JPH02211872A - 球状の生体触媒固定化成形物の製法 - Google Patents

球状の生体触媒固定化成形物の製法

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JPH02211872A
JPH02211872A JP3147689A JP3147689A JPH02211872A JP H02211872 A JPH02211872 A JP H02211872A JP 3147689 A JP3147689 A JP 3147689A JP 3147689 A JP3147689 A JP 3147689A JP H02211872 A JPH02211872 A JP H02211872A
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JP
Japan
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aqueous solution
pva
gel
mixed aqueous
carrageenan
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JP3147689A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Hamada
敏裕 浜田
Hiroaki Fujii
弘明 藤井
Masaki Okazaki
正樹 岡崎
Kunio Abe
阿部 邦夫
Fumio Nakahara
文夫 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 A   のi 本発明は、球状の生体触媒固定化成形物の製造法に関す
る。
近年、酵素、微生物などの生体触媒を固定化して、その
機能を効率よく利用する研究が行われ、一部実用化され
ている。
生体触媒を固定化する方法の1つに、高分子素材を用い
て生体触媒をそのまま包み込む包括固定化法があり、こ
の方法によく用いられる高分子素材として、寒天、アル
ギン酸塩、カラギーナン、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコール、光硬化性樹脂等がある。このうち、ポ
リビニルアルコール(以下PVAと略記することがある
)はPVA水溶液を一5℃以下に凍結後、常温で解凍す
ることによって、秀れた耐水性、弾性及び柔軟性を有す
る、高含水性のゲルが得られ、(特公昭47−1285
4号公報)これに生体触媒を包括させることによって、
秀れた固定化担体として利用できる。
このPVAゲルは凍結−解凍をくり返すことによって、
あるいは凍結後、真空脱水を行うことによって、従来の
高分子素材には見られない、高強度のゲルが得られる。
(特開昭58−47492号公報)微生物の固定化に用
いられる高分子素材は、それ自身、毒性がなく、微生物
に悪影響を与えないものでなければならないが、PVA
凍結ゲルはゲル成形に於いて、全く化学薬品を使用しな
いため、生体に対する安全性が高く、しかも高含水性で
多孔質構造のため、微生物の培養、増殖に対して秀れた
包括固定化担体である。
一方、この包括固定化法によって生体触媒を固定化して
生体反応を行わせる反応槽には、固定層(充填it)、
流動層、撹拌槽等があるが、これらの反応槽で用いられ
る固定化担体の形状としては、活性表面が広くとれる点
、流動性や充填効果が良い点、取り扱いの容易さから球
体であることが望ましい。
特?こ、工業上の実用面において、高強度で球状の固定
化担体が容易にかつ、安価に製造可能なことが重要であ
る。
従来、固定化触媒の固定化担体として広く用いらカセカ
ラギーナンは、カラギーナンを、K+、NH4”、Ca
++、^Q+1+などのカチオンを含む水溶液に滴下す
ると、容易に球体のゲルを形成する安価で使い易いゲル
である。しかしながら、カラギーナンゲルは廃水処理等
の利用においてはゲルそのものが浸食、溶解することが
ある。又、機械的強度も必ずしも充分とはいえず、反応
槽での長期間の使用において損壊することが多い。
又、光硬化性樹脂やアクリルアミドから形成されるゲル
も、常温で球状化して使用できるが、これらはPVAゲ
ルに比べ原料価格が非常に高価なため、生体触媒の包括
固定化担体として実用面では、付加価値の高い生体反応
への適用に限られる。
(特開昭61−2166H号公報) 本発明に係るPVA凍結ゲルを生体触媒固定化担体とし
て利用する上でも、球体のゲルに成形する必要がある。
しかしながら、最も好ましい形状である直径1〜lO■
の球状PVA固定化担体を、簡単かつ大量に製造し得る
適切な方法はいまだ知られていない。
従来、PVAゲルを球体に成形する方法としては、PV
A水溶液を球状の鋳型に充填して、これを凍結−解凍す
る方法(特開昭58−47492号公報)、あるいは、
有機溶剤や油などの液体中に沈めた半球状の凹形の金型
に、PVA水溶液を滴下し、これをそのまま凍結−解凍
する方法(特公昭54−1501号公報)がある。
又、有機溶剤、油などの分散剤中に、PVA水溶液を撹
拌下で注入し、0.1μm〜1mmの微小球pvAゲル
を製造する方法(特開昭62−45637号公報)、更
に、PVA水溶液を飽和ホウ酸溶液中に滴下し、球状に
成形した後、これを凍結する方法(特開昭61−139
H5号公報)等がある。
更にまた、vr開昭62−138193号公報には、「
(a)  ポリビニルアルコール、 (b)  少なくとも1種の多価金属イオンとの接触に
よりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類、及び (c)  酵素、又は微生物菌体 を含んでなる液状組成物を、多価金属イオンと硼酸を含
有する水性媒体中に滴下して該組成物を粒状にゲル化さ
せることを特徴とする酵素又は微生物菌体の粒状固定化
成形物の製造方法。」が記載されている。
C1明が解決しようとする課題 しかしながら、球状のPVA凍結ゲルを成形するため、
金型等を使う方法は、球体1個毎の金型やこれらの凍結
装置が必要となり、多量の球状PVAゲルを連続的に製
造するには、設備的にも、凍結エネルギーコスト的にも
好ましい方法とは言えない。
更に、有機溶剤や油、あるいはホウ酸等の薬液中でPV
A水溶液を球体成形する方法も、薬液による生体触媒へ
の悪影響、PVAゲルへの不純物の混入、残存などが予
想され、生体触媒固定化成形物の製造方法としては望ま
しくない方法であり、適用範囲に制限を受ける。
本発明は、以上の諸問題点を解決するものであり、装置
的にもエネルギーコスト的にも多大となる金型等を使用
せず、かつ、生体触媒に悪影響を与える薬液を使用しな
いで、PVA凍結ゲルが本来有する、高含水で多孔質な
特徴を生かし、高強度で球状の生体触媒固定化成形物を
、多量にかつ安価に製造する技術を提供するものである
D、  を  する の 本発明にがかるPVAゲルは、生体触媒との親和性に富
み、各種の反応槽形式にも適用できる強度と耐久性を有
し、又、耐水性、耐薬品性に秀れており、生体触媒の包
括固定化担体として望ましい特徴を備えている。このP
VAゲルを凍結処理という簡単な操作で、しかも生体触
媒に有害な薬液を一切使用せず、球体に成形して製造す
る技術を提供する。
このため、本発明者らは、海藻から抽出された多糖体で
、K4、NllI4+、Ca++、AQ″+などのカチ
オンと接触すると容易に球状のゲルを形成し、それ自身
生体触媒の包括固定化に広く利用されている、カラギー
ナンのPVAへの効果を研究した。
その結果、 (^)生体触媒、 (B)ポリビニルアルコール、及び、 (C)−■カラギーナンまたは (C)−〇カチオン含有化合物のいずれか1種、を含有
する混合水溶液を、該混合水溶液が(C)−■カラギー
ナンを含有する場合においては、該混合水溶液の液滴を
カチオン含有化合物を含有する水溶液と接触させること
により、あるいは、該混合水溶液が(C)−〇カチオン
含有化合物を含有する場合においては、該混合水溶液の
液滴をカラギーナンを含有する水溶液と接触させること
により、容易に球体が形成され、直ちに表面が固化し、
球状成形物が相互に融着することなく、又、その後の成
形物の取扱いに対して、充分な強度を有する、PVA混
合水溶液の球状成形物が得られることを見い出した。
この場合、 [1] (A)生体触媒、 (B)ポリビニルアルコール、及び、 (C)−〇カラギーナン を含有する混合水溶液の液滴を、カチオン含有化合物を
含有する水溶液と接触させることにより、該混合水溶液
を球状に成形させた後、これを−5℃以下での凍結と、
それに続く解凍からなる操作に少なくとも!回付するこ
とによって、ポリビニルアルコールをゲル化させる方法
も、また、[n](A)生体触媒、 (B)ポリビニルアルコール、及び、 (C)−〇カチオン含有化合物、 を含有する混合水溶液の液滴を、カラギーナンを含有す
る水溶液と接触させることにより、該混合水溶液を球状
に成形させた後、これを−5℃以下での凍結と、それに
続く解凍からなる操作に少なくとも1回付することによ
って、ポリビニルアルコールをゲル化させる方法のいず
れも、本発明に属するものではあるが、前者の方法[H
の方が、取扱い性、作業性等の点において、後者の方法
[I[]よりも優れるので、以下、前者の方法[1]に
依って、本発明の詳細な説明する。
また、カチオン含有化合物としては、その最も好適なも
のである硫酸カリウム(以下に、SO,と略記する)を
例にとって説明する。
PVAおよびカラギーナンはいずれもに、SO,により
凝固するため、水溶液中へ溶は出さない。このため、球
状成形物が水溶液中で相互に融着せず、一定の強度を有
する。このことは、多量のPVA凍結ゲルを連続処理で
、製造する実用面において、取扱いの容易さ及び製造装
置の簡易さの点で非常に有利である。
得られたPVA混合水溶液の球状成形物をにtsO*水
溶液と分離し、そのまま−5℃以下に凍結し、少くきも
2時間以上保持後、生体触媒に悪形響を与えない温度範
囲内において解凍する操作を少くとも1回繰り返すこと
によって、PVA混合水溶液がゲル化して、球状のPV
Aゲル、即ち生体触媒を包括固定化した成形物が得られ
る。
この凍結−解凍処理を好ましくは2回以上くり返すこと
によって、PVAゲルの強度は著しく向上する。
更に、PVA水溶液に添加したカラギーナンは、PVA
水溶液の成形助剤となるばかりでなく、カラギーナンを
添加しないものに比べ、後にも詳述する如く、ゲル強度
を上げ、ゲル表面の粘着性を解消する効果がある。この
ことは、凍結温度や凍結保持時間、凍結−解凍処理回数
などの凍結条件がより簡略化されるため、PVAゲルに
よる生体触媒固定化処理に要する時間を著しく短縮でき
る。
以上の様にして得られたPVAゲルは、微生物および酵
素の固定化、ならびに微生物の増殖に適したPVA凍結
ゲル本来の特徴を有すると共に、球状で高強度であり、
その製造方法は、従来の球状PVAゲル製造方法に比べ
容易かつ安価である。
以下、本発明の球状の生体触媒固定化成形物の製造法に
つき、より詳細に説明する。
本発明に使用するPVAは平均重合度が1000以官 上、好ましくは、1700以上で、ケン化度は98゜以
上、好ましくはケン化度99.85モル%以上の完全ケ
ン化PVAがPVAゲルの形成上、望ましい。
特にケン化度が低下すると、ゲル成形の凍結条件が厳し
くなり、必要な強度のゲルを得るため、より低い凍結温
度と凍結時間を要し、生産性の点から好ましくない。
また本発明のPVAとしては、本発明の目的を阻害しな
い範囲において、公知の覆々の変性PVAを用いること
ができる。
PVA水溶液の濃度はPVAゲル形成能の範囲から、3
〜40vt%まで可能であり、PVA濃度が高いほど、
より強固なゲルが生成するが、必要なゲル強度が得られ
れば、PVA濃度が低い方が原料コスト面から有利であ
る。PVA以外の添加成分の種類や濃度、PVA混合水
溶液の液温及び液滴形成法によって、適切な濃度を選定
する必要はあるが、常温でPVA混合水溶液を滴下する
場合は、PVA濃度5〜10vt%が球状化が容易であ
り、実用上十分なゲル強度が得られる。
また本発明における、(C)−〇カチオン含有化合物と
しては、具体的には、カリウムイオン、マグネシウムイ
オン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリ
ウ°ムイオン、アルミニウムイオン、セリウムイオン、
ニッケルイオン等の金属カチオン:アンモニウムイオン
などのカチオンのうちの少なくとも1種を含有する塩が
挙げられるが、とりわ(すに、SO,などのカリウム塩
が好ましい。
PVA水溶液に添加する(C)−■カラギーナンの濃度
は、水に対して0.2〜4vt%、更に好ましくは0.
!+−2wt%が良い。0.2wt%未満では、PVA
混合水溶液の球状化形成能が乏しく、又、4wt%より
大の場合は、固い球状成形物が得られるが、溶液粘度の
上昇をもたらす上、原料コスト上昇の要因となり好まし
くない。
PVAとカラギーナンの水溶液に目的とする生体触媒を
混入、撹拌してPVA混合水溶液を’A%する。
ここで本発明において使用される生体触媒としては、特
に制約はなく、いかなる微生物および酵素も本発明によ
り固定化され得る。微生物の代表例を挙げるならば、ア
スペルギルス(Aspergil−1us)属、リゾプ
ス(Rh1zopus)属等のかび類;シュードモナス
(Pseudomonas)属、アセトバクター(Ac
etobact?r)属、ストレプトマイセス(Str
epto*yces)属、ニジエリシア(Escher
ichia)属等の細菌;サツカロマイセス(Sacc
haromyces)属、キャンデイダ(Candid
a)属等の酵母を挙げることが出来る。また酵素の代表
例を挙げるならば、ラクテートデヒドロゲナーゼ(1,
1,2,3)、ラクテートオキシダーゼ(1,1,3,
2) 、グルコースオキシダーゼ(1,1,3,4) 
、ホルメートデヒドロゲナーゼ(1,2,1,2) 、
アルデヒドデヒドロゲナーゼ(1,2,1,3) 、ア
ルデヒドオキシダーゼ(1,2,3,1) 、キサンチ
ンオキシダーゼ(1,2,3゜2)、ピルビン酸オキシ
ダーゼ(1,2,3J) 、ピルビン酸リダクターゼ(
1,2,4,1) 、コルチゾン−α−リダクターゼ(
1,3,1,4) 、アシルCoA−デヒドロゲナーゼ
(13,99,3) 、3−ケトステロイドΔ宜−デヒ
ドロゲナーゼ(LJ、99.4) 、3−ケトステロイ
ドΔ4−デヒドロゲナーゼ(1,3,99,5)、L−
アラニンデヒドロゲナーゼ(1,4,1,1) 、L−
グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(1,4,1,3)、L
−アミノ酸オキシダーゼ(1,4,3,2) 、D−ア
ミノ酸オキシダーゼ(1,4,3,3)、ピリドキサー
ルリン酸オキシダーゼ(1,4J、5) 、カタラーゼ
(1,11,1,6) 、カテコールメチルトランスフ
ェラーゼ(2,1,1,8) 、カルニチンアセチルト
ランスフェラーゼ(2J、1.7) 、アセチルCoA
アセチルトランスフェラーゼ(2,3,1,9) 、ア
スベルテートアミノトランスフエラーゼ(2,6,1,
1) 、アラニンアミノトランスフェラーゼ(2,6,
1,2) 、ピリドキサミンピルベートトランスフェラ
ーゼ(2,6゜1)、ヘキソキナーゼ(2,7,11)
 、グルコキナーゼ(2,7,1,2) 、フルクトキ
ナーゼ(2,7,1,4)、ホスホグルコキナーゼ(2
,7,1,lO) 、ホスホフルクトキナーゼ(2,7
,1,11) 、ピルベートキナーゼ(2,7,1,4
0) 、カルボキシエステラーゼ(3,1,1゜1)、
アリールエステラーゼ(3,1,1,2)、リパーゼ(
3,1,1,3) 、ホスホリパーゼA (3,1,1
,4)、アセチルエステラーゼ(3,1,1,6) 、
コレステロールエステラーゼ(3,1,1,13) 、
グルコアミラーゼ(3,2,1,3) 、セルラーゼ(
3,2,1,4) 、イヌラーゼ(3,2,1,7) 
、α−グルコシダーゼ(3,2,1゜20)、β−グル
コシダーゼ(3,2,1,21) 、α−ガラクトシダ
ーゼ(3,2,1,22) 、β−ガラクトシダーゼ(
3,2,1,23) 、インベルターゼ(3,2,1,
26)、ペプシン(3,4,4,1)、トリプシン(3
,4,4,4)、キモトリプシンA (3,4,4,5
) 、カテプシンA(3,4)、パパイン(3,4,4
,10)、トロンビン(3,4,4,13) 、アミダ
ーゼ(3,5,1,4) 、ウレアーゼ(3,5,1,
5) 、ペニシリンアシグーゼ(3,5゜1.11) 
、アミノアシラーゼ(3,5,1,14) 、アデニン
デアミナーゼ(3,5,4,2) 、A、T、P、アー
ゼ(3,6,1,3) 、ピルベートデカルボキシラー
ゼ(4,1,1,l) 、オキザレートデカルボキシラ
ーゼ(4,1,1,2)、トリプトファンデカルボキシ
ラーゼ(4,1,1,27) 、アルドラーゼ(4,L
、2.13) 、マレートシュターゼ(4,1!、2)
、トリプトファンンンターゼ(4,2,1,20) 、
アルドラ−ゼ(4,3゜1.1) 、リジンラセマーゼ
(5,1,1,5) 、グルコース−6−リン酸イソメ
ラーゼ(5,3,1,9) 、ステロイドΔ−イソメラ
ーゼ(5,3,3,1) 、マクシニルCoAシンセタ
ーゼ(6,2,1,5)  C(註)カッコ内の数字は
酵素番号を表わすコなどが挙げられる。
また、このPVA混合水溶液には、PVAのゲル化を阻
害しない範囲で、微生物の培地、固定化担体の強度を上
げるための補強材、生成ゲルの比重を調整する充填材、
凍結処理による微生物の凍結障害に対する保護剤等を添
加しても良い。
以上のPVA混合水溶液を例えば、管状の口金から滴下
させるか1、または噴霧口金から噴霧させることによっ
て液滴を形成させ、次いで該液滴をカチオン含有化合物
、好適にはに、SO,を含有する水溶液と接触させる。
PVA混合水溶液の液滴は、KtSOa水溶液に接触す
ると表面張力によって球体となり、更に球体の最表面が
薄膜状に固化して、PVA混合水溶液の球状成形物とな
る。球状成形物の直径は口金の直径、噴霧圧力、PVA
混合水溶液の粘度を調整することによって、直径11〜
10amに任意に変えられる。K、SO,水溶液は静置
水でも良いが、スターラー等で強制撹拌することによっ
て、PVA混合水溶液の成形物とに、SO,水溶液の反
応速度を促状成形物の直径を揃えるには、PVA混合水
溶液を滴下させるための押し出しにポンプ等を用いるこ
とが出来る。例えばフレキシブルなチューブを圧縮して
送液するローラーポンプは送液が間歇流になるので、口
金からの吐出が一定量となり均一な球状成形物が得られ
易い。
K*SO,水溶液中で球状化したPVA混合水溶液成形
物はに、S04水溶液と分離して、そのまま凍結する。
凍結温度は一5℃以下で良いが、より強力なPVAゲル
を得るには一20℃以下がより望ましい。凍結保持時間
は2時間以上、好ましくは10時間以上が良い。凍結処
理によって、PVA混合水溶液の球状成形物はゲル化す
る。これを生体触媒に悪影響を及ぼさない温度範囲に放
置して解凍することによって、球状のPVAゲルが得ら
れる。
これらの球状のPVAゲルは1回の凍結−解凍処理によ
っても得られるが、PVA混合水溶液の組成や凍結条件
によっては、必要な強度に達しない場合もあり、好まし
くは2回以上、更に好ましくは3回以上の凍結−解凍を
くり返すことによって、強度の充分高いゲルが得られる
この様にして得られたPVA凍結ゲルは各種の形式の反
応種において長期間に五って変形、損壊しない強度を有
し、水や各種薬液に対しても浸されることなく、連続運
転が可能となり、生体触媒固定化成形物としての実用性
が発現する。
E、1−1 本発明においてPVA水溶液に添加した(C)−■カラ
ギーナンは、単にPVA水溶液の成形助剤となるに留ま
らず、カラギーナンを添加しないものに比べ、凍結、解
凍後の最終的なゲル強度を上げるという予想外の特異な
効果を奏するものである。
また同時にゲル表面の粘着性を減少するという特異な効
果をも併せ奏するものである。
かかる特段の効果が奏される理由は明らかではないが、
本発明のPVA、カラギーナン及びカチオン含有化合物
の主音が相乗的に作用して、かかる効果を奏したものと
推定される。
ニー」」[乞羞j4 生体触媒の固定化に秀れた特徴を有するPVA凍結ゲル
を生体触媒に対して有害な薬液を使用することなく、球
状で高強度の生体触媒固定化成形物として、容易にかつ
安価に製造可能となり、固定化生体触媒による生体反応
の実用化が広範囲に促進される。
実施例1 (株)クラレ製のポリビニルアルコール(PVA)(平
均重合度1740、ケン化度99.85モル%)を40
℃の温水で約1hr洗浄後、PVA濃度8vt%になる
様にPVAに水を加え全量を40gにしてp)16に調
整した。これにカラギーナン0.4gを加えオートクレ
ーブで120℃で30分処理し、PVAとカラギーナン
を溶解した後、約40℃で放冷した。更に酵母菌[サツ
カロマイセス・セレビシェ]0.5g−wetcell
s/sQを含む滅菌水を41添加して充分撹拌した。
これらの混合液を先端に内径0 、8mmの注射針を取
りつけた内径2+amφのビニル管1本を使用したロー
ラーポンプで1mQ/分で送液し、スターラーで撹拌し
た0、5mol/(!硫酸カリウム(KtSO,)水溶
液に氷表面5cmの高さより滴下した。滴下した液滴は
に、SO,水溶液中で直ちに球状化して沈降した。
これらの球状化したPVA混合液成形物を全量に、SO
,水溶液と分離し、滅菌水で軽く洗浄した後、−27℃
±3℃の冷凍庫で凍結した。20hr凍結後、常温で解
凍することによって、不透明な黄白色の柔軟性に富んだ
球状のゲルが得られた。このゲルは球状に成形化され、
粘着性もない。更に、このゲルの強度を上げるため、以
上の凍結−解凍処理を2回くり返した。
この様にして得られた酵母を固定化した球状のPVAゲ
ルは製造途中で一部が容器等に付着した為、全重量は3
2g1直径は平均3.6+amで、全個数は約1200
個であった。また水分率は89%であった。
以上の様にして作製した、PVAゲルで固定化した酵母
を2等分して、一方を500i(三角フラスコに8%し
たエチルアルコール生成用反応液(グルコース、10w
t%: Mg5O,−7HtO160ppm ; pF
16)100gに加え、30℃で振盪した。
また他の一方を500m12三角フラスコにI!した培
養・増殖用の液体培地(ペプトン、1%;酵母エキス、
1%ニゲルコース、1%;塩化ナトリウム、0.5%;
 pH6) 100a(lに加え、30℃でIghr振
盪した後、上記と同じ組成のエタノール生成用反応液1
00gに移し替えて30℃で振盪した。
更に、酵母を固定化しない場合の例として、上記エチル
アルコール生成用反応″iloogにPVAゲルで固定
化したと同じ酵母菌液を2m(l添加して30℃で振盪
した。
夫々の反応液の1部をサンプリングしてエチルアルコー
ル濃度をガスクロマトグラフィーで測定した結果を第1
図に示す。PVAで固定化した酵母(第1図中、Aで示
す。)は固定しない場合(第1図中、Cで示す。)と比
べて、はぼ等しいかそれ以上の活性を示す。更に、PV
Aゲルで固定化した酵母を培養・増殖することによって
(第1図中、Bで示す。)活性は2倍以上に向上するこ
とが確認された。
実施例2 PVA凍結ゲルにおいて、PVAに対するカラギーナン
添加の効果を明らかにするため、以下の試験片を作成し
て試験した。
(株)クラレ製PVA (平均重合度1740、ケン化
度99.85モル%)を40℃温水で約1hr洗浄後、
次のDSE2種のPVA水溶液を調製した。
D=オートクレーブで120℃×30分処理溶解したP
VA濃度10vt%のPVA水溶液(対照例)。
E:カラギーナンを加え、オートクレーブで120”(
:x30分処理溶解したPVA濃度10wt%、カラギ
ーナン濃度1wt%の混合水溶液(本件発明)。
DおよびEを夫々、巾60+asx長さ95+IIII
のトレーに、深さ10aisになる様に流し込み、−2
7℃±3℃で20hr凍結後、常温で解凍した。この結
果60+mX95smX IOmtlのPVA凍結ゲル
を得た。
Dはゲル化が不完全であり、半透明の白濁色を呈してお
り、ゲル表面に粘着性を有する。
Eは完全にゲル化しており、不透明の白濁色を呈してお
り、ゲル表面に粘着性はない。
DおよびE共に凍結−解凍処理を更に2回くり返した。
3回の解凍毎にrJls  K−630Jの硬さ試験方
法に準じて高分子計器(株)製「ゴム硬度計C1型」を
用いてゲル硬度を測定した。その結果を第2図に示す。
カラギーナンを添加することによって、PVA水溶液は
ゲル化が促進され、得られたゲルも硬度(強度)が極め
て向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図において、折れ線Aは、酵母をPVAゲルで固定
化後、直接反応した場合のエタノール生成量(g)を示
し、折れ線Bは、酵母をPVAゲルで固定化後、培養・
増殖して反応した場合のエタノール生成量(g)を示し
、また折れ線Cは、酵母を固定化しないで反応した場合
(参考例)のエタノール生成量(g)を示す。 第2図において折れ線りは、PVA濃度10wt%のP
VAのみを含有する水溶液を所定温度で凍結・解凍して
得られるゲルのゲル硬度(度)を、凍結−解凍の繰り返
し回数に対してプロットしたもの(対照例)を示し、折
れ線Eは、PVA濃度10vt%、カラギーナン濃度1
vt%の混合水溶液を所定温度で凍結・解凍して得られ
るゲルのゲル硬度(度)を、凍結−解凍の繰り返し回数
に対してプロットしたもの(本件発明)を示す。 第1図 特許出願人 株式会社 り ラ し

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)生体触媒、 (B)ポリビニルアルコール、及び、 (C)−[1]カラギーナンまたは (C)−[2]カチオン含有化合物のいずれか1種、 を含有する混合水溶液を、該混合水溶液が (C)−[1]カラギーナンを含有する場合においては
    、該混合水溶液の液滴をカチオン含有化合物を含有する
    水溶液と接触させることにより、あるいは、該混合水溶
    液が(C)−[2]カチオン含有化合物を含有する場合
    においては、該混合水溶液の液滴をカラギーナンを含有
    する水溶液と接触させることにより、該混合水溶液を球
    状に成形させた後、これを−5℃以下での凍結とそれに
    続く解凍からなる操作に少なくとも1回付することによ
    つて、ポリビニルアルコールをゲル化することを特徴と
    する、球状の生体触媒固定化成形物の製法。
  2. (2)−5℃以下での凍結とそれに続く解凍からなる操
    作を2回以上行う請求項(1)記載の製法。
  3. (3)(C)−[2]カチオン含有化合物がカリウム塩
    である請求項(1)または(2)記載の製法。
JP3147689A 1989-02-10 1989-02-10 球状の生体触媒固定化成形物の製法 Pending JPH02211872A (ja)

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