JPH02231610A - 車両用自動操縦制御装置 - Google Patents

車両用自動操縦制御装置

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JPH02231610A
JPH02231610A JP1053348A JP5334889A JPH02231610A JP H02231610 A JPH02231610 A JP H02231610A JP 1053348 A JP1053348 A JP 1053348A JP 5334889 A JP5334889 A JP 5334889A JP H02231610 A JPH02231610 A JP H02231610A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は車両用自動操縦制御装置、特に予め定められ
ている誘導路を自動的に走行させるための自動操縦制御
装置の制御内容に関する。
[従来の技術] 従来より、予め定められた走路(コース)を自動的に走
行する自動操縦車が知られており、工場内の無人搬送車
や耐久走行試験等に用いられている。この自動操縦車は
、例えば所定のコースに電流を流通する誘導ケーブルを
設置し、この誘導ケーブルの位置を誘導ケーブルに流通
される電流によって発生される磁界を検出することによ
って把握する。そして、この位置情報に応じて、ハンド
ル、アクセル、ブレーキ等を自動的に制御し、誘導ケー
ブルに沿った自動走行を実現している。
しかし、このような方法においては、その制御が誘導ケ
ーブルの位置検出に応じたフィードバック制御であるた
め、工場内のような平坦かつ単純な形状から成るコース
においては実用性があるが、走行区域内に石や木のよう
な障害物があったり、コースが非常に複雑であったり起
伏が激しいような場合には、所定のコースが維持できな
いという問題点があった。
そこで、特開昭63−3315号公報に示されるように
、実際のコースを有人操縦で走らせ、コース情報を予め
採取しておき、このコース情報を基に自動操縦を行うこ
とも提案されている。この方法によれば、比較的複雑な
地形であっても、所定のコースを外れることなく円滑に
走行することができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の車両自動操縦においては、コース
を忠実に走行することを目的としており、比較的フィー
ドバックゲインを高くした高速の制御を用いる。このた
め、人間が操縦したものとは大きくことなり、制御の安
定性が悪く、また乗り心地が悪いという問題点があった
そこで、本出願人は先に次のような自動操縦について提
案した。すなわち、誘導路をドライバーが運転して教示
した目標コース及びその目標コースを運転するときの操
舵量を記憶しておき、この記憶内容に従って車両の自動
操縦を行う。そして、実際に走行した場合におけるコー
スからのずれを解消するために、車両が記憶内容に従っ
て現在位置から所定距離先まで走行した場合におけるず
れを予測し、この予測結果に基づいて操舵量を補正する
。このような方法によれば、コースからのずれをその場
で解消しようとせず、将来を予測した制御が行えるため
、円滑な走行制御を行うことができる。
しかし、コースに石等の障害物があったり、坂やくぼみ
があった場合には、車両にロール(車両の前後軸周りの
回転運動)やピッチ(車両の前後方向)の振動が生じる
。そして、このような車両の動きが生じると、車両の向
き(:3一角)等の検出値がふらつくことになり、この
ヨー角を基に算出していた操舵補正量もふらつくことに
なる。
そこで、操舵制御におけるこのような操舵補正量のふら
つきの影響を抑制するため、操舵を所定時間ホールドす
る方法がある。しかし、このように操舵をホールドして
しまうと、コース誤差の状況(誤差の大きさの増加度合
)によっては、ホールドしている間にコース誤差が増大
し、その結果として操舵補正量が大きくなり、かえって
操舵変動を増大させてしまうという問題点があった。
この発明は、悪路においても円滑な走行が行え、かつコ
ース誤差を少なくする車両用自動操縦制御装置を提供す
ることを目的とする。
C課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、この発明は、予め定められ
た誘導路を運転者が運転して教示した目標コース及びこ
の目標コースを運転するときの操舵量を記憶する教示デ
ータ記憶手段と、この教示データ記憶手段の教示内容に
従って車両が現在位置から所定距離先まで走行した場合
における目標コースとの誤差を予測する予測誤差演算手
段と、この予測誤差に応じて操舵量を補正する操舵量補
正手段と、所定のホールド時間間隔でそのときの操舵量
を記憶し、その操舵量に維持するサンプル・ホールド手
段と、車両のヨー角の変化量又は操舵量の蛮化量に応じ
て上記サンプル・ホールド手段におけるホールド時間を
変更するホールド時間変更手段と、を有し、走行状態に
応じたサンプル・ホールドを行うことを特徴とする。
[作用] この発明に係る車両用自動操縦制御装置は、上述のよう
な構成を有しており、予測誤差を利用して操舵制御を行
うとともに、サンプルホールドの時間を車両の走行状態
に応じて変更する。このため、制御動作が滑らかとなり
、円滑な自動運転を行うことができるとともにコースず
れを最小限にすることができる。
[実施例] 以下、この発明に係る車両用自動操縦制御装置の実施例
について、図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明の一実施例に係る車両用自動操縦制
御装置の概略構成図である。
車両100は4つの車輪60を有し、エンジン(図示せ
ず)等の駆動源によって、この車輪60(4輪又は2輪
)を回転駆動することによって走行する。そして、通常
の手動走行時には、車輪60の前輪60aの操舵をハン
ドル62により制御することによって、所定のコースを
走行する。
方、自動操縦を行う場合には、アクチュエータ64によ
って操舵を行い、所望のコースを走行する。
そして、このアクチュエータ64の制御は車両100に
設けられた各種センサの出力に応じて動作する演算制御
回路(ECU)40によって行う。
車両100の走行するコース10には、その両側に誘導
ケーブル12が設置されている。この誘導ケーブル12
には通常1.  5 0 0Hz程度の交流電流が流さ
れており、この電流によって誘導ケーブルの周囲に磁界
が発生されている。また、誘導ケーブル12の外側には
所定間隔をおいて地点信号を発生する地点信号発信器1
4が設置されている。
一方、車両100には車両の横方向ずれを検出する横偏
位センサ20、車速を検出する対地速センサ22、地点
信号発信器14からの信号を受信する地点信号受信器2
4、車両の姿勢角を検出するヨー角センサ26、操舵角
を検出する操舵角センサ28等の各種センサが搭載され
ている。
横偏位センサ20は、コースの両側に設けられている誘
導ケーブル12から発生する磁界を検知するもので、こ
の例においては、車両の前部に設けられている。そして
、通常の場合、横偏位センサ20はコイルを有しており
、これらコイルに誘起される電流を検出することによっ
て一対の誘導ケーブル12からの距離を検出する。
対地速センサ22は、例えば車輪60の回転と同様の回
転を行うマグネット回転板の回転数を磁気センサによっ
て検出することにより車速を検出している。そして、こ
の車速より走行距離を算出することができるが、地点信
号受信器24からの受信信号によって走行距離を校正す
る。すなわち、地点信号発信器14から出力される基準
位置を表す電波信号を地点信号受信器24にて受信し、
コース上の基準位置を検出する。
ヨー角センサ26は、例えばコイルを十字型に配置し、
互いに直交する2つのコイルを自動車の中心線に対して
所定の角度で固定し、それぞれのコイルに誘起される交
流電圧の位相を検出することによってヨー角を検出する
。なお、横偏位センサ20を車両の前部及び後部の両方
に取り付け、これらの検出信号より、車両のヨー角を検
出することもできる。操舵角センサ28はステアリング
と車輪を結ぶ機械的な操舵機構にボテンシジメー夕を取
り付けること等によって構成される。
そして、これらのセンサからの出力は、演算制御回路(
ECU)40に入力される。このECU40は人力され
る各種信号に応じて操舵を制御するものであり、センサ
における検出信号をデジタルデータに変換するA/D変
換回路42、地点信号受信器24で受信されたデジタル
化された地点信号を受けるインターフェース( 1 /
F)回路44,ドライバーの運転によって得られた教示
データを記憶したり、教示されたデータを基に操舵を制
御する手順が記憶されたROM4 6,ROM46に記
憶された手順に従い演算を行うCPU48、演算途中の
データを一時的に記憶するRAM50、制御結果を出力
する出力回路52からなっている。
そして、この車両100によって自動操縦を行う場合に
は、まずドライバーが実際に運転して目標となるコース
10を走行する。そして、この走行時における各種セン
サの検出値より車両の位置ヨー角操舵量等を検出し、こ
れに所定の処理を施した後、制御手順としてROM4B
に書き込む。
すなわち、ドライバーによる運転により得られた自動操
縦の際に走行に伴いどのような操舵を行えばよいかとい
うデータが教示データとしてROM46に記憶されるこ
ととなる。
自動操縦の際は、車両100はこの教示データに基づい
て、走行距離に応じてアクチュエータ64を操作して所
望のコースを走行する。
そして、この自動操縦時において、各種センサからの信
号はECU40に入力され、これに応じたフィードバッ
ク制御を行うわけであるが、この制御について、以下に
説明する。
第1実施例 まず、第1実施例について第2図〜第25図に基づいて
説明する。
ステップI ECU40における最初の動作として、車両100にお
ける各センサの検出信号をCPUJ 8に人力する。す
なわち、ヨー角センサ26によって検出されたヨー角θ
、対地速センサ20によって得られた対地速v1横偏位
センサ22によって得られた横偏位y1地点信号受信器
24によって得られた地点信号d1操舵角センサ28に
よって得られた操舵角ΦがA/D変換回路42、または
■/F回路44を介しデジタルデータとしてRAM50
に記憶される。
ステップ2 次に、ECU4 0はこのRAM5 0に記憶されたデ
ータを物理的な意味を持つ工学量に換算する。
すなわち、対地速センサ22によって得られた速度信号
Vは、所定の換算係数KVを乗算し、時速に換算する。
V − v X K V [ k m / h ]なお
、対地速センサ22から出力される速度信号Vは、対地
速Vとの間に線形関係があるようにその内部回路におい
て特性が付与されている。このため、上述のように所定
の換算係数を乗算することによって対地速センサ22の
出力信号Vは、対地速V[km/hlに変換される。
横偏位Yは、横偏位センサ20から出力される横偏位信
号yに所定の換算係数Kyを乗算することによって算出
する。
Y−yXKy[m] なお、横偏位センサ20の出力信号yも、横偏位センサ
20内の回路において横偏位Yとの間に線形性が付与さ
れている。そして、換算係数Kyを乗算することにより
単位がメートル[m]のデータに換算される。
操舵角φは操舵角センサ28から出力される回転角信号
Φに所定の換算係数Kφを乗算することによって算出す
る。すなわち、換算係数Kφを乗算することにより単位
が[deg]のデータに換算される。
走行距Mノは、次の式によって算出する。
J”l    +VXt  [m] (n−t) ここで、l   は1制御周期前の走行距離[m](n
−t) であり、tはECU50における制御周期[seC]で
ある。
このため、対地速センサ22からの車速Vによって走行
距離lが順次加算されて行く。
ここで、この走行距Nilは、地点信号D(地点信号d
をCPU4 Bによって処理し、単位[mlの信号に換
算したもの)によって校正される。すなわち、地点信号
Dが人力された場合には、その地点信号Dに対応して予
め記憶されている距離データが走行距離lの初期データ
としてその都度入力され、走行距離1の校正が行われる
。第3図(A)に示すように、コース10の所定の地点
イ、口、ハ、・・・ に地点信号発信器14が設けられ
ており、これら地点信号発信器14は第3図(B)に示
すような距離についての信号を発信する。そこで、地点
信号受信器24からの信号dによってCPU48はその
地点における正確な走行距離lを知ることができる。そ
して、CPU48はこのようにして知った走行距離lを
走行距離の積分初期値として入力し、走行距離lの校正
を行う。
ヨー角θは、次式によって算出する。
θ−01−θCd e gl ここで、θ1はドライバーによる教示時に走行距離lに
対応して記憶しておいて目標ヨー角であり、第4図に示
すように走行距離lに対応して予めROMJ 6に記憶
されている。なお、このθ“は走行距Aidに対応して
マップとして記憶されているため、データがない場合も
ある。この場合は、前後のデータである走行距離.i!
1及びJ!2に対する目標ヨー角θ1 及びθ2 より
一次捕間計算より目標ヨー角θ を算出する。
θゝ一(θ1 −θ2  )Xj!/(,l!2−,i
!1)このようにして、ヨー角θが予め記憶されている
目標ヨー角θ と実際に検出されたヨー角eとの差とし
て得られる。
そして、このヨー角に基づいてヨーレートγを算出する
γ−θ−θ    /T[deg/sl(n−T) ここで、θ   は、T秒前のヨー角である。
(n−T) このようにしてヨー角の時間変化、すなわちヨーレート
γが算出される。なお、ヨーレートγは以後の制御演算
を考慮して、「0」の値を取らないように制限、例えば
γ>0.  001,  γ<−0.001という制限
を加える。
なお、ヨーレートγは、例えば振動ジャイロを用いたヨ
ーレートセンサ等で直接検出してもよい。
ステップ3 次に、現在の車両の走行状態から、将来どの程度コース
ずれを起こすかについての予測誤差εの算出を行う。こ
の予測は、現状の横偏位Yとドライバーが教示した目標
横偏位Y*との差(現状の横ずれ)と車両のヨー角θと
、現在の車速Vから数秒先の車両の横ずれを予測する。
すなわち、第5図に示すように、目標横変位Y*と現在
の横変位Y及び現在のヨー角θから、所定の前方注視距
離Lにおける予測誤差εを算出する。
予測誤差ε一(Y”−Y)一θ×L ここで、車両の回転方向は、反時計方向を正としている
。また、Lは前方注視距離であり、車速Vと予見時間T
pを乗算したものである。そして、この予見時間Tpを
1〜2秒程度に設定すれば、1〜2秒後の予測誤差εを
算出することができる。
また、Y*は、ドライバー教示時の目標横偏位であり、
走行距離lに対応してROM4 6に記憶されている。
このため、走行距離lを基に索引することができる。
このように、車両100の現在位置よりそのまま走行し
た場合におけるずれの予測が上述の式によって行える。
ステップ4〜5 次に、ステップ4において、走行距離に応じてどのよう
な操舵を行うかについてのプログラム操舵値θpを算出
する。プログラム操舵値θpは、ドライバー教示により
与えられた操舵量を第6図に示すように走行距離lに応
じて記憶したものであり、走行距Mlを与えてプログラ
ム操舵値マップからθpを索引する。
そして、ステップ4において得られたプログラム操舵値
θpについての微分を行い、その絶対値を求める。
dθp/dtl−1(θp−θp   }(n−td) /tdl    [deg/s] ここで、θp(n−td)は、td秒前のプログラム操
舵値であり、tdは微分周期である。このプログラム操
舵値θpの微分値は、操舵全体がどのように変化するか
という変化状態についての値であり、これによって全体
がS字の切り返し等を行うような過渡状態であるか否か
を検出することができる。
ステップ6 ステップ5における過渡状態の検出の次には、予測誤差
εの微分値を求める。
dε/dt−(ε−ε   )/td (n−td) [m/sl ここで、ε(n−td)はtd秒前の予測誤差であり、
tdは上述の同様に微分周期である。このように予測誤
差εの微分値を求めることによって予測誤差εが増加傾
向にあるか、減少傾向にあるかを検出することができる
ステップ7〜9 次のステップ7〜9までは操舵ホールドの中止をするか
否かの判断のための演算を行う。ここで、ホールドを中
止させるか否かは、予測誤差εが操舵補正した内容に対
し効果がなく誤差が大きくなろうとしているかというこ
とと、この誤差の傾向が、ホールド期間の初期以降で顕
著であるか否かによって判断する。
このようにホールド期間の経過率を判断項目に加えるの
は車両の応答遅れにより操舵補正を加えた直後、すなわ
ちホールドの初期においては、未だ補正に対する効果が
現れないため、これに起因する誤判定を防ぐためと、ホ
ールド期間の中期以降で予測誤差εが大きくなる傾向が
強く認められる時は、速やかにホールドを中止し、新た
な操舵補正を行わせる必要があるからである。
そして、これらの予測誤差εの変化の傾向は、単なる比
率についてのしきい値の上下によって判断すると、ホー
ルドの中止または続行の2つの判断に完全に別れてしま
い、ホールドを中止させたほうがよいか、それとも続行
したほうがよいかが微妙な状態にある場合の判断が誤る
可能性が大きくなってしまう。
そこで、この発明においては、このような微妙な判断を
経験的、統計的に行うために、ファジィ(Fuzzy)
制御を採用する。
すなわち、ステップ7において、まずファジィ制御に用
いる入力変数となるホールド経過率Trを求める。
Tr−  [  fTime−Tb     l  /
Th](n−1) XIOO     (%) ここで、Timeは現在の時刻、Tb    は(n−
1) ホールドを開始した時刻(前回の制御におけるホールド
解除時刻)、Thはホールドする期間である。
次に、ステップ8において、ファジィ制御に用いるもう
一方の入力変数となる操舵補正θfbに対する効果の状
況δを求める。
なお、εは予測誤差[m] 、dε/dtは予測誤差の
微分値[m/slであり、θfbは操舵補正量[d e
 g]である。
上記式の右辺第1項は、操舵補正量θfbを与えたこと
に対する効果を示すものである。すなわち、操舵補正量
θfbを与えたときに予測誤差εが減少方向にあれば−
、増加方向にあれば十の符号を与える。また、右辺第2
項は、操舵補正量θfbの効果によって予測誤差εが目
標コースを通り越した状態を検出するためのものである
。すなわち目標コースを通り越した場合には予測誤差ε
と操舵補正量θfbの符号が揃うため、右辺第2項はそ
の符号が十となり、通り越していない場合は両者の符号
が反対となるため第2項の符号が一となる。
そして、右辺第3項は予測誤差の変化の度合をその絶対
量で表したものである。このようにして得られた状況δ
によって操舵補正による効果があるか否かとその程度及
び目標コースを通り越したかどうかを判断することがで
きる。
なお、右辺第3項の値が大きい場合は、操舵の変化が大
きいのであるから、ホールド時間は短くすべきであり、
右辺第3項の値が小さい場合にはホールド時間を比較的
長くしてもよいことが判断できる。
そして、ステップ9においては、ステップ7.8で求め
られたパラメータTr,  δを基にホールドの中止を
するか否かをホールド解除係数Kbとしてファジィ理論
を用いて求める。
そこで、次にファジィ制御による処理手順について説明
する。
まず、パラメータTr,  δの適合割合がどの程度か
を第7.8図に示すメンバーシップ関数に当てはめて求
める。例えば、操舵補正に対する効果状況δが、+1m
/sとすれば、その程度は、PM(効果なしの(中))
とPS(効果なしの(小))となる。そして、それぞれ
の強さは、PMがpm1PSがpsとして求められる。
この求め方は、PM用、PS用のテーブル(マップ)と
いうように各メンバーシップ関数をそれぞれ用意してお
き、これらのδを与え、線形補間によってpm,psの
値を求める。例えば、第7図に示すようにδの線形部分
の両端の値を61、δ2値とすれば、pmは、次のよう
に求めることができる。
δ1くδくδ2の時、 pm=  (δ/(δ2−61)IXIδ1〉δの時、 p mm Q δ2〈δの時、 pm一〇 このようにしてNBからPBまでの6に対する強さ(適
合度)nbからpbを算出する。
また、ホールド経過率Trの適合割合(s−b)も同様
にして求める。
次に、これらnb−pbとs − bを予め決定してお
いた制御ルールに当てはめ、その制御ルールの強さから
そのときの制御ルールの該当個所におけるホールド中止
の度合を求める。
ここで、制御ルールは、第9図に示すように、「操舵補
正に対する効果がなく、その程度が中位(pm)であり
、ホールド経過状況が中期(m)であれば、ホールド中
止度合は大(B)とする」というように予め決めてある
そして、ホールド中止度合大(B)に対応する程度(b
′)は、第10図に示すホールド中止度合大(B)のメ
ンバーシップ関数における(B゛)に制御ルールの前件
部の積に乗じたものである。
すなわち、第11図に示すように、第9図の制御ルール
の前件部pmとmの積をホールド中止度合大(B)のメ
ンバーシップ関数(B″)にかけたものとなる。
b ” −pmxmxB − m″wpsXmXM− このようにしてホールド中止度合の各メンバーシップ関
数の大きさを制御ルールに基づいて算出する。
次に、これら各メンバーシップ関数VsB′を重ね合わ
せ、合成した関数を求める。この合成の方法は、X軸を
百分割位に離散化し、各X軸点における各メンバーシッ
プ関数の中で、最も大きな値を示すものを採用すること
によって行う。
すなわち、第11図に示すようにメンバーシップ関数同
士が重複した場合には値の大きな方が採用され、合成し
た関数BOが求められる。このようにして得られた関数
BOはホールド中止の度合がどちら側にどの程度の割合
で大きいかを表しているが、最終的にホールド解除関数
Kbとして、どのような値をとるかはこの合成された関
数BOの重心を求めることによって行われる。すなわち
、次式により重心を求め、ホールド解除係数Kbとする
重心−J”B  (y)ydy/J’B’ (y)dy
O −Kb このようにして操舵補正に対する効果状況δとホールド
経過率T『を用いてホールド解除係数Kbを算出する。
ステップ10 次に、ステップ9において求められたホールド解除係数
Kbを用いて、ホールド解除時期Tbを求める。
Tb− (1−Kb)xTh+Tb(,,,[s e 
cl ここで、Kbはホールド解除係数、Thは前の制御ルー
プの際に定められていたホールドする時間(すなわち当
初のホールド時間)、Tb(n−1)はホールドを開始
した時刻である。
このようにしてホールド解除時期Tbを算出すれば、第
12図に示すように予測誤差εがその変化が小さい場合
には、ホールド時間が当初のホールド時間Thとして長
めのものとなっており、また予測誤差εの変化が大きな
場合にはホールド時間を上述の式によって小さな値に変
更することができる。
ステップ11 このようにしてホールド解除時期Tbをステップ10に
おいて算出した場合には、現在時刻Timeとホールド
解除時期Tbを比較し、ホールド解除時期に至ったかど
うかを判断する。ホールド解除時期Tbが将来の時間で
あれば、操舵補正による効果があり、予測誤差が目標コ
ースを通り越していないということなので、そのままホ
ールドを続けさせるため、操舵補正を行わずステップ2
1へ進む。
一方、ホールド解除時期Tbが過去の時間となっていれ
ば、操舵補正の効果がないかまたは予測誤差が目標コー
スを通り越してしまったとして、新たな操舵補正を行う
。このため、ステップ12へ進む。
ステップ12 ステップ11において操舵角のホールドを中止し、新た
な操舵補正を加えることと判断されたため、次に新たな
操舵補正の補正値の演算算出を行う。ステップ12では
、予測誤差εと予測誤差εの微分値dε/dtを求め、
これを入力としてファジィ制御で操舵補正係数Kfを求
める。
予測誤差Eと予測誤差の微分値でdε/dtを用いるの
は、予測誤差εだZナでは将来の予測誤差εの動向が把
握できず、十分な操舵補正を行うことができないからで
ある。例えば、予n1誤差εがそれほど大きくずれては
いないが、急激に目標コースから逸れていくような場合
には、予測誤差εの量だけで補正量を決めてもその大き
さが不足気味となり、コース誤差は増えていく。このた
め、その後の操舵補正量も大きく与えねばならなくなり
、操舵の変動にも悪い影響を与えてしまう。
また、このような予測誤差εの大きさと予Cl誤差の微
分値で任意に操舵補正量を変えることは、従来のフィー
ドバック制御における一義的な方法においては、ゲイン
を条件によって変更したり、ある条件ではゲインに補正
を与える方向を変更したりといったことが非常に難しい
。従って、このような制御を実現するためには新たな制
御論理を構築し、条件に漏れがないように多くの分岐を
構成するなどの作業が必要であり、制御設計が煩雑でバ
グが発生しやすいという問題もあった。
この発明においては、これらの問題を解決し信頼性が高
く柔軟性に優れた制御系を得るためこの部分にもファジ
ィ制御を導入している。ファジィ制御の演算方法はステ
ップ9で述べた内容と同じであるため、簡単に説明する
第13図には予測誤差εについてのメンバーシップ関数
が示されており、第14図には予測誤差の微分dε/d
tについてのメンバーシップ関数が示されている。そし
て、この第13図,第14図に基づいて予UJ誤差ε及
び予測誤差微分値dε/dtの適合度を求め、この結果
を第15図の制御ルールにあてはめ、操舵補正量の度合
を求める。
そして、この補正量の度合はそれぞれ第16図に示す操
舵補正係数Kfとの間のメンバーシップ関数に対応され
ており、これを基に第17図に示すよに操舵補正係数K
fを算出する。
ステップ13〜l4 ステップ13では、ステップ12において求められた操
舵補正係数Kfと予測誤差εの絶対値ε1を乗算し、操
舵補正量θfbを算出する。
θfb−KfXlε1 そして、ステップ14において、プログラム操舵値θp
と上述の操舵補正量θfb加算することによって、基本
操舵瓜θbを求める。
θb層θb+θfb そして、このようにして操舵補正を行うと、第18図に
示すように、予測誤差ε、操舵補正量Ofbとも小さく
抑えることができる。
ステップ15〜16 次に、ステップ15ではこの制御におけるホールド時間
Thを決定するために、基本操舵量θbの変化量の絶対
値1Δθ1を求める。
Δθ1−1θb一θb(n−1) ここで、θb   は、前回の補正時における(n−1
) 基本操舵量である。
また、ステップ16では、次回のホールド時間Thを求
める準備のため今回求めた基本操舵量θfbをθb  
 として記憶する。
(n−1) ステップ17 このようなホールド時間Th決定の準備が整った場合に
は基本操舵量θbの変化絶対量1Δθ1とプログラム操
舵の微分絶対値1dθp/dtlを入力値としてファジ
ィ制御でホールド係数Khを求める。
ここで、ホールド係数Khを求めるために、基本操舵の
変化量絶対値1Δθ1とプログラム操舵量の微分絶対値
1dθp/dtlを用いるのは、操舵に対する効果の確
認を行い、適切なホールド時間とするためと、目標コー
ス全体がカーブしているような過渡状態における操舵遅
れを防ぐためである。従って、ホールド係数Khの求め
方は、プログラム操舵の微分絶対値1dθp/dtlが
大きなときは、操舵遅れを防止するために、通常よりも
全体的に短いホールド時間とする。反対にプログラム操
舵の微分絶対値1dθp/dtlが小さいときには操舵
によりコース誤差の効果確認を適切に行うために、基本
操舵の変化絶対量Δθ1の大きさに応じてホールド時間
が短くなるようにする。
また、ホールド係数Khを求めるのにファジィ制御を用
いるのは、制御論理の構成とプログラム設計が簡単にな
ること及び入力される2つの量の関係に拘らず出力の量
を任意に設定できるからである。
通常の一義的な式を利用した場合には2つの入力値によ
っては、欲しい出力の量が得られなかったり、これを実
現するためにはプログラム設計が複雑になり、またバグ
が発生し易くなったりするという問題点がある。ホール
ド係数Khのファジィ制御による求め方は上述のステッ
プ9及びステップ12と同様であり、第19図、及び第
20図に示すメンバーシップ関数によってプログラム操
舵の微分絶対値及び基本操舵変化の絶対値の適合割合を
求め、これを第21図の制御ルールにあてはめ、第22
図のホールド係数のメンバーシップ関数特定して、第2
3図のようにホールド係数Khを求める。
ステップ18 ステップ18においては、ステップ17で求められたホ
ールド係数Khと基本的なホールド時間の値である基本
ホールド時間定数chを乗算して、ホールド時間Thを
求める。
’rh−Khxch     [sec]なお、このホ
ールド時間Thは、所定の範囲となるように上限下限を
定めておき、算出結果が範囲外となった場合には、上限
又は下限の値をホールド時間Thとする。
Tmin≦Th≦Tmax このようにして、ホールド時間Thを決定するため、第
24図に示すように、過渡状態においてホールド時間T
hを短くすることができ、操舵遅れを最小限とすること
ができる。
ステップ19〜20 ステップ19では次のホールド解除処理のために現状の
ホールド解除時刻Tb    に記憶する。
(n−1) 次に、ステップ20において、ステップ18で求めたホ
ールド時間Thを基に、ホールド解除時刻Tbを求める
Tb−Tb+Th    [sec] ステップ21 ステップ21では上述のようにして得られた基本操舵量
θbが段階的に変化しているので、これを滑らかにする
ためにスムース化の処理を行う。
ここで、このスムース化とは、基本操舵量θbと現状の
操舵量θとの差に所定の係数Kmを乗じ、これを早い周
期で逐次積分して操舵量の変化を滑らかにする。例えば
、制御周期毎に積分を行う。
そして、このようにして最終的な操舵量θを求める。
θ一θ+(θb一θ)XKm このようなスムース化を行うため、最終,操舵量θは第
25図に示すようにその変化が滑らかなものとなり、車
両100を滑らかに走行させることができる。
ステップ22 このようにして最終操舵量θを算出しこの値を出力回路
50により出力する。そして、この出力値によってアク
チュエータ64が操作され、車輪の操舵量が所定のもの
とされるため、効果的な車両自動操縦が達成される。
第2実施例 第2実施例における装置の全体構成は第1実施例と同様
であるため、その説明を省略する。
第2実施例において特徴的なこと、サンプリング周期(
ホールド時間)を車両の挙動(ヨーレート)とサンプル
ψホールド時間の経過率とから決定することである。
そこで、この第2実施例について第26図に基づいて説
明する。
ステップ1〜ステップ3は第1実施例と同様であるため
説明を省略する。
ステップ4 ステップ4においては、前回の操舵補正で決定されたサ
ンプル・ホールド時間の経過率Krを求める。
経過率K r − (VT−T i me) /T s
ここで、Timeは現在時刻、vTはサンプル●ホール
ド終了時刻、Tsはサンプル●ホールド時間である。
このようにして同一の操舵値を維持するサンプルホール
ド時間の中で現在がどの程度の経過をしているかという
経過率K『を算出することができる。
ステップ5 次に、サンプル・ホールド時間経過率Krとヨーレート
γを用い、サンプル・ホールド時間の経過率Krに対す
る車両挙動(ヨーレートγ)の速さを係数化し、これを
サンプル・ホールド終了時刻Tjに対応させる。これに
よって、サンプル●ホールド時間経過率K『が比較的大
きい場合と小さい場合に分けて制御を行うことができる
。すなわち、比較的大きい場合において、いまだ操舵補
正による効果が現われず、ヨーレートが早い場合には、
サンプル・ホールド終了時刻を見直し新たな操舵補正を
早い時期に与えることが可能となる。
ヨーレートγとサンプル●ホールド時間経過率K『より
サンプル・ホールド終了時間Tjを次の式によって算出
する。
Tj=VTn+Ka/ (Krx7) ここで、VTnは前回の操舵補正時におけるサンプル・
ホールド開始時刻、K『はサンプル・ホールド経過率、
γはヨーレート、Kaは所定ノ係数である。
ステップ6 次に、ステップ5で求められた新たなサンプル・ホール
ド終了時刻Tjと前回の操舵補正で求められたサンプル
・ホールド終了時刻VTを比較し、VTがTjより遅け
れば、ヨーレートγに対して操舵補正が遅れているとみ
なし、ステップ7へ移る。一方、vTがTjより早けれ
ば、ステップ8に移る。
ステップ7 ステップ7においては、操舵補正を実行させる準備、す
なわちVTを現時刻Timeに置き換える。
ステップ8 一方、VTの方がTjより早ければ、現時刻Timeが
サンプル・ホールド終了時刻VTに達したかどうかを判
断する。そして、現在時刻TimeがVTに到達してい
れば、操舵補正を行わなければならないため、ステップ
9へ進み、到達していなければ補正の動作は行わなくて
よいため、ステップ16へ移り現在時刻の計数を行い、
このループの処理を終了する。
ステップ9 このステップ9より新たな操舵補正を行うが、補正の内
容をヨーレートγに整合したものとするため、予測誤差
εとヨーレートγを用い操舵補正量ΔUを求める。
ΔU一εXγX K p 二二でKpは所定の係数である。
このように操舵補正量ΔUを予測誤差εとヨーレートγ
の積に比例するものとしたため、予測誤差ε及びヨーレ
ートγが大きい場合には、補正量ΔUも大きく設定でき
、追従性をよくしている。
ステップ10 ステップ10では、プログラム操舵値θpを第1実施例
と同様に走行距離1を引数として、ドライバー教示デー
タから求める。
ステップ11 そして、ステップ11においては、サンプル・ホールド
時間Tsを求めるために、現状の操舵量Uを以前の操舵
量ubとして記憶する。
ステップ12 そして、ステップ12において、プログラム操舵値θp
を操舵補正量ΔUによって補正し、最終的な操舵量Uを
求める。
操舵Elu−プログラム操舵値θp +操舵補正量ΔU ステップ13 次に、ステップ13において、サンプル・ホールド時間
Tsを求めるが、ここでサンプル・ホールド時間Tsは
最終操舵jluの変化の逆数に比例したものとする。
これは操舵muの変化が大きければ、車両の回頭(車両
の向きの変更速度)が早いので、必要以上に操舵をホー
ルドすると、反対方向にずれてしまうからである。そこ
で、これを防止するためにサンプル・ホールド時間Ts
を最終操舵量Uの変化の逆数とする。
Ts−Kt/Iu−ubl    [sec]ここで、
Ktはサンプルーホールド時間Tsを適当な量とするた
めのゲインである。
ステップ14〜17 ステップ14では、ヨーレートγとサンプル・ホールド
時間経過率Krから新たなサンプル・ホールド終了時刻
Tsを求めるための準備として、ステップ13で求めら
れたサンプル・ホールド時間Tsの開始時刻VTをVT
nに記憶する。
VTn−VT ステップ15では、ホールドの終了時刻VTを求めるた
め、今までのホールド終了時刻VTにサンプル参ホール
ド時間Tsを加算する。
VT−VT十Ts このように、ステップ16では制御の現在時刻Time
を計数し、ステップ17では、上記演算で得られた操舵
量Uを操舵アクチュエータ62へ指示するため出力回路
52へ操舵i1uを出力する。
そして、この第2実施例においては、操舵補正時に定め
られたサンプル・ホールド時間を基準として、現在の車
両の挙動(:I−レート7)に応じてサンプル・ホール
ドを中断し、新たな操舵補正を与えることができる。従
って、サンプル・ホールドによる操舵補正遅れに起因し
て生じるコース誤差の増大及びその反動としての操舵補
正量の著しい増加を防止することができる。
第3実施例 第3実施例は、プログラム操舵値の微分値から全体的な
操舵が過渡状態にあるかどうかを検出しこれを用いて過
渡状態に適したサンプル・ホールド時間を採用するもの
であり、サンプル・ホールドによる操舵過渡状態の操舵
遅れを低減し、過渡応答性をよくしたものである。
第3実施例の装置構成は、第1実施例及び第2実施例と
同様であるため、これを省略する。そして、第3実施例
の特徴となる制御フローについて、第27図に基づいて
説明する。
ステップ1〜ステップ3は上述の第1実施例及び第2実
施例と同様である。
ステップ4 プログラム操舵値θpを求める。プログラム操舵値θp
は上述の実施例と同様に、ドライバー教示により与えら
れた操舵量を走行距filを引数として求める。
ステップ5 ステップ4においては、操舵全体がS字の切返し等を行
うような過渡状態であるかを検出するために、プログラ
ム操舵値θpの微分値を求める。
Δθp−(θp−θ   )/Td) (n−Td) [deg/s) ここで、θp   は、Td秒前のプログラム(n−T
d) 操舵値であり、Tdは微分周期である。このプログラム
操舵値θpの微分値Δθpは、操舵値をどのように変更
するかについての値であり、この値が大きなことによっ
て過渡状態であることを認識できる。
ステップ6〜11 ステップ6においては、予測誤差εの大小比較を行い、
大きさによって操舵補正の方法を分ける。
すなわち、予測誤差εがO.lm以上と大きな場合には
、ステップ7に進み、ここで以前からの予測誤差εが大
きかったかどうかをフラグ(FLAG)によってチェッ
クする。そして、フラグが「0」であれば、今回初めて
予測誤差εが大きくなったものと判断してこのときの車
両が目標コースからずれていく方向をヨーレートγで代
表してこれをステップ8でγbとして記憶する。
γb−1 そして、予測誤差が大きかったことのフラグ(FLAG
)をステップ9で「1」にセットしておく。
また、ステップ10において、速やかに操舵補正を行う
ため、サンプルΦホールド終了時間VTを現時間Tim
eと同じにする。
一方、フラグが「1」であれば、以前から予測誤差εが
大きな状態であり、操舵補正に対する効果確認のための
サンプル・ホールドが行われているものと判断する。そ
して、この場合にはヨーレートγの記憶等は行わず、そ
のままステップ12に進む。
予測誤差εが小さいときは、フラグをステップ11にお
いてrOJにセットし、ステップ12へ進む。
ステップ12 次に、ステップ12において全体的な操舵の状態が過渡
であるときのサンプル・ホールド時間Tskをプログラ
ム操舵値の微分値Δθpから求める。
Tsk−Ksk/θp ここで、KskはTskを所定の値とするための係数で
ある。このように、ホールド時間Tskをプログラム操
舵値の微分値Δθpの逆数に比例したものとすることに
よって、プログラム操舵値θpが急激に変化していると
きは全体的な操舵が過渡状態であるとして、サンプル・
ホールド時間を短くし不必要に操舵をホールドしないよ
うにすることができる。
ステップ13〜14 ステップ13ではステップ12で求めたサンプル・ホー
ルド時間Tskと前回の操舵補正演算によって設定され
ているサンプル・ホールドの終了時刻VT−を比較する
。そして、ステップ12で全体的な操舵の変化から求め
たサンプル・ホールド時間Tskより、操舵補正で設定
されたサンプル・ホールド時間VT−の方が長ければ全
体的な操舵に適さないホールド時間が設定されていると
判断し、ステップ14においてサンプル・ホールド時間
VTをサンプルホールド時間Tskに応じたものに入れ
替える。
VT−Tsk+VTn ここで、VTnは前回のホールドの終了時刻、すなわち
今回のホールドの開始時刻である。
ステップ15 ステップ15では、現在の時刻Timeがサンプル・ホ
ールド終了時刻VTであるかを判断する。
ここで、時刻がサンプル●ホールド終了時刻VTに達し
ていなければそのまま駆動を続ければよいため、操舵の
補正はせずステップ27へ進む。
方、時刻Timeがサンプル・ホールド終了時刻VTに
達していたときは、ステップ16へ進み、操舵補正を行
う。
ステップ16〜17 ステップ16ではステップ6〜11において設定した誤
差大フラグのチェックを行う。すなわち、誤差大フラグ
がrOJであれば、コース誤差は少ないものとしてステ
ップ17へ進み、誤差εを利用して操舵補正を行う。す
なわち、ステップ17においては操舵補正量ΔUとして
、次の値を与える。
ΔU暉εXKs 二二で、KSは値を所定のものとするための係数である
一方、誤差大フラグが「1」の場合には、コース誤差が
大きくなる傾向にあるとしてステップ18に進み操舵補
正を行う。
ステップ18 ステップ18は、コース誤差が大きい場合における操舵
補正であり、操舵補正の結果車両が目標コースへ戻ろう
としているかどうかの判断を加味している。
すなわち、誤差が大きいと認識されたときのヨーレート
γbと操舵補正した後の(サンプル・ホールド時間の経
過後の)ヨーレートγを掛け合わせ、この乗算結果をそ
の絶対値で割ることにより、車両の向きがコース誤差の
少なくなっていく方向に変わっているか否かを検出する
γbXγ/1γbxγ1 この値が正の場合は、効果が完全には現れていないもの
とし、ステップ19に進む。一方、上述の検出結果が負
の場合には、車両の向きが変り効果が現れているものと
して、ステップ20へ進む。
ステップ19 ステップ19では、操舵補正の効果が現れていないもの
として、誤差εとヨーレートγとゲイン係数Kpより、
操舵補正量ΔUを求める。
ΔU■ε×γXKp ここで、ヨーレートγを係数として用いているのは、誤
差εが早い速度で増加しようとしている場合(ヨーレー
トγがコースずれの方向へ増大しているとき)、操舵補
正量ΔUを大き<シ、この傾向を抑制しヨーレートγが
小さければ誤差εの増加傾向が小さいため操舵補正量Δ
Uを必要以上に大きくせず、滑らかに車両が目標のコー
スに戻すようにするためである。
ステップ20 ステップ20では操舵補正の効果が得られているものと
して、過剰な補正を抑えるため、ヨーレートγの逆数を
係数として用い、誤差εにゲイン係数Knを乗算して操
舵補正量ΔUを求める。
ΔU一ε×(1/γ)XKn 操舵補正量ΔUをこのようにして求めれば、ヨーレート
γが大きいときには新たな操舵補正量ΔUが小さく、ヨ
ーレートγが小さいときには操舵補正量ΔUが大きくな
る。
従って、以前の操舵補正へ十分な効果が得られていると
きに新たな補正量が小さく、操舵補正が不足していると
きに操舵補正量を大きくすることができる。
ステップ21〜22 ステップ21では、現状の操舵量u1すなわち今回の補
正を行わない値を以前の操舵fiubとして記憶する。
なお、これはステップ23においてサンプル・ホールド
時間Tsを求めるためである。
ステップ22では今回の制御における最終的な操舵量u
を次式によって求める。
操舵量U−プログラム操舵値θp +操舵補正量ΔU ステップ23 ステップ23ではサンプル・ホールド時間Tsを求める
。サンプル・ホールド時間Tsは、最終操舵ffiuの
変化の逆数によって決定する。
これは、操舵jluの変化が大きければ、車両の向きの
変化が早いため、必要以上に操舵をホールドした場合、
反対方向にずれてしまう危険があり、これを防止するた
めである。また、KTはサンプル・ホールド時間を適当
な量に設定するためのゲイン(定数)である。
Ts−Kt/Iu−ubl    [sec]ステップ
24〜28 ステップ24では、操舵過渡期におけるサンプル●ホー
ルド終了時刻Tskを求めるため、現状の時刻(VT−
Time)をVTnとして記憶する。
ステップ25では、次のサンプル●ホールドの終了時刻
VTを求めるため、今までの終了時刻VTにサンプル・
ホールド時間Tsを加算し、これをVT−とする。
ステップ26では、新たなサンプル・ホールド終了時刻
VT−に設定する。
ステップ27では制御の経過時間をカウントし、現時刻
を計数する。
そして、ステップ28において、前記演算で得られた操
舵量を操舵アクチュエー夕に出力し、操舵の制御を行う
以上のような制御を行うことにより、操舵全体の変化が
大きい過渡状態(S字コースの切返し等の場合)におい
ても、必要以上の操舵ホールドをすることがなく、操舵
遅れを改善することができる。
従って、操舵遅れによるコースずれの増大を防止するこ
とができる。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明に係る自動操縦制御装置
によれば、車両の走行状態に応じてサンプル●ホールド
時間を矯正することができるため、円滑な自動運転がで
きると共にコースずれを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係る車両用自動操縦制御
装置の全体構成を示すブロック図、第2図はこの発明の
第1実施例の動作を説明するためのフローチャート図、 TJ3図は地点信号Dによる走行距離1の校正を説明す
るための説明図、 第4図は目標ヨー角θ の算出を説明するための特性図
、 第5図は予測誤差εの算出方法を示す説明図、第6図は
プログラム操舵値θpの特性を示す特性図、 第7図は操舵補正の効果状況δのメンバーシップ関数の
特性図、 第8図はホールド経過率T『のメンバーシップ関数の特
性図、 第9図は操舵補正の中止度合を選択する制御ルールを示
す説明図、 第10図はホールド解除係数Kbのメンバーシップ関数
の特性図、 第11図はホールド解除係数Kbの算出方法を説明する
ための特性図、 第12図は千一一』誤差ξの変化とホールド時間の関係
を示す特性図、 第13図は予測誤差εのメンバーシップ関数の特性図、 第14図は予all誤差微分値dε/dtのメンバーシ
ップ関数の特性図、 第15図は操舵補正の度合を選択するための制御ルール
を示す説明図、 第16図は操舵補正係数Kfのメンバーシップ関数の特
性図、 第17図は操舵補正係数Kfの算出方法を説明するため
の特性図、 第18図は操舵補正量及び予測誤差の変化を示す特性図
、 第19図は1dθp/dtlのメンバーシップ関数の特
性図、 iZ(lは1Δθ1のメンバーシップ関数の特性図、 第21図はホールドの度合を選択するための制御ルール
を示す説明図、 第22図はホールド係数Khのメンバーシップ関数の特
性図、 第23図はホールド係数Khの算出方法を説明するため
の特性図、 第24図は基本操舵量θbの特性を説明するための特性
図、 第25図は最終操舵量θを求めるためのスムース化を説
明するための特性図、 第26図は第2実施例の動作を説明するためのフローチ
ャート図、 第27図は第3実施例の動作を説明するためのフローチ
ャート図である。 10 ・・・ コース 12 ・・・ 誘導ケーブル 20 ・・・ 横偏位センサ 26 ・・・ ヨー角センサ 40 ・・・ 演算制御回路(ECU)100 ・・・
 車両

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)誘導路に対する車両の横変位、ヨー角等の走行状
    態を計測しこの計測値に基づいて自動的に操舵を行う車
    両用自動操縦装置において、 予め定められた誘導路を運転者が運転して教示した目標
    コース及びこの目標コースを運転するときの操舵量を記
    憶する教示データ記憶手段と、この教示データ記憶手段
    の教示内容に従って車両が現在位置から所定距離先まで
    走行した場合における目標コースとの誤差を予測する予
    測誤差演算手段と、 この予測誤差に応じて操舵量を補正する操舵量補正手段
    と、 所定のホールド時間間隔でそのときの操舵量を記憶し、
    その操舵量に維持するサンプル・ホールド手段と、 車両のヨー角の変化量又は操舵量の変化量に応じて上記
    サンプル・ホールド手段におけるホールド時間を変更す
    るホールド時間変更手段と、を有し、 走行状態に応じたサンプル・ホールドを行うことを特徴
    とする車両用自動操縦制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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