JPH02185961A - 耐硫化腐食・耐エロージョン性ボイラ用鋼管 - Google Patents

耐硫化腐食・耐エロージョン性ボイラ用鋼管

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JPH02185961A
JPH02185961A JP460589A JP460589A JPH02185961A JP H02185961 A JPH02185961 A JP H02185961A JP 460589 A JP460589 A JP 460589A JP 460589 A JP460589 A JP 460589A JP H02185961 A JPH02185961 A JP H02185961A
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正治 中森
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐食・耐エロージョン性を有するボイラ用鋼管
に関し、石炭流動床ボイラ、コークスの乾式冷却システ
ムの排ガス回収ボイラ、セメントキルンの排熱回収ボイ
ラ、石炭燃焼ボイラ及び製鉄用焼結装置排熱回収ボイラ
などの伝熱管に有利に適用することができるボイラ用鋼
管に関する。
〔従来の技術〕
昭和48年の石油危機以来、エネルギー源としての石炭
が見直される一方、エネルギーの有効利用が一段と促進
されるようになった。
流動床ボイラは世界的に見て大量に埋蔵されている低品
位炭(例えば亜瀝青炭)を有効に利用できうるうえ熱効
率がよく、炉内で脱硫できる利点があるため低公害石炭
燃焼プラントとしての価値が高く、多数運転されるよう
になってきた。
流動床ボイラは通常第1図に示すように、流動媒体粒子
(例えば石灰石)1を炉内に適当量充填し、下部の空気
分11に板2から上方へ空気を送り、空塔速度を流動開
始速度より早くして媒体粒子1を分散板2上から塔内に
浮上させて流動状態をつくり出し、この中に石炭供給ノ
ズル3から粉炭等を投入して流動媒体粒子1と接触させ
ながら燃焼させるもので、この流動床中には蒸気を発生
させるボイラ鋼管ときには過熱水蒸気管などの層内管4
が設置されている。なお、図中、5は灰の排出口、6は
対流部の伝熱管、7は起動用バーナ、8は空気ダクトで
ある。
これらの流動床中のボイラ鋼管C層内管)4は、粉炭と
流動媒体粒子の運動作用の流れに対しほぼ水平に設置さ
れているため、粉炭、媒体粒子などの固形物が層内管4
に激しく衝突し、その表面を著しく摩耗させる。このた
め層内管4の下面部にステンレス製のプロテクターを取
付けているが、これらは熱伝達率を低下させる一方、多
額の費用を要す欠点がある。
このような状況に鑑み、特開昭61−41756号公報
では層内管に対し、Ni−Cr合金を溶射するか、又は
Co −Ni −Cr −W−〇−3i自溶合金を溶射
することを提案している。しかしながら、前者の合金は
耐食性に優れているものの耐摩耗性に乏しく後者の自溶
合金は硬質ではあるが溶射皮膜をフュージング処理する
際微細な亀裂が多数発生する欠点がある。このため耐摩
耗性に優れている亀裂部から腐食性ガス(石炭中に含ま
れているS化合物の分解ガス、例えばll2S、 CD
S、 SO。
など)が内部へ侵入し鋼管そのものを腐食損傷させる欠
点がある。
一方、製鉄所では製鉄用のコークスを製造するため、実
用上の無酸素環境下で石炭を赤熱した後これを急冷する
プロセスを採用している。
従来は赤熱状態のコークスに対し水を直接投入して冷却
していたが、最近は多量のN2ガスを送り込んで赤熱コ
ークスを消火する一方、その顕熱をうばった高温のN2
ガスをボイラへ導いてその熱の回収する方法が採用され
るようになってきた。この排熱回収ボイラはCake 
Dry (luenching[1oi 1er (C
OOボイラ)と呼ばれ、エネルギー回収ボイラとして多
用されつつある。このプロセスから解るようにボイラへ
導かれる高温のN2ガス中には石炭中に含まれているS
化合物が環境中に0.が含まれていないた約、ILS、
 CO3などの腐食反応性に富んだ化合物として存在し
、厳しい高温硫化腐食を発生させる原因となっている。
硫化腐食は加速酸化腐食に比べ一般に低温側で発生ずる
ため、腐食の発生温度範囲が広く、そのうえ腐食生成物
(硫化物)が多孔質であって金属面から剥離しやすい性
質を有し、酸化物皮膜のような腐食反応の障壁としての
機能をもっていない。このため硫化腐食によるボイラ鋼
管の損耗速度は非常に大きくなる特徴がある。
さらに高温のN2ガス中には硬質の微細なコークス粉が
多量に含まれているため、摩耗による損耗が加味される
結果、CD0ボイラでは流動床ボイラ同様硫化腐食と摩
耗損傷対策が重要な課題となっている。
現在この対策としても前述の特開昭61−41756号
公報が提案したNi−Cr合金溶射法及び自溶合金溶射
法が適用されているが、先に述べたように、この環境に
おいてもNi−Cr合金皮膜は耐摩耗性に乏しく、又自
溶合金皮膜は亀裂の発生による局部硫化腐食損傷に弱い
欠点がある。
又、特開昭60−142103号公報では、JI311
8303で規定しているMSPNi  1〜5.1Js
I’co 1.2及びMSFWCI、2などの自溶合金
を被覆したボイラ用伝熱管の!l!liW方法を提案し
ている。しかしこの方法はボイラ用鋼管の表面に、硬質
で溶融することにより密着性のよい溶射皮膜を得るため
に制定された既知の自溶合金を単に溶射したものに過ぎ
ず、このような自溶合金を被覆させても合金皮膜には亀
裂が発生し、亀裂部を通しての腐食性ガスの侵入とこれ
による母材鋼管の腐食の発生は防止することはできない
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した硫化腐食の発生機構から明らかなように、硬質
の自溶合金皮膜が形成されていても腐食性のILs、 
CO3などの硫化物ガスが亀裂部を通って内部へ侵入し
、鋼管を腐食させる。この腐食反応は自溶合金皮膜自体
でも発生するが、多くの場合、皮膜中には耐食性元素と
してのCrが鋼管より多く含まれているブこめ比較的緩
やかである。このため運転時間の経過に伴い自溶合金溶
射皮膜直下の鋼管が腐食損耗し腐食面積が拡大するにつ
れて溶射皮膜が鋼管との接触面から剥離脱落する現象が
屡々経験されている。
上記技術水準に鑑み、本発明は耐食・耐エロージョン性
に優れたボイラ用鋼管を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、 (1)  鋼管外表面に八lをコーティングした後、そ
の上に実質的にNi −Cr −[1−Si −C−F
e −Co。
Ni −Cr −[1−Si −C−Fe −Co −
Cu、 Ni −Cr −B −3i −C−Fe −
Co −Mo −Cu、 Ni −Cr −B −Si
 −C−1?e −Co −Mo −Wを成分とする自
溶合金を溶射、フュージング処理を施してなる耐食・耐
エロージョン性ボイラ用鋼管、 (2)  l管外表面に、上記(1)記載の自溶合金に
対し重量比で層を0.3〜8%含有させたものを溶射、
フュージング処理を施してなる耐食・耐エロージョン性
ボイラ用鋼管、及ヒ (3)鋼管外表面に、上記(2)記載の自溶合金を溶射
しtこ後、その上に前記(2〕記載の自溶合金を溶射、
フュージング処理を施してなることを特徴とする耐食・
耐エロージョン性ボイラ用鋼管 である。
〔作用〕
石炭の還元燃焼過程で発生するIl、S、 C[ISな
どのガス状S化合物の腐食に耐える金属元素としてCr
が最もよく知られている。このCrは耐熱、耐酸化元素
としても有名であり、耐熱合金中には必らず含まれてい
る有用な元素であり、ボイラ用鋼管や多くの自溶合金中
にも含まれている。
一方、本発明の特徴的な成分である月に関しては、Cr
以上の耐硫化、耐酸化性能を保有しているにも拘らず、
JIS II 8303記載の自溶合金類には一切添加
されていない。これは自溶合金の目的が元来その優れた
硬さ、密着性、緻密性などの物理的性質のみに主眼がか
れているからであり、したがって、耐酸化性、耐硫化特
性などの化学的性質は、C「が含有されていない自溶合
金は極めて乏しく、またCrを含んでいる自溶合金でも
本来含まれている種類の含有量では本発明の目的として
いるILs、 CO3などによる硫化腐食作用には自ら
限界があり、寿命が短かい。
本発明では上記の欠点を補うため、ボイラ鋼管にあらか
じめAlコーティング層を形成させておき、仮えぞの上
に被覆形成した自溶合金皮膜に亀裂が発生して外部から
腐食性のS化合物が侵入してきてもこのへlコーティン
グ層で硫化腐食を完全に防止するものである。
なお、鋼管上のAl溶射皮膜などはその上に自溶合金を
溶射し、これをフュージングするため1100℃〜12
00℃に加熱すると、660℃と前後の融点を有するA
lは当然溶融して自溶合金と冶金的結合をするのみなら
ず、鋼管中へも浸透するので面皮膜の結合はもとより鋼
管とも強く密着し剥離するようなことはない。
又、自溶合金中にAlを含ませておくと、Crを含んで
いない自溶合金には耐酸化性と耐硫化性を付与させ、す
てにC[を含んでいる自溶合金の場合には、そのCrと
共に耐酸化性と耐硫化性を一段と向上させるような粗側
効果を発揮するため、在来のrj#摩耗性に加え耐酸化
性、耐硫化性に対しても優れた自溶合金皮膜を形成させ
ることができる。
なお、鋼管表面へ直接コーティングさせる層としては、
JIS 115202 (1977)ACI八〜へC9
BのようにSiを含むものでも十分適用できる。これは
SiがAl及び鋼管との親和性に富むとともにS化合物
に対しても高い抵抗性をもっているからである。
本発明で採用しているAlの溶射法、拡散浸透法及び溶
射めっき法の概要は次の通りである。
溶射法:例えばAlの線を電気アーク、可燃ガス炎、プ
ラズマアークによって溶融しつ 一圧縮空気で噴射する極く一般的な方 法。
拡散浸透法:例えば月粉末又は屓−Fe粉末にNIl、
CIを加えて調整した浸透剤中に鋼管を埋没させ、計容
囲気中で 800〜1100℃に3〜8時間加熱する方法。
溶融めっき法:例えば工業用Al地金(JIS1121
02(1955))  1柿を加熱溶融状態とし、この
中に鋼管を浸漬し て引上げる方法。
又、本発明で採用するフュージング処理条件ハ、−船釣
に天然ガス、プロパン、アセチレンなどの燃焼によって
、溶射皮膜を大気中で1000〜1300℃に加熱する
ことによって行われる。
本発明において使用される自溶合金としては、JI31
18303(1976)で規定されているNSI?Ni
l。
N5FNi 2. N5PNi 4及びNSI’Co 
lが使用し得る。
その化学組成を第1表に示す。
〔実施例1) 供試ボイラ鋼管として5TIl142及び5TOA24
の外径54止、厚さ3.2關を用い、これにAl溶射皮
膜(60−厚) 、Al拡散浸透層(50−Jワ)及び
溶融Alめっき(601−厚)処理を施した後、MSF
Ni 4合金に属するCr:14.8、B:3.2 、
Si:3,9、C:0,7 、Fe:3,6 、Co:
0,6 、Mo: 3,4 、Cu:3.0 、 Ni
:残なる組成(いずれも重量%)の自溶合金を300−
溶射し、これを1100〜1200℃に加熱フュージン
グ処理を施した。
一方比較例として、Alココ−ィングを施さない同種、
同寸法の鋼管に同じ自溶合金を30〇−溶射し、同様に
加熱フュージング処理したものを用いた。(比較例1) 以上の方法で製作したボイラ鋼管の表面をカラーチエツ
クしたところすべての皮膜面(本発明、比較例1とも)
に亀裂が発生していた。
次にこれらの鋼管から亀裂部を含む試験片(長100m
m)を切出し、これを600℃のIl、S :1%、C
O3:0.3%、++2:2%、N2:残り(何れも容
量%)のガス雲囲気中に300時間曝露した後、皮膜の
断面を光学顕微鏡により調査した◎第2表は、この結果
を示したもので、比較例1の皮膜そのものには多少の硫
化腐食の発生は認められるものの、大きな変化はない。
しかし皮膜の亀裂部を通って侵入した11.s、CO8
の腐食性によりボイラ鋼管が激しく腐食され、皮膜の一
部が基底部(皮膜と鋼管との結合部)から、すでに剥離
しつつある状況が観察された。
これに対し、本発明の鋼管は皮膜には比較例の皮膜同様
の亀裂が発生しているが、母材の鋼管上にコーティング
処理されているAl層の存在により全く腐食されず、卓
越した耐硫化腐食性を発揮することが確認された。
〔実施例2〕 実施例1と同寸法の5TBA2dtll管を用い、これ
に自溶合金MSPNi 2に属するCr : 10.1
.口:1.3、Si:2,5 、C:0.35、Fe:
 2.5 、Co: Q、2 、Ni:残なる組成(い
ずれも重量%)の自溶合金、N5FNi 4に属する実
施例1で使用した自溶合金及びN5FCo 1に属する
Ni : 17.5、Cr:17.2、口:2.5 、
Si: 3,3 、C:1.I 、Fe: 4.0 、
 Mo:5゜2、W:6,1、 CO:残なる組成(い
ずれも重量%)の自溶合金を30〇−溶射したもの(比
較例2)及びこれらの自溶合金にアルミニウム粉末を0
゜05〜8%(重量%)添加した自溶合金をそれぞれ3
00I−溶射した後、1100〜1200℃に加熱フュ
ージング処理を施した。
この処理を施した皮膜にも亀裂の発生は認められたが、
亀裂部を含まない皮膜を選択して試験片を切出しく50
mm長)、実施例1と同様な方法により300時間の腐
食試験を実施した後、皮膜断面の腐食層の発生状況を観
察した。
第3表は、この結果を示したもので本発明の^1含有量
0.05%自溶合金皮膜の腐食生成物層の厚さを1とし
その比で示した。この結果から明らかなように、Alを
含まない比較例2の自溶合金は表層部がかなり腐食され
ていたが、Alを含む本発明の自溶合金皮膜は0.05
Al含有のものを除き、腐食層の生成は極めて薄<、0
.3%含有で腐食層厚はほぼ50%程度にとどまった。
以上の腐食試験結果から明らかなように自溶合金の種類
(組成)にかかわらず、Alを添加することによって、
耐食性、特に耐高温硫化腐食性が向上することが認めら
れた。
第  3  表 〔実施例3〕 実施例1と同種、同寸法のボイラ用鋼管を用い、自溶合
金MSFNi 1に属するCr: 8,2 、B:1.
2、Si : 2,2 、C: 0.1B、Fe : 
2.8 、Co : OJ、Cu:2.9 、L:残な
る組成(いずれも重量%)の自溶合金にAlを3%添加
したものを100#−溶射した後、その上にMSPCo
 1に属する実施例で使用した自溶合金を200#−溶
射し全溶射層を300−としだ後1100℃〜1200
℃に加熱フュージングした。その表面をカラーチエツク
で検査したところ表面に多数の亀裂が発生していた。
一方、比較例3として下層に上記のMSFNi 1自溶
合金を100− 、上層に上記のMSFCo 1自溶合
金を2001−溶射し、前記同様に加熱フュージング処
理したものを製作した。
以上の鋼管からそれぞれ長さ100市の試験管を切り出
し、実施例1と同じ方法及び条件で腐食試験を行った。
第4表は試験後の自溶合金皮膜の断面を光学顕微鏡によ
り観察した結果を示したものである。
本発明の皮膜はもとより比較例3においても下層部の皮
膜(L!5FNi 1 )には亀裂は認められないが、
上層皮膜には多数の亀裂が発生していた。
このため腐食性のガスが亀裂部を通って内部へ侵入し、
下層皮膜を腐食しつつある状況が観察されたが、本発明
のAlを添加した下層皮膜は全く腐食されず、腐食発生
頭載は上層皮膜のみに限定されていた。これに対し比較
例3の皮膜は八1を含んでいないため、上、下層皮膜と
も腐食され、耐食性に乏しいことが確認された。
第  4  表 〔実施例4〕 5TB42.5TBA24及び5tlS 321 HT
B(直径54×厚3.2num)を用い、実施例1.2
及び3に示したようにそれぞれ溶射フュージング処理を
行い、高温環境下及び高温腐食環境下における耐プラス
トエロージョン性(以下、エロージョン)を調査した。
第2図はエロージョン試験装置の概要を示したものであ
る。試験鋼管9を高温炉10の中に設置し、その前面に
設けられた噴射ノズル11から珪砂(平均粒径100u
)を鋼管に向け、加温された圧縮空気(3kgf/cm
)により鋼管表面へ噴射した。高温炉10へ導入する空
気は予熱炉12によってほぼ試験温度迄上昇させ、高温
炉10から出た空気はサイクロン13を通して珪砂を分
離した後、再循環させている。腐食性のガスは、あらか
じめ所定の組成に調整済のボンベ14から流量計15に
よって流量を調整し、高温炉中へ注入できるようになっ
ている。
高温の空気環境下におけるエロージョン試験の評価は、
600°Cの温度で10時間珪砂を吹付け、試験後の自
溶合金皮膜の減少程度を顕微鏡により観察することによ
って実施した。第5表はこの結果を示したもので、本発
明の皮膜は比較例とほぼ同等の耐エロージョン性を有し
ており、自溶合金中のAl添加による悪影響は認められ
ない。
次に高温炉中に15.S  : 1%、CO3:o、s
%、Ht:2%、残:N、の腐食性ガスを2.5時間通
した後2.5時間珪砂を吹付ける試験を2回繰返した。
第6表はこの結果を示したもので、腐食作用とエロージ
ッン作用が繰返される環境では、本発明の皮膜は卓越し
た性能を発揮した。この原因は比較例の皮膜は、腐食性
のガスにより侵食され、その表面に多孔質で、密着性に
乏しい腐食生成物(硫化物)が形成された後、珪砂の吹
付けによりこの腐食生成物が除去されるのに対し、本発
明の皮膜は耐食性に優れているため腐食生成物層の形成
が極めて薄く、良好な耐エロージョン性を発揮したもの
と考えられる。またAlを含まない自溶合金皮膜を形成
させていても鋼管表面にAlコーティング層を設けてお
けば、硫化腐食に耐えることが確認された。ただ5US
321 )ITB 鋼管の場合はそれ自体が耐食性にす
ぐれており、この場合は自溶合金皮膜の耐食・耐エロー
ジョン性能の優劣差が認められている。
〔発明の効果〕
(1)ボイラ用鋼管表面にAlココ−ィングを施した後
、自溶合金皮膜を形成させることにより自溶合金皮膜に
亀裂が発生しても鋼管の硫化腐食作用を防止することが
できる。
(2)ボイラ用鋼管の表面にAlを0.3〜8%含存さ
せた自溶合金皮膜を形成させることにより耐硫化性及び
耐エロージョン性にすぐれたボイラ用鋼管が得られた。
(3)ボイラ用鋼管の表面にAl含有合金を溶射した後
、その上にさらにAlを含まない自溶合金を溶射した後
これをフュージング処理することにより耐硫化性と耐エ
ロージョン性にすぐれたボイラ用鋼管が得られた。
【図面の簡単な説明】 第1図は一般的な石炭流動床ボイラの例の断面図。第2
図は本発明の実施例としてのボイラ用鋼管の耐プラスト
エロージョン性を試験するための腐食エロージョン用試
験装置の概略図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼管外表面にAlをコーティングした後、その上
    に実質的にNi−Cr−B−Si−C−Fe−Co、N
    i−Cr−B−Si−C−Fe−Co−Cu、Ni−C
    r−B−Si−C−Fe−Co−Mo−Cu、Ni−C
    r−B−Si−C−Fe−Co−Mo−Wを成分とする
    自溶合金を溶射、フュージング処理を施してなることを
    特徴とする耐食・耐エロージョン性ボイラ用鋼管。
  2. (2)鋼管外表面に、特許請求の範囲(1)記載の自溶
    合金に対し重量比でAlを0.3〜8%含有させたもの
    を溶射、フュージング処理を施してなることを特徴とす
    る耐食・耐エロージョン性ボイラ用鋼管。
  3. (3)鋼管外表面に、特許請求の範囲(2)記載の自溶
    合金を溶射した後、その上に特許請求の範囲(1)記載
    の自溶合金を溶射、フュージング処理を施してなること
    を特徴とする耐食・耐エロージョン性ボイラ用鋼管。
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