JPH0220689Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ この考案は、管や丸棒などを超音波を用いて自
動探傷する超音波探触子装置に係り、特に被検材
と当接するシユーの脱着機構の改良に関するもの
である。

［従来技術］ 第１図は従来装置の側面図、第２図は分解図を
示す。第１図において、１は超音波探触子、２は
超音波探触子１を保持する探触子ブロツク、３は
シユー、４は超音波探触子１を探触子ブロツク２
に固定するための複数のボルト、５は被検材であ
る。第２図において、６はシユー３を探触子ブロ
ツク２に固定するための複数のボルトである。

上記のような構成において、シユー３は被検材
５の表面と当接しているため、シユー３に摩耗が
おこり、超音波性能より決まるある一定量の摩耗
を超えると交換する必要がある。又、被検材５の
管径の違いによつても、その都度シユー３の大き
さを変える必要があり、シユー３を交換する必要
がおこる。

従つて、シユー３の交換のために、全部のボル
ト６をはずす必要があり、自動探傷装置のように
超音波探触子装置を数多く有するものにおいて
は、シユー３の交換に多大な時間を要する欠点が
あつた。

［考案の概要］ この考案は、かかる欠点を改善する目的でなさ
れたもので、探触子ブロツクにスプリングを介し
たシユーを固定する略Ｌ字状の溝と、傾斜を有し
たガイド穴とを有する部材を取り付け、又シユー
には上記の略Ｌの字状の溝に係合するピンを取り
付け、上記フレームを管軸方向に移動させること
により、シユーの脱着が可能で、尚且つスプリン
グの力により、シユーを上方向に固定できる超音
波探触子装置を提案するものである。

［考案の実施例］ 第３図、第４図は超音波探触子装置の外観図、
第５図は上面図、第６図は第５図のAA断面図、
第７図、第８図は側面図であり、この考案の一実
施例を示す。

第３図においいて、１〜４は、上記従来の装置
と同一である。７は探触子ブロツク２の両側に対
向させ、複数の傾斜を有したガイド穴８を有した
部材である。９は部材７の傾斜を有したガイド穴
８に係合し、部材７を支持するために探触子ブロ
ツク２に取り付けられたスクリユウピンである。
１０は部材７を探触子ブロツク２に対し一定方向
に押付けているスプリングである。

第４図において１１はシユー３に組み込まれた
ピンである。

第５図は、本装置を上部から見たものである。

第６図は、探触子ブロツク２にシユー３が取り
付けられた状態で、探触子ブロツク２に取り付け
られているスクリユウピン９とシユー３に取り付
けられているピン１１の位置を断面にしたもので
ある。１２は部材７に設けてある略Ｌの字状の溝
であり、ピン１１は、該溝と係合している。

尚、この構造は、本装置に４ケ所設けられてい
る。

第７図、第８図において、部材７が１３の方向
に移動させることにより、シユー３に取り付けら
れているピン１１の入り込んでいる部材７のＬ型
の溝１２の位置が第７図から第８図に示した通り
移動する。それによつて、シユー３の脱落防止が
解除され、シユー３が探触子ブロツク２から１４
の方向に取り外すことが瞬時に可能である。

又、シユー３を探触子ブロツク２に取り付ける
時も、部材７を１３の方向に移動させることによ
り、シユー３を探触子ブロツク２に１５の方向か
ら、瞬時に取付け可能である。そして、スプリン
グ１０の力により部材７は、１６の方向に移動
し、第７図の状態に戻りシユー３の脱落を防ぐ。
又、シユー３に取り付けられたピン１１とこのピ
ン１１が入り込む部材７の略Ｌの字状溝１２との
すき間により探触子ブロツク２とシユー３との間
に生じるすき間は、探触子ブロツク２に取り付け
られているスクリユウピン９に係合する部材７の
傾斜を有したガイド穴８が、第７図のごとく傾き
を有することにより、部材７がスプリング１０の
力によつて、１６の方向に移動すると同時に部材
７、シユー３を上方向に押し上げることになる。
その結果、シユー３は探触子ブロツク２に当接す
るまで押し上げられ、すき間を無くすと同時にシ
ユー３を上方向に固定される。

［考案の効果］ この考案は、以上説明したとおり超音波探触子
装置のシユーの交換は、従来のように六角レンチ
やスパナなどを利用することなく、手でシユーを
固定する複数の略Ｌの字状の溝と、傾斜を有した
ガイド穴を有する部材を探触子ブロツクの長手方
向に押すことによつて、シユーを簡単に脱着する
ことができ、又、上記部材から手を離すだけで部
材は、探触子ブロツクと部材との間に具備された
スプリングの力によつて押し戻され、探触子ブロ
ツクの両側に有する上記部材の傾斜を有したガイ
ド穴に係合するスクリユウピンと部材の略Ｌの字
状の溝に係合するシユーの有するピンによつてシ
ユーを上方向に固定させることができ、多数の超
音波探触子を有する自動探傷装置のメンテナンス
に極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の超音波探触子装置の側面図、
第２図は、従来の装置の分解図、第３図、第４図
は、この考案による超音波探触子装置の一実施例
を示す外観図、第５図はこの考案の一実施例を示
す上面図、第６図は、第５図における、スクリユ
ウピン、ピン取付部を示すAA断面図、第７図、
第８図はこの考案の特徴とする点を説明するため
の図であり、 １は超音波探触子、２は探触子ブロツク、３は
シユー、４はボルト、７は部材、８は傾斜を有し
たガイド穴、９はスクリユウピン、１０はスプリ
ング、１１はピン、１２は略Ｌ字状の溝である。
なお、図中同一あるいは相当部分には同一符号を
付して示してある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 管や丸棒などの被検材を超音波を用いて自動探
   傷する超音波探触子装置において、上記被検材と
   当接し、かつピンを有するシユーと、探触子ブロ
   ツクと、上記探触子ブロツクの両側に対向させ、
   上記シユーのピンと係合する複数の略Ｌ字状の溝
   と傾斜を有したガイド穴とを有し、かつ上記探触
   子ブロツクに対し、探触子ブロツクの長手方向に
   スライド自在な部材と、上記部材を上記探触子ブ
   ロツクに対し上記長手方向の一方向に押付けるス
   プリングと、上記部材の傾斜を有したガイド穴と
   係合し、上記部材を上記探触子ブロツクに取り付
   けたスクリユウピンと、上記探触子ブロツクに複
   数具備した探触子とで構成したことを特徴とする
   超音波探触子装置。