JPH02187251A - シリンダブロックの鋳造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、シリンダブロックの鋳造法に関し、さらに詳
しくは、シリンダライナをシリンダブロックに鋳ぐるむ
方法に関する。

（従来の技術） 周知のように、エンジンのシリンダブロックを得る場合
には、その一つとして、消失模型を用いた鋳造法がある
。

すなわち、この鋳造法は、得ようとする完成品、この場
合は、シリンダブロックと同一形状の発泡スチロール製
の消失模型を鋳造容器内に配置し。

この鋳造容器内に鋳物砂を充填して消失模型を埋設した
うえで、消失模型に連続する発泡スチロール製の湯口か
ら溶湯、所謂、溶融金属を流し込むことにより実行され
る。

この結果、鋳物砂内では、湯口および消失模型が順次熱
分解して、この部分に該当する湯口および模型が溶湯に
固き換えられて所望の鋳造品が得られる。

また、上述したシリンダブロックを得るための鋳造法と
しては、消失模型鋳造法に代えて、中子用の一砂型を用
い、湯口から重力による溶湯の注入を可能にしたグラビ
テイ鋳造法もある。

ところで、上述したような鋳造法を利用することにより
得られるシリンダブロックにあっては、シリンダ内面に
相当する箇所に、耐摩耗性および耐熱性を持たせたシリ
ンダライナを装填することが行なわれるため、シリンダ
ブロックの鋳造時には、このシリンダライナをシリンダ
ブロックの他の部分と共に鋳ぐるむ場合がある。

すなわち、上述したシリンダライナを鋳ぐるむ場合には
、例えば、第３図に示すように、剥離強度を増加させる
ために外周面を波形に形成されたシリンダライナ１を消
失模型２におけるシリンダ内面に相当する箇所に配置し
、あるいは、消失模型の該当箇所に接合し、鋳物砂内に
埋設する。

従って、この消失模型および上述したように、この模型
に連続する湯口に対して溶湯を注入すると、シリンダブ
ロックにおけるシリンダ内面に相当する箇所にシリンダ
ライナが接合されて一体化した状態を得られる。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上述したシリンダライナにあっては、シリン
ダブロックを成す材質、例えば、アルミニューム合金と
同様に熱伝導体である金属で構成されているために、湯
口から注入された溶湯がシリンダライナと接触すること
で冷却され、結果として、シリンダライナと接触した溶
湯は同化を促進されて、溶湯の適正な流動性が得られな
くなる。

従って、このような現象が発生すると、消失模型全域へ
の湯まわり、所謂５鋳造品と成る箇所への溶湯の供給が
不完全となる虞れがあり、特に、シリンダライナを予熱
しないで鋳造するような場合には、この虞れが顕著にな
る。

実例としては、第３図に示すように、シリンダを７字状
に配列して、そのシリンダの中心線の交差位置近傍から
溶湯の注入が行なわれるような場合、シリンダの上端に
相当する箇所への溶湯の供給は、その途中にあるシリン
ダライナ２との接触により不十分になる。従って、この
ように、シリンダライナを鋳ぐるむような場合には、シ
リンダの肉圧が不十分になる等の鋳造欠陥を招く虞れが
生じる。

そこで、本発明の目的は、上述したシリンダライナを鋳
ぐるむような場合に、鋳造によって得られるシリンダブ
ロック全域への溶湯の供給が十分に行なわれて、鋳造欠
陥を起こすことのないシリンダブロックの鋳造法を得る
ことにある。

（課題を解決するための手段） この目的を達成するため１本発明は、鋳物砂内に、シリ
ンダブロックを得られる形状に形成された中子用砂型あ
るいは発泡材で形成された消失模型を埋設するとともに
、上記型内におけるシリンダ内面に相当する箇所にシリ
ンダライナを配置してこのシリンダライナを他の部分と
共に鋳ぐるむシリンダブロックの鋳造法において、上記
シリンダライナの外周面におけるシリンダーからの熱伝
導をあまり要求されない位置に断熱材を配置したうえで
、このシリンダライナを上記型内に配置し、該型に連続
した消失可能な湯道内に溶湯を流し込み、型の占める部
分が溶湯に置き換えられることで上記シリンダライナを
鋳ぐるむことを提案するものである。

（作　用） 本発明によれば、消失模型の埋設箇所に向は注入される
溶湯は、その途中においてシリンダライナと対向した場
合、シリンダライナにおけるシリンダとしての熱伝導を
あまり必要とされない位置では断熱されて冷却作用を受
けない。

（実　施　例） 以下、第１図および第２図において１本発明実施例の詳
細を説明する。

第１図は本鋳造法に適用されるシリンダライナを示す断
面図である。

本実施例におけるシリンダライナ１０は、シリンダとし
て熱伝導をあまり必要とされない箇所、つまり、燃焼室
部分に対応する空間を形成する箇所以外の領域の外周面
には、断熱材の薄層１１が形成されている。

上述した断熱材層１１は、例えば、雲母とアルコール系
セラミックコーティング剤との流動生温合物が用いられ
、この流動性混合物を浸漬、ハケ塗リまたはスプレー等
の手段により、剥離に悪影響を及ぼさない程度の厚さを
以って塗布し、その塗布層を、約１５０℃の温度で３０
分程度焼成することによりセラミック化して得られる。

なお、このセラミックコーティング剤は、金属アルコキ
シドを出発原料とした高純度のもので、加水分解により
ガラス質（アモルファス）の膜を作り、焼成によりセラ
ミック化するものである。

そして、このような断熱材層１１を形成する領域は、本
実施例の場合、シリンダライナ１０における全長の略、
２／３に相当する長さとされ、その始端は、燃焼室から
遠ざかる位置に該当するシリンダライナ１０の下端とさ
れている。

上述したような構成とされたシリンダライナ１０は、実
際の鋳造に際し、第２図に示すように、第３図の場合と
同様に、シリンダブロックと同一形状とされた消失模型
１２におけるシリンダ内面に相当する箇所に配置、若し
くは、接合される。

この状態の前準備が終了すると、上述した消失模型１２
およびシリンダライナ１０を鋳造容器内に配置し、この
容器内に鋳物砂を充填して消失模型１２およびシリンダ
ライナ１０を埋設したうえで、消失模型１２に連続する
湯口１３から溶湯を注入する。

注入された溶湯は、ｊ＠次、消失模型■２が配置されて
いる部分に進入してゆき、シリンダライナ１０と接触す
ることになるが、湯口１３から注入され始めた段階で接
触する位置には、断熱材ＷＪ１１が介在しているので、
冷却作用を受けずに、そのまま流動を維持する。従って
、湯口１３および消失模型１２は、その全域に亘ってｊ
領水熱分解してその部分が溶湯に置き換えられることに
なり、シリンダ内面に相当する箇所にシリンダライナ１
０が接合された状態のシリンダブロックが得られる。

（発明の効果） 以上、本発明によれば、シリンダブロックを成す鋳型に
、熱良導体から成るシリンダライナの如き別部材を鋳込
む場合に、シリンダライナにおける溶湯の流動方向にお
ける溶湯どの接触部に断熱材層を位置させたので、溶湯
の冷却作用を抑えて。

溶湯の流動性を良好な状態で維持させることが可能にな
ることによって、鋳造品の全域への溶湯の供給を十分な
ものとすることができ、これにより、鋳造欠陥の発生を
阻止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例による鋳造法に用いられるシリン
ダライナを示す断面図、第２図は本発明実施例による鋳
造法の概略を説明するための模型図、第３図は従来の鋳
造法を説明するための第２図相当の模型図である。 １０・・・シリンダブロック、１１・・・断熱材層、１
２・・・消失模型、１３・・・湯口。 ＼

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋳物砂内に、シリンダブロックを得られる形状に形成さ
   れた中子用砂型あるいは発泡材で形成された消失模型を
   埋設するとともに、上記型内におけるシリンダ内面に相
   当する箇所にシリンダライナを配置してこのシリンダラ
   イナを他の部分と共に鋳ぐるむシリンダブロックの鋳造
   法において、上記シリンダライナの外周面におけるシリ
   ンダーからの熱伝導をあまり要求されない位置に断熱材
   を配置したうえで、このシリンダライナを上記型内に配
   置し、該型に連続した消失可能な湯道内に溶湯を流し込
   み、型の占める部分が溶湯に置き換えられることで上記
   シリンダライナを鋳ぐるむことを特徴とするシリンダブ
   ロックの鋳造法。