JPH02217148A - ダイカストスリーブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、ダイカスト鋳造やスクイズ鋳造などに使用さ
れるダイカストマシンのダイカストスリーブに関するも
のであり、詳しくはスリーブ内面にセラミックを使用し
た多層構造のダイカストスリーブに関する。

［従来の技術］ 従来、ダイカストマシンの射出スリーブ（ダイカストス
リーブ）は一体の円筒形状の金属。

例えば５ＫＤ６や５ＫＤ６１などの熱間金型用合金工具
鋼が使用されていた。これらの金属は、急熱、急冷の熱
サイクルに伴なう膨張収縮の繰返しによって表面に亀裂
を生ずるヒートチエツクを防止するため比較的炭素量が
少なく、６００℃近辺の高温に長くさらされても硬度や
耐摩耗性を維持し、高温酸化にも耐えられるようなりロ
ム量を高めたＭｏ−Ｃｒ−Ｖ鋼である。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、これら一体の金属性のダイカストスリー
ブで鋳造を行なうと、注入した高温の溶湯のうちスリー
ブ内面に接した溶湯は、金属の良好な熱伝導性の故に早
急に冷却して凝固層が成長し、この凝固層が製品の中に
混在して鋳造欠陥を生成させる。一方、この現象を防止
するため、金属よりもはるかに保温性の良いセラミック
をスリーブの内面に使用すると、凝固層の発生の防止の
点では改善されるが、繰返しのヒートシボツクのために
セラミックが変形や破損を起こし、操業上大きな支障を
招来する。

また、スリーブ内に生じる不均一な温度分布のためにス
リーブが樽状変形（中ぶくれ）シ、このため変形したス
リーブとプランジャチップとの間に溶湯が差し込み、プ
ランジャチップとスリーブとの間でかじりが生じ、円滑
な射出動作を阻害していた。

［課題を解決するための手段］ 以上の課題を解決するため、本発明のダイカストスリー
ブにおいては、 ダイカストスリーブを半径方向に分割した３層構造とし
、最内層（第１層）を保温性の良いセラミックとし、中
間層（第２層）と最外層（第３層）を金属とし、中間層
の熱膨張率が最外層の熱膨張率よりも大きい金属とし、
最外層に中間層を収納する空間および軸方向すきまを設
けるとともに該すきまに圧縮コイルばねを嵌装し、これ
ら３層を焼ばめによって組み立てた構成とした。

［作用］ 本発明のダイカストスリーブ内に高温の溶湯な注入して
も、第２層の金属の熱膨張率は、第１層のセラミック、
第３層の金属にくらべて大きいので、第１層や第３層と
の熱膨張差によるすきまの発生を抑止する。そして、熱
間時に最も熱膨張の大きな第２層は軸方向にすきまを形
成するように配設されているため、軸方向への変形代が
あるので軸方向の熱応力による無理な変形が防止される
。

また、組立時に大きな焼ばめ代を必要とせず、小さな焼
ばめ代によって組み立てても、溶湯注入の高温時には第
１層と第２層とは密着し、第１層のセラミックの皮うや
曲がりなどの不均一な変形が極力抑えられるので、セラ
ミックの破損や不均一な変形に起因するかじり現象を避
けることができる。

［実施例］ 以下、図面に基づいて、本発明のダイカストスリーブに
ついて詳細に説明する。

第１図は本発明に係るダイカストスリーブの実施例を示
す縦断面図、第２図は第１図の部分拡大縦断面図、第３
図は本発明の他の実施例を示す縦断面図である。

図において、１は第１層１ａ、第２層ｔｂおよび第３層
１ｃからなる３層構造のダイカストスリーブである。第
１層１ａは、材質として保温性の良いセラミック、例え
ば窒化硅素を円筒形に成形したものである。第２層ｌｂ
は、第３層１ｃよりも熱膨張率の大きな金属、例えば第
３層１ｃを５ＫＤ６や５ＫＤ６１などの熱間金型用合金
工具鋼を採用した場合、第２層ｌｂの金属としてステン
レス鋼や銅合金、鉛合金などを採用するものとする。た
だし、溶湯温度は約６５０℃であるので、少なくとも７
００℃以下では溶解しないものであることが望ましい。

そして、第２層ｌｂは円筒−体形状に製作される。第３
層１ｃの内側に第２層ｌｂが収納されるが、その第２層
ｌｂの軸方向にには高温時に熱膨張代に相当するすきま
１χが形成されるよう第２図に示すようにスプリング径
が第２層ｔｂとほぼ同一の圧縮コイルばね２を収納して
、このすくま１χを保持する。第３層１ｃは前述した材
質の金属で円筒一体形状に製作される。

第１層１ａと第２層ｌｂもいずれも円筒形状で一体的に
製作する。そして、第３層ＩＣは、第１図に示すように
、第１層１ａ、第２層ｌｂを収納するために内面に円筒
状空間を形成される。

また、第３層ＩＣには、第２層ｌｂの収納空間の軸方向
延長上に、高温時第２層ｉｂが膨張するための膨張代に
相当するすきまｌχが円環状に設けられており、この中
にスプリング径が第２層ｌｂの直径にほぼ等しい圧縮コ
イルばね２が嵌装されている。ｌｄは押え金物である。

第１層１ａ、第２層ｔｂの第３層１ｃへの組込手順は、
第３層１ｃに設けられた円環状すきま１χへ圧縮コイル
ば膣２を収納した後、第１層ｌａ、第２層ｌｂを第３層
１ｃへ焼ばめで嵌合し、３者を一体化する。その後、押
え金物１ｄを皿ボルトで第３層ＩＣに締結する。第２図
は収納された圧縮コイルばね２の状況を示している。

第３図は、本発明の他の実施例で、第１の実施例と異な
るところは、第２層ｌｂを円周複数分割し、押え金物を
無くした構造であり、第１Ｍ１ａは第２層ｌｂと第３層
１ｃとを組み立てたものを熱膨張して収納される。

次に、以上のように構成された本発明の実施例における
作用について説明する。

第１図のように組み立てられた本発明のダイカストスリ
ーブに、高温の溶湯を給湯したとき、ダイカストスリー
ブ内に入った溶湯からの熱伝達によりダイカストスリー
ブｌａ、ｌｂ、ｌｃはいずれも膨張しようとするが、最
内層のセラミックは一般にその外側にある金属よりも熱
膨張率が小さいので、第１層１ａとその外側の金属との
間にすきまを生じるが、本発明では、第２層ｌｂの材質
温時においても、第２層ｉｂとの間にクリアランスを生
じず、３層は一体的に焼ばめ状態が保持されるので、分
離することなく一体化しており、第１層１ａのセラミッ
クは第２層ｌｂと密着し、反りや曲がりなどの不均一な
変形が極力回避される。したがって、セラミックの破損
や不均一な変形に起因する溶湯のかじり現象を防止する
。

したがって、保温性の良好なセラミックをダイカストリ
ーブの内面に安全確実に繰返して使用できる。

［発明の効果］ 本発明のダイカストスリーブでは、 保温性の良いセラミックをダイカストスリーブ内面に使
用できるとともに、異常変形や破損が防止されるので、
長期連続安定運転が確実容易に実施され、メインテナン
ス性が向上するとともに、キャビティへ充填される溶湯
の冷却・凝固ができるだけ排除されるので、高品質の鋳
造品が得られる。

【図面の簡単な説明】

を第３層ＩＣの材質にくらべて熱膨張率の大きいものを
選定しであるので、第２層ｌｂは自由に膨張することが
できず、外側への膨張を第３層ＩＣの内面により抱束さ
れ、第２層ｌｂの内面の膨張は自由膨張（第２層単独で
膨張）のときに比べてはるかに小さい。したがって、高
温時にも第１層１ａの外面と第２層ｌｂの内面とは密着
する。 以上が高温時における径方向の膨張の状況である。 一方、軸方向の伸びについては、第２層ｌｂは第１層１
ａや第３層１ｃに比較してはるかに大きい伸びを示すが
、第２層ｉｂに軸方向の過度の熱応力を発生させないた
めに、第２層ｌｂの軸方向にすきまｌχが設けられてい
るので、軸方向の伸びはこのすきまｌχにより吸収され
る。すなわち、予めこのすきま１χに配設しである圧縮
コイルばね２の力に抗して圧縮させ、第２層ｌｂはこの
すきまｌχを縮めて伸長する。 以上説明した高温時のダイカストスリーブ各層の挙動に
より、第１層１ａは低温時においても高第１図は本発明
の実施例を示す縦断面図、第２図は第１図の部分拡大縦
断面図、第３図は本発明の他の実施例を示す縦断面図で
ある。 ｌ・・・・・・ダイカストスリーブ、 １ａ・・・第１層、　　　　１ｂ・・・・・・第２層、
ＩＣ・・・第３層、　　　　１ｄ・・・押え金物、ｌχ
・・・すきま、　　　　２・・・・・・圧縮コイルばね
。 特許出願人　　宇部興産株式会社 第 図 第 図 口止［ニ ド 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）注入した溶湯を射出プランジャで金型内に充填す
   るダイカストスリーブにおいて、 該ダイカストスリーブを半径方向に分割した３層構造と
   し、 最内層（第１層）を保温性の良いセラミックとし、 中間層（第２層）と最外層（第３層）を金属とし、 中間層の熱膨張率が最外層の熱膨張率よりも大きい金属
   とし、最外層に中間層を収納する空間および軸方向すき
   まを設けるとともに該すきまに圧縮コイルばねを嵌装し
   、 これら３層を焼ばめによって組み立てた、ことを特徴と
   するダイカストスリーブ。