JPH0218713Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷蔵庫等に使用される電動圧縮機の外
殻に設けた入力端子に直結して用いるプラグイン
式無接点起動装置の改良に関するものである。

一般に冷蔵庫等に使用される電動圧縮機は放熱
効率をかみして床面近くに開放状態で設置されて
いた。これらの電動圧縮機に使用されるプラグイ
ン式無接点起動装置を第１図により説明すると、
１は電動圧縮機であり、２は該電動圧縮機１の外
殻３に設けた入力端子である。４は前記外殻３に
固定した保護枠である。５はプラグイン式無接点
起動装置で、この構成は耐熱性を有する絶縁材料
製のケース６とベース７とから成る絶縁ケース内
の空間８に正特性感熱抵抗素子９を支持枠１０を
介して保持するとともに前記正特性感熱抵抗素子
９の両電極１１，１２に一端部をケース６に突設
した電線接続端子１３と他端部をベース７の開口
穴１４に装着したソケツト端子１５を有する導電
金具１６，１７を電気的に接触させて収納したプ
ラグ式無接点起動装置である。前記プラグイン式
無接点起動装置５はソケツト端子１５を電動圧縮
機１の入力端子２に挿入嵌合して取り付けられて
いる。１８は前記プラグイン式無接点起動装置５
のケース７に接触するように覆せた離脱防止と絶
縁および防水を目的として設けた保護カバーであ
る。該保護カバー１８は電動圧縮機１の外殻３側
の開口部１９と接続電線（図示せず）の貫通穴２
０を除きほぼ密閉を保つように前記保護枠４に係
止した押えばね２１で固定されている。

以上の構造のプラグイン式無接点起動装置５か
ら保護カバー１８を除去すると電気用品取締法の
電気冷蔵庫に規定された項目即ち露出充電部があ
ることと、注水絶縁抵抗試験の両者を満足しなく
なることは周知の通りである。ここで最近冷蔵庫
等の箱体内に電動圧縮機を密閉状態に収納するこ
とにより前記電動圧縮機の防水対策を行なうとと
もに冷蔵庫の意匠的効果をねらつたタイプのもの
が案出されてきた。この箱体で電動圧縮機を覆う
ことにより電動圧縮機を密閉状態として防水対策
したものに従来のプラグイン式無接点起動装置５
を保護カバー１８なしで取り付けると輸送並びに
電動圧縮機１の起動時および停止時の振動でソケ
ツト端子１５が入力端子２から離脱して機能停止
を招く重大な欠陥があつた。また保護カバー１８
を付けたまま共用すると、保護カバー１８で正特
性感熱抵抗素子９の放熱がさまたげられること
と、電動圧縮機が密閉されているため周囲温度が
高くなることがあいまつて正特性感熱抵抗素子９
のキユーリー点以下に降下するまでの時間が長く
なる。その結果正特性感熱抵抗素子９の抵抗値の
減少が遅れ、電動圧縮機の再起動時に必要な電流
が供給されず起動不良を発生させていた。

また不必要な保護カバー１８を有し原価的にも
不利益を被つていた。

本考案の目的は、上記保護カバーを使用する必
要性が無く保護カバーを使用しなかつた場合でも
絶縁ケースを圧縮機に確実に固定できるものと
し、これによつて振動が原因するソケツト端子の
入力端子からの離脱を防止できるプラグイン式無
接点起動装置を提供することにある。

上記本考案の目的は、絶縁ケースが、その外殻
の上記ソケツト端子の設けられた位置の反対側の
位置に、上記ばねを係合するための溝を具備し、
この溝が複数の突起部で形成されたプラグイン式
無接点起動装置とすることにより達成される。

以下本考案の詳細を第２図〜第４図の一実施例
により説明する。図において同一符号は同一物を
示す。従来と異なる点はケース２２である。即ち
ケース２２は、第２図及び第４図に示すように、
ケース２２の正特性感熱抵抗素子９収納用外殻２
３のソケツト端子１５が設けられた位置の反対側
の位置に２つの突起部２５により形成された凹溝
２４を有し、この凹溝２４に押えばね２１を係合
してプラグイン式無接点起動装置５を電動圧縮機
１に押圧取り付け固定するようにされている。こ
れによつて、第４図に示したように保護カバーを
使用することなく、ソケツト端子１５が入力端子
２から離脱するのを防止できる。

かかるケース２２を具えたプラグイン式無接点
起動装置５において、保護カバー１８を使用する
必要の発生した場合、例えばプラグイン式無接点
起動装置５を冷蔵庫等の箱体により密閉状態に覆
わない場合は、保護カバー１８とプラグイン式無
接点起動装置５とを適切な手段によつて結合し、
例えば第３図に示すように保護カバー１８の開口
部１９側の端部に結合用係止部を成す鉤状部を設
け、この鉤状部をベース７の一部に設けられた係
止部である凹部に係止することによつて、上記保
護カバー１８とプラグイン式無接点起動装置５と
が結合されるようにする。これに加えて、上記保
護カバー１８が、上記突起部２５により形成され
た凹溝２４を貫通せしめるための開口穴２６を有
するものとし、この開口穴２６から上記凹溝２４
部を貫通突出せしめた後、この凹溝２４に押えば
ね２１を係合する構造とする。

かかる構造のプラグイン式無接点起動装置５で
は保護カバー１８の有無にかかわらず共用化が可
能になるとともに保護カバー１８を必要としない
場合にもソケツト端子１５が入力端子２から離脱
することなく、信頼性の高いプラグイン式無接点
起動装置５が得られる特徴がある。

本考案は上述の如くケース２２の一部形状を変
更するだけで簡単に実施できる上、部品点数並び
に組立工数の増加を招くことがなく共用化に伴う
量産効果により安価に提供できるものでありその
実用的効果に大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のプラグイン式無接点起動装置の
取付状態の側断面図、第２図は本考案のプラグイ
ン式無接点起動装置の要部説明斜視図、第３図、
第４図は第２図のプラグイン式無接点起動装置を
取付けた実施例を示す側断面図である。 ５……プラグイン式無接点起動装置、６……ケ
ース、７……ベース、９……正特性感熱抵抗素
子、１０……支持枠、１１，１２……電極、１３
……電線接続端子、１５……ソケツト端子、１
６，１７……導電金具、１８……保護カバー、２
１……押えばね、２２……ケース、２３……外
殻、２４……凹溝、２５……突起部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正特性感熱抵抗素子と、この正特性感熱抵抗素
   子の両電極に接する導電金具と、上記素子および
   導電金具を収納する絶縁ケースとを備え、上記導
   電金具は電動圧縮機の入力端子と接続されるソケ
   ツト端子を有し、このソケツト端子は上記導電金
   具の上記電極との非接触部分に配置され、上記絶
   縁ケースは、上記ソケツト端子が上記入力端子に
   接続された状態において上記電動圧縮機の外殻に
   具えられた保護枠に係止したばねによつて上記電
   動圧縮機に固定されるプラグイン式無接点起動装
   置において、上記絶縁ケースは、その外殻の上記
   ソケツト端子が設けられた位置の反対側の位置に
   形成された上記ばねを係合するための溝と、保護
   カバーの結合用係止部と係止可能な係止部とを具
   備し、上記溝は保護カバーの開口穴が貫通可能な
   複数の突起部で形成されたことを特徴とするプラ
   グイン式無接点起動装置。