JPH0218782Y2 - - Google Patents

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JPH0218782Y2
JPH0218782Y2 JP7379283U JP7379283U JPH0218782Y2 JP H0218782 Y2 JPH0218782 Y2 JP H0218782Y2 JP 7379283 U JP7379283 U JP 7379283U JP 7379283 U JP7379283 U JP 7379283U JP H0218782 Y2 JPH0218782 Y2 JP H0218782Y2
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oil
pressure
spool
valve
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Description

【考案の詳細な説明】 本案はハンドルの動きをトーシヨンバーを介し
油路切換弁に伝えてオイルポンプから同油路切換
弁へ延びた高圧油路と同油路切換弁からオイルタ
ンクへ延びた低圧油路とを切換えてパワーシリン
ダを所定の操舵方向に作動させるとともに同高圧
油路を流れる作動油の一部を反力ピストンへ導い
てトーシヨンバーの捩れを規制するパワーステア
リング装置の改良に係り、前記高圧油路の途中か
ら前記反力ピストンへ分岐した制御油圧系の最上
流位置にオイルフイルタを設けたことを特徴とす
るもので、その目的とする処は、ゴミ等の異物の
制御油圧系へ浸入を大型のフイルタを使用せずに
防止できる改良されたパワーステアリング装置を
供する点にある。
次に本案のパワーステアリング装置を第1図乃
至第25図に示す一実施例により説明する。まず
第1図によりその概略を説明すると、1がエンジ
ン(図示せず)により駆動されるオイルポンプ
で、同オイルポンプ1は、流量が一定(7/
min程度)の、吐出圧が可変(5Kg/cm2〜70Kg/
cm2)のオイルポンプである。また2が四方向油路
切換弁(ロータリバルブ)、3が操舵用パワーシ
リンダ、4はオイルタンク、5が複数個の反力ピ
ストン、6は同各反力ピストン5の背後に形成し
たチヤンバー、7aが上記オイルポンプ1から上
記油路切換弁2へ延びた高圧油路、8aが同油路
切換弁2から上記オイルタンク4へ延びた低圧油
路、9a,10aが上記油路切換弁2から上記パ
ワーシリンダ3へ延びた油路、aが上記高圧油路
7aの途中に設けたオリフイス、7bが同オリフ
イスaの上流側及び下流側の高圧油路7aに接続
したバイパス油路、11が同バイパス油路7bの
途中に介装したチエンジ・オーバ・バルブ、12
が同チエンジ・オーバ・バルブ11の上流側の油
路7bに油路7cを介して接続した圧力制御弁
(以下圧力制御バルブと称する)、13が流量制御
弁(以下ソレノイドバルブと称する)、7dが上
記圧力制御バイブ12から延びた油路で、同油路
7dから岐れた並列油路7e,7e′が上記ソレノ
イドバルブ13へ延びている。また7d1が上記油
路7dの途中から上記圧力制御バルブ12へ延び
たパイロツト油路、7d2が上記油路7dの途中か
ら前記反力ピストン5の背後のチヤンバー6へ延
びた油路、7d3が上記油路7dの途中から低圧油
路8bへ延びた油路、b,cが上記油路b,cの
途中に設けたオリフイス、7e1が同オリフイス
b,cの間の油路7eから前記チエンジ・オー
バ・バルブ11へ延びたパイロツト油路、eが上
記油路7d3の途中に設けたオリフイス、7fが上
記ソレノイドバルブ13から上記低圧油路8bへ
延びた油路、dが同油路7fの途中に設けたオリ
フイス、7f1が同オリフイスdの上流側の油路7
fから前記圧力制御バルブ12へ延びた主パイロ
ツト油路、14が車速センサー、15が制御装
置、16がイグニシヨンスイツチ、17がイグニ
シヨンコイル、18a,18bから上記ソレノイ
ドバルブ13の電磁コイルへ延びた配線で、上記
車速センサー14は、車速を検出し、その結果得
られたパルス信号(車速に応じたパルス信号)を
制御装置15へ送出するように、また同制御装置
15は、同パルス信号に対応した電流(所定の高
速時の電流零(i=0)から停車時の電流最大
(i=1)までの車速に対応した電流)をソレノ
イドバルブ13の電磁コイル57へ送出して、ソ
レノイドバルブ13のプランジヤ52及びスプー
ル51を上記電流値に応じた所定位置に保持する
ようになつている。次に前記油路切換弁2チエン
ジ・オーバ・バルブ11圧力制御バルブ12ソレ
ノイドバルブ13を第2図乃至第21図により具
体的に説明する。第2図乃至第7図の20がバル
ブハウジングで、上記各バルブ2,11,12,
13は同バルブハウジング20内に組込まれてい
る。まず油路切換弁2を第2図により具体的に説
明すると、21がハンドル(図示せず)により操
作される入力軸、第2,3図の23が上下の軸受
によりバルブハウジング20内に回転可能に支持
されたシリンダブロツク、22が上記入力軸21
内に挿入したトーシヨンバーで、同トーシヨンバ
ー22は、その上部が入力軸21の上部に、その
下部がシリンダブロツク23に、それぞれ固定さ
れている。また21aが上記入力軸21の外部外
周面に設けた複数個の縦溝で、上記シリンダブロ
ツク23には、同縦溝21aに対向してシリンダ
が設けられ、同各シリンダに前記反力ピストン5
が嵌挿されて、同各反力ピストン5の先端に設け
た突起が同各縦溝21aに係合している。また同
各反力ピストン5の背後のチヤンバー6は、シリ
ンダブロツク23とバルブハウジング20との間
に形成されて、環状溝である。また23aが上記
シリンダブロツク23に一体のピニオン、24a
が同ピニオン23aに噛合したラツク、24がラ
ツクサポート、26がキヤツプ、25が同キヤツ
プ26と上記ラツクサポート24との間に介装し
たバネ、28が上記シリンダブロツク23の直上
のバルブハウジング20内に固定した油路切換弁
2のスリーブ、28a,28b,28cが同スリ
ーブ28の外周面に設けた油路、27が同スリー
ブ28と上記入力軸21との間に嵌挿されたバル
ブボデイ、23bが同バルブボデイ27の下端部
と上記シリンダブロツク23の上端部とを連結す
るピン、27a,27b,27cが上記バルブボ
デイ27の外周面に設けた油路で、ハンドルが中
立位置にあるときには、高圧油路7aがバルブボ
デイ27の油路27aとスリーブ28の油路28
aとを介して入力軸21とトーシヨンバー22と
の間のチヤンバー29に連通して、オイルポンプ
1からの作動油が高圧油路7a→油路28a→油
路27a→チヤンバー29(なお油路27aとチ
ヤンバー29との間の油路は図示せず)→低圧油
路8a→オイルタンク4→オイルポンプ1に循環
するように、またハンドルを右に切つて、入力軸
21をバルブボデイ27に対して相対的に右に回
転すると、高圧油路7aがバルブボデイ27の油
路27a,27b及びスリーブ28の油路28b
を介してパワーシリンダ3の油路9bに、低圧油
路8aがチヤンバー29とバルブボデイ27の油
路27cとスリーブ28の油路28cとを介して
パワーシリンダ3の油路10aに、それぞれ連通
して、オイルポンプ1からの作動油が高圧油路7
a→油路27a→油路28b→油路9a→パワー
シリンダ3の左室へ送られる一方、パワーシリン
ダ3の右室の油が油路10a→油路28c→油路
27c→チヤンバー29→低圧油路8a→タンク
4へ戻され、パワーシリンダ3のピストンロツド
が右へ移動して、右方向への操舵が行なわれるよ
うに、またハンドルを左に切つて、入力軸21を
バルブボデイ27に対して相対的に左に回転する
と、高圧油路7aがバルブボデイ27の油路27
aとスリーブ28の油路28cとを介してパワー
シリンダ3の油路10aに、低圧油路8aがチヤ
ンバー29とバルブボデイ27の油路27bとス
リーブ28の油路28bとを介してパワーシリン
ダ3の油路9aに、それぞれ連通して、オイルポ
ンプ1からの作動油が高圧油路7a→油路27a
→油路28c→油路10a→パワーシリンダ3の
右室へ送られる一方、パワーシリンダ3の左室の
油が油路9a→油路28b→油路27b→チヤン
バー29→低圧油路8a→タンク4へ戻され、パ
ワーシリンダ3のピストンロツドが左へ移動し
た、左方向への操舵が行なわれるようになつてい
る。次に前記チエンジ・オーバ・バルブ11を具
体的に説明すると、同チエンジ・オーバ・バルブ
11は第4,7図から明らかなように、オリフイ
スaのバイパス油路7bの途中に介装されてい
る。同チエンジ・オーバ・バルブ11は、環状溝
30a(なおこの環状溝30aは油路7bの一部)
をもつスプール30(なおスプール30は高速位
置を示している)とキヤツプ31とこれらのスプ
ール30及びキヤツプ31の間に介装したバネ3
3とOリング34とを有し、パイロツト油路7e1
(第1図参照)の油圧が高まると、スプール30
がバネ33に抗し前進して、バイパス油路7bを
開くように、またパイロツト油路7e1の油圧が低
下すると、スプール30がバネ33により後退し
て、バイパス油路7bを閉じるようになつてい
る。次に前記圧力制御バルブ12を具体的に説明
すると、同圧力制御バルブ12は第5,6,7図
から明らかなように、スリーブ40とスプール4
1とキヤツプ42とストツパ43とこれらのスプ
ール41及びストツパ43の間に介装したバネ4
4とスプール41内に固定したオリフイスdをも
つ部材45とを有している。またスプール41に
は、第9,10,19,20図に示すように3つ
の環状溝41a,41b,41cが設けられ、環
状溝41aが前記バイパス油路7bのチエンジ・
オーバ・バルブ11の上流側から岐れた油路7c
に対向している。また41dが上記オリフイスd
から同スプール41内を上方へ延びたチヤンバ
ー、41eが同チヤンバー41dと上記環状溝4
1cとをつなぐ油路(なおこれらの41d,41
e,41cは低圧油路8bの一部)で、同環状溝
41cは、第2図に示した油路切換弁2のバルブ
ボデイ27の直上に形成した低圧油路8bから第
6図のように斜め下方に延びたバルブハウジング
20側の伝圧油路8bに対向している。また上記
環状溝41aはオリフイスeを介して上記チヤン
バー41dに連通している。また上記スリーブ4
0には、第11図乃至第17図に示すように、外
周面円周方向に位相を異にして上部から下部へ、
貫通孔40a′をもつ切欠部40aと貫通孔40
b′をもつ切欠部40bと貫通孔40c′,40c″を
もつ切欠部40cとオリフイスbをもつ切欠部4
0dと貫通孔40e′をもつ切欠部40eが設けら
れ、貫通孔40a′をもつ孔40a′がスプール41
の環状溝41cとバルブハウジング20側の低圧
油路8bとをつなぎ、貫通孔40b′をもつ切欠部
40bがスプール41の環状溝41aとバルブハ
ウジング20側の油路7cとつなぎ、貫通孔40
c′,40c″をもつ切欠部40cがスプール41の
環状溝41a,41bをつなぎ、オリフイスbを
もつ切欠部40dがスプール41の環状溝41b
とバルブハウジング20側の油路7eとをつな
ぎ、貫通孔40e′をもつ切欠部40eがスプール
41の環状溝41bと第3,5図に示したバルブ
ハウジング20側の油路7dとをつなぎ、オリフ
イスdからスプール41のチヤンバー41dへ出
た油が油路41e→環状溝41c→貫通孔40
a′→切欠部40a→バルブハウジング20側の低
圧油路8bを経てオイルタンク4に戻るように、
バイパス油路7bから油路7cを経て切欠部40
bに入つた作動油が貫通孔40b′→環状溝41a
→切欠部40c→貫通孔40c″→環状溝41b→
貫通孔40e′→切欠部4e→バルブハウジング2
0の油路7dを経てソレノイドバルブ13及び反
力ピストン5の方向に向うように、また上記環状
溝41b内を流れる作動油の一部がオリフイスb
→切欠部40d→バルブハウジング20側の油路
7eを前記チエンジ・オーバ・バルブ11のスプ
ール30の背後にパイロツト圧として作用し(第
5図の7e1参照)、さらに同スプール30の後端
部に設けた油路30b(第7図参照)→バルブハ
ウジング20側の油路7eを経てソレノイドバル
ブ13の方向に向うようになつている。次に前記
ソレノイドバルブ13を具体的に説明すると、同
ソレノイドバルブ13は、第5,8,21図から
明らかなように、前記圧力制御バルブ12の直下
に互いの軸線が一致するように配設されている。
同ソレノイドバルブ13は、スリーブ50とスプ
ール51と非磁性材製のプランジヤ52と同プラ
ンジヤ52に一体の磁性材製部材53と上記スプ
ール51を上記プランジヤ52に締付け固定する
ロツクナツト54と前記圧力制御バルブ12のス
リーブ40に当接する座板55と同座板55及び
上記スリーブ50の間に介装したバツクアツプス
プリング56と電磁コイル57と同電磁コイル5
7側のケーシングに固定したナツト58と同ナツ
ト58に螺合したプランジヤ押圧力調整ボルト5
9と同ボルト59及び上記プランジヤ52の間に
介装したバネ60とソレノイドバルブ13の組立
体をバルブハウジング20に締付け固定するロツ
クナツト61とを有し、上記スリーブ50は、第
21図に示すように、バルブハウジング20側の
油路7d(第5図参照)に連通する油路50aと
バルブハウジング20側の油路7eに連通する油
路50bとを有し、同油路50bにオリフイスc
が設けられている。また上記スプール51には、
斜めの溝51a′を有する制御装置51aと貫通孔
51bとが、上記プランジヤ52には、同貫通孔
51bに連通する油路52aと貫通孔52bと軸
方向の油路52cとが、それぞれ設けられてい
る。すでに述べたように第5図に示すバルブハウ
ジング20側の油路7a′をソレノイドバルブ13
に向う作動油は第21図の油路50aに入り、第
5図に示すバルブハウジング20側の油路7eを
ソレノイドバルブ13に向う作動油は第21図の
油路50bに入る。同第21図は高速時の状態を
示しており、この状態では、油路50bに入つた
作動油だけがオリフイスc→油路51a→貫通孔
51b→油路52a→貫通孔52b→油路52c
を経てオリフイスd側の部材45に向うことにな
る。また高速時→低速時には、スプール51が下
降し、オリフイスcの開口量を減少させる一方、
油路50aの開口量を増大させて、停車時には、
同油路50aのみが開口する。第1図のQ0はオ
イルポンプ1の吐出側の流量、Q1は高圧油路7
aの油量、Q2は油路7cの流量、Q3は油路7d
(油路50aの流量、Q4はオリフイスc下流側の
流量、Q5はオリフイスe下流側の流量を示して
おり、Q1:Q2は6:1程度である。また油路7
cの流量Q2は、Q2=Q3+Q4+Q5である(第30
図参照)。またソレノイドバルブ13のスリーブ
50の径は、第21図に示すように、上、中、下
部で異なり、上部ほど小さく、それぞれの間に
D1,D2の差がある。一方、バルブハウジング2
0側のスリーブ嵌挿孔もそれに一致するようにあ
けられている。このようにしたのは、スリーブ5
0をOリング62とともにバルブハウジング20
のスリーブ嵌挿孔に嵌挿する際、摩擦抵抗を少な
くして、スリーブ50を同スリーブ嵌挿孔に入れ
易くするためである。また第22,23,24図
にフイルタ70を示した。このフイルタ70は、
枠体71と金網72とよりなり、圧力制御弁12
のスリーブ40に設けた切欠部40b(第9,1
3図参照)、即ち、制御系油路の入口に嵌着され
て、ゴミ等の異物が制御系油路に浸入するのを防
止する。なおゴミ等の異物の制御系油路への浸入
は、この種のフイルターをバルブケーシング20
に設けた高圧油路7aの入口(第4図の矢印部分
参照)に設けてもよいが、その場合には、ポンプ
の全吐出流量が通過するため、フイルターを大型
化する必要があり、図示スペースでは同フイルタ
ーの収納が困難である。なお上記高圧油路7aの
入口を大径化しているのは、ここからドリルを挿
入して、2方向に分岐したオリフイスaと油路7
bとを加工し易くすると同時に配管(図示せず)
との結合作業を容易に行なえるようにするためで
ある。またその他の油路7b(チエンジ・オー
バ・バルブ11下流側の油路7b)7c,7d,
7e等も第3,4,5図から判るようにバルブハ
ウジング20に縦横方向から孔をあけて栓をする
ことにより、形成されており、この点でも油路の
加工が容易になつている。なお第2,3,4,
6,7図のZは油路切換弁2の中心軸線、第2,
5図のZ1はピニオン23aの中心である。また前
記制御装置15の1例を第25図に示した。80
が定電圧電源回路、81が車速に比例した電圧を
送出するパルス・電圧変換回路、82が誤差増幅
回路、83がトランジスタ、84が車速零以外で
タイマ回路87をリセツトし車速零でタイマ回路
87をセツトするリセツト回路、85がエンジン
回転数に比例した電圧を送出するパルス・電圧変
換回路、86がエンジン回転数設定回路、88が
エンジン回転数設定2000rpm以上のときタイマ回
路87を始動状態にし、2000rpm以下のときOFF
にするエンジン回転数設定回路、88が車速パル
スなしでON状態の車速入力断線検出回路、89
がトランジスタ、90がリレー、91がソレノイ
ドバルブ13の電磁コイル57に流れる電流を安
定させるネガテイブフイードバツク回路で、本制
御装置15によれば次の作用が得られる。即ち、
車速零でエンジン回転数が2000rpm以上の状態は
通常あり得ない。そのため、この状態が5〜10秒
以上継続したら、何らかの故障(例えば車速パル
ス系の故障、或いはソレノイドバルブ系の故障)
が生じたものと判断し、リレー90をONにし
て、ソレノイドバルブ13(電磁コイル57)へ
の通電を停止する。従つて高速時にハンドル操作
が重くなつて(フエイルセーフ機能を有して)、
安全である。
次に前記パワーステアリング装置の作用を説明
する。油路切換弁2の出力油圧(オイルポンプ1
の吐出圧)Ppは、ハンドルを中立位置から右ま
たは左に切つて、入力軸21のバルブボデイ27
に対する相対角度が大きくなれば、第26図のよ
うに2次曲線を描いて上昇する。このオイルポン
プ1の吐出圧Ppの影響は、油路7a,7b,7
c圧力制御バルブ12を介して下流側の、オリフ
イスb,eソレノイドバルブ13及び反力ピスト
ン側チヤンバー6に対しては上流側の油路7d
に、そのまま表われて、同油路7dの油圧Pcが同
様に上昇する。このとき、自動車が停止していれ
ば、制御装置15は車速センサー14からのパル
ス信号を受けて、i=1A(第29図参照)の電流
をソレノイドバルブ13へ送り、プランジヤ52
及びスプール51を下限位置まで下降させ(第1
図ではL位置に移動させ)、第21図の油路50
aのみをスプール51側の油路51a,51b,
52bを介してオリフイスdの上流側の油路7f
に連通させて、同油路7fの油圧を油路7dの油
圧Pcと同じ値にする。以上の停止時にハンドルを
右(または左)に切り始めると、油路7dの油圧
Pcが上昇を始める。そうすると、油路7fの油圧
も同じ値で上昇する。この油圧は、主パイロツト
油路7f1を介し圧力制御バルブ12のスプール4
1(スプール41の小径端)にそのまま伝えられ
て、スプール41が第10図の矢印方向に押され
る。同時にスプール41の環状溝41bを通る作
動油が受圧面積の差からスプール41を第10図
の矢印方向に押す。一方、バネ44側は低圧油路
8bに通じており、スプール41がバネ44に抗
し次第に上昇し(第1図ではL方向に移動し)、
貫通孔40b′の開度が次第に小さくなつてゆき、
上記矢印方向に押す油圧とバネ力とがつり合う
と、スプール41が停止する。この状態では、貫
通孔40b′の開度が最も小さくて、油路7d(反
力ピストン側チヤンバー6)の油圧Pcが最も低く
なる。この状態はそれからも同じで、ハンドルを
さらに右(または左)に切つて、油路7a,7
b,7cの油圧Ppがさらに上昇しても、圧力制
御バルブ12は貫通孔40b′の開度を上記状態に
保持して、油路7dの油圧Pcが引続き上記低い一
定のレベルに保持される。従つて前記相対角度を
大きくして、大きな出力油圧Ppを得るときに、
反力ピストン側チヤンバー6の油圧Pcとトーシヨ
ンバー22の捩れ角度とで決まるハンドルトルク
Tが大きくならない(第27図のイ参照)。以上
の据え切り時には、すでに述べたように油路7d
の油圧Pcは低いといえども、スプール51(第2
1図参照)が下降しているため、オリフイスcは
閉塞されて、油路7eに作動油が流れない。従つ
てパイロツト油路7e1の圧力は、Pcと同じ圧力に
なるが、この圧力により、チエンジ・オーバ・バ
ルブ11はバネ33の弾力に打勝つてバイパス油
路7dを開き、第1図のL位置に保持される。な
お第1図はH位置を示している。
また自動車が低速走行状態に入れば、制御装置
15は車速センサー14からのパルス信号を受け
て、そのときの車速に対応した電流、例えばi=
0.8の電流をソレノイドバルブ13へ送り、プラ
ンジヤ52及びスプール51を下限位置から上記
電流値に対応した距離だけ上昇させ(第1図では
右向きに移動させ)第21図に示すスリーブ50
側油路50aの開口量を減少させる。このとき、
オリフイスc(スリーブ50側油路50b)は未
だ閉塞されたままで、油路50aの開口量の減少
分により、オリフイスdを通過する流量Q3(Q4
この状態ではほぼ零)は、前記停車時の油路50
aからの流量よりも減少する。なおこの減少分
は、オリフイスeから低圧油路8bへの流量Q5
が増大して吸収する。以上のようにソレノイドバ
ルブ13を出る流量Q3(Q4≒0)が前記停車時の
油路50aからの流量Q3よりも減少するので、
オリフイスdの上流側の油路7fの油圧が停車時
よりも低くなる。以上の低速時にハンドルを右
(または左)に切り始めると、油路7dの油圧Pc
が上昇を始める。そうすると、油路7fの油圧も
上昇する。この油圧は主パイロツト油路7f1を介
し圧力制御バルブ12のスプール41(スプール
41の小径端)にそのまま伝えられて、同スプー
ル41が第10図の矢印方向に押される。同時に
スプール41の環状溝41bを通る作動油が受圧
面積の差からスプール41を第10図の矢印方向
に押す。一方、バネ44側は低圧油路8bに通じ
ており、スプール41がバネ44に抗し次第に上
昇し(第1図ではL方向に移動し)、貫通孔40
b′の開度が次第に小さくなつてゆき、上記矢印方
向に押す油圧とバネ力とがつり合うと、スプール
41が停止する。が、前記スプール41の小径端
を押す油圧は前記停車時よりも低く、スプール4
1の上昇量がその分だけ少なくて(貫通孔40
b′の開口量がその分だけ多くて)、油路7d(反力
ピストン側チヤンバー6)の油圧Pcが前記停車時
よりも高くなる。この状態はそれからも同じで、
ハンドルをさらに右(または左)に切つて、油路
7a,7b,7cの油圧Ppがさらに上昇しても、
圧力制御バルブ12は貫通孔40b′の開度を上記
状態に保持して、油路7dの油圧Pcが引続き停車
時よりも高い一定レベルに保持される。従つて前
記相対角度を大きくして、大きな出力油圧Pp
得るときには、ハンドルトルクTが停車時よりも
大きくなるが、後記高速時のようには大きくなら
ない。
また自動車が所定速度の高速状態に入れば、制
御装置15は車速センサー14からのパルス信号
を受けて、i=0(第29図参照)の電流をソレ
ノイドバルブ13へ送り、プランジヤ52及びス
プール51をバネ60により、上限位置まで上昇
させ(第1図では図示のH位置に移動させ)、第
21図のオリフイスcのみをスプール51側の油
路51a,51b,52bを介してオリフイスd
の上流側の油路7fに連通させる。このとき、オ
リフイスcは全開になつて、オリフイスcの流量
Q4は増加するが、前記低速時に比べると僅かし
か上昇しない。一方、油路50aの流量Q3はほ
ぼ零になるので、この系統の流量は最も少なくな
る。なおこの減少分は、オリフイスeから低圧油
路8bへの流量Q5がさらに増大して吸収する。
以上のようにソレノイドバルブ13を出る流量が
最も減少するので、オリフイスdの上流側の油路
7fの油圧が最も低くなる。以上の高速時にハン
ドルを右(または左)に切り始めると、油路7d
の油圧Pcが上昇を始める。そうすると、油路7f
の油圧も上昇する。が、油路50aが閉塞されて
いるため、その上昇分は極めて僅かである。この
油圧は主パイロツト油路7f1を介し圧力制御バル
ブ12のスプール41(スプール41の小径端)
にそのまま伝えられて、同スプール41が第10
図の矢印方向に押される。同時にスプール41の
環状溝41bを通る作動油が受圧面積の差からス
プール41を第10図の矢印方向に押す。一方、
バネ44側は低圧油路8bに通じており、スプー
ル41がバネ44に抗し次第に上昇し(第1図で
はL方向に移動し)、貫通孔40b′の開度が次第
に小さくなつてゆき、上記矢印方向に押す油圧と
バネ力とがつり合うと、スプール41が停止す
る。が、前記スプール41の小径端を押す油圧は
最も低く、スプール41の上昇量がごく僅かで
(貫通孔40′)の開口量が最大で)、油路7d(反
力ピストン側チヤンバー6)の油圧Pcが最も高く
なる。一方、オリフイスcが油路51aに開口し
ているため、オリフイスb,c間の油路7eの圧
力が下がり、これがパイロツト油路7e1を介しチ
エンジ・オーバ・バルブ11のスプール30に伝
えられ、同スプール30が下降し(第1図ではH
位置を選択し)、バイパス油路7bが閉じられ、
オイルポンプ1からの作動油がオリフイスaを経
て油路切換弁2へ送られて、出力油圧Ppが設定
圧だけ上昇する。このことは、高速時に操舵しな
いとき(ハンドル中立位置)でも、油路7a,7
b,7cの油圧Ppが停車時や低速時よりも上昇
することであり(第27図のPp1参照)、この油圧
は圧力制御バルブ12及び油路7d,7d2を介し
反力ピストン側のチヤンバー6に伝えられて、高
速時の微小操舵時の反力感(手応え)が向上す
る。ハンドルをさらに右(または左)に切り続け
ると、油路7a,7b,7cの油圧Ppがさらに
上昇して、油路7dの油圧Pcがさらに上昇するこ
とは前述の通りで、オリフイスb,c間の油路7
eの油圧が設定値以上に上昇し、パイロツト油路
7e1を介してスプール30に作用する力がバネ3
3の力よりも大きくなると、チエンジ・オーバ・
バルブ11のスプール30が上昇し(第1図では
L位置を選択し)、バイパス油路7bが開かれる。
またこの状態になつても、ハンドルを右(または
左)に切り続ければ、油路7a,7b,7cの油
圧Ppがさらに上昇してゆくが、圧力制御バルブ
12は貫通孔40b′の開度を上記状態に保持し
て、油路7dの油圧Pcが引続き最も高い一定レベ
あに保持される。従つて前記相対角度を大きくし
て、大きな出力油圧Ppを得るときに、ハンドル
トルクTが大きくなる(第27図のロ参照)。
本案のパワーステアリング装置は前記のように
ハンドルの動きをトーシヨンバー22を介し油路
切換弁2に伝えてオイルポンプ1から同油路切換
弁2へ延びた高圧油路7aと同油路切換弁2から
オイルタンク4へ延びた伝圧油路8aとを切換え
てパワーシリンダ3を所定の操舵方向に作動させ
るとともに同高圧油路7aを流れる作動油の一部
を反力ピストン5へ導いてトーシヨンバー22の
捩れを規制するパワーステアリング装置におい
て、前記高圧油路7aの途中から前記反力ピスト
ン5へ分岐した制御油圧系の最上流位置にオイル
フイルタ70を設けており、次の効果を達成でき
る。即ち、ゴミ等の異物の制御系油路への浸入
は、この種のフイルターをバルブケーシング20
に設けた高圧油路7aの入口(第4図の矢印部分
参照)に設けてもよいが、その場合は、ポンプの
全吐出流量が通過するため、フイルターを大型化
する必要がある。それに対し本案では、フイルタ
70が前記のように圧力制御弁12のスリーブ4
0に設けた切欠部40b(第9,13図参照)、即
ち、制御系油路の入口(最上流位置)に嵌着され
ており、ゴミ等の異物の制御系油路への浸入を大
型のフイルタを使用せずに防止できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本案に係るパワーステアリング装置の
一実施例を示す油圧回路図、第2図は油路切換弁
の縦断側面図、第3図はその下部横断平面図、第
4図はその上部横断平面図、第5図はチエンジ・
オーバ・バルブと圧力制御バルブとソレノイドバ
ルブとの縦断一側面図、第6図は油路切換弁と圧
力制御バルブとの縦断他側面図、第7図は油路切
換弁とチエンジ・オーバ・バルブとの縦断他側面
図、第8図はチエンジ・オーバ・バルブと圧力
制御バルブとソレノイドバルブとの拡大縦断一側
面図、第8図はソレノイドバルブの端面図、第
9図は圧力制御バルブの拡大縦断一側面図、第1
0図はその拡大縦断他側面図、第11図は圧力制
御バルブのスリーブの拡大平面図、第12図はそ
の拡大縦断一側面図、第13図はその拡大縦断他
側面図、第14図は第12図矢視−線に
沿う横断平面図、第15図は第13図矢視−
線に沿う横断平面図、第16図は第12図矢
視−線に沿う横断平面図、第17図は第
13図矢視−線に沿う横断平面図、第1
8図は同圧力制御バルブのスリーブの一側面図、
第19図はそのスリーブ及びスプールを示す縦断
一側面図、第20図は同スプールを示す側面図、
第21図はソレノイドバルブのスリーブとスプー
ルとの拡大縦断側面図、第22図はフイルターの
横断平面図、第23図はその正面図、第24図は
その装着状態を示す横断平面図、第25図は制御
装置の回路図、第26図は油路切換弁の出力油圧
(ポンプ吐出圧)とトーシヨンバーの捩れ角度
(油路切換弁のスプールとスリーブとの相対角度)
との関係を示す説明図、第27図は出力油圧とハ
ンドルトルクとの関係を示す説明図、第28図は
反力ピストン側チヤンバー油圧(ハンドルトル
ク)とトーシヨンバーの捩れ角度との関係を示す
説明図、第29図は反力プランジヤ側チヤンバー
の油圧と出力油圧との関係を示す説明図、第30
図はハンドルトルクとトーシヨンバーの捩れ角度
との関係を示す説明図、第31図は制御系入口側
の流量と制御系内各部の流量とを示す説明図であ
る。 1……オイルポンプ、2……油路切換弁、3…
…パワーシリンダ、4……オイルタンク、5……
反力ピストン、7a……高圧油路、7b,7c,
7d……高圧油路7aから反力ピストン5へ延び
た油路、70……オイルフイルタ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ハンドルの動きをトーシヨンバーを介し油路切
    換弁に伝えてオイルポンプから同油路切換弁へ延
    びた高圧油路と同油路切換弁からオイルタンクへ
    延びた低圧油路とを切換えてパワーシリンダを所
    定の操舵方向に作動させるとともに同高圧油路を
    流れる作動油の一部を反力ピストンへ導いてトー
    シヨンバーの捩れを規制するパワーステアリング
    装置において、前記高圧油路の途中から前記反力
    ピストンへ分岐した制御油圧系の最上流位置にオ
    イルフイルタを設けたことを特徴とするパワース
    テアリング装置。
JP7379283U 1983-05-19 1983-05-19 パワ−ステアリング装置 Granted JPS59179178U (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7379283U JPS59179178U (ja) 1983-05-19 1983-05-19 パワ−ステアリング装置
KR1019840000454A KR890001395B1 (ko) 1983-05-19 1984-02-01 파워 스티어링 장치
US06/599,673 US4621704A (en) 1983-05-19 1984-04-12 Power steering system
GB08410787A GB2141083B (en) 1983-05-19 1984-04-27 Power steering system
FR8407735A FR2546121B1 (fr) 1983-05-19 1984-05-18 Systeme de direction assistee
DE19843418563 DE3418563A1 (de) 1983-05-19 1984-05-18 Servolenkanlage

Applications Claiming Priority (1)

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JPS59179178U JPS59179178U (ja) 1984-11-30
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