JPH02205654A - 硬質合金 - Google Patents

硬質合金

Info

Publication number
JPH02205654A
JPH02205654A JP2082989A JP2082989A JPH02205654A JP H02205654 A JPH02205654 A JP H02205654A JP 2082989 A JP2082989 A JP 2082989A JP 2082989 A JP2082989 A JP 2082989A JP H02205654 A JPH02205654 A JP H02205654A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hard alloy
atoms
cutting
hard
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2082989A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Izumi
泉 博
Yukimichi Kaguma
鹿熊 行道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Carbide Industries Co Inc
Original Assignee
Nippon Carbide Industries Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Carbide Industries Co Inc filed Critical Nippon Carbide Industries Co Inc
Priority to JP2082989A priority Critical patent/JPH02205654A/ja
Publication of JPH02205654A publication Critical patent/JPH02205654A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な硬質合金に関し、さらに詳しくは、高硬
度で且つ靭性に優れており、鋭利な刃角が要求されるエ
ンドミル、ドリル等の切削工具に加工可能なチタンの炭
化物、窒化物又は炭窒化物をベースとする高靭性超硬質
合金に関する。
チタンの炭化物、窒化物又は炭窒化物をベースとする硬
質合金(以下、簡単のためTiC基合金と略称する)は
、従来のWCをベースする硬質合金に比べて軽量であり
、硬度が大きく耐酸化性に優れ、他の金属との化学的親
和性が少なく、安価であるため、主として切削工具の分
野で利用されている。
しかし、TiC基合金は一般に靭性に劣るため使用中に
欠損したり全壊したりする等の欠点がある。この靭性不
足の改善のため、従来からTiC基合金にMo、W、N
b、Ta、Cr%VSZrsHf等の金属の1種又は2
種以上の炭化物又は窒化物を添加することが多く提案さ
れている[例えば、特公昭52−9403号公報、同5
5−14856号公報、同55−40098号公報、同
56−32384号公報及び同56−32386号公報
等参照]。
これらの在米提案されているTiC基合金によって靭性
不足は成る程度改善されるが、しかし十分に満足できる
程靭性は大きくなく、刃先が鋭利な切削工具、例えばエ
ンドミルやドリル等に加工することができず、さらに、
刃径が小さく、且つ精度の高いドリル、エンドミル等に
も加工できず、また、加工できたとしても、実用的に使
用すると短時間のうちに溝部から折損したり、刃欠が生
じてしまい、切削工具としては未だ十分なものではなか
った。
本発明者らは上記の如き欠点を解消した高靭性のTiC
基合金を開発すべく鋭意研究を行った結果、本発明を完
成するに至ったものである。
しかして、本発明によれば、 (a)  Ti、W、Mo、V、Nb及びTaの各金属
成分の炭化物、窒化物又は炭窒化物から実質的に構成さ
れ:これら金属成分を硬質合金の重量を基準としてTi
24〜45%、W4〜28%、M o 2〜15 %、
vO01〜2.5%、Nb2〜20%及びTa2〜20
%を含有し;NbとTaとの合計(Nb+Ta)の含有
量が4〜23%であって且つTa/Nbの重量比が0.
9〜3.5の範囲内にあり:N原子/ (C*子十N原
子)の重量比が0.30〜0.60の範囲内にあり;且
つ(C原子とN原子の合計量)/(上記金属成分の合計
量)の原子比が0.6〜1.5の範囲内にある硬質相と
、 (b)  Ni及びCoから実質的に構成され:硬質合
金の重量を基準にしてNi5.7〜37.9%及びCo
7.1〜39.3%を含有し;NiとCoとの合計(N
i+Co)の含有量が20〜45%であって且つN i
 / C。
の重量比が0.4〜1.8の範囲内にある結合相 とから実質的になることを特徴とする硬質合金が提供さ
れる。
本発明の硬質合金は一般に、上記硬質相(a)が上記結
合相(b)をマトリックスとしてその中に粒状に分散し
た組織からなるものである。そして、該硬質相はT i
、W%Mo、V、Nb及びTaの6種の各金属成分の炭
化物、窒化物又は炭窒化物から実質的に構成され、この
うちTiの炭化物、窒化物又は炭窒化物は通常該硬質相
の6部を形成し、残りの5つの金属成分の炭化物、窒化
物又は炭窒化物は実質的に複合金属炭・窒化物固溶体と
なって周辺組織を形成して、前記結合相(b)。
との親和性を高め、本発明の硬質合金の靭性向上に大き
く貢献する。
硬質相(a)の6部を形成するTi成分は、炭化物(T
 i C) 、窒化物(T i N)又は炭窒化物(T
iCN)のいずれの形態のものであってもよく、またこ
れらの混合物であってもよい。また、上記周辺組織の固
溶体を形成するW、Mo、VlNb及びTaの各金属成
分もまt;、炭化物、窒化物、炭窒化物及びこれらの混
合物のいずれの形態のものであってよいが、通常、Nb
は炭化物の形態にあり、Taは窒化物の形態のあるのが
望ましい。
硬質相(a)は、上記各金属成分を、最終の硬質合金の
重量を基準にした金属換算で下記表に示す割合で含有す
ることができる。ただし、カッコ内は好適範囲を示す。
含有割合(%) 24〜45(28〜40、特に30〜35)4〜28(
6〜25、特に10〜20)2〜15(3〜12、特に
5〜8) 0.1〜2.5 (0,2〜2.0、特に0.3〜1.
0)2〜20(3〜17、特に5〜15) 2〜20(3〜17、特に5〜15) 4〜23(7〜20、特に1O−17)0.9〜3.5
 (1,0〜2.5、特に1−2〜2.0)金属成分 子i M。
Nb Ta (Nb+Ta) T a / N b また、硬質相(a)を構成する上記金属成分の炭化物、
窒化物又は炭窒化物におけるC原子の量とN原子の量の
バランスも重要であり、N原子/(C原子十N原子)の
重量比は0.30〜0.60の範囲内にあるべきである
。この範囲をはずれると本発明が目的としている高靭性
の合金を取得することが困難となる。しかしてN[子/
(C原子+NIK子)の重量比の好適範囲は0.33〜
0.50であり、さらに好適には0.35〜0.45で
ある。従って、硬質相を構成する前記金属成分の炭化物
、窒化物又は炭窒化物は、NiK子/(C原子+NyK
子)の重量比が上記の範囲内に入るように、それらの組
合わせをコントロールすることが重要である。
さらに、硬質相においては、C原子とN原子の合計量と
前記金属成分の合計量のバランスも重要であり、(C原
子とN原子の合計量)/(金属成分の合計量)の原子比
が0.6〜1.5の範囲内、好ましくは0.7〜1.2
、就中0.82〜1.00の範囲内にあることが望まし
く、該原子比が上記の範囲から逸脱すると概して高靭性
の合金を得ることがむずかしくなる。
一方、結合相は本質的にNiとCoの2つの金属の混合
物から構成される。これら金属は最終の合金の重量を基
準にして、Ni5.7〜37.9%、好ましくは8.0
〜35%、さらに好ましくは15〜30%、G o 7
.1〜39.3%、好ましくは9.0〜37%、さらに
好ましくは12〜35%の割合で含有される。また、結
合相におけるさらにNiとCoとの合計(Ni+Co)
の含有量は25〜45%、好ましくは25〜40%、さ
らに好ましくは30〜35%の範囲内であって且つNi
 / Coの重量比は0.4〜1.8の範囲内にあり、
好ましくは0.6〜1.5、特に0.8〜1.2の範囲
内にあるのが好都合である。
なお、硬質相(a)及び結合相(b)は、以上に述べた
金属成分に加えて、製造原料に随伴して合金内に持ち込
まれる不可避不純物としてCr及びFe等を微量含有し
ていても支障はない。
以上に述べた本発明の硬質合金は、出発原料として、T
 i、W、Mo、V、Nb及びTaの各金属成分の炭化
物、窒化物又は炭窒化物、並びにNi及びCo金属を最
終合金製品に望まれる組合割合で用い、それ自体既知の
方法で、配合、粉砕、混合工程、乾燥工程、成形工程、
焼結工程等に付すことにより製造することができる。
まず、配合工程では、上記出発原料をバインダー及び分
散媒体と配合する。バインダーとしては例えばカンファ
ー、パラフィン、流動パラフィン等が挙げられ、また、
分散媒体としては例えばメチルアルコール、エチルアル
コール、アセトン、トルエン、キシレン、酢酸メチル等
の有機溶剤が包含される。
これらバインダー及び分散媒体の配合量は通常、上記出
発原料に対して各々、20〜70重量%、好ましくは4
0〜60重量%の範囲内が適当である。
上記の配合物は次いで粉砕・混合する。この粉砕、混合
は通常行なわれていると同様に、ボールミル、アトライ
ター、振動ミル等の粉砕・混合装置を用いて行なうこと
ができ、これによって配合材料の粒径が一般に1.5ミ
クロン以下となるようにすることが望ましい。
このようにして得られる均一な分数配合物は次いで乾燥
して分散媒体を除去する。乾燥は常法に従いスプレード
ライヤー、ヘルシェルミキサー真空乾燥機等の乾燥機を
用いて実施することができ、それによって分散媒体の含
有量が約0.01重量%以下になるまで乾燥する。例え
ば、真空乾燥機中で乾燥を行なう場合の乾燥条件として
は、温度=lO〜80℃、好ましくは30〜60℃、真
空度: l O−’〜l O−’mmHg、時間二0.
1〜3時間が挙げられる。
このようにして乾燥した分散配合物は次いで、成形機に
よって、所望の用途に応じた形状の成形物に成型する。
成形機としては主として、ラバープレス機や粉末プレス
機等の加圧成形機が使用されるが、場合によっては、押
出成形機や射出成形機も使用可能である。上記加圧成形
機で成形する場合、その成形圧力は配合組成などによっ
ても異なるが、一般には、0.5〜2.Ot/cm’、
好ましくはl”1.5【/cm’の範囲内が適当と思わ
れる。
上記の如くして得られる成形物は真空中又は不活性ガス
雰囲気中で焼成する。その際に適用しうる真空度として
は一般にI O””−10−’mmHg程度、好ましく
は10−”10−”mmHgの範囲内が適当であり、ま
た、不活性ガスとしては例えばアルゴン、ヘリウム、窒
素等が挙げられる。
焼結条件は原料組成や成形物の形状、成形条件等に応じ
て広い範囲にわたって変えることができるが、温度は通
常約1200〜約1700°C1特に約1300〜約1
600°Cの範囲内が適当であり、また、時間は大体0
.1〜3時間、殊に0.5〜1時間程度で充分である。
以上の如く焼成することにより、目的とする本発明の硬
質合金が得られる。この硬質合金はダイヤモンド砥石等
でそれぞれの用途に適した形状に切削、研磨及び仕上げ
加工を行なうことによりそれぞれの用途に適した最終製
品にすることができる。
例えば、本発明により提供される硬質合金は、刃物、殊
に硬度と靭性とが要求される切削工具の材料として好適
に使用することができる。
従来、Ti基合金よりなる切削工具は、前述のとおり優
れた切削特性を有しているにも拘らず、靭性が劣るため
、バイトの一部に使用されているにすぎない。また、T
i基合金の低靭性を補いつつ、切削特性を利用する方法
として、靭性の高い切削工具の表面にTi基合金を被覆
する提案が多数されている(例えば、特公昭61−51
034号公報、特開昭60−162782号公報、同6
1−96072号公報、同61−231175号公報、
同61−247673号公報、同62−44572号公
報及び同62−93376号公報等)。
しかしながら、T1基合金による鋭利な刃角を有する刃
物、殊に切削工具は未だ提案されていない。
本明細書においてr切削工具」には、日本規格協会編、
1988年4月12日(第1版第1刷)発行−JISハ
ンドブック 工具」に記載の切削工具が包含され、具体
的には、バイト、ドリル、プライス、リーマ、歯切工具
、ブローチ、ねじ加工工具、ハクソー及びそのフレーム
、機械刃物等が挙げられ、好ましくはバイト、ドリル及
びフライスである。バイトは施錠、中ぐり盤、平削り盤
、形削り盤、立削り盤などに使用される、シャンク又は
ボディーの端に切れ刃を持つ工具であり、その種類とし
てはバイトの構造により、むくバイト、付刃バイト、溶
接バイト、ろう付バイト、クランプバイト、スローアウ
ェイバイト、差込みバイト、組立バイト等があるが、本
発明の硬質合金は中でもむくバイト、付刃バイト、クラ
ンプバイト及びスローアウェイバイトに加工するのに特
に好適である。
また、ドリル(drill)は先端に切れ刃を持ち且つ
ボディーに切りくずを排出するための溝を持つ、主とし
て穴あけを行なうのに用いる工具であり、その種類には
、その機能又は用途により、ルーマ形ドリル、コアード
リル、シェルドリル、センタ穴ドリル、角穴ドリル、皿
取りドリル、ターゲットドリル、ガンドリル及びスペー
ドドリル等があるが、本発明の硬質合金は特にルーマ形
ドリル、コアードリル、及びスペードドリルに有利に用
いることができる、 さらに、7ライス(milling  cutter)
はミーリングカッタともいい、その外周面、端面又は側
面に切れ刃をもち、回転切削する工具であって、主とし
てフライス盤に使用されるが、その種類はその機能又は
用途により、ボアタイプフライス及びシャンクタイプ7
ライスがある。ボアタイプフライスの例には、平フライ
ス、スラブカッタ、側フライス、片刃側フライス、組合
側フライス、正面フライス、シェルエンドミル、溝7ラ
イス、すわりフライス、メタルソー、コールドソー、セ
グメントソー、角度7ライス、片面フライス、不等角フ
ライス、等角フライス、二番取りフライス、白丸フライ
ス、外大フライス、片面取りフライス、両面取7ライス
、インボリュートプライス、スプロケットフライス、ス
プラインフライス、セレーションフライス、ねじ切りフ
ライス、総形フライス等が挙げられるが、本発明の硬質
合金は中でも平7ライス及びシェルエンドミルに好適に
使用される。一方、シャンクタイプ7ライスには例えば
、エンドミル、−枚刃エンドミル、二枚刃エンドミル、
三枚刃エンドミル、多刃エンドミル、両頭エンドミル、
テーバ刃エンドミル、ポールエンドミル、テーパーポー
ルエンドミル、ラジアスエンドミル、スクエアルエンド
ミル、総形エンドミル、強ねじれ刃エンドミル、中仕上
げ用エンドミル、荒削りエンドミル、キー溝エンドミル
、歯切エンドミル、座ぐりフライス、平ねじ沈めフライ
ス、1小ねじ沈めフライス、六角穴付きボルト用沈め7
ライス、面取り7ライス、歯車面取りフライス、あり溝
フライス、クリスマス力ツタ、T溝フライス、半月キー
溝フライス、及びホローミル等が挙げられるが、本発明
の硬質合金は例えばエンドミル、−枚刃エンドミル、二
枚刃エンドミル、三枚刃エンドミル、多刃エンドミル、
ポールエンドミル、スクエアルエンドミル、強ねじれ刃
エンドミル等の構成材料として用いた場合に特に優れた
性能を発揮する。
本発明の硬質合金は、前述したとおり、高い硬度に加え
て、優れた靭性を併有しているので、本発明の硬質合金
を使用すれば、刃先角度が40〜170度、好ましくは
45〜90度、さらに好ましくは50〜70度という鋭
利な刃先角度をもつ切削工具にも容易に加工することが
できるという優れた特徴がある。ここで切削工具につい
ていう「刃先角度」とは、スクイ面と逃げ面とからなる
先端刃先の刃角である[例えば、添付第2図に示すドリ
ルにおいては、90度−P度(1段逃げ角)が刃先角度
である]。
また、本発明の硬質合金は、切削工具以外の刃物に加工
することもできる。切削工具以外の刃物としては、橋本
英文著、昭和61年8月20日、第1刷、(株)講談社
発行「ブルーブックス、刃物雑学辞典、図解・刃物のす
べて」に記載されている切削工具以外の刃物が包含され
、具体的には、カンナ族、包丁族、ノコギキ族、ハサミ
族、ヤスリ族及び砥石族の刃物や土を切る刃物等が挙げ
られる。カンナ族の刃物は、真直ぐ切り進む機能を有す
る刃物であって、例えば、カンナ、斧、ノミ、ナタ、カ
ミソリ、彫刻刀及び鉛筆削等挙げられ、これらの中でカ
ミソリ、鉛筆削等、特にカミソリに対して本発明の硬質
合金を好適に用いることができる。また、包丁族の刃物
は引き押しを加えて切る機能を有する刃物であって、例
えば、包丁、回転包丁、ナイフ、鎌、日本刀及びカッタ
ー等であり、好ましくは包丁、ナイフ及びカッターに対
して本発明の硬質合金が有利に使える。ノコギリ族の刃
物は多数の並んだ歯で切る機能を有する刃物であって、
例えば、ノコギリ、丸ノコ、ノコギリ刃ナイフ、チェー
ンソー等が挙げられ、好ましくはノコギリ刃ナイフであ
る。ハサミ族の刃物は刃ではさんできる機能を有する刃
物であって、本発明の硬質合金は例えばハサミ、バリカ
ン、ヒゲソリ、芝刈り機、シャー、パンチ、ペンチ、ツ
メキリ、針金切り、喰切等、好ましくはハサミ、ヒゲソ
リ゛°及びペンチの少くとも刃の部分の材料として好適
である。ヤスリ族の刃物はがんじょうな刃が整列してい
る刃物であって、具体的には、ヤスリ、おろし金、ツメ
ヤスリ、スリバチ、大目ヤスリ、ナイフシャーブナ−及
びトクサ等であり、好しくはヤスリ及びナイフシャーブ
ナ−において本発明の硬質合金を有利に利用することが
できる。
砥石族の刃物は硬い粒子による刃物であって、例えば、
紙ヤスリ、グラインダー、ファイバークリーナー及びメ
タルタワシ等、好ましくはグライングーに対して本発明
の硬質合金を適用することができる。土を切る刃物は土
、砂、岩石を切る機能を有する刃物であって、農耕、園
芸、土木、採鉱用に使用する刃物であり、具体的には、
クワ、ショベル、ツルハシ、ブルドーザの刃及び削岩機
等が挙げられるが、本発明に硬質合金は特に削岩機に対
して優れた能力を発揮する。
本発明の硬質合金は、前述したとおり、高硬度に加えて
高靭性を有しているため、以上に述べた如き切削工具以
外の刃物に加工することも可能であるという、従来の硬
質合金にはなかったユニークな特徴がある。しかして、
本発明の硬質合金を用いれば、刃先角度が10〜40度
、好ましくは12〜35度、さらに好ましくは15〜3
0度という鋭利な刃先をもつ切削工具以外の刃物に加工
することができる。ここで、切削工具以外の刃物につい
ていう「刃先角度」とはスクイ面と逃げ面とからなる先
端刃先の角度をいい、具体的には例えば添付第4図に示
すカッターにおいて−で示される角度である。
以上に述べたとおり、本発明の硬質合金は刃先が鋭利な
刃物に加工することが可能であり、しかも本発明の硬質
合金を用いた刃物は刃先の欠損が極めて少く、刃先の摩
耗も非常に少く、且つ使用時に金属との溶着も殆どない
等の種々の優れた利点がある。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1〜24及び比較例1〜18 A、硬質合金の調製 原料粉末として、平均粒度lμのTiCとTiNの焼結
体(TiC/TiN: 60/40、以下T1CNと記
す)、2μのWC粉末、3μのMO,C及びMOC粉末
2〜3 /J (7) V C粉末、2〜3μのNbC
及びNbN粉末、1〜2.uのTaC及びTaN粉末、
4μのNi粉末および2μのCoC粉末それぞれ表−1
記載のとおり配合し、さらに、これら粉末に対し、エチ
ルアルコール50重量%及びパラフィン2重量%を添加
し、ステンレス製ボールミルで48時間粉砕混合した。
その後、減圧乾燥により得られた、混合物をラバプレス
機により、1Ton/cm”で加圧成形した。
この成形体を1360〜1500℃、1時間、真空度1
0−”mmHgの条件下焼成し棒状硬質合金(61mm
X30mm)を調製した。
B、硬質合金の評価 得られた合金の靭性及び硬度を表−2に示す。
なお、物性の測定方法は次の通りである。
(1)靭性の測定 JIS  B−4104に準だ、3点曲げ強度測定。
(2)硬度の測定 (株)高滓製作所、高滓微小硬度計NO36739によ
り測定。
表−2より明らかなように、本発明の硬質合金は、高硬
度であるにも拘らず、靭性が極めて、高いことが判る。
実施例25〜48及び比較例19〜36(切削工具及び
刃物の調製及び評価) (C−1)ストレートシャンクドリル 前記実施例及び比較例で得られた硬質合金をダイヤモン
ド研磨機により円柱体(5dmn+X 60mm)に研
磨し、さらに表−3に示すとおりストレートシャンクド
リルA及びBを調製した(詳細は第112図参照)。得
られたドリルの刃先の状態を観察しその結果を表−4に
示す。
表−3 なお、 試験の評価基準は表−6に示すとおりであまた、被切削
金属として銅と5US−304を選定し、表−5に示し
た切削条件でドリルによるせん孔試験を行い、その結果
も表−4に示す。
表−5 表−6 表−4より明らかなように、本発明の硬質合金から加工
したドリルは刃先角度74度及び65度としても、刃先
の欠損が全く認められず鋭利に調製することができるこ
とが判る。これに対し本発明以外の組成のTi基合金か
ら加工したドリルは刃先の欠損が生じてしまい、実用的
に使用できるもにではなく、また、欠損がみとめられな
かったドリルでも切削試験をすると、刃先の欠損が著し
く又は被切削金属の溶着が著ルく、実用的に使用できる
ものではなかった。これに対し、本発明の硬質合金を用
いたドリルは、切削試験後でも刃先の欠損及び被切削金
属との溶着は全く認められなかった。このことから、本
発明の硬質合金よりなるドリルは極めて優れた切削工具
であることが判る。
また、エンドミルについても同様であり、本発明の硬質
合金よりなるエンドミルは刃先の欠損がなく、被切削金
属との溶着もほとんど認められず、優れた切削工具であ
ることが判る。
(C−2)刃物(カッター) 前記実施例及び比較例で調製した硬質合金をダイヤモン
ド砥石により、刃先角度16度のカッター(以後カッタ
ーAと称する)及び刃先角度24度のカッター(以後カ
ッターBと称する)に仕上加工した(詳細は第3.4.
図参照)。
被切断材料として、炭酸カルシウム8%、及び酸化チタ
ン5%を含有する厚さ150μのポリ塩化ビニルフィル
ムを選定し、このフィルムのラインスピードを5m/w
inとし、6000m上記カッターでカッティング 試
験を行った。
カッティング試験後、カッターの刃先の摩耗度合及び刃
の欠損状態を調査し、その結果を表−7に示す。また評
価項目及び評価基準を表−8に示す。
表−7より明らかなとおり、本発明の硬質合金よりなる
カッターは、刃先角度16度及び24度いずれの場合で
も、鋭利に仕上加工できたが、本発明外の組成の合金か
ら加工した比較例のカッターはほとんど、刃先の欠損が
著しく、鋭利な刃先にすることができなかった。
比較例のカッターのうち鋭利に仕上加工できたカッター
も、カッティング試験を行うと、刃先の欠損又は摩耗が
生じて、実用的に使用できるものはなかった。
これに対し、本発明によるカッターは、カッティング試
験後において、刃欠は全く認められず、また刃先の摩耗
も極めて少く、実用的に極めて有用な刃物であることが
判った。
また、カミソリにおいても、本発明硬質合金によるカミ
ソリは、刃先の欠損がなく、また、刃先の摩耗も極めて
少いことが、明らかになっている。
【図面の簡単な説明】
第1図はストレートシャンクドリルの側面図であり、図
中、Hはネジレ容度、Aは先端角(135度)を示す。 第2図は第1図のストレートシャンクドリルの刃先部の
拡大面であり、図中、Pは1段逃げ角、Sは2段逃げ角
を示し、(90−P)が刃先角度である。 第3図はカッターの先端部分の側面図である。 第4図は第3図のカッターの刃先部分の平面図であり、
図中、Φは刃先角度を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(a)Ti、W、Mo、V、Nb及び Taの各金属成分の炭化物、窒化物又は炭窒化物から実
    質的に構成され:これら金属成分を硬質合金の重量を基
    準としてTi24〜 45%、W4〜28%、Mo2〜15%、V0.1〜2
    .5%、Nb2〜20%、Ta2〜20%を含有し;N
    bとTaとの合計(Nb+Ta)の含有量が4〜23%
    であって且つTa/Nbの重量比が0.9〜3.5の範
    囲内にあり;N原子/(C原子+N原子)の重量比が0
    .30〜0.60の範囲内にあり;且つ(C原子とN原
    子の合計量)/(上記金属成分の合計量)の原子比が0
    .6〜1.5の範囲内にある硬質相と、 (b)Ni及びCoから実質的に構成さ れ;硬質合金の重量を基準にしてNi5.7〜37.9
    %及びCo7.1〜39.3%を含有し;NiとCoと
    の合計(Ni+Co)の含有量が20〜45%であって
    且つNi/ Coの重量比が0.4〜1.8の範囲内にある結合相 とから実質的になることを特徴とする硬質合金。 2、Nb成分がNbの炭化物であり、Ta成分がTaの
    窒化物である請求項1記載の硬質合金。 3、請求項1記載の硬質合金よりなる刃物。 4、請求項1記載の硬質合金よりなる切削工具。 5、刃先角度が40〜170度である請求項4記載の切
    削工具。 6、バイト、エンドミル又はドリルである請求項5記載
    の切削工具。
JP2082989A 1989-02-01 1989-02-01 硬質合金 Pending JPH02205654A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2082989A JPH02205654A (ja) 1989-02-01 1989-02-01 硬質合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2082989A JPH02205654A (ja) 1989-02-01 1989-02-01 硬質合金

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02205654A true JPH02205654A (ja) 1990-08-15

Family

ID=12037933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2082989A Pending JPH02205654A (ja) 1989-02-01 1989-02-01 硬質合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02205654A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004169187A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Sandvik Ab 仕上げ作業用のTi、Nb、W、C、N及びCoを含有する焼結チタン基炭窒化物合金及びその製造方法
JP2004169185A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Sandvik Ab フライス作業用のTi、Nb、W、C、N及びCoを含有する焼結チタン基炭窒化物合金及びその製造方法
JP2004169186A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Sandvik Ab 超仕上げ作業用のTi、Nb、W、C、N及びCoを含有する焼結チタン基炭窒化物合金及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004169187A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Sandvik Ab 仕上げ作業用のTi、Nb、W、C、N及びCoを含有する焼結チタン基炭窒化物合金及びその製造方法
JP2004169185A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Sandvik Ab フライス作業用のTi、Nb、W、C、N及びCoを含有する焼結チタン基炭窒化物合金及びその製造方法
JP2004169186A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Sandvik Ab 超仕上げ作業用のTi、Nb、W、C、N及びCoを含有する焼結チタン基炭窒化物合金及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0417302B1 (en) Nitrogen-containing cermet
US5328875A (en) Cubic boron nitride-base sintered ceramics for cutting tool
CN103722174B (zh) 一种自锐性聚晶金刚石复合片及其制备方法
US4769070A (en) High toughness cermet and a process for the production of the same
US4046517A (en) Cemented carbide material for cutting operation
TW201102442A (en) Composite cemented carbide rotary cutting tools and rotary cutting tool blanks
US5069872A (en) Cutting tool
JPH0711048B2 (ja) 高強度窒素含有サーメット及びその製造方法
EP0386338B1 (en) Hard sintered body for tools
EP0520403A2 (en) Hard sintered compact for tools
US5659872A (en) Sintered carbonitride alloy and method of producing
US5787773A (en) Hand shear
EP0495101A1 (en) Hard alloy
JPH02205654A (ja) 硬質合金
US5351588A (en) Hand shear
JP3353522B2 (ja) 木質系硬質材料を加工する工具のための超硬合金
US20040025631A1 (en) Abrasive and wear resistant material
JPH02243735A (ja) 硬質合金
JP2757469B2 (ja) 炭化タングステン基超硬合金製エンドミル
JP3257255B2 (ja) 耐摩耗性のすぐれた立方晶窒化硼素基超高圧焼結材料製切削工具
JPH10193206A (ja) 切刃片がすぐれたろう付け接合強度を有する切削工具
JP2514088B2 (ja) 高硬度及び高靭性焼結合金
JP2668977B2 (ja) 耐欠損性のすぐれた炭化タングステン基超硬合金製切削工具
JPH04152004A (ja) 切削工具
JPS6029203A (ja) ラフイングエンドミル