JPH02224764A - 輸液輸血用瓶針 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、生体に薬液や血液を投与するために使用する
輸液または輸血セットに取りつける瓶針に関する。すな
わち、薬液や血液を入れた容器の口部に刺入して容器内
の液体を輸液または輸血セットに導出するための瓶針に
関する。

〔従来の技術〕

輸液セットや輸血セットは、一端に瓶針、他端に静脈針
を備え、チューブ、点滴筒、タコ管などより構成されて
なるものである。これに使用する瓶針としては、液体の
導出路のみを有し別に空気導入針が必要なものと、液体
導出路と空気導入路を併設したものとがある。空気導入
路を併設したタイプのものの例としては、実公昭５１−
３６４００号公報に開示さているように針管内を２つに
区切って一方を液体導出路とし他方を空気導入路とした
もの、実開昭６０−３０２３２号公報に開示されている
ように針管の側面に溝を設けて空気導入路としたもの、
および実開昭６０−３０２３３号公報に記載されている
ように針管を二重構造として内側を液体導出路とし外側
を空気導入路としたものなどがある。空気導入路には、
空気中の塵や細菌が容器内に侵入するのを防ぐためにフ
ィルターが設けられているが、最近ではフィルターをポ
リテトラフルオロエチレンなどの疎水性材料で形成して
液体の逆流を阻止するように工夫されたものもある。

〔発明が解決しようとする課題〕

空気導入路を併設したものは使用操作が簡単であるが、
構造が複雑になるために大きくなって嵩張ったり製造コ
ストが高くなったりする問題があった。また、空気導入
路に疎水性材料からなるフィルターを設けたものでも、
液が界面活性を有するものであるとフィルターを通して
徐々に浸出することがあった。さらに、いったん液がフ
ィルターに接触すると空気が透過しにく（なってしまう
という問題もあった。

本発明の目的は、構造が簡単で製造が容易であり、した
がって製造コストを低くできるとともに小型化できる瓶
針を提供することにある。さらに他の目的は、液の逆流
や浸出が起きない瓶針を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために、本発明においては、瓶針
を以下に述べるような特定の構造とした。

すなわち本発明の瓶針は、先端が先鋭化された針管と、
針管の後端部に固定された針基と、針基に設けた鍔部と
、針管の後端側および針基鍔部の先端側を内部に隙間を
設けて包囲するカバー部材とを具備してなり、カバー部
材と針基鍔部とは気密的に固定し且つカバー部材の先端
を先細に形成すると同時に針管との間に気体が流通し得
る程度のわずかな隙間を設け、針基鍔部には空気流入口
を設けるとともに該空気流入口の外面に通気性シートを
貼着し、内面には柔軟な材料から形成された弁体を載置
し、さらに前記カバー部材に一部を切り欠いた円周状突
起を設けて該弁体の周囲を押さえるようにしたものであ
る。

〔作　　用〕

本発明の瓶針の構成部材は、いずれも構造が単純である
ので簡単に大量生産を行うことができ、組み立ても容易
である。すなわち、針基もカバー部材も割型を使用する
ことなく合成樹脂を射出成形して製造することができる
ので、−度に多数個の成形を行うことができ、大量生産
が可能である。

また、針管は先端を先鋭化しただけのものでよいので、
これも製造が容易である。そして小型化することができ
、組み立て操作も容易である。さらに、本発明の瓶針に
は弁を設けているので、液が逆流してフィルターと接触
したり外部に浸出したりすることもない。

〔実施例〕

以下、図面により本発明をさらに具体的に説明する。

第１図は、本発明の瓶針の実施例についての断面図であ
る。瓶針は、針管１．針基６．カバー部材４および弁体
８などから構成されている。針管は容器口部のゴム栓に
刺入するために先端を先鋭化する。図の実施例では、注
射針などと同じように先端に開口部を設けているが、先
端は閉塞して側面に孔を設けるようにしてもよい、この
ようにすればゴム栓の切り取りを防ぐことができる。針
管の後端部５は、接着剤を用いて針基６に固定されてい
る。

針基６のほぼ中央には鍔部９が設けられており、鍔部に
は空気流入口１０が設けられている。空気流入口ｌＯの
外面には通気性シート１１を貼着し、内面には弁体８を
載置する。通気性シートは、空気中の塵や細菌の通過を
阻止するものであれば材質は問わないが、強度、工程性
および経済性の点で合成繊維から製造した紙または不織
布が好ましい。

貼着は、シートの周縁部を加熱溶着するかまたは接着剤
を用いて接着することにより行う。また弁体は、ゴムや
軟質合成樹脂などの柔軟な材料で形成するが、シリコー
ンゴムのシートを用いるのが特に好ましい。弁体の形状
は、円板状のものが好ましいが、他の形状のものでも使
用できる。厚さは、０．２〜０．８閣程度が好ましい。

カバー部材４は、針管の後端側と鍔部９の先端側を包囲
して鍔部９の周縁に気密的に固定されている。そして、
先端を先細に形成することによって容器口部への刺入を
容易にし、さらに針管との間に気体が流通し得る程度の
わずかな隙間を設けている。また、針管および針基とカ
バー部材との間にも隙間を設けて、空気流入口から入っ
た空気が隙間を流通して容器内に入るように形成されて
いる。カバー部材には一部を切り欠いた円周状の突起７
が設けられており、この突起によって弁体８を部分的に
押さえている。この構造の詳細は、第１図の位置Ａ−Ａ
’で切断した平面断面図である第２図に示すとおりであ
る。すなわち、円周状突起７は図の左側を切り欠いてお
り、この部分以外で弁体８を上から押さえている。通常
の状態では、空気流入口１０から入った空気は円周状突
起の切り欠き部で弁体８を持ち上げて隙間をつくり、内
部に流入する。また液が逆流しようとしたときは、弁体
は針基の鍔部に押しつけられるので閉止状態になり、逆
流は防止される。切り欠きは、あまり少ないと空気の流
通が妨げられ、あまり多いと弁体の固定が不充分になる
ので、角度にして５〜１８０°が適当である。

カバー部材と針基鍔部とは気密的に固定するが、固定は
溶着または接着によるのが適当であり、特に超音波溶着
法が好適である。

本発明の瓶針は、後端にチューブまたは点滴筒を接続し
て使用する。使用に際しては、容器口部のゴム栓等に針
管とカバー部材の先端部が容器内部に到達するまで刺入
する。容器内の液体は、針管１の先端から針管内部に流
入し針基後端から導出されると同時に、空気は通気性シ
ート１１．空気流入口１０．弁体と針基鍔部との隙間お
よび針基とカバー部材との隙間を通って針管とカバー部
材先端の隙間２より容器内に流入する。

本発明においては、針管はステンレス鋼などの金属から
なるものが一般的であるが、硬質の合成樹脂を使用して
製造することもできる。また、針基とカバー部材は合成
樹脂の射出成形により製造するのが適当であり、いずれ
も形状が単純であるので割型を使用する必要がなく、１
つの金型で同時に多数個を成形することができる。使用
する合成樹脂の例としては、ポリプロピレン、ＡＢＳＦ
４脂、ポリスチレンおよびポリカーボネートなどが好適
である。

〔発明の効果〕

本発明の瓶針は、構造が単純で大量生産が可能であるの
で、安価に製造することができるとともに小型化が容易
であり、ディスポーザブル医療用具として好ましいもの
となる。また、逆流防止弁を設けているので容器内の液
が空気流入口へ逆流してフィルターを濡らしたり浸出し
たりすることがなく、どのような薬液に対しても安全に
使用することができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は、本発明の輸液輸血用瓶針の実施例を示す正面
断面図であり、第２図は平面断面図である。 １、針管　　　　　　４．カバー部材 ６、針基　　　　　　７８円周状突起 ８、弁体　　　　　　９．鍔部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 先端が先鋭化された針管と、針管の後端部に固定された
   針基と、針基に設けた鍔部と、針管の後端側および針基
   鍔部の先端側を内部に隙間を設けて包囲するカバー部材
   とを具備してなり、カバー部材と針基鍔部とは気密的に
   固定し且つカバー部材の先端を先細に形成すると同時に
   針管との間に気体が流通し得る程度のわずかな隙間を設
   け、針基鍔部には空気流入口を設けるとともに該空気流
   入口の外面に通気性シートを貼着し、内面には柔軟な材
   料から形成された弁体を載置し、さらに前記カバー感材
   に一部を切り欠いた円周状突起を設けて該弁体の周囲を
   押さえるようにしたことを特徴とする輸液輸血用瓶針。