JPH0218486Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は水中照明器具の改良に関し、特に簡単
な構造で防水性能を増大し、水中の深い場所で使
用することのできる構造に関する。

〔従来の技術とその問題点〕

従来の一般形水中照明器具は例えば第３図に示
すにように、筒状の照明器具本体１の内部にソケ
ツト２を前後動自在に装着すると共に同照明器具
本体１の開口部近傍に、内側を電球３の首部に対
応するテーパーを有し、内面を凹凸に構成した防
水パツキン４を設け、同防水パツキン４により水
密性を保持している。

同構造の水中照明器具本体１を水中に沈める
と、深さによつて電球３に水圧が加わり電球３は
照明器具本体１の底部方向に移動し、電球３と防
水パツキン４の密着性は増大する。

しかし水中照明器具を水深200mから250mの深
い箇所に沈めると、電球３に800Kgから1000Kgの
水圧が加わり電球３の照明器具本体１の底部方向
への移動と共に防水パツキン４の構成肉が内方へ
移動し、防水パツキン４の内方部に対応する電球
３の首部の一部に強い圧力がかかり亀裂が生じる
欠点がある。

〔考案の目的〕

本考案は上記の点に鑑み考案したものであつ
て、比較的簡単な構造で防水性能を増大し、水深
200mから250mの深い箇所に沈めても亀裂の生じ
ることのない水中照明器具を提供することを目的
とする。

〔問題点を解決するための手段〕

以下本考案を第１図および第２図について説明
する。図において、１１は筒状に構成した照明器
具本体であつて、例えば青銅鋳物で構成してあ
る。１２は照明器具本体１１の内部に前後動自在
に構成したソケツトであつて、照明器具本体１１
の内部に設けた突出部１３がソケツト１２の外側
壁に構成した凹部に掛合するように構成してあ
る。１４は照明器具本体１１の開口部に設けた防
水パツキンであつて、前半部内面をテーパー状に
構成すると共に後半部内面を筒状に構成し、さら
に後半部外周に断面楔形の掛止部１５を構成して
ある。また同防水パツキン１４の前半部内周面に
溝１６の小さい凹凸を構成し、後半部内周面に溝
１７の大きい凹凸を構成し、さらに前半部内面と
後半部内面の境界部に大きい溝の中空部１８を設
けて構成してある。１９は防水パツキン１４の後
半部外周の断面平面部に設けた適数条の突出部で
ある。２０は締付具であつて、内面は防水パツキ
ン１４の外面に対応するように断面が楔形の凸部
を有して構成し、照明器具本体１１の開口部に支
持してある。２１は照明器具本体１１の段部と防
水パツキン１４の間に設けたパツキン用座金、２
２はソケツト１２を前方に押圧するためのソケツ
ト押圧用パツキン、２３は照明器具本体１１の前
端に設けたガード、２４はソケツト１２に接続し
てなるケーブル、２５はケーブル締付金具、２６
はソケツト１２に装着してなる電球であつて、首
部の一部を傾斜面に構成してある。

〔考案の作用〕

上記構造において、照明器具本体１１に支持し
てなるソケツト１２に電球２６を装着すると電球
２６の首部と防水パツキン１４の内面の凸部が密
接し防水構造とすることができる。

さらに水深200mから250mの深い箇所に照明器
具を沈めると電球２６は水圧で照明器具の底部方
向へ押圧されると共に電球２６が照明器具本体１
１の底部方向へ移動し、防水パツキン１４の構成
肉が内方へ移動する。

防水パツキン１４が内方へ移動すると、防水パ
ツキン１４の圧縮部分は、当初は、防水パツキン
１４の前半部内面の溝１６によつて吸収され、さ
らに防水パツキン１４が圧縮されると、前半部と
後半部の境界部の大きい溝１８により圧縮された
防水パツキン１４の構成肉を吸収する。さらに水
圧が加わり防水パツキン１４が内方へ移動すると
後半部内面の大きい溝１７により圧縮された防水
パツキン１４の構成肉が吸収され、電球２６の首
部一部に強い圧力が加わらず、電球に亀裂が生じ
ることがなく、さらに後半部外周の突出部１９が
照明器具本体１１の内壁に押圧され防水性は増大
する。

〔考案の効果〕

本考案は上記したように、防水パツキンの前半
部内面をテーパー状に構成すると共に後半部内面
を筒状に構成し、さらに同防水パツキンの後半部
外周に適数条の突出部を構成したので、前述のご
とく水圧により電球が内方へ移動するに従い、防
水パツキンの前半部内面の溝と、前半部と後半部
の境界部の溝と、後半部内面の溝とにより、水圧
に応じ防水パツキンの移動する構成肉を吸収し、
電球の首部の特定箇所に強い圧力が加わらず電球
の首部全体に平均的に押圧され防水性を得ること
ができ電球の首部に亀裂が生じることなく、また
防水パツキンの後半部外周の突出部が照明器具本
体の内壁に押圧され水中の深い箇所で使用するこ
とができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る水中照明器具の一部切欠
側面図、第２図は第１図における防水パツキンの
側部断面図、第３図は従来の水中照明器具の一部
切欠側面図である。 １１……照明器具本体、１２……ソケツト、１
４……防水パツキン、２３……ガード、２６……
電球。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 筒状の水中照明器具本体１１の内部にソケツト
   １２を前後動自在に装着し、同水中照明器具本体
   １１の開口部に防水パツキン１４を装着する構造
   において、 前記、防水パツキン１４の前半部内面をテーパ
   ー状に構成すると共に後半部内面を筒状に構成
   し、さらに同防水パツキン１４の後半部外周に鉤
   状の掛止部１５を構成し、前半部内面に溝１６の
   小さい凹凸を構成し、後半部内面に前半部内面の
   溝１６より大きい溝１７の凹凸を構成し、前半部
   内面と後半部内面の境界部に大きい溝の中空部１
   ８を設け、さらに後半部外周の断面平面部に適数
   条の突出部１９を構成したことを特徴とする水中
   照明器具。