JPH02238198A - ウォーターポンプ - Google Patents
ウォーターポンプInfo
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- JPH02238198A JPH02238198A JP5677589A JP5677589A JPH02238198A JP H02238198 A JPH02238198 A JP H02238198A JP 5677589 A JP5677589 A JP 5677589A JP 5677589 A JP5677589 A JP 5677589A JP H02238198 A JPH02238198 A JP H02238198A
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Landscapes
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
- Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は、主に自動車用のエンジン冷却水を循環させ
るのに用いられる渦巻ポンプ形式のウォーターポンプに
関する. (従来の技術) 自動車用のウォーターポンプには、エンジンの回転を利
用して発電機.空冷ファン等と一緒にベルト掛けで駆動
されるものと、エンジンの回転をそのまま利用せず,電
動機,油圧等によって駆動されるものとがある. ところでウォーターポンプを電動機で駆動する場合、消
費電力が増加するので、バッテリー,発電機の容量を増
加させる必嬰が生ずる.また油圧駆動の場合には、その
ために余分の装置を必要とし、装置全体が複雑化すると
ともに,価格も高価となる他、装置の占めるスペースや
重量が増加する不具合がある. 他方、前者のエンジンの回転を利用してポンプ駆動する
場合には、装置が簡単で故障も少なく、駆動するのに効
率が良い等の利点がある.この場合、ポンプの回転数は
エンジンの回転数に比例して増減することとなるが、こ
れにより次のような不具合が生ずる. 即ちエンジンの回転数範囲は非常に広範囲であるので、
エンジンの低速回転時には流量が不足し勝ちである一方
、高速回転時の流量が必要以上に多くなってしまうので
ある. これはポンプの羽根車の形状が一定であり,従ってその
無次元特性が常に一定であることによるものである. そこで羽根車の形状を変えることによって、容量を可変
としたポンプが考えられているが、但し,従来のこの種
のものは、サーモワックスの膨張・収縮を利用して、或
いは形状記憶合金の形状記憶作用を利用して羽根形状を
変えたり(例えば羽根の高さを変える)、羽根の取付角
度を変えたりするものであって、何れも冷却水の水温に
応じてポンプ容量を可変とするものであり、エンジンの
回転数に応じてポンプ容量を可変とするための機構は有
していない. (課題を解決するための手段) (第一解決手段) 本願の発明はこのような事情に鑑み、エンジン回転数に
応じて羽根車の形状を変え、以て容量を可変とするウォ
ーターポンプを提供すべくなされたものである.而して
本願の第一の解決手段の要旨は、渦巻ポンプ形式のウォ
ーターポンプにおいて、羽根車の円板の前面側に該羽根
車円板の外径とほぼ同じ内径の円筒形の周壁部が外周部
後面側に形成された可動円板を該羽根車と共通の回転軸
に一体回転する状態で且つ軸方向に移動可能に設けて,
該羽根車円板と可動円板との間に圧力室を形成するとと
もに,該羽根車の羽根を該羽根の断面形状に対応する形
状で可動円板に設けたスリット状の挿通孔より前方に突
出させる一方、該羽根車円板又は可動円板の前記回転軸
近傍部位に該圧力室に連通ずる調圧孔を形成し,且つ該
調圧孔の開口面積を,該圧力室の圧力を可動円板より前
方側の圧力に対し相対的に高めて該可動円板に前向きの
推力が作用するような大きさと成すとともに,該可動円
板を後方側に付勢するばね手段を設け、それら圧力室の
押出力とばね手段の押戻力とが釣合う位置に該可動円板
を保持するようにしたことにある. (第一解決手段の作用及び効果) かかるウォーターポンプにおいては、羽根車と可動円板
とにより形成された圧力室内の水が、羽根車及び可動円
板の回転に伴なう遠心力によって、可動円板外周部の円
筒形周壁部内面と羽根車円板との隙間を通じて外部に排
出される.また一方、回転軸近傍においては、圧力室外
部の水が可動円板又は羽根車円板に形成した調圧孔を通
じて圧力室内部に流入する.そして圧力室内の水が外部
に流出するとき及び圧力室外の水が圧力室内に流入する
とき夫々圧力降下が生ずるが、この結果圧力室内の圧力
が可動円板より前方側の水の圧力よりも高くなれば可動
円板に対して前向きの推力が作用し,またその逆であれ
ば可動円板に後向きの推力が作用して可動円板が後方側
(羽根車円板の側)に後退させられる.ここで圧力室内
への水の流入による圧力降下は調圧孔の開口面積の総計
によって定まり、而して本発明においてはこの調圧孔の
開口面積の総計が、可動円板に対して前向きの推力が作
用するように定められているため,可動円板はこの押出
力とこれを逆方向に付勢するばね手段の押戻力との釣合
う位置に保たれる.ところで圧力室の圧力により可動円
板に加えられる前向きの押出力はポンプの回転数の2乗
に比例する.従ってエンジンの回転数が低い場合には可
動円板に加えられる押出力は小さく、逆に回転数が高く
な゜れば可動円板に対する押出力は著しく大きくなる.
一方可動円板に対するばね手段の押戻力は回転数に関係
なくそのばね定数(及び可動円板の位置)によって定ま
るから、可動円板は圧力室内の圧力の変化に応じて,即
ちポンプの回転数、つまりはエンジン回転数に応じて前
後に位置変化させられる. このようにして可動円板が位置変化させられれば、その
可動円板の挿通孔より前方側に突出する羽根の高さも変
化することとなり、そしてこの羽根の高さが高くなれば
ポンプ容量は大きくなり、逆に羽根の高さが低くなれば
ポンプ容量は小さくなる. このように本発明によれば、エンジン高速回転時、つま
りポンプが高速で回転して水の循環量が不必要に多くな
り勝ちなときには、ポンプ容量が小さくなって水の流量
が抑えられ、逆にエンジン回転数が低くなって水の流量
が不足し勝ちとなったときには,ポンプ容量が増大して
水のy!.量を増す.これによりポンプを効率的に働か
せることができ、また過大量の水の送出による損失馬力
を低減することが可能となる. (第二解決手段) 本願の第二の解決手段は、前記ばね手段の一部として、
所定温度以上で記憶形状に復元する形状記憶合金製のス
プリングを用いるようにしたものである. (第二解決手段の作用及び効果) かかる第二の解決手段によれば、エンジン回転数に応じ
てポンプ容量が可変となるのみならず、冷却水温に応じ
てもポンプ容量が可変となる.例えば自動車を高速走行
させた後に急に停止させてエンジンをアイドリングさせ
たとき,エンジンの回転数は低いが冷却水を多量に循環
させる必要がある.このとき形状記憶合金製のスプリン
グが冷却水温の上昇により記憶形状に復元してばね手段
の付勢力を高め、可動円板に対する押戻力を強くする.
この結果可動円板の釣合い位置が同じ低速回転時におい
て冷却水温が低いときよりも後方側へと変位して羽根車
の羽根高さが一層高くなり、これによりポンプ容量が増
大して大量の冷却水を循環させる.或いはまた、高速走
行時に何等かの理由で冷却水の温度が高くなり、エンジ
ンの回転数は高いが冷却水の流量をあまり抑制しない方
が良い場合においても形状記憶合金製のスプリングが有
効に作用してポンプ容量を変化させる.尚,形状記憶合
金製のスプリングは通常のスプリングと並列に配置して
も良いし、直列に配置しても良い. (実施例) 次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する. 第1図は本発明の一実施例である渦巻形式のウォーター
ポンプの断面を示したものである.図中lOはケーシン
グであり,12は軸受、14は軸受l2により回転可能
に支持された回転軸で、l6はメカニカルシールである
. 回転軸14には、第2図にも示しているように円板20
とその前面側に突設された複数の羽根22とから成る羽
根車l8が固設されており,かかる羽根車18の回転に
よって、冷却水が流入口24より流入させられた上、通
路26を通じて図示しない吐出口より吐出させられるよ
うになっている. 羽根車l8の前方側には、可動円板28が回転軸l4と
一体回転する状態で且つ軸方向に移動可能に配設されて
いる.この可動円板28は、本体部30と、その外周部
後面側に設けられた円筒形の周壁部32と、中心部に形
成された小径の円筒部34とを有して成り,一七の円筒
部34が回転軸l4に摺動可能に嵌合されている. 周壁部32は、その内径が羽根車円板20の外径とほぼ
同じとされて,羽根車円板20に対して微少間隙を以て
嵌合されており、かかる羽根車円板20と可動円板28
の本体部30及びこの周壁部32とによって圧力室3l
が形成されている.可動円板28における本体部30に
は,羽根車18の羽根22の断面形状に対応する形状の
スリット状の挿通孔36が複数形成されており、これら
挿通孔36を貫通して羽根22が可動円板28の前面側
に突出させられている. この可動円板28の本体部30には、また、回転軸l4
の近傍部位において複数個の調圧孔38が同一円周上に
形成されている.これら調圧孔38は圧力室3l内の圧
力を調整するものであって,その大きさは、可動円板2
8に対して前向きの押出力が作用するような大きさとさ
れている. 羽根車18と可動円板28とが角速度ωで一体回転した
とき、圧力室31内の水は、これを取り囲む羽根車円板
20及び可動円板28等と一体に剛体回転する.一方可
動円板28より前方側を通過する冷却水は,可動円板2
8及びこれを貫通して突出した羽根22により回転を与
えられるが、ケーシングlOにて回転を抑制される結果
,一般にほぼ(0.7〜0.8)ωの角速度で回転する
.而して圧力室3l内の水は羽根車l8及び可動円板2
8の回転に伴ってそれらの外周部の隙間より外部に流出
する.一方回転軸14の近傍においては,可動円板28
より前方側の外部の冷却水が調圧孔38を通じて圧力室
3l内に流入する.そして圧力室3l内の水が流出する
とき及び調圧孔38を通じて外部の水が圧力室3l内に
流入するとき、夫々圧力降下が生ずるが、これら圧力降
下が互いに等しければ,可動円板28に対して軸方向の
推力は作用しない.しかしながらこれら圧力降下に差が
あれば、可動円板28は軸方向に力を受けることになる
.而して調圧孔38を冷却水が通過することにより生ず
る圧力降下は調圧孔38の大きさによって定まり、そこ
で木例では、可動円板28に対して前向きの推力が作用
するように調圧孔38の大きさ、具体的には調圧孔38
の全合計面積の大きさが定められているのである.一般
にこの調圧孔38の大きさは,挿通孔36における漏れ
が無視できる程度であれば,周壁部32と羽根車円板2
0との隙間面積をAとしたとき、この面積Aよりも調圧
孔38の全面積合計が大きくなるようにしておけば良い
.前記回転軸14の前方端部は大径部40とされており
,この大径部40と可動円板28との間に2種類のコイ
ルスプリング42 .44が配設されている.一方のコ
イルスプリング42は通常のスプリングであって,可動
円板28を常時後方偏に付勢する.他方のコイルスプリ
ング44は、形状記憶合金製のものであって,冷却水温
が一定温度以上となったとき予め記憶させてある形状に
復元して可動円板28を後方側に付勢する作用を為す. 本例のウォーターポンプにおいては,圧力室31の圧力
によって可動円板28に作用する前向きの推力と,スプ
リング42.44の後向きの押戻力とが釣合う位置に可
動円板28が保持される.従って羽根車l8における羽
根22の実質的な高さ(可動円板28より前方側に突出
した部分の高さ)もその可動円板28の位置によって定
まる.而してエンジン回転数が低いときには、圧力室3
1内の圧力は比較的小さいから、上記釣合い位置は図中
左方に寄った位置にあり、従って実質的な羽揖高さも高
くなってボンブ容量は増す.他方エンジン回転数が高く
なったときには,圧力室31内の圧力が増すために、可
動円板28が前方側へと押し出され、羽根22の高さは
低くなる.これによりポンプ容量は小さくなる.即ちエ
ンジン回転数が高くて冷却水が過大に循環され勝ちなと
きには、ポンプ容量が小さくなって冷却水の流量が抑え
られ、逆に回転数が低くなって冷却水の流量が不足し勝
ちなときには、ポンプ容量が大きくなって相対的に多量
の冷却水が循環させられるのである. ここで圧力室3l内の圧力により可動円板28に加えら
れる押出力はポンプ回転数の2乗に比例して回転数の高
い場合に著しく大きくなるが、通常のスプリング42の
取付時のばね力及びばね定数を適当な値に設定すること
により、各回転数における羽根22の高さを適切な値と
することができる. 一方高速走行後の7イドリング時等において、エンジン
の回転数が低いにも拘らず冷却水を多量に循環させる必
要があるときには、形状記憶合金製のスプリング44が
予め定められた形状に復元して可動円板28に対する後
向きの付勢力を増す.この結果可動円板28の釣合い位
置は、同じ低速回転時において冷却水温が低いときより
も後方側へと移行して羽根22の高さが高くなり、ポン
プ容量が増す.或いはまた、高速走行時に何等かの理由
で冷却水の温度が高くなり、エンジンの回転数は高いが
冷却水の流量をあまり抑制しない方が良い場合において
も形状記憶合金製のスプリングが有効に作用してポンプ
容量を変化させる.即ち木例のポンプは、エンジン回転
数に応じてその容量を変化させると同時に、冷却水温の
変化によってもその容量を変える能力を有しているので
ある. 以上は可動円板28の側に調圧孔38を設けた場合の例
であるが、第3図に示しているように羽根車円板20の
側に調圧孔46を設けることも可能である.但しこの場
合の調圧孔46の大きさは、可動円板28における調圧
孔38よりも通常小さくて良い.一般に、羽根車l8よ
りも後方側の水は羽根車円板20によって回転を与えら
れ、その際にケーシングlOの内面で回転抵抗を受ける
が、回転を与える羽根車円板20の面積に対して回転抵
抗となるケーシングlO内面の面積の方が大きいため、
(0.5〜0.4)ω程度の角速度で回転する.そのた
め、半径方向の水の圧力勾配は可動円板28の前方側の
それよりも小さく(外周部の圧力は等しい)、この結果
羽根車l8の後側の圧力の方が、可動円板の前側の圧力
よりも相対的に高くなるからである. 以上本発明の実施例を詳述したが、本発明はその他の形
態2例えば第4図に示しているように形状記憶合金製の
スプリング44を省略することも可能であるし、また上
例では形状記憶合金製のスプリング44が通常のスプリ
ング42と並列に配されているが、これを直列に配する
ことも可能であるなど,その主旨を逸脱しない範囲にお
いて、様々な変更を加えた形態で構成することが可能で
ある.
るのに用いられる渦巻ポンプ形式のウォーターポンプに
関する. (従来の技術) 自動車用のウォーターポンプには、エンジンの回転を利
用して発電機.空冷ファン等と一緒にベルト掛けで駆動
されるものと、エンジンの回転をそのまま利用せず,電
動機,油圧等によって駆動されるものとがある. ところでウォーターポンプを電動機で駆動する場合、消
費電力が増加するので、バッテリー,発電機の容量を増
加させる必嬰が生ずる.また油圧駆動の場合には、その
ために余分の装置を必要とし、装置全体が複雑化すると
ともに,価格も高価となる他、装置の占めるスペースや
重量が増加する不具合がある. 他方、前者のエンジンの回転を利用してポンプ駆動する
場合には、装置が簡単で故障も少なく、駆動するのに効
率が良い等の利点がある.この場合、ポンプの回転数は
エンジンの回転数に比例して増減することとなるが、こ
れにより次のような不具合が生ずる. 即ちエンジンの回転数範囲は非常に広範囲であるので、
エンジンの低速回転時には流量が不足し勝ちである一方
、高速回転時の流量が必要以上に多くなってしまうので
ある. これはポンプの羽根車の形状が一定であり,従ってその
無次元特性が常に一定であることによるものである. そこで羽根車の形状を変えることによって、容量を可変
としたポンプが考えられているが、但し,従来のこの種
のものは、サーモワックスの膨張・収縮を利用して、或
いは形状記憶合金の形状記憶作用を利用して羽根形状を
変えたり(例えば羽根の高さを変える)、羽根の取付角
度を変えたりするものであって、何れも冷却水の水温に
応じてポンプ容量を可変とするものであり、エンジンの
回転数に応じてポンプ容量を可変とするための機構は有
していない. (課題を解決するための手段) (第一解決手段) 本願の発明はこのような事情に鑑み、エンジン回転数に
応じて羽根車の形状を変え、以て容量を可変とするウォ
ーターポンプを提供すべくなされたものである.而して
本願の第一の解決手段の要旨は、渦巻ポンプ形式のウォ
ーターポンプにおいて、羽根車の円板の前面側に該羽根
車円板の外径とほぼ同じ内径の円筒形の周壁部が外周部
後面側に形成された可動円板を該羽根車と共通の回転軸
に一体回転する状態で且つ軸方向に移動可能に設けて,
該羽根車円板と可動円板との間に圧力室を形成するとと
もに,該羽根車の羽根を該羽根の断面形状に対応する形
状で可動円板に設けたスリット状の挿通孔より前方に突
出させる一方、該羽根車円板又は可動円板の前記回転軸
近傍部位に該圧力室に連通ずる調圧孔を形成し,且つ該
調圧孔の開口面積を,該圧力室の圧力を可動円板より前
方側の圧力に対し相対的に高めて該可動円板に前向きの
推力が作用するような大きさと成すとともに,該可動円
板を後方側に付勢するばね手段を設け、それら圧力室の
押出力とばね手段の押戻力とが釣合う位置に該可動円板
を保持するようにしたことにある. (第一解決手段の作用及び効果) かかるウォーターポンプにおいては、羽根車と可動円板
とにより形成された圧力室内の水が、羽根車及び可動円
板の回転に伴なう遠心力によって、可動円板外周部の円
筒形周壁部内面と羽根車円板との隙間を通じて外部に排
出される.また一方、回転軸近傍においては、圧力室外
部の水が可動円板又は羽根車円板に形成した調圧孔を通
じて圧力室内部に流入する.そして圧力室内の水が外部
に流出するとき及び圧力室外の水が圧力室内に流入する
とき夫々圧力降下が生ずるが、この結果圧力室内の圧力
が可動円板より前方側の水の圧力よりも高くなれば可動
円板に対して前向きの推力が作用し,またその逆であれ
ば可動円板に後向きの推力が作用して可動円板が後方側
(羽根車円板の側)に後退させられる.ここで圧力室内
への水の流入による圧力降下は調圧孔の開口面積の総計
によって定まり、而して本発明においてはこの調圧孔の
開口面積の総計が、可動円板に対して前向きの推力が作
用するように定められているため,可動円板はこの押出
力とこれを逆方向に付勢するばね手段の押戻力との釣合
う位置に保たれる.ところで圧力室の圧力により可動円
板に加えられる前向きの押出力はポンプの回転数の2乗
に比例する.従ってエンジンの回転数が低い場合には可
動円板に加えられる押出力は小さく、逆に回転数が高く
な゜れば可動円板に対する押出力は著しく大きくなる.
一方可動円板に対するばね手段の押戻力は回転数に関係
なくそのばね定数(及び可動円板の位置)によって定ま
るから、可動円板は圧力室内の圧力の変化に応じて,即
ちポンプの回転数、つまりはエンジン回転数に応じて前
後に位置変化させられる. このようにして可動円板が位置変化させられれば、その
可動円板の挿通孔より前方側に突出する羽根の高さも変
化することとなり、そしてこの羽根の高さが高くなれば
ポンプ容量は大きくなり、逆に羽根の高さが低くなれば
ポンプ容量は小さくなる. このように本発明によれば、エンジン高速回転時、つま
りポンプが高速で回転して水の循環量が不必要に多くな
り勝ちなときには、ポンプ容量が小さくなって水の流量
が抑えられ、逆にエンジン回転数が低くなって水の流量
が不足し勝ちとなったときには,ポンプ容量が増大して
水のy!.量を増す.これによりポンプを効率的に働か
せることができ、また過大量の水の送出による損失馬力
を低減することが可能となる. (第二解決手段) 本願の第二の解決手段は、前記ばね手段の一部として、
所定温度以上で記憶形状に復元する形状記憶合金製のス
プリングを用いるようにしたものである. (第二解決手段の作用及び効果) かかる第二の解決手段によれば、エンジン回転数に応じ
てポンプ容量が可変となるのみならず、冷却水温に応じ
てもポンプ容量が可変となる.例えば自動車を高速走行
させた後に急に停止させてエンジンをアイドリングさせ
たとき,エンジンの回転数は低いが冷却水を多量に循環
させる必要がある.このとき形状記憶合金製のスプリン
グが冷却水温の上昇により記憶形状に復元してばね手段
の付勢力を高め、可動円板に対する押戻力を強くする.
この結果可動円板の釣合い位置が同じ低速回転時におい
て冷却水温が低いときよりも後方側へと変位して羽根車
の羽根高さが一層高くなり、これによりポンプ容量が増
大して大量の冷却水を循環させる.或いはまた、高速走
行時に何等かの理由で冷却水の温度が高くなり、エンジ
ンの回転数は高いが冷却水の流量をあまり抑制しない方
が良い場合においても形状記憶合金製のスプリングが有
効に作用してポンプ容量を変化させる.尚,形状記憶合
金製のスプリングは通常のスプリングと並列に配置して
も良いし、直列に配置しても良い. (実施例) 次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する. 第1図は本発明の一実施例である渦巻形式のウォーター
ポンプの断面を示したものである.図中lOはケーシン
グであり,12は軸受、14は軸受l2により回転可能
に支持された回転軸で、l6はメカニカルシールである
. 回転軸14には、第2図にも示しているように円板20
とその前面側に突設された複数の羽根22とから成る羽
根車l8が固設されており,かかる羽根車18の回転に
よって、冷却水が流入口24より流入させられた上、通
路26を通じて図示しない吐出口より吐出させられるよ
うになっている. 羽根車l8の前方側には、可動円板28が回転軸l4と
一体回転する状態で且つ軸方向に移動可能に配設されて
いる.この可動円板28は、本体部30と、その外周部
後面側に設けられた円筒形の周壁部32と、中心部に形
成された小径の円筒部34とを有して成り,一七の円筒
部34が回転軸l4に摺動可能に嵌合されている. 周壁部32は、その内径が羽根車円板20の外径とほぼ
同じとされて,羽根車円板20に対して微少間隙を以て
嵌合されており、かかる羽根車円板20と可動円板28
の本体部30及びこの周壁部32とによって圧力室3l
が形成されている.可動円板28における本体部30に
は,羽根車18の羽根22の断面形状に対応する形状の
スリット状の挿通孔36が複数形成されており、これら
挿通孔36を貫通して羽根22が可動円板28の前面側
に突出させられている. この可動円板28の本体部30には、また、回転軸l4
の近傍部位において複数個の調圧孔38が同一円周上に
形成されている.これら調圧孔38は圧力室3l内の圧
力を調整するものであって,その大きさは、可動円板2
8に対して前向きの押出力が作用するような大きさとさ
れている. 羽根車18と可動円板28とが角速度ωで一体回転した
とき、圧力室31内の水は、これを取り囲む羽根車円板
20及び可動円板28等と一体に剛体回転する.一方可
動円板28より前方側を通過する冷却水は,可動円板2
8及びこれを貫通して突出した羽根22により回転を与
えられるが、ケーシングlOにて回転を抑制される結果
,一般にほぼ(0.7〜0.8)ωの角速度で回転する
.而して圧力室3l内の水は羽根車l8及び可動円板2
8の回転に伴ってそれらの外周部の隙間より外部に流出
する.一方回転軸14の近傍においては,可動円板28
より前方側の外部の冷却水が調圧孔38を通じて圧力室
3l内に流入する.そして圧力室3l内の水が流出する
とき及び調圧孔38を通じて外部の水が圧力室3l内に
流入するとき、夫々圧力降下が生ずるが、これら圧力降
下が互いに等しければ,可動円板28に対して軸方向の
推力は作用しない.しかしながらこれら圧力降下に差が
あれば、可動円板28は軸方向に力を受けることになる
.而して調圧孔38を冷却水が通過することにより生ず
る圧力降下は調圧孔38の大きさによって定まり、そこ
で木例では、可動円板28に対して前向きの推力が作用
するように調圧孔38の大きさ、具体的には調圧孔38
の全合計面積の大きさが定められているのである.一般
にこの調圧孔38の大きさは,挿通孔36における漏れ
が無視できる程度であれば,周壁部32と羽根車円板2
0との隙間面積をAとしたとき、この面積Aよりも調圧
孔38の全面積合計が大きくなるようにしておけば良い
.前記回転軸14の前方端部は大径部40とされており
,この大径部40と可動円板28との間に2種類のコイ
ルスプリング42 .44が配設されている.一方のコ
イルスプリング42は通常のスプリングであって,可動
円板28を常時後方偏に付勢する.他方のコイルスプリ
ング44は、形状記憶合金製のものであって,冷却水温
が一定温度以上となったとき予め記憶させてある形状に
復元して可動円板28を後方側に付勢する作用を為す. 本例のウォーターポンプにおいては,圧力室31の圧力
によって可動円板28に作用する前向きの推力と,スプ
リング42.44の後向きの押戻力とが釣合う位置に可
動円板28が保持される.従って羽根車l8における羽
根22の実質的な高さ(可動円板28より前方側に突出
した部分の高さ)もその可動円板28の位置によって定
まる.而してエンジン回転数が低いときには、圧力室3
1内の圧力は比較的小さいから、上記釣合い位置は図中
左方に寄った位置にあり、従って実質的な羽揖高さも高
くなってボンブ容量は増す.他方エンジン回転数が高く
なったときには,圧力室31内の圧力が増すために、可
動円板28が前方側へと押し出され、羽根22の高さは
低くなる.これによりポンプ容量は小さくなる.即ちエ
ンジン回転数が高くて冷却水が過大に循環され勝ちなと
きには、ポンプ容量が小さくなって冷却水の流量が抑え
られ、逆に回転数が低くなって冷却水の流量が不足し勝
ちなときには、ポンプ容量が大きくなって相対的に多量
の冷却水が循環させられるのである. ここで圧力室3l内の圧力により可動円板28に加えら
れる押出力はポンプ回転数の2乗に比例して回転数の高
い場合に著しく大きくなるが、通常のスプリング42の
取付時のばね力及びばね定数を適当な値に設定すること
により、各回転数における羽根22の高さを適切な値と
することができる. 一方高速走行後の7イドリング時等において、エンジン
の回転数が低いにも拘らず冷却水を多量に循環させる必
要があるときには、形状記憶合金製のスプリング44が
予め定められた形状に復元して可動円板28に対する後
向きの付勢力を増す.この結果可動円板28の釣合い位
置は、同じ低速回転時において冷却水温が低いときより
も後方側へと移行して羽根22の高さが高くなり、ポン
プ容量が増す.或いはまた、高速走行時に何等かの理由
で冷却水の温度が高くなり、エンジンの回転数は高いが
冷却水の流量をあまり抑制しない方が良い場合において
も形状記憶合金製のスプリングが有効に作用してポンプ
容量を変化させる.即ち木例のポンプは、エンジン回転
数に応じてその容量を変化させると同時に、冷却水温の
変化によってもその容量を変える能力を有しているので
ある. 以上は可動円板28の側に調圧孔38を設けた場合の例
であるが、第3図に示しているように羽根車円板20の
側に調圧孔46を設けることも可能である.但しこの場
合の調圧孔46の大きさは、可動円板28における調圧
孔38よりも通常小さくて良い.一般に、羽根車l8よ
りも後方側の水は羽根車円板20によって回転を与えら
れ、その際にケーシングlOの内面で回転抵抗を受ける
が、回転を与える羽根車円板20の面積に対して回転抵
抗となるケーシングlO内面の面積の方が大きいため、
(0.5〜0.4)ω程度の角速度で回転する.そのた
め、半径方向の水の圧力勾配は可動円板28の前方側の
それよりも小さく(外周部の圧力は等しい)、この結果
羽根車l8の後側の圧力の方が、可動円板の前側の圧力
よりも相対的に高くなるからである. 以上本発明の実施例を詳述したが、本発明はその他の形
態2例えば第4図に示しているように形状記憶合金製の
スプリング44を省略することも可能であるし、また上
例では形状記憶合金製のスプリング44が通常のスプリ
ング42と並列に配されているが、これを直列に配する
ことも可能であるなど,その主旨を逸脱しない範囲にお
いて、様々な変更を加えた形態で構成することが可能で
ある.
第1図は本発明の一実施例であるウォーターポンプの断
面図であり、Ig2図は同ポンプの要部分解斜視図,第
3図及び第4図は夫々本発明の他の実施例の各断面図で
ある. l 4 :回転軸 二円板 :可動円板 :周壁部 ,46:調圧孔 ,44: コイルスプリング l 8 3l :羽根車 :羽根 :圧力室 :挿通孔 第 1 図 特 許
面図であり、Ig2図は同ポンプの要部分解斜視図,第
3図及び第4図は夫々本発明の他の実施例の各断面図で
ある. l 4 :回転軸 二円板 :可動円板 :周壁部 ,46:調圧孔 ,44: コイルスプリング l 8 3l :羽根車 :羽根 :圧力室 :挿通孔 第 1 図 特 許
Claims (2)
- (1)渦巻ポンプ形式のウォーターポンプにおいて、羽
根車の円板の前面側に該羽根車円板の外径とほぼ同じ内
径の円筒形の周壁部が外周部後面側に形成された可動円
板を該羽根車と共通の回転軸に一体回転する状態で且つ
軸方向に移動可能に設けて、該羽根車円板と可動円板と
の間に圧力室を形成するとともに、該羽根車の羽根を該
羽根の断面形状に対応する形状で可動円板に設けたスリ
ット状の挿通孔より前方に突出させる一方、該羽根車円
板又は可動円板の前記回転軸近傍部位に該圧力室に連通
する調圧孔を形成し、且つ該調圧孔の開口面積を、該圧
力室の圧力を可動円板より前方側の圧力に対し相対的に
高めて該可動円板に前向きの推力が作用するような大き
さと成すとともに、該可動円板を後方側に付勢するばね
手段を設け、それら圧力室の押出力とばね手段の押戻力
とが釣合う位置に該可動円板を保持するようにしたこと
を特徴とするウォーターポンプ。 - (2)前記ばね手段の一部として、所定温度以上で記憶
形状に復元する形状記憶合金製のスプリングを用いるよ
うにしたことを特徴とする請求項(1)に記載のウォー
ターポンプ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5677589A JPH02238198A (ja) | 1989-03-09 | 1989-03-09 | ウォーターポンプ |
US07/819,593 US5169286A (en) | 1989-03-09 | 1992-01-09 | Variable capacity centrifugal water pump with movable pressure chamber formed by impeller |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5677589A JPH02238198A (ja) | 1989-03-09 | 1989-03-09 | ウォーターポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02238198A true JPH02238198A (ja) | 1990-09-20 |
Family
ID=13036830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5677589A Pending JPH02238198A (ja) | 1989-03-09 | 1989-03-09 | ウォーターポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02238198A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009293578A (ja) * | 2008-06-09 | 2009-12-17 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 可変容量流体ポンプ |
KR102191410B1 (ko) * | 2020-07-20 | 2020-12-15 | 최귀선 | 이물질 걸림방지 기능을 갖는 임펠러를 구비한 원심펌프 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50104401A (ja) * | 1974-01-25 | 1975-08-18 | ||
JPS5357504A (en) * | 1976-11-02 | 1978-05-24 | Baltimore Aircoil Co Inc | Variable pumps |
JPS62228699A (ja) * | 1986-03-31 | 1987-10-07 | Aisin Seiki Co Ltd | ウオ−タポンプ |
-
1989
- 1989-03-09 JP JP5677589A patent/JPH02238198A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50104401A (ja) * | 1974-01-25 | 1975-08-18 | ||
JPS5357504A (en) * | 1976-11-02 | 1978-05-24 | Baltimore Aircoil Co Inc | Variable pumps |
JPS62228699A (ja) * | 1986-03-31 | 1987-10-07 | Aisin Seiki Co Ltd | ウオ−タポンプ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009293578A (ja) * | 2008-06-09 | 2009-12-17 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 可変容量流体ポンプ |
KR102191410B1 (ko) * | 2020-07-20 | 2020-12-15 | 최귀선 | 이물질 걸림방지 기능을 갖는 임펠러를 구비한 원심펌프 |
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