JPH0222106Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は所要長さに切断された横筋を１本宛
金網溶接機に供給する金網溶接機への横筋供給装
置に関する。

〈従来の技術〉 金網用の横筋は一般に巻線を直線機、計尺切断
機に通して走らせながら次々と所要長さに切断
し、横筋ホツパーの傍らに直列に寝かして進め
る。従来は作業者が上記横筋ホツパーの幅を切断
した横筋の長さに合うように調整し、切断された
複数本の横筋を人手で揃えてまとめ、それから横
筋ホツパーに移し入れ、その後は機械的に横筋を
ホツパーから取出し、ピンチロール等により金網
溶接機のそばの横筋シユータへ送つて整列させ、
溶接機の動作に合わせて１本宛、個別取出機構で
取出し、溶接位置へ転がして供給していた。

〈考案が解決しようとする課題〉 横筋の長さにもよるが、数本まとまると可成り
の重量になる。従つて、これを人手で揃えてまと
め、横筋ホツパーに移し入れるのに多大な労力を
必要とする。又、横筋の長さが変わる都度、横筋
を溶接位置に所定の状態で供給するため横筋ホツ
パーの幅を調節し、横筋の切断長さに合わせるの
にも手数がかゝる。

〈課題を解決するための手段〉 そこで本考案は計尺切断機が切断した横筋を省
力して溶接位置に供給できるようにしたのであつ
て、所要寸法に切断された金網用横筋を、送り機
構により順次直列に寝かして進め、横筋シユータ
のすぐ横に停めると同時に横へ押し落して、横筋
シユータの待機斜面上に転落、待機させ、付属す
る個別取出機構により一本ずつ溶接位置へ転進さ
せる金網溶接機への横筋供給装置において、 上記横筋シユータは横筋の進行方向に対し直角
で、且つ前方に位置する定置垂直案内板と、同じ
く直角で後方に位置し、且つ上記定置垂直案内板
に対して接離できる進退可能な移動垂直案内板を
有し、上記定置垂直案内板と、移動垂直案内板の
相対向する面には上部に夫々対向して突出する待
機斜面を設けると共に、上記各待機斜面の下に個
別取出機構の対をなす取出し部材を設け、又、前
記定置垂直案内板の上端には、前記送り機構で進
められる横筋の先端が当接して停まるストツパ
と、横筋の進入を検出する検出装置を設け、前記
横筋の停止位置の横には、上記検出装置の発信に
より前記定置垂直案内板と移動垂直案内板の相対
向する面の間に横筋を真横へ平行移動させ、前記
各垂直案内板から対向して突出する待機斜面上に
押し落す押し具を設けたことを特徴とする。

〈実施例〉 図示の一実施例において、１は所要寸法に切断
された横筋Ｂを直列に寝かして進める横筋の送り
機構、２は上記送り機構上に停まつた横筋Ｂを押
して真横へ平行移動させ、送り機構上から転がし
て落す押し具、３は横筋シユータ、４は個別取出
機構を示す。

送り機構１は、モータ１ａにより一方向に連続
して循環運動するベルトコンベアで、横筋Ｂはそ
のベルトコンベア上に載つて寝る。横筋がベルト
上から転がり落ちるのを防ぐため図示していない
案内板を設けるが、横筋シユータ３の横に到着し
たら転落できるようにして置く。横筋シユータ３
は横筋の進行方向（第２図及び第３図の矢印）に
対して直角で、且つ前方に位置する定置垂直板６
と、同様に横筋の進行方向に対して直角で、後方
に位置し、且つ上記定置案内板６に対し接離でき
る進退可能な移動垂直案内板５を有し、両案内板
５，６の相対向した面には上部に夫々対向して突
出する一対の待機斜面３ａ，３ａが設けてあり、
その各待機斜面３ａ，３ａの下には夫々個別取出
機構４の切込み付き円板からなる一対の取出し部
材４ａ，４ａが設けてある。

個別取出機構４は、上記取出し部材４ａ，４ａ
と、横筋の進行方向と平行に架設されて上記両取
出し部材４ａ，４ａの中心を貫通し、該両部材を
所要量宛、回動するための駆動軸４ｅと、この駆
動軸の一端に固定された歯車４ｄと、上記歯車４
ｄと噛合うラツク４ｃと、上記ラツク４ｃを所定
量宛、往復動するための流体圧シリンダ４ｂとか
らなり、前記待機斜面３ａ，３ｂ上に第１図に示
す様に並列して溜まる横筋の先頭のものは取出し
部材４ａ，４ａの切込みに入つて居り、金網溶接
機が横筋を縦筋に溶接し、縦筋を一こま進める
と、これに連動して流体圧シリンダ４ｂはピスト
ンを１回突出させて引つ込め、突出の際にラツク
４ｃ、歯車４ｂを介して対の取出し部材４ａ，４
ａを一方向に所要量、回動させ、切込みに入り込
んでいた先頭の横筋を、投入斜面３ｂ，３ｂ上に
落し、第１図の電極Ｅ，Ｅが上下に対向した溶接
位置に転進させる。この溶接位置には転進して来
る横筋を停めて位置決めする位置決め材が設けて
あるが図では省略した。尚、移動垂直案内板５に
設けられた取出し部材４ａは、該案内板５が進退
する際、前記駆動軸４ｅに沿つて一体に移動す
る。

７は上記移動垂直案内板５を進退させるための
進退駆動装置で、モータ７ａと、ベルト伝導装置
７ｂと、横筋の進行方向と平行に架設されて移動
垂直案内板５を直角に貫通し、該案内板５がねじ
係合するねじ軸７ｃからなり、ねじ軸７ｃはモー
タ７ａ、ベルト伝導装置７ｂを介して正逆に回転
駆動され、これによつて移動垂直案内板５を進退
させ、両垂直案内板５と６の相対向する面の間隔
を、切断される横筋Ｂの長さに合わせる。第２図
に実線で示した移動垂直案内板５は固定垂直案内
板６から最も離れた位置にあり、固定垂直案内板
に最も接近させると、鎖線で示した位置になる。

又、定置垂直案内板６の上端には前記送り機構
１のベルトコンベア上に突出し、送り進められて
来る横筋Ｂの先端を受止めて停止させるストツパ
６ａと、横筋の進入を検出する検出装置９が設け
てある。検出装置９は、この実施例では送り機構
のベルトコンベア上に被さり、進入する横筋の先
端部で押し上げられるセンサーを有し、センサー
は上記のように横筋の先端部で押し上げられると
スイツチ接点を導通する。

押し具２は、前述したように定置垂直案内板５
に対して定置垂直案内板６が最も離れた位置にあ
るときでも、最も接近した位置にあるときでも送
り機構１のベルトコンベアのベルト上から対向し
た両垂直案内板５，６の待機斜面上に向かつて横
筋Ｂを真横に平行移動させて押し落すためのもの
で、横筋の長さが最大から最小に変化しても押し
落すことができるように、横筋の進行方向に長い
押し板２ａを有し、上記押し板２ａをベルト上に
押し出して戻す流体圧シリンダ２ｂを該押し板２
ａの中央部に取付け、押し板の前後各端部に直進
用案内ロツド２ｃ，２ｃを取付け、この各ロツド
を案内筒２ｄに通してガイドする。上記流体圧シ
リンダ２ｂは前述した検出装置９が横筋の進入で
スイツチ接点を導通すると、その信号で作動し、
押し板２ａを１回、ベルトコンベアのベルト上に
押出して戻す。

次に作用を説明する。

送り機構１のベルトコンベア上に寝て進む横筋
Ｂは前端が定置垂直案内板６の上端のストツパ６
ａに当接すると、ベルトコンベア上で停止し、ス
リツプする。この横筋の進入を検出装置９が検出
し、押し具２を作動させる。これにより押し具は
ベルトコンベア上でスリツプしている横筋を平行
移動させて押し落す。定置案内板６に対する移動
案内板５の位置は横筋の切断長さに合わせてある
ため押し具２でベルト上から押し落された横筋の
前後各端部は両垂直案内板５，６の上部の相対向
して突出する待機斜面３ａ，３ａ上を転進し、第
１図に示すように並列して溜まる。

そして、金網溶接機が縦筋に横筋を溶接し、縦
筋を一こま進めると個別取出機構４の流体圧シリ
ンダ４ｂが作動し、これによつてラツク４ｃ、歯
車４ｄで駆動軸４ｅは一回、往復回動し、取出し
部材４ａ，４ａの切込みに入つていた待機斜面３
ａ，３ａ上の先頭の横筋は投入斜面３ｂ，３ｂに
出され、該斜面３ｂ，３ｂ上を溶接位置に向かつ
て転進し、その位置に到着したら縦筋に溶接され
る。

横筋の長さを変更する際は待機斜面３ａ，３ａ
上に旧の長さの鉄筋が無くなつたら、進退駆動装
置７のねじ軸７ｃをモータ７ａで回転駆動し、移
動垂直案内板６を進退し、定置垂直案内板５との
間隔を横筋の新しい切断長さに合わせる。

尚、移動垂直案内板５を移動する際、その下端
部５ａが電極Ｅに当たる場合は、第１図に示すよ
うに下端部５ａを流体圧シリンダ１０、駆動ロツ
ド１１で鎖線の状態に折り、電極に当たらないよ
うにして置くことが好ましい。

〈考案の効果〉 本考案によれば計尺切断機で一本宛、所要長さ
に切断し、送り機構で寝かして進められる横筋Ｂ
を、定置垂直案内板６と移動垂直案内板５を有す
る横筋シユータ３の横に、定置垂直案内板の上端
に設けたストツパ６ａで停め、こうして進入した
横筋を検出装置９で検出して上記両垂直案内板
５，６の待機斜面３ａ，３ａ上に押し具２で横に
押し落し、該待機面３ａ，３ａ上に並列して待機
させることができる。そして、待機している横筋
を先頭のものから順次、溶接位置に個別取出機構
４の取出し部材４ａ，４ａにより供給することが
できる。

従つて、切断された横筋を数本宛まとめて横筋
ホツパーに移し入れることが省力でき、且つ切断
された横筋を１本宛、迅速に待機斜面上に待機さ
せることができる。

そして、横筋の切断長さを変えるときは定置垂
直案内板６に対し移動垂直案内板５を進退させ、
両垂直案内板５，６間の間隔を横筋の長さに合わ
せることができると共に、送り機構で進められる
横筋の先端と当接するストツパは定置垂直案内板
の上端に設けてあるため、横筋の長さが変化して
も横筋の先端が溶接機に供給される位置は一定な
ので、縦筋に対して横筋を溶接する位置を定める
ことも容易に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の横筋供給装置の一実施例の
側面説明図、第２図は第１図の平面図、第３図は
第１図の正面図、第４図はストツパと検出装置を
示す立面図である。 １は送り機構、２は押し具、３は横筋シユー
タ、３ａ，３ａは待機斜面、４は個別取出機構、
４ａ，４ａはその取出し部材、５は移動垂直案内
板、６は定置垂直案内板、９は検出装置を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 所要寸法に切断された金網用横筋を、送り機構
   １により順次直列に寝かして進め、横筋シユータ
   ３のすぐ横に停めると同時に横へ押し落して、横
   筋シユータの待機斜面上に転落、待機させ、付属
   する個別取出機構４により一本ずつ溶接位置へ転
   進させる金網溶接機への横筋供給装置において、 上記横筋シユータ３は横筋の進行方向に対し直
   角で、且つ前方に位置する定置垂直案内板６と、
   同じく直角で後方に位置し、且つ上記定置垂直案
   内板に対して接離できる進退可能な移動垂直案内
   板５を有し、上記定置垂直案内板６と、移動垂直
   案内板５の相対向する面には上部に夫々対向して
   突出する待機斜面３ａを設けると共に、上記各待
   機斜面の下に個別取出機構の対をなす取出し部材
   ４ａを設け、又、前記定置垂直案内板６の上端に
   は、前記送り機構１で進められる横筋の先端が当
   接して停まるストツパ６ａと、横筋の進入を検出
   する検出装置９を設け、前記横筋の停止位置の横
   には、上記検出装置の発信により前記定置垂直案
   内板と移動垂直案内板の相対向する面の間に横筋
   を真横へ平行移動させ、前記各垂直案内板から対
   向して突出する待機斜面上に押し落す押し具２を
   設けたことを特徴とする金網溶接機への横筋供給
   装置。