JPH0224092Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は新規な灯具に関する。特に、照射範囲
の大小を変えることができると共に、照射範囲内
における照射照度が均整化され、しかも構造が簡
単である新規な灯具を提供しようとするものであ
る。

背景技術とその問題点 例えば、航空機のコツクピツトに備えられるマ
ツプライトは、目的の場所を探す場合には比較的
広い照射範囲を必要とし、探し出した場所を良く
見るためには比較的狭い照射範囲を必要とすると
いうように、照射範囲を可変とすることが要求さ
れる。また、その場合でも、一つ照射範囲内にお
いて照射ムラがああることは、視認性を著しく損
ねることになるので、照射範囲内での照射照度の
均整化が要求される。

考案の目的 本考案は、このような要求に応えるために為さ
れたもので、照射範囲の大小を変えることができ
ると共に、照射範囲内における照射照度が均整化
され、しかも構造が簡単である新規な灯具を提供
することを目的とする。

考案の概要 本考案灯具は、上記した目的を達成するため、
回転楕円面を略半截した形状の反射面を有する楕
円反射鏡の略第１焦点位置に光源を配置し、第２
焦点を外した位置に可変絞りを配置し、更に該第
２焦点の前方に照射レンズを配置すると共に、前
記楕円反射鏡の反射面は微小なセグメントから成
り各セグメントは平面形状であることを特徴とす
る。

実施例 以下に、本考案灯具の詳細を図示実施例に従つ
て説明する。

先ず、第１図乃至第３図によつて、本考案の概
要を説明する。

１は回転楕円面を略半截し前方へ向つて開口す
るようにした形状の反射面２を備えた楕円反射鏡
である。この反射面２は微小な多数のセグメント
３，３，……から成り、しかも、これらセグメン
ト３，３，……は略正六角形状の平面反射面とし
て形成されている。４は電球であり、そのフイラ
メント５は楕円反射鏡１の反射面２の第１焦点位
置Ｆ１に位置するように配置されている。

６は楕円反射鏡１の反射面２の第１焦点Ｆ１と
第２焦点Ｆ２との間に配置された可変絞りで、多
数の羽根部材が組み合わされて成り、光が透過す
る面積を変えることができるようにされた既知の
構造ものである。

７は楕円反射鏡１の反射面２の第２焦点Ｆ２の
前方に配置された凸レンズから成る照射レンズで
ある。電球４から発せられた直射光及び反射鏡１
によつて反射均整化された反射光は、絞り６によ
り所望の横断面広さに限定された光束とされ、更
に、照射レンズ７によつて被照射面へ照射され
る。尚、この照射レンズ７は凸レンズでなく、凹
レンズであつてもよい。

上記のような構成の本考案に係る灯具において
は、光源５と照射レンズ７との間に可変絞り６が
配置されているため、この絞り６を調整すること
によつて、例えば、第３図の実線と点線とで示す
ように照射光束の横断面面積を適宜に調整するこ
とができ、従つて、照射範囲の広さを任意に変え
ることができる。更に、楕円反射面２は微小な平
面状反射セグメント３，３，……によつて形成さ
れているため、フイラメント像を消し、かつ、反
射光束を比較的均一に割り振ることができ、従つ
て、照射範囲の照度を均整化でき、視認性を向上
させることができる。

次に、本考案灯具の具体的適用例を第４図及び
第５図に示す。この灯具８は、本考案を航空機の
コツクピツトに装備されるマツプライトとして適
用したものである。

９は略円筒状の主部で、該主部９の略中央部に
は楕円反射鏡１が配置固定されている。１０は主
部９の後端部に固定されたソケツト部材で、該ソ
ケツト部材１０には電球４が取着されており、該
電球４のガラス球部は楕円反射鏡１の中央部に形
成された孔１１に挿通され、そのフイラメントが
楕円反射鏡１の反射面２の第１焦点に位置するよ
うにされている。そして、楕円反射鏡１の前側で
主部９に可変絞り機構１２が取着されている。可
変絞り機構１２は既知のタイプのものであるので
その詳細は示さないが、これに付設されたピン１
３を周方向に動かすことによつて、光通過領域の
大きさを調整するようになつている。１４は主部
９の前端部に外嵌状にかつ回転可能に取着された
照射レンズ保持体であり、その中央に形成された
透過窓１５には照射レンズ７が取着されている。
また、照射レンズ保持体１４に形成された凹部１
６が可変絞り機構１２のピン１３と係合し、照射
レンズ保持体１４を主部９に対して回転すると、
可変絞り機構１２の開度が調整されるようになつ
ている。

尚、１７は可変絞り機構１２と照射レンズ７と
の間で、かつ、楕円反射鏡１の第２焦点より照射
レンズ寄りの位置で主部９に取着された固定絞り
である。この固定絞り１７の開口の径は前記可変
絞り機構１２の開放時における透過光の外縁を僅
かに取り除く程度にされている。このような固定
絞り１７が設けられることによつて、可変絞り機
構１２の開放時における照射領域周辺部のぼやけ
を取り除き、開放時においても視認性の良好な照
射を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案灯具の実施の一例を
概略的に示すもので、第１図は全体の構成図、第
２図は反射鏡の拡大図で、Ａは正面図、Ｂは縦断
面図、第３図は作用の説明図、第４図及び第５図
は本考案をマツプライトに適用した例を示し、第
４図は一部を切欠いた側面図、第５図は縦断面図
である。 符号の説明、１……楕円反射鏡、３……微小な
セグメント、５……光源、６……絞り、７……照
射レンズ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転楕円面を略半截した形状の反射面を有する
   楕円反射鏡の略第１焦点位置に光源を配置し、第
   ２焦点を外した位置に可変絞りを配置し、更に該
   第２焦点の前方に照射レンズを配置すると共に、
   前記楕円反射鏡の反射面は微小なセグメントから
   成り各セグメントは平面形状であることを特徴と
   する灯具。