JPH02199084A - 金属含浸不定形耐火物成形体の製造方法 - Google Patents

金属含浸不定形耐火物成形体の製造方法

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JPH02199084A
JPH02199084A JP2020289A JP2020289A JPH02199084A JP H02199084 A JPH02199084 A JP H02199084A JP 2020289 A JP2020289 A JP 2020289A JP 2020289 A JP2020289 A JP 2020289A JP H02199084 A JPH02199084 A JP H02199084A
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metal
refractory molded
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JP2020289A
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Tetsushi Numata
哲始 沼田
Masato Iiyama
飯山 眞人
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、金属製造炉および熱処理炉等に用いられる不
定形耐火物成形体の製造方法に関する。
[従来の技術] 加圧炉等の熱処理炉の内壁に用いられた耐火物は、約1
000℃以上の苛酷な条件下に曝されるので、徐々に表
面剥離が起こってしまう。一方、転炉、取鍋、脱ガス炉
等の溶湯容器の内壁は、溶湯およびスラグに接触し、溶
損や剥離を生じる。
特に、スラグラインでは、内壁耐火物が著しく溶損し、
更に溶融スラグが耐火物内部に侵入することにより耐火
物は破壊されてしまう。上記の問題点を解決するために
、耐火物には、耐スポーリング性と耐スラグ浸潤性が要
求されている。
スポーリングとは、耐火物が熱衝撃、機械的または構造
的原因により割れを起こし、損壊する減少をいう。熱衝
撃によるスポーリング(以下、熱的スポーリングという
)は、急熱急冷時の熱応力により発生する。機械的原因
によるスポーリング(以下、機械的スポーリングという
)は、主に機械の作動による耐火物の損傷により発生す
る。また、構造的原因によるスポーリング(以下、構造
的スポーリングという)は、主にスラグの浸潤と関連し
て発生する。すなわち、レンガの開気孔に浸潤したスラ
グによって、レンガ母材の熱心・力が大きくなり、母材
の損壊を生じる。
これらのスポーリングのうち、機械的スポーリングは、
装置等の改良によりある程度まで改善することができる
。したがって、耐火レンガの特性の点では、特に耐熱的
スポーリング性および耐構造的スポーリング性の改善が
望まれる。耐構造的スポーリング性を改善するためには
、上記理由から耐スラグ浸潤性を改善しなければならな
い。また、スラグの浸潤はレンガ表面からの母材の溶損
を増大するから、溶損を抑制する意味からも耐スラグ浸
潤性に優れた耐火物が望まれている。
これらの特性に比較的優れた耐火レンガとして、高アル
ミナ質レンガ、シャモットレンガ、マグネシアレンガ、
クロム・マグネシア質レンガ等が使用されている。また
最近では、耐熱的スポーリング性を改善したマグネシア
φカーボン質レンガ等の黒鉛添加耐火物や、金属ファイ
バーを含有するキャスタブル等が実用化されている。
さらに、耐スラグ浸潤性を改善するために、レンガの多
孔体にタールを含浸させたタール含浸レンガが、転炉や
ステンレス精練炉等の内張りに使用されている。タール
含浸レンガは、レンガの開気孔にタールが充填されてい
るので、スラグの浸潤が防止され、構造的スポーリング
が抑制される。
タール含浸レンガを製造する方法の一つに、ドロマイト
粉末をタールを結合剤として混合成形し、これを焼成し
て所望の見掛は気孔率とし、溶媒に希釈したタールに真
空槽内で常温常圧下にて浸漬する方法がある。
また、タール含浸レンガを製造する他の方法の一つに、
ドロマイト粉末をタールを結合剤として混合成形し、こ
れを焼成して所望の見掛は気孔率とし、真空槽内で温度
200乃至300℃のタールバスに浸漬し、これに3乃
至4 kg / cdの圧力を加える方法がある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記のタール含浸レンガを炉等に使用し
た場合、高熱によりタールを含浸させるために用いた溶
媒が揮発してしまい、レンガの見掛は気孔率が上昇して
しまう。このため、スラグの浸潤を十分に防止すること
ができず、その効果は小さい。
一般に、耐スラグ浸潤性を向上させるためには耐火物を
ち密化すればよいが、ち密化しすぎると熱的スポーリン
グが起り易くなる。このように、耐スラグ浸潤性および
耐スポーリング性の双方を向上させることは困難である
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、耐スラ
グ浸潤性、耐構造的スポーリング性!lしびに耐熱的ス
ポーリング性に優れた不定形耐火物成形体の製造方法を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の目的は、多孔質の不定形耐火物成形体を予熱す
る工程と、予熱された不定形耐火物成形体の開気孔内に
存在するガスを脱気する工程と、脱気された不定形耐火
物成形体をシリンダ状容器内の溶融金属中に浸漬する工
程と、前記シリンダ状容器内に摺動自在に設けられたピ
ストン状加圧板によって不定形耐火物成形体が浸漬され
ている溶融金属に圧力を印加することにより、溶融金属
を不定形耐火物成形体に含浸させる工程とを具備する金
属含浸不定形耐火物成形体の製造方法によって達成する
ことができる。
不定形耐火物成形体とは、耐火性原料にセメント、コロ
イダルシリカ等の結合剤を加えて成形し、約室温〜50
0℃で乾燥させたものである。この耐火性原料は、高ア
ルミナ質キャスタブル、マグネシア質キャスタブル、ク
ロムψマグネシア質キャスタブル、およびシャモットキ
ャスタブル等の製造に用いられるものである。
なお、本発明の金属含浸不定形耐火物成形体の製造方法
において、不定形耐火物成形体を溶融金属中に浸漬する
工程の前に、不定形耐火物成形体を予熱する工程を必ず
行なうならば、予熱工程、脱気工程、および浸漬工程は
任意の順序で行なうことができる。
[作用] 本発明に予熱工程を設けた理由は、不定形耐火物成形体
を予熱せず、そのままの温度(すなわち室温)で溶融金
属中に浸漬すると、不定形耐火物成形体表面と溶融金属
との温度差がかなり大きいため、溶融金属は不定形耐火
物成形体表面で急激に冷却され凝固してしまい、不定形
耐火物成形体表面に溶融金属の被膜が生じてしまうから
である。
不定形耐火物成形体表面に金属被膜が生じると、それ以
上不定形耐火物成形体内部に金属を含浸させることが不
可能になる。したがって、溶融金属中に浸漬する前に、
不定形耐火物成形体を予め加熱することにより、溶融金
属との温度差をできるたけ小さくし、不定形耐火物成形
体表面で溶融金属が凝固することを防止する必要がある
本発明に脱気工程を設けた理由は、不定形耐火物成形体
の開気孔中に空気が残存すると、金属の含浸が残存する
空気によって阻止され困難になるからである。仮に、加
圧することにより金属を含浸できたとしても、復圧後は
開気孔中の圧縮空気により金属の一部が押出されてしま
う。したが9て、本脱気工程において、不定形耐火物成
形体をほぼ完全に脱気することが重要である。
本発明に加圧工程を設けた理由は、不定形耐火物成形体
が浸漬している溶融金属に圧力を印加しないと、不定形
耐火物成形体の内部圧と溶融金属圧とが均衡し、溶融金
属が不定形耐火物成形体に開気孔中に含浸されないから
である。逆に、印加する圧力が不定形耐火物成形体の圧
縮強度を越えると、不定形耐火物成形体自体の損壊、金
属含浸量の減少ならびに金属含浸後の不定形耐火物成形
体の熱間強度の低下等が起こるので、圧力は不定形耐火
物成形体の圧縮強度より小さくなければならない。
以下、実施例において、図面を参照しながら本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるも
のではない。
[実施例] まず初めに、図面を参照しながら、本発明の金属含浸不
定形耐火物成形体の製造方法に用いられる装置の一例に
ついて説明する。
第1図は、本発明に用いることができる金属含浸不定形
耐火物成形体製造装置の一例を示した図である。
第1図によると、金属含浸不定形耐火物成形体製造装置
は、予熱炉■、金属含浸加圧炉Iおよび焼鈍炉■を具備
している。
予熱炉■は、不定形耐火物成形体を予め含浸させる金属
の融点付近まで加熱するための装置である。したがって
、予熱炉に要求される性能は、予熱炉壁が含浸させる金
属の融点付近まで耐えられるものであることと、予熱コ
イル12が不定形耐火物成形体を含浸させる金属の融点
付近まで加熱できることである。上記の性能を有する加
熱炉であれば、本発明に用いることができる。後述する
通り、予熱工程を金属含浸加圧炉I内で行なう場合は、
本予熱炉■を設ける必要はない。
金属含浸加圧炉lは、不定形耐火物成形体を脱気し1、
溶融金属2内に浸漬させ、圧力を印加することにより金
属を含浸させる装置である。第2図は、金属含浸加圧炉
Iの拡大図である。これによると、金属含浸加圧炉I内
には、加圧装置1が配置されている。加圧装置1はピス
トン1aとシリンダ1bとからなっている。ピストン1
aをシリンダ1bに挿入することにより完全密封された
空間3を形成させ、ピストン1aをシリンダ1b内に退
入させることにより密封空間3に圧力を印加させること
ができる。したがって、ピストン1aとシリンダ1bと
の接触部分4は密封性および摺動性に優れていなければ
ならない。さらに加圧装置1は、後述の通り、溶融金属
2と接触または接近するため耐熱性であることと、かな
りの圧力を印加するため耐圧性であることが必要である
。これらの条件を満たすため、加圧装置1の材質にはC
r、IC3およびZr82等のセラミック材料を用いる
のが好ましく、黒鉛−セラミック系材料を用いるのが特
に好ましい。
ピストン1aは、シリンダ1b内に挿入下降させること
によって密封空間3に圧力を印加させる装置である。ピ
ストン1aは不定形耐火物成形体保持装置5、搬送装置
6、および真空弁7を具備してる。不定形耐火物成形体
保持装置5は、不定形耐火物成形体とピストン1aとを
連結させる装置である。不定形耐火物成形体保持装置5
には、まず不定形耐火物成形体をシリンダ1bや処理工
程の途中で落とさないようしっかりとピストン1aと連
結させておく保持性が必要であり、さらに保持装置5は
溶融金属2と接触または接近するため耐熱性や、密封空
間3での圧力に曝されるため耐圧性等が必要である。こ
れらの条件を満たすものであれば、従来の保持装置を用
いることができる。搬送装置6は、主にレール8、駆動
装置(図示せず)、および制御装置(図示せず)からな
っている。この搬送装置6を設けることにより、本発明
を連続化あるいは自動化することができる。
搬送装置6には、従来のものを用いることができる。真
空弁7は真空ポンプ(図示せず)等を具備しているもの
であり、密封空間3を減圧する装置である。これによっ
て不定形耐火物成形体13の開気孔中にあるガスを脱気
することができる。
シリンダ1bは、不定形耐火物成形体13の開気孔中に
含浸させる溶融金属2を収容しておく装置である。シリ
ンダ1bの周囲には、加熱コイル9が配置させている。
この加熱コイル9はシリンダ1bを加熱して、金属を溶
融状態に維持するためのものである。したがって、加熱
コイル9には、含浸させる金属の融点まで加熱できるも
のを用いる。
焼鈍炉■は、金属を含浸させた不定形耐火物成形体を焼
鈍するためのものであり、従来の焼鈍炉を用いることが
できる。
なお、上記の予熱炉■、金属含浸加圧炉Iおよび焼鈍炉
■は、必ずしも一体化されている必要はない。
以下、本発明の金属含浸不定形耐火物成形体の製造方法
を詳しく説明する。
本発明の金属含浸不定形耐火物成形体の製造方法は、不
定形耐火物成形体を予熱する工程と、不定形耐火物成形
体の開気孔に金属を含浸させる工程と、金属を含浸させ
た不定形耐火物成形体を焼鈍する工程とに分けることが
できる。
以下、図面を参照しながら、各工程ごとに説明する。
p熱工程 予熱工程は溶融金属中に浸漬する前に、不定形耐火物成
形体を予熱するものである。
予熱工程の目的は、以下の通りである。
不定形耐火物成形体は、次工程において、溶融金属中に
浸漬される。溶融金属は、かなりの高温(例えば、ステ
ンレスでは、1450℃以上)であり、不定形耐火物成
形体を予熱せずにそのまま溶融金属に含浸すると、その
温度差により溶融金属は不定形耐火物成形体との接触面
で急激に冷却され凝固してしまう。また、不定形耐火物
成形体は急冷されるため激しく熱的スポーリングを起こ
し、損壊してしまう可能性もある。その結果、不定形耐
火物成形体表面に金属波膜が生じてしまい、それ以上金
属を含浸させることができない。そこで、浸漬前に不定
形耐火物成形体を予熱することによって、不定形耐火物
成形体表面と溶融金属の温度差をできるだけ小さくし、
不定形耐火物成形体表面での溶融金属の凝固を防ぐので
ある。
予熱温度は含浸させる金属の融点以上が好ましいが、本
予熱工程の目的を達せられるならば、融点より小さくて
もよい。予熱工程に用いる予熱炉■は、所望の温度が得
られ、かつ耐熱性ならば、従来のものを用いることがで
きる。
なお、予熱工程は金属含浸加圧炉lにおいて行なうこと
もできる。この場合は、予熱炉■は不要である。金属含
浸加圧炉Iで予熱を行なうには、不定形耐火物成形体を
保持したピストン1aをシリンダ1bに挿入した後、溶
融金属中に含浸する前に、加熱コイル9によって加熱す
ればよい。このように、金属含浸加圧炉I内で予熱工程
を行なうことによって、本発明に用いる装置を簡略化す
ることができる。
金属含浸工程 本金属含浸工程は、さらに以下の3工程に分けることが
できる。
(a)脱気工程 本脱気工程は、不定形耐火物成形体の開気孔中に存在す
る空気を除去することが目的である。
不定形耐火物成形体13の開気孔からガスを除去する理
由は、開気孔内にガスが存在すると、以下の加圧工程(
c)での加圧により含浸した金属が、復圧後、開気孔内
の圧縮ガスによって排出されてしまうからである。脱気
工程は、既述した予熱工程の前または後のいずれで行な
ってもよい。
脱気工程は、不定形耐火物成形体13を保持したピスト
ン1aをシリンダlb内に挿入し密封空間3を形成した
後、真空ポンプ(図示せず)等を具備した真空弁7で減
圧することにより行なうことができる。その際、不定形
耐火物成形体13を保持したピストン1aをシリンダl
b内に挿入するとき、シリンダlb内に収容されている
溶融金属の」二面10とピストン1aの下面11の間に
ある程度の距離を設ける必要がある。この距離が小さす
ぎると、減圧したときに溶融金属2が真空弁7から外部
に吸い出されてしまうからである。この距離は、減圧す
る程度および溶融金属2の重量等に依存し、その組合わ
せによって変化する。したがって、前記距離はシリンダ
lb内の溶融金属量を調節したり、ピストン1aをシリ
ンダ1bに挿入させる距離を調節したりして所望の効果
が得られるよう便宜選択する。
また、ピストン1aに保持された不定形耐火物成形体が
シリンダ1bの外にある状態で、金属含浸加圧炉I全体
を減圧し、不定形耐火物成形体を脱気することもできる
。しかし、この方法では金属含浸加圧炉Iの全体を減゛
圧するため、比較的大規模な真空ポンプを必要とする。
不定形耐火物成形体を脱気するためには、密封空間3ま
たは金属含浸加圧炉I全体を可能な限り減圧することが
望ましい。しかしながら、実際には、密封空間3内に溶
融金属2が存在するため、該溶融金属2の蒸気圧を考慮
して減圧を行わなければならない。本発明においては%
10−2乃至20 torr程度の減圧が好ましい。
(b)浸漬工程 本浸漬工程は、不定形耐火物成形体を溶融金属中に浸漬
する工程であり、ピストン1aに保持された不定形耐火
物成形体13を溶融金属2中に浸漬することにより行な
う。これは、不定形耐火物成形体13が溶融金属2に浸
漬されるまでピストン1aを下降させることによって容
易に行なうことができる。また、不定形耐火物成形体1
3を保持装置5から外して落下させてもよい。なお、浸
漬工程を行なうとき、真空弁7を閉じておくのが好まし
い。
金属の含浸速度は、溶融金属2の不定形耐火物成形体1
3に対するぬれ性と、不定形耐火物成形体13の気孔率
と、次工程による圧力とに依存する。したがって、含浸
時間は、用いる不定形耐火物成形体の種類および含浸さ
せる金属の種類の組合わせにより変化するので一慨には
言えないが、5〜30分程度である。
先の脱気工程(a)と本浸漬工程(b)は、任意の順序
で行うことができる。すなわち、脱気工程は不定形耐火
物成形体を溶融金Jii2に浸漬した状態で行なっても
よい。しかし、予熱工程は本含浸工程の前に行なわなけ
ればならない。これは前述した通り、溶融金属に浸漬す
る前に不定形耐火物成形体を予熱することにより、不定
形耐火物成形体表面で溶融金属が凝固するのを防止する
ためである。
なお、不定形耐火物成形体の脱気を完全に行なうことが
できるという点から、浸漬工程の前に脱気工程を行なう
のが好ましい。
(c)加圧工程 本加圧工程の目的は、不定形耐火物成形体13が溶融金
属2内に浸漬されているあいだ、ピストン1aによって
加圧し、その圧力を以て金属を不定形耐火物成形体13
の開気孔内に含浸させることである。
加圧方法としては、例えば以下の手段を用いることがで
きる。
浸漬工程(b)が終了した状態でピストン1aが溶融金
属2の液面から離間しているときは、ピストン1aと溶
融金属2との間の密封空間3に高圧ガスを導入すること
によって、加圧を行なうことができる。その場合、ピス
トン1aをさらに下降させることによって、加圧効果を
高めることができる。場合によっては、特に高圧ガスを
用いることなく、密封空間3を常圧に戻した後にピスト
ン1aを下降させるだけで所望の加圧を行なうことがで
きる。また、条件的に可能な場合には、ピストン1aを
溶融金属2の液面に接触させた状態で下方に押圧するこ
とにより、溶融金属2を直接加圧してもよい。
先にも述べた通り、不定形耐火物成形体13への金属の
含浸難易(含浸速度)は、溶融金属2の不定形耐火物成
形体13に対するぬれ性と、不定形耐火物成形体13の
見掛は気孔率と、本加圧工程で適用する圧力とに依存す
る。しかしながら、前記ぬれ性および見掛は気孔率を改
善することには、ある程度の限界がある。したがって、
不定形耐火物成形体13に金属を含浸させる難易は、主
に本加圧工程で印加する圧力に依存することになる。一
般に、高い圧力を印加するほど金属を含浸させることが
できる。しかしながら、印加する圧力が不定形耐火物成
形体の圧縮強度以上になると、不定形耐火物成形体自体
の破壊、金属含浸量の減少あるいは金属含浸後の不定形
耐火物成形体の熱間強度の低下が生じるので、不定形耐
火物成形体の圧縮強度より小さい圧力を印加しなければ
ならない。また、不定形耐火物成形体に圧力を印加しな
い場合は、不定形耐火物成形体の内部圧と溶融金属2中
衡し、溶融金属を開気孔内部に含浸させることができな
いので、ある程度の圧力を印加しなければならない。
したがって、本加圧工程で印加する圧力は、不定形耐火
物成形体の種類と含浸させる金属の種類の組合わせによ
って変化するので一慨には言えないが、約1 kg /
 cd以上であることが必要であり、かつ本発明に用い
る不定形耐火物成形体の圧縮強度より小さいことが必要
である。
焼鈍工程 前記浸漬工程では、不定形耐火物成形体13は溶融金属
2中に浸漬されており、不定形耐火物成形体自体もかな
りの高温になっている。この不定形耐火物成形体を室温
まで冷却する際、急激に冷却すると、不定形耐火物成形
体中に含浸された金属が急激に凝固し、不定形耐火物成
形体に割れやひびが生じてしまう。したがって、本焼鈍
工程によって、高温まで加熱された不定形耐火物成形体
を徐々に室温まで冷却する。本焼鈍工程には、従来の焼
鈍炉を用いることができる。
」ユ述の予熱工程、金属含浸工程および焼鈍工程によっ
て、不定形耐火物成形体の開気孔に金属を含浸させる二
とができる。例えば、見掛は気孔率12.5容積%のジ
ルコンキャスタブル成形体を脱気し、5US301S中
に浸漬し、9.5kg/cI#の圧力をかけて、金属を
含浸させた場合、見掛は気孔率は1.4容積%まで低下
した。
[発明の効果] 本発明の方法によって、不定形耐火物成形体の開気孔に
金属を含浸させることができ、耐スポーリング性および
耐スラグ浸潤性が優れている金属含浸不定形耐火物成形
体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の金属含浸不定形耐火物成形体の製造
方法に用いることができる装置の一例を示した図。 第2図は、金属含浸加圧炉の断面図。 1・・・加圧装置、2・・・溶融金属、3・・・密封空
間、5・・・不定形耐火物成形体保持装置、6・・・搬
送装置、8・・・真空弁、9・・・加熱コイル、12・
・・予熱コイル、13・・・不定形耐火物成形体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)多孔質の不定形耐火物成形体を予熱する工程と、
    予熱された不定形耐火物成形体の開気孔内に存在するガ
    スを脱気する工程と、脱気された不定形耐火物成形体を
    シリンダ状容器内の溶融金属中に浸漬する工程と、前記
    シリンダ状容器内に摺動自在に設けられたピストン状加
    圧板によって不定形耐火物成形体が浸漬されている溶融
    金属に圧力を印加することにより、溶融金属を不定形耐
    火物成形体に含浸させる工程とを具備する金属含浸不定
    形耐火物成形体の製造方法。
  2. (2)多孔質の不定形耐火物成形体を予熱する工程と、
    予熱された不定形耐火物成形体をシリンダ状容器内の溶
    融金属中に浸漬する工程と、溶融金属中に浸漬された不
    定形耐火物成形体の開気孔内に存在するガスを脱気する
    工程と、前記シリンダ状容器内に摺動自在に設けられた
    ピストン状加圧板によって不定形耐火物成形体が浸漬さ
    れている溶融金属に圧力を印加することにより、溶融金
    属を不定形耐火物成形体に含浸させる工程とを具備する
    金属含浸不定形耐火物成形体の製造方法。
  3. (3)多孔質の不定形耐火物成形体の開気孔内に存在す
    るガスを脱気する工程と、脱気された不定形耐火物成形
    体を予熱する工程と、予熱された不定形耐火物成形体を
    シリンダ状容器内の溶融金属中に浸漬する工程と、前記
    シリンダ状容器内に摺動自在に設けられたピストン状加
    圧板によって不定形耐火物成形体が浸漬されている溶融
    金属に圧力を印加することにより、溶融金属を不定形耐
    火物成形体に含浸させる工程とを具備する金属含浸不定
    形耐火物成形体の製造方法。
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