JPH0224362Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、主として乗用車等の車体表面を洗浄
するための洗剤噴射ノズルを備えた門型洗車機に
関する。

（従来の技術） 従来、洗車機の門型走行フレームは、車体を洗
浄するための清水用噴射ノズルの管路と、洗剤あ
るいはワツクス等の薬剤をタンクから噴射する洗
剤用噴射ノズルまで供給するための洗剤用管路と
を、併わせ備えている。

この門型走行フレームを案内レールに沿つて車
両を跨いで往復動させる場合に、それぞれの前記
噴射ノズルから、洗浄工程に合わせて、清水ある
いは薬剤を自動的に車体に向けて別個に噴射する
ようにしている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、上述した薬剤のうち、粘度が高い洗
剤、あるいは微細な粒状物を含有する薬剤は、乾
燥等によつて前記噴射ノズルに目詰りを起こさせ
るため、洗車機の洗浄工程に組込んで洗剤用管路
を利用することができない。

そのため、洗車機の作業とは別個に、人手によ
る作業時にのみ、これらの薬剤を使用しなければ
ならないという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、粉体等を含有する洗剤の乾燥による
凝固を防ぐために、洗剤噴射ノズルを洗浄する洗
浄ノズルを設けることによつて、噴射ノズルの目
詰りを防止するようにした洗車機を提供しようと
するものである。

すなわち、本考案による門型洗車機は、洗車さ
れるべき車両を跨いで往復動走行する門型のフレ
ームと、該フレームの内周に配設された清水用配
管及び洗剤用配管と、該配管にそれぞれ接続され
た清水の噴射ノズル及び洗剤噴射ノズルとを具備
してなる門型洗車機において、噴水口を前記洗剤
噴射ノズルに向けた洗浄ノズルを前記清水用配管
に接続してなるものである。

（実施例） 以下、本考案を図示の一実施例に基づいて詳細
に説明する。

１は、下向きコ字形をなす門型走行洗車機のフ
レームで、その左右下端面に設けた車輪２を介し
てフレーム３に載置され、図示しない駆動手段に
より、第２図左右方向に走行させられるようにな
つている。

フレーム１の内側には、前後にそれぞれ、対を
なすように大小１組の回転ブラシ４，５が、また
同じく上面には、回転ブラシ６が設けられてい
る。

これら回転ブラシ４，５，６の構造及び駆動手
段は、従来の普通の洗車機と同様であり、本考案
とは直接関係しないので、その説明は省略し、薬
剤噴射装置を、主として第１図について説明す
る。

７は水あか取り用洗剤、すなわち本実施例では
薬剤のタンクで、フレーム１の内側に設けられた
このタンク内には、微細な粉体を含有し、高粘度
の性質を有する洗浄用の薬剤Ａが収納されてい
る。

基端が図示しない空気圧源に接続された空気管
８の中間部には、電磁弁９及び流量調整弁１０が
取付けられ、かつ空気管８の開口端８ａは、前記
タンク７内に挿入され、かつ薬剤撹拌器１１が取
付けられている。

第６図に示すように、薬剤撹拌器１１は、上面
に適宜の貫通孔１２ａが穿設された水平な管体１
２と、この管体１２の嵌挿された１対のキヤツプ
１３で挾持された筒状のフイルター網１４と、こ
のフイルター網１４を挾持するように、前記管体
１２の両端部にそれぞれ螺合されたナツト１５、
及びエルボ１６とから構成されており、このエル
ボ１６には、前記管８の開口端８ａが接続されて
いる。

第１図に示す１７，１８は、間隔をへだてて若
干上下にずらした１組の薬剤用管路で、フレーム
１の前方開口縁に沿つて、正面形が下向きコ字形
状に配設されている。下段側の管路１７には、そ
の下端部１７ａに内方を向く薬剤噴霧ノズル１
９，１９がそれぞれ接続されている。

上段の薬剤用管路１８の下端部１８ａは、フレ
ーム１の天井寄りの内周面に延出され、その開口
部は、後述するノズル揺動装置３５に取付けた薬
剤噴霧ノズル２０，２０に、それぞれ接続されて
いる。

薬剤用管路１７，１８の中央部は、上下をなす
縦管２１をもつて互いに接続され、この縦管２１
の管路には、上方にＴ型接手２２及び下方に電磁
弁２３が、それぞれ設けられている。

２４はポンプで、その吸入口２４ａは、管２５
を介して前記タンク７に接続され、また吐出口２
４ｂは、管２６を介して、前記Ｔ型接手２２に接
続されている。

次に、清水用管路について説明する。

下端部が図示を省略したポンプに接続された管
２７の上端部２７ａは、フレーム１の天井部に延
出され、かつ電磁弁２８及びＴ型接手２９が、こ
の順で接続されている。

３０，３１は、フレーム１の前後の開口縁に沿
つてそれぞれ取付けられた清水管で、これら各清
水管３０，３１の内周面には、所定の間隔をへだ
てて、複数箇所に設けられた内方を向く清水用の
噴射ノズル３２が設けられている。

これら噴射ノズル３２とは別個に、清水管３０
には、前記薬剤噴射ノズル１９，２０の開口１９
ａ，２０ａに向けて、左右１対かつ上下１組の洗
浄装置、すなわち本実施例では洗浄ノズル３３，
３４が、それぞれ設けられている。

下方の洗浄ノズル３４は、前記薬剤噴射ノズル
１９に向けた噴水口３４ａと、内方を向く噴水口
３４ｂとの二又状をなしている。

上方の洗浄ノズル３３は、第５図に示すよう
に、ノズル揺動装置３５に取付けられ、薬剤噴射
ノズル２０が実線で示す下向き位置から、想像線
で示す上向き位置まで回動した場合にも、その開
口２０ａを洗浄しうるように、噴水口３３ａの斜
視角度が設定されている。

ノズル揺動装置３５は、フレーム１から内方に
突出する上向きコ字形の支持板３５ａと、この先
端部を貫通する水平軸３６に枢着され、かつ下端
部に薬剤噴射ノズル２０が固着されたアーム３７
と、このアーム３７の上端に一端が連結され、か
つ他端がカム板３８ａに連結されたクランク棒３
９と、カム板３８ａを回転するモータ３８とから
なり、モータ３８の回転で往復動されるクランク
棒３９により、アーム３７が水平軸３６回りに謡
動されるようになつている。

第４図に示すように、洗浄されるべき車両が乗
用車Ｂの場合は、薬剤噴射ノズル２０を下向きで
使用し、またマイクロバスＣの如く車高がある場
合には、上向きで使用することによつて、薬剤の
ムダな飛散をなくすようになつている。

なお、第３図に示す４０は、薬剤用管路１７，
１８とは別個に設けられた泡洗浄用管路、４１は
ワツクス用管路で、これらの管路に設けた図示を
省略した噴射ノズルをもつて、泡洗剤及びワツク
スを社両に塗布しうるようになつている。４３
は、フレーム１の前面中央に設けられた超音波セ
ンサーである。

この他、フレーム１には、乾燥用としてのブロ
アー（図示略）も設けられている。

次に、洗車の操作要領について説明する。

第２図に示すように、乗用車Ｂを門型洗車機の
フレーム１に対向させて停止させ、矢印Ｄで示す
ように、フレーム１を左方に移動させて、第１往
路となし、清水用の噴射ノズル３２から清水を噴
射すると同時に、回転ブラシ４，５，６によりブ
ラツシング作業を行い、車体についた埃や泥を落
とす。

この清水の使用と同時に、洗浄ノズル３３，３
４により、薬剤噴射ノズル１９，２０の洗浄作業
が行われる。

次に、第１復路で、薬剤Ａの噴霧を行う。予
め、タンク７内の薬剤Ａに対して、薬剤撹拌器１
１を介して空気を吹き込み、泡立てることによ
り、容器内の分離している粉体を撹拌しておく。
電磁弁２３を開くことにより、ポンプ２４を介し
て薬剤用管路１７，１８へ送り込まれた薬剤Ａ
が、薬剤噴射ノズル１９，２０に供給される。

この薬剤Ａの噴霧開始のタイミングは、超音波
センサー４３で自動車の車高及び車長を検出し、
かつ洗車機の走行速度と走行時間との位置一関係
から割り出される。

この薬剤Ａによる石油系溶剤と、特殊界面活性
剤等の作用により、塗面に付着した水アカ等が落
ち易くなる。

第２復路において、清水を噴射して、水アカ除
去洗剤を洗い流し、第３往路において、泡洗剤を
噴射しながらブラツシングし、第３復路において
清水を噴射しながらブラツシングして、泡洗剤を
洗い流し、第４往路において、水性ワツクスをか
けながら、ブラツシングし、第４復路において、
ブロアより乾燥用空気を噴射して、水滴を除去す
るようにする。

上述した洗車機の洗浄工程において、薬剤噴霧
の工程は、第１往路の清水による洗浄作業後と第
２復路の清水による洗浄作業との間に行なわれる
ため、薬剤噴射ノズル１９，２０は、その薬剤Ａ
の噴射の前後に洗浄ノズル３３，３４の噴水口３
３ａ，３４ａからの清水で洗われ、薬の乾燥に伴
なうノズル詰まりが防止される。

また、タンク７内の薬剤Ａの液面よりもその開
口１９ａが下方に位置する薬剤用管路１７は、そ
の不使用時には電磁弁２３が閉じられるため、管
路内に滞留した薬剤Ａが、薬剤噴射ノズル１９の
開口１９ａから、後だれによつて出ないようにな
つている。

（変形例） 上述した実施例においては、従来の泡洗剤用配
管と粉体を含有した洗剤を使う薬剤用配管とは別
にしたが、両者を同じ管路で兼用させてもよい。

また、薬剤噴霧ノズルの洗浄装置は、洗剤ノズ
ルに代わり、水を吹き出すための噴水口を備えて
いて、清水を送り出せるものであれば、どのよう
なものでもよい。

（考案の効果） 以上、詳細に説明したように、本考案によれば
洗剤噴射ノズルに噴水口を向けた洗浄ノズルを清
水用配管に接続するようにしてあり、洗浄作業を
行なう際に、洗剤噴射ノズルが洗浄されるため、
洗剤として粉体等を含有する薬剤を使用した場合
にも、洗剤噴射ノズルの乾きによる目詰りを防ぐ
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す概略斜視
図、第２図は、同じく側面図、第３図は、同じく
平面図、第４図は、薬剤噴霧の状態を示す洗車機
の正面図、第５図は、ノズル揺動装置を示す縦断
面図、第６図は、薬剤撹拌器を示す一部切欠正面
図である。 １……フレーム、４，５，６……回転ブラシ、
７……タンク、８……空気管、１１……薬剤撹拌
器、１７，１８……薬剤用管路、１９，２０……
薬剤噴霧ノズル、１９ａ，２０ａ……開口、２２
……Ｔ型接手、２３……電磁弁、２４……ポン
プ、２５，２６，２７……管、２８……電磁弁、
３０，３１……清水管、３２……噴射ノズル、３
３，３４……洗浄ノズル、３５……ノズル揺動装
置、３５ａ……支持板、３７……アーム、３８…
…モータ、４０……泡洗剤用管路、４１……ワツ
クス用管路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗車されるべき車両を跨いで往復動走行する門
   型のフレームと、該フレームの内周に配設された
   清水用配管及び洗剤用配管と、各配管にそれぞれ
   接続された清水の噴射ノズル及び洗剤噴射ノズル
   とを具備してなる門型洗車機において、噴水口を
   前記洗剤噴射ノズルに向けた洗浄ノズルを、前記
   清水用配管に接続したことを特徴とする洗剤噴射
   ノズルの洗浄装置を有する門型洗車機。