JPH02232340A - 耐遅れ破壊性の優れた高強度部材 - Google Patents

耐遅れ破壊性の優れた高強度部材

Info

Publication number
JPH02232340A
JPH02232340A JP5110089A JP5110089A JPH02232340A JP H02232340 A JPH02232340 A JP H02232340A JP 5110089 A JP5110089 A JP 5110089A JP 5110089 A JP5110089 A JP 5110089A JP H02232340 A JPH02232340 A JP H02232340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delayed fracture
high strength
steel
strength
fracture resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5110089A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadayoshi Furusawa
古澤 貞良
Takahiro Yamane
隆弘 山根
Takehiko Kato
加藤 猛彦
Toyofumi Hasegawa
長谷川 豊文
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP5110089A priority Critical patent/JPH02232340A/ja
Publication of JPH02232340A publication Critical patent/JPH02232340A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forging (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動車用ボルトや長大橋梁用高強度ボルト等
の高強度部材を製造する方法に関し、特に高強度部材の
耐遅れ破壊性を改善する方法に関するものである。
[従来の技術] 自動車用ボルト部品としては、各種の締付ボルト,シリ
ンダーヘッドボルト,コンロツドボルト等の高強度を必
要とするボルトが数多く存在する。これらのボルトは一
般に圧延材を球状化焼鈍した後、潤滑処理を施し、次い
で伸線加工並びに冷・温間鍛造の各工程に付してボルト
形状に成形し、最後に焼入れ・焼もどしを行なって製造
される。ところでこれらのボルトに代表される高強度部
品においてはその引張強さが1 2 0 kgf/nu
n’以上になると急激に耐遅れ破壊性が劣化することが
知られており、重要な解決課題となっている。特に自動
車部品の分野では省エネルギーの観点から各種部品に対
する小型軽量化の要請が強く、上記高強度部品について
もその例外ではない。その結果上記高強度部品に対して
は、小型であってもこれまでと同等以上の締イ1力等を
確保することが要求され、より大きな引張強さを有する
部品が必要となっているが、前記したように引張強さが
高くなるほど遅れ破壊が起り易くなる傾向にあるので耐
遅れ破壊性の改善が一層強く求められる状況にある. 耐遅れ破壊性の優れた高強度鋼についてはこれまでにも
いくつかの研究がなされており、例えば特開昭59−5
358や特開昭61.−130456等を挙げることが
できる.尚これらの先行技術では耐遅れ破壊性改善の指
針として粒界酸化の関与に着目しており、粒界酸化を促
進するMnやSt等の元素を低減することによって耐遅
れ破壊性を改善する一方、un等の減少に伴なって発生
する別の問題を他の元素の添加で補っている. しかしながら最近の要請はこれらの技術では対応し切れ
なくなっているのが実状であり、より優れた遅れ破壊防
止技術の開発が望まれている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上記のごとき問題点を従来とは全く別の観点か
ら解決しようとするものであって、小型軽量化の要請に
対応し得るような、1. 4 0 kgf/12以上の
高強度を備え、しかも十分な耐遅れ破壊性能を備えた高
強度部材を与える鋼材の提供を目的とするものである. [課題を解決するための手段] しかして上記目的を達成した本発明の高強度部材用鋼は
、 C  :0.2〜0、5% M n  :  0.5  〜1.6  %C r :
 0.5 〜1.5% M o : 0.1 〜0.5% B    :  0.0008〜O.QO2  %必要
により A 1 : 0.01〜0.15% 及び/又はT i : 0.02〜0.15%を含有し
、残部がFe及び不可避不純物からなる点に要旨を有す
るものである. [作用] 遅れ破壊には様々な態様があるが、最も代表的なものは
水素脆化が主原因となって起る水素脆化話起型破壊であ
ると言われており、これに鋼成分元素や金属組織が影響
して遅れ破壊感受性の良否が決まってくる.本発明者等
は遅れ破壊に対する成分元素の影響について再検討を重
ねた結果、Pが遅れ破壊に重要な役割を果しているとい
う知見を得た.即ちPについては精錬技術の向上によっ
て従来よりその含有量が十分に抑えられており、現状レ
ベルでは遅れ破壊に対する影響は小さいと考えられてい
た.しかるに高強度部材に含まれるPについては鋼素材
からだけではなく、製造工程から取り込まれるPがあり
、これが耐遅れ破壊性の低下に少なからぬ影響を及ぼし
ていることを見出した.即ち高強度部材の製造に際して
は前記した通り鋼素材を冷・温間鍛造によって所定の形
状に成形するが、成形に先立って鋼素材に潤滑処理を施
す必要がある.この場合の潤滑処理剤としては一殻に燐
酸塩皮膜形成剤が通用されており、これが素材に付着し
たまま焼入れ・焼もどし工程に持ち込まれて素材表面層
の主に粒界部分に侵入して(以下これを浸燐という)遅
れ破壊を促進することが分かった. そこで本発明者等は、こうした漫燐と遅れ破壊の関係に
注目し、浸燐機構について種々研究を重ねた結果、Mo
及びBが焼入れ時における粒界への燐の侵入・偏析を抑
制する効果を有することを見出し、これに高強度鋼とし
て必要な要件をも加味して前記構成に示される本発明高
強度部材用鋼を完成するに至った。
以下本発明の構成要件について詳細に説明する。
C : 0.2〜0.5% 高強度鋼として必要な引張強さを焼入れ・焼もどし処理
によって確保する上で不可欠の成分であり、0,2%未
満では焼入効果が゛不十分となり所定の引張強さを確保
することができない。一方0.5%を超えれば靭・延性
値が低下して遅れ破壊感受性が増大する。
M n : 0.5 〜1.6% 脱酸成分として必要であると共に、焼入性を確保し、高
強度を発揮させる上で不可欠の成分である。0.5%未
満では上記効果を十分に得ることができず、1.6%を
超えて添加すれば粒界への偏析が著しくなって遅れ破壊
を促進させる。
C r : 0.5 〜1.5% 焼入れ性の確保に必要な成分であり、所定の引張強さを
得るには0.5%以上添加しなければならない。一方1
.5%を超えて添加すれば粒界酸化を助長して遅れ破壊
を促進する。
Mo:0.1〜0.5% 焼入性の確保に寄与すると共に、本発明においてはMo
−P化合物を生成することによってPを捕捉し、浸燐即
ち粒界へのPの侵入・偏析を抑制する重要な成分の1つ
である.0.1%末溝では上記効果が十分に発揮されず
、一方過度に添加すればCrとの共存において固溶Cr
量を増加させる結果、Pの偏析を増大させるので添加量
は0.5%以下に止めるべきである。
B : 0.0008〜0.002% MOと共に、粒界へのPの偏析・析出を抑制する効果を
発揮する。0.0008%未満では上記抑制効果が不十
分であり、一方過度に添加すれば粗大なBNが析出し、
靭・延性を低下させるので添加量は0.002%以下に
抑える必要がある。
A 1 : 0.02〜0.1% 及び/又はT l : O.02〜0.1%Al及びT
iは、Nと結合して窒化物を形成し、結晶粒を微細・安
定化させる成分であり、必要により前記成分と共に添加
することによって耐遅れ破壊性をさらに向上させること
ができる。又Nを固定することによってBHの生成を抑
え、有効B量を確保することによって浸燐を抑制する。
さらにこれらの成分はMn等と共に脱酸機能を発揮する
。AIについては、0.02%未満では上記添加効果が
不十分であり、一方0.1%を超えて添加すれば粗大な
AINが析出し結晶粒微細化効果が減殺される。Tiに
ついては、0.02%未満では上記添加効果が不十分で
あり、一方その添加効果は0.1%付近で飽和する。
本発明に適用される鋼素材は上記成分を含有し、残部が
Fe及び不可避不純物からなるもので、不可避不純物と
してはSi,P,S等を挙げることができる. Si:0.5%以下 脱酸成分として機能すると共に、焼入性確保に有効な成
分であり、精錬過程で必然的に鋼中に含まれることにな
る。しかしながら残存量が多い場合には、靭・延性値が
劣化し、遅れ破壊を起し易くなるので0.5%以下に抑
えることが望ましい.P : 0.01%以下 前述の通り粒界に偏析し、粒界強度を低下させる成分で
あり、遅れ破壊を防止する上でその含有量は極力下げた
方が望ましいが、低濃度域でP含有量を低減するには脱
PIA理に多くの負担を要するので経済的理由から通常
の脱P処理で得られるPレベル即ち0.01%以下とす
ることが望ましく、このレベルならば本発明において特
に悪影響がない。
S : 0.01%以下 MnS介在物を形成し、鋼の靭性値を低下させるので極
力少ない方が望ましいが、脱S処理を十分に実施しよう
とすれば多くの負担を要するので、経済的理由から通常
の脱Sレベル即ち0.01%以下とすることが望まれ、
またこのレベルで特に悪影響がない. 以上の成分に加えて、一層の性能改善を目的としてNb
,Zr.Vからなる群から選択される1種以上の元素を
下記の量だけ添加することも推奨される。
N b : 0.01〜0.15% Z r : 0.01〜0.15% V  :0.01〜0.3% Nb,Zr及び■は結晶粒を微細化して靭・延性値を高
める効果があると共に、Nを固定してBNの生成を抑制
し、有効B量を確保することによって遅れ破壊を抑制す
る効果がある。Nb及びZrについては、夫々0.01
%未満では上記添加効果が不十分であり、一方過度に添
加すれば粗大な炭窒化物が介在物として析出し、鋼の靭
性・延性を低下させるので0.15%を夫々上限とした
.■については、0.01%未満ではその添加効果が十
分に発揮されず、一方多量に添加しても一定以上の効果
を得ることばでぎず、不経済となるだけであるので上限
を0.3%とした。
本発明の構成は概略以上の通りであるが、本発明鋼を使
用して高強度ボルト等の部品を製造するに当たっては、
通常の工程に従えばよい.例えば高強度鋼素材を圧延し
た後、球状化焼鈍を実施すると共に燐酸塩系皮膜形成剤
で前処理し、次いで伸線加工した線材を800℃以下の
温度で冷・温間鍛造することによって所望形状のボルト
に成形した後、焼入れ・焼もどしを行なえば良く、これ
によって引張強さ100〜1 5 0 kgf/am鵞
の高強度ボルトを得ることかでぎる. 尚焼入れ・焼もどし後のオーステナイト結晶粒度は、A
STMで規定される粒度番号がNo.6〜No.tlの
粒度に調整することが望ましい.即ち鋼の靭性値は結晶
粒が微細になる程向上し、粒度番号No.6よりも更に
細粒であれば十分な靭性値を得ることができるが、結晶
粒が細かくなりすぎれば残存する燐酸亜鉛皮膜中のPが
焼入れ時の加熱工程においてボルト表面層に漫燐し粒界
に偏析し易くなるので遅れ破壊が促進される.従って細
かさの上限は粒度番号No.11を超えて細かくならな
いようにすることが望まれる. [実施例] 第1表に示す成分組成の鋼素材を夫々10.3ma+φ
の線材に圧延し、球状化焼鈍を施した後、燐酸亜鉛皮膜
処理、伸線加工、冷間鍛造、焼入れ・焼もどしの各工程
に付してMIOの高強度ボルトを製造した.得られた高
強度ボルトの材料特性を調査し、その結果を第1表に併
記した.尚比較例1はJIS−SCM435、比較例2
はJIS・SCR440、比較例3は高Crボロンvi
4(Moを含まない)で、いずれもJ I S 12.
9ボルトに規定される高強度を狙ったものである.但し
引張強さは1 3 0 kgf/ms’に設計した.又
比較例4は実施例8と同一成分の鋼を熱処理温度(焼入
れ温度)を高くして熱処理することによフて結晶粒度を
粗くしたものである. 試験ボルトの浸燐状況を調べる為にボルト軸部表層部の
P量をEPMAで分析したところ第1図に示す結果が得
られた. 又試験ボルトについて、下記の条件で遅れ破壊試験を実
施したところ第2図に示す結果が得られた. (遅れ破壊試験法) 15%I{CI水溶液に30分間浸漬後、水洗、乾燥し
たボルトに種々の引張応力を加え、100時間経過後で
も破断しない応力を求めた.この値を100時間遅れ破
壊強さとした。
[発明の効果] 本発明は以上のように構成されており、耐遅れ破壊性能
に優れた高強度部材を与える高強度部材用鋼を得ること
ができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明鋼及び比較例鋼の表層部P量をEPMA
で調べた結果を示すグラフ、第2図は100時間遅れ破
壊強さを示すグラフである。 出圀人 株式会社神戸製鋼所 100時間遅れ破壊強度( K9f /jfl2)(Φ
) −IjO現堤剋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)C:0.2〜0.5%(重量%の意味、以下同じ
    ) Mn:0.5〜1.6% Cr:0.5〜1.5% Mo:0.1〜0.5% B:0.0008〜0.002% を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなることを
    特徴とする耐遅れ破壊性の優れた高強度鋼。
  2. (2)C:0.2〜0.5% Mn:0.5〜1.6% Cr:0.5〜1.3% Mo:0.1〜0.5% B:0.0008〜0.002% Al:0.01〜0.15% 及び/又はTi:0.02〜0.15% を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなることを
    特徴とする耐遅れ破壊性の優れた高強度鋼。
JP5110089A 1989-03-02 1989-03-02 耐遅れ破壊性の優れた高強度部材 Pending JPH02232340A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5110089A JPH02232340A (ja) 1989-03-02 1989-03-02 耐遅れ破壊性の優れた高強度部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5110089A JPH02232340A (ja) 1989-03-02 1989-03-02 耐遅れ破壊性の優れた高強度部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02232340A true JPH02232340A (ja) 1990-09-14

Family

ID=12877391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5110089A Pending JPH02232340A (ja) 1989-03-02 1989-03-02 耐遅れ破壊性の優れた高強度部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02232340A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100415674B1 (ko) * 1999-12-27 2004-01-31 주식회사 포스코 지연파괴저항성 및 기계적성질이 우수한 고강도복합조직강과 이 강조성을 갖는 볼트 및 그 제조방법
CN110651061A (zh) * 2017-06-23 2020-01-03 日本制铁株式会社 高强度钢构件

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100415674B1 (ko) * 1999-12-27 2004-01-31 주식회사 포스코 지연파괴저항성 및 기계적성질이 우수한 고강도복합조직강과 이 강조성을 갖는 볼트 및 그 제조방법
CN110651061A (zh) * 2017-06-23 2020-01-03 日本制铁株式会社 高强度钢构件

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4476846B2 (ja) 冷間加工性と品質安定性に優れた高強度ばね用鋼
KR20090078806A (ko) 마텐자이트형 열간 단조용 비조질강 및 열간 단조 비조질강 부품
RU2750317C1 (ru) Холоднокатаная и термообработанная листовая сталь и способ ее изготовления
JPH0892690A (ja) 耐疲労特性に優れた浸炭部品およびその製造方法
JP7422854B2 (ja) 鋼部品の製造方法及び鋼部品
JP3858770B2 (ja) 高張力熱延鋼板およびその製造方法
CN109790602B (zh)
JP2004204263A (ja) 冷間加工性と浸炭時の粗大粒防止特性に優れた肌焼用鋼材とその製造方法
JPH039168B2 (ja)
JP2716301B2 (ja) 結晶粒度安定化肌焼用鋼の製造方法
JP3857835B2 (ja) 高強度ボルト用鋼及び高強度ボルトの製造方法
JP2756556B2 (ja) 熱間鍛造用非調質鋼
JP3069256B2 (ja) 靭性に優れた窒化用鋼
JPH02232340A (ja) 耐遅れ破壊性の優れた高強度部材
JPH07238343A (ja) 快削性浸炭用鋼及びその切削加工前熱処理法
JPH09209039A (ja) 深絞り性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法
JPH09104945A (ja) 冷間加工性および耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用鋼、高強度ボルトの製造方法および高強度ボルト
JP2950702B2 (ja) 高強度熱間鍛造用非調質鋼
JP2000017374A (ja) 時効硬化型高強度ベイナイト鋼およびその製造方法
JPH05279788A (ja) 強度および靱性に優れた熱間鍛造用非調質鋼
JP3535754B2 (ja) 冷間加工性と耐遅れ破壊性に優れたb含有鋼およびその製造方法並びにボルト
JPH07126799A (ja) 耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルトの製造方法
JP2713382B2 (ja) 耐遅れ破壊性の優れた高強度部材の製造方法
JP2767254B2 (ja) Cr−Mo肌焼鋼の製造方法
US20240052467A1 (en) High-strength wire rod for cold heading with superior heat treatment characteristics and resistance of hydrogen-delayed fracture characteristics, heat-treated component, and method for manufacturing same