装置の動作プログラム選択装置。