JPH0223978Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は対震装置を備えた燃焼器に関し、特に
手動にてセツトして燃料の供給を許すようにした
対震装置のリセツト状態を表示するようにした燃
焼器に関するものである。

燃焼器の対震装置は、地震等の危険な震動に感
応して消火し、燃料の供給を停止するものである
が、再点火の際これをセツトしなければ点火しな
い。従来、この種の対震装置としては、このセツ
トを電気的に自動的に行うものと、手動で行なう
ものとがあるが、停電時の燃焼等を考慮して手動
セツト型のものが多く用いられている。

ところで、手動セツト型のものを用いた燃焼器
においては、対震装置のセツトを忘れて、点火し
ない場合これを故障と判断してしまうことが多々
あり、このため、従来は対震装置の部分に窓を設
け内部を部分的に目視可能として、セツト状態に
あるか否かを観察できるようにしているものもあ
るが、このような観察窓の取付位置は対震装置の
部分になるので、燃焼器の正面上方や上面といつ
た見えやすい位置にならず端の方になるので、観
察窓の存在に気付かない場合が多い。

一方、燃焼器が過熱した場合火災等の恐れがあ
るので過熱を検出してこれを表示することも必要
である。

本考案の目的は、点火操作時に、対震装置のセ
ツト状態を検出して、ランプ表示を行い、点火可
能を表示するとともに過熱状態を表示するように
した燃焼器を提供することである。

本考案は、バーナー部温度スイツチの常時閉接
点と点火ヒータ回路とを直列接続した点火回路を
電源スイツチを介して電源に接続するとともに、
上記バーナー部温度スイツチの動作閉接点を介し
て燃料供給量制御回路を上記電源に接続した燃焼
制御回路と、手動にてセツトされリセツト状態で
は燃料の供給を断とする対震装置とを備えた燃焼
器において、燃焼器の過熱状態を検出するために
設けた過熱防止スイツチと、上記対震装置のセツ
ト動作に連動して動作するように設けたマイクロ
スイツチと、燃焼器外面に設けた第１および第２
の表示ランプとを有し、上記第１の表示ランプと
上記マイクロスイツチの動作閉接点とが上記バー
ナー部温度スイツチの動作閉接点と上記燃料供給
量制御回路との接続回路中に直列に挿入接続され
ており、上記過熱防止スイツチが上記第１の表示
ランプに並列に接続されており、上記第２の表示
ランプと上記マイクロスイツチの常時閉接点とが
互いに直列で、かつ、上記バーナー部温度スイツ
チの動作閉接点と上記第１の表示ランプと上記マ
イクロスイツチの動作閉接点との直列回路に並列
に接続されており、これにより燃焼中の過熱を上
記第１のランプの点灯で、点火時の上記対震装置
のリセツト状態を上記第２のランプの点灯でそれ
ぞれ表示するようにしたことを特徴とする手動セ
ツト型対震装置を備えた燃焼器である。

本考案によれば、対震装置のリセツト状態を表
示するランプと燃焼器の過熱を表示するランプと
を燃焼制御回路中に組み込んだ簡単な回路で、そ
れぞれの表示が行なわれる燃焼器が得られる。

このようなランプ表示を行なうようにすれば、
表示ランプは最も見易い位置に取付けることがで
きるし、点火操作時に表示ランプの点灯すること
によつて即座に対震装置をセツトしていないこと
を認識させることができるとともに、過熱状態を
も表示することができる。

以下、本考案を図面に示す実施例について詳細
に説明する。

第１図および第２図を参照して、公知の手動セ
ツト型対震装置１は、感震球１０１と、セツト時
に感震球１０１を支持する球受座１０２と、感震
球１０１が震動により球受座１０２から落下した
ときこれにより押し下げられるレバー１０３と、
このレバー１０３の動きでロツクを解かれるクリ
ツクバネ１０４で付勢された係合片１０５と、こ
の係合片１０５にセツト時に係合し係合片のロツ
クが解かれたときコイルバネ１０６によつてリセ
ツト状態に回動されるアーム１０７を有するシヤ
フト１０８と、落下した感震球１０１を受けると
ともに、セツトつまみ１０９の矢印方向への回動
によつて感震球１０１を球受座１０２迄運びかつ
アーム１０７を回動して図示の状態に係合片１０
５に係合させるセツトレバー１１０と、シヤフト
１０８の外端に固定されたカム１１１とを有して
いる。なおセツトレバー１１０はシヤフト１０８
に遊嵌されている。

カム１１１には、レリーズ２が接続されてお
り、レリーズ２の他端は、例えば油量調節器３に
設けたレバー４に接続され、レバー４は油の流れ
を開閉する弁を作動する作動ピン５に接続されて
いる。

感震装置１のセツトつまみ１０９の側の側壁１
１２にはセツトを確認するため、アームが係合片
に係合した図示の状態でアームを観察できる窓１
１３が設けられている。

今、セツトつまみ１０９を操作して感震球１０
１を球受座１０２上へ乗せるとともに、アーム１
０７を図示のとおり係合片１０５へ係合してセツ
トするとき、カム１１１は一緒に回転され、レリ
ーズ２を通して、油量調節器３の作動ピン５を引
いて、その弁（図示せず）を開いて、油供給が行
なわれる。

振動や衝撃で、感震球１０１が落下するとレバ
ー１０３が押し下げられ、係合片１０５がクリツ
クばね１０４によつて回転し、アーム１０７との
係合が解かれ、これにより、コイルバネ１０６に
よつて、アーム１０７、シヤフト１０８およびカ
ム１１１が回転する。このカムの回転により、レ
リーズ２を介して、レバー４および作動ピン５が
押され弁を閉じ、油供給を遮断する。

従つて、セツトレバー１１０を操作しないかぎ
りは、油供給が行なわれず点火しないので、セツ
ト忘れで点火の際、故障と速断しがちである。

対震装置のセツト状態を観察できるように感震
球が球受座に乗つたことを観察するための窓１１
３が設けられているが、前述のとおりの不都合が
ある。

従つて、本考案では、第１図に点線で示すよう
に、マイクロスイツチ６を、セツトレバーによる
セツト時のカム１１１の回転によつて動作される
ように設け、このマイクロスイツチで、表示ラン
プの点灯を制御するようにしている。

第３図は、電気ヒータで点火を行い、サーモス
イツチで燃料供給用電磁弁を制御して温度コント
ロールをするようにした石油燃焼暖房機に適用し
た場合の一実施例の回路図を示す。同図を参照し
て、電源１０に、電源スイツチ１１を介して温度
スイツチ１２とトランス１３が直列に接続されて
おり、トランス１３の二次側には点火用ヒータ１
４が接続されている。温度スイツチ１２は燃焼バ
ーナ部に設けられ、点火後一定温度以上になつた
とき切替るスイツチである。温度スイツチ１２と
トランス１３の直列回路に、抵抗１５、ネオンラ
ンプ１６、過熱防止スイツチ１８、マイクロスイ
ツチ１７（第１図で付加したマイクロスイツチ６
に相当−以下同じ）の動作閉接点、室内サーモス
イツチ１９および燃料供給用電磁弁２０の直列回
路を並列に接続している。また、過熱防止スイツ
チ１８と並列に抵抗２１とネオンランプ２２との
直列回路が接続されている。また抵抗１５、ネオ
ンランプ１６の直列回路は、温度スイツチ１２の
動作閉接点を介して短絡されるようになつてお
り、また抵抗１５、ネオンランプ１６、過熱防止
スイツチ１８、マイクロスイツチ１７の動作閉接
点の直列回路と並列に抵抗２３、ネオンランプ２
４、マイクロスイツチ１７の常時閉接点の直列回
路が接続されている。なお電磁弁２０は、非動作
時にも、口火を維持できるだけの微小量の燃料の
供給を許すもので、また、動作時の供給量は、別
の機械的手段で調整できるようになつている。こ
のこと自体は、従来公知であり、また本考案の要
旨でもないので具体的構成の図示説明は省略す
る。

なお、過熱防止スイツチ１８は、暖房機が過熱
して危険になつたとき、暖房燃焼を停止するため
に設けられる温度スイツチで、この実施例では、
この過熱防止スイツチ１８が動作してスイツチオ
フとなる。

この実施例によるときは、図示の状態で、電源
スイツチ１１がオンされると、抵抗２３、ネオン
ランプ２４、マイクロスイツチ１７の常時閉接
点、サーモスイツチ１９、電磁弁２０を介して通
電され、ネオンランプ２４が点灯して、対震装置
のセツトされていないことを表示する。もちろ
ん、点火ヒータ１４には通電されるが、対震装置
により燃料供給が遮断されているので点火しな
い。

次に、対震装置がセツトされてマイクロスイツ
チ１７が動作しているときは、電源スイツチ１１
がオンになつたとき、抵抗１５、ネオンランプ１
６、過熱防止スイツチ１８、マイクロスイツチ１
７の動作閉接点、サーモスイツチ１９および電磁
弁２０を介して通電され、ネオンランプ１６が点
灯し、点火可能を表示する。点火ヒータ１４によ
る点火が完了してバーナー部の温度が上昇する
と、温度スイツチ１２が切替り、抵抗１５とネオ
ンランプ１６の直列回路を短絡するので、ネオン
ランプ１６は消灯し、電磁弁２０には充分な動作
電流が供給され、暖房燃焼を開始する。その後は
室内サーモスイツチ１９の制御で温度制御が行わ
れる。

暖房機の動作中、過熱されて危険な状態にな
り、過熱防止スイツチ１８が動作してスイツチオ
フとなつたとき、これと並列の抵抗２１およびネ
オンランプ２２を通して電流が流れるので、ネオ
ンランプ２２が点灯して過熱防止スイツチ１８の
動作を表示するとともに、電磁弁２０には充分な
動作電流が流れないため電磁弁２０は非動作とな
る。

この実施例によれば、点火可能をネオンランプ
１６の点灯で、過熱防止スイツチの動作をネオン
ランプ２２の点灯で、対震装置のセツトされてい
ないことをネオンランプ２４の点灯で表示するこ
とができる。

なお、これらのランプによる表示は、例えばネ
オンランプ１６による表示を青表示、ネオンラン
プ２２による表示を赤表示、ネオンランプ２４に
よる表示を橙表示のように、色分けすれば、一目
で表示を識別できる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、従来の手動セツト型対
震装置の一例の構成を示す図で、第１図では、本
考案にもとづき、マイクロスイツチを付設した状
態を示し、第２図は内部構造を示す断面図であ
る。第３図は、本考案の一実施例の回路図を示
す。 １……手動セツト型対震装置、６，１７……マ
イクロスイツチ、１０……電源、１１……電源ス
イツチ、１２……バーナー部温度スイツチ、１４
……点火ヒータ、１８……過熱防止スイツチ、２
２……過熱防止スイツチ動作表示用ネオンラン
プ、２４……対震装置リセツト状態表示用ネオン
ランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナー部温度スイツチの常時閉接点と点火ヒ
   ータ回路とを直列接続した点火回路を電源スイツ
   チを介して電源に接続するとともに、上記バーナ
   ー部温度スイツチの動作閉接点を介して燃料供給
   量制御回路を上記電源に接続した燃焼制御回路
   と、手動にてセツトされリセツト状態では燃料の
   供給を断とする対震装置とを備えた燃焼器におい
   て、燃焼器の過熱状態を検出するために設けた過
   熱防止スイツチと、上記対震装置のセツト動作に
   連動して動作するように設けたマイクロスイツチ
   と、燃焼器外面に設けた第１および第２の表示ラ
   ンプとを有し、上記第１の表示ランプと上記マイ
   クロスイツチの動作閉接点とが上記バーナー部温
   度スイツチの動作閉接点と上記燃料供給量制御回
   路との接続回路中に直列に挿入接続されており、
   上記過熱防止スイツチが上記第１の表示ランプに
   並列に接続されており、上記第２の表示ランプと
   上記マイクロスイツチの常時閉接点とが互いに直
   列で、かつ、上記バーナー部温度スイツチの動作
   閉接点と上記第１の表示ランプと上記マイクロス
   イツチの動作閉接点との直列回路に並列に接続さ
   れており、これにより燃焼中の過熱を上記第１の
   ランプの点灯で、点火時の上記対震装置のリセツ
   ト状態を上記第２のランプの点灯でそれぞれ表示
   するようにしたことを特徴とする手動セツト型対
   震装置を備えた燃焼器。