JPH02183219A - カラー液晶パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概　要〕 本発明は所望の色制御を行うことができる２層形のカラ
ー液晶パネルに関し、 ＲＧＢの色によるしきい値電圧のずれを補正して表示品
質が良好なカラー液晶パネルの提供を目的とし、 検光子と偏光子との間に、カラーフィルタを備えた表示
用のＳＴＮ形液晶パネルと色補償用のＳＴＮ形液晶パネ
ルとを積層したカラー液晶パネルにおいて、表示用のＳ
ＴＮ形液晶に使用する液晶の複屈折値の波長依存性と、
色補償用のＳＴＮ形液晶パネルに使用する液晶の複屈折
値の波長依存性とを異ならせて構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明はカラー液晶パネルに関し、更に詳しくは、表示
用セルと色補償用セルの２層のセルを備えた２層形のカ
ラー液晶パネルに関する。

液晶分子の分子軸をセル層に沿って９０度ねじる従来の
ねじれネマティック形液晶（ＴＮ形液晶）はコントラス
ト比が低く、大容量表示はできなかったが、近年、更に
ねじりの角度を大幅に増やして１８０度から２７０度の
範囲内とし、印加電圧に対する液晶セルの光学特性変化
を急峻にした超ねじれネマティック形液晶（ＳＴＮ形液
晶）が実用化されている。このＳＴＮ形液晶は、その複
屈折効果を用いた表示方法により、液晶は絵素数１０４
〜１０５の表示が可能になり、このようなＳＴＮ形液晶
を用いた単純マ）　＋Ｊクス形式で多数ラインの表示を
実現した大容量カラー液晶デイスプレィ装置がワードプ
ロセッサや液晶テレビ等に商品化されている。

ところが、このＳＴＮ形液晶は複屈折効果を用いた干渉
現象による色変化効果を表示に用いているために、オン
またはオフの状態で必然的に表示が着色する。

ところで、表示の色調に関しては、原理的にも白／黒表
示が可視光領域の全成分の光をオン／オフ変調して得ら
れることから、コントラストも良く、そのため、従来よ
り文書も白地に黒の文字や図表が一般に用いられてきて
いる。このため、ＣＲＴやフラットデイスプレィといっ
た電子デイスプレィ全体に対しても市場から白／黒表示
の要求があり、特に、使用時間の長い業務用のＯＡ機器
の分野からの要望は強い。

更に、ＳＴＮ形液晶の白／黒表示は、多色またはフルカ
ラーの表示を行う上でも必須の要件である。つまり、こ
のＳＴＮ形液晶を用いてカラー表示を行わせる場合には
、表示色が白／黒でないとレッドＲ，グリーンＧ、ブル
ーＢの三原色の間で色むらが発生する等の問題がある。

従って、大容量で表示品質の優れたＳＴＮ形液晶を用い
た２層形のカラー液晶パネルが要望されている。

〔従来の技術〕

ＳＴＮ形液晶の白／黒表示化に対しての技術的アプロー
チとしては、現在までに次の３つの方式が開発されてき
ている。

（１）ＯＭＩ形 従来のＳＴＮ形液晶をベースとして、液晶層のリタデー
ション（ｄΔｎ：ｄは液晶層厚、Δｎは液晶の複屈折値
）を減少させ、無彩色化を図るもの。リタデーション値
を減少させることにより白状態に近づけられるがパネル
の透過率が低下するという問題もある。

（２）色素添加形 ＳＴＮ形液晶のブルーモードを基本とし、オフ時の青色
表示状態を２色性色素を添加することにより色補正し黒
色を表示するもの。黒色系の２色性色素の液晶中への溶
解により白色状態（オン時）の透過率低下が避けられず
、また、応答速度が遅くなるという問題もある。

（３）２層形 従来のＳＴＮ形液晶に、表示の着色を解消するための電
極構造のない光学的なＳＴＮ形液晶パネルを補償板とし
て重ね合わせたもの。ＤＳＴＮと呼ばれる。

このうち、２層形のものは透過率の低下の問題もないの
で、近年、ＯＡ機器用の大型液晶表示パネル用に使用さ
れ始めている。

第６図は従来の２層形液晶表示パネルの構造を示す断面
図である。

２層形液晶表示パネルは検光子（アナライザ）と呼ばれ
る偏光フィルタ１と偏光子（ポラライザ）と呼ばれる偏
光フィルタ２との間に、表示用の１層目ＳＴＮ形液晶（
駆動パネル）３と色補償用の２層目ＳＴＮ形液晶（補償
パネル）４とが積層されて形成されたものである。表示
用の駆動パネル３は、２枚のガラス基板３１．３２と、
その内側に設けられた直交関係にあるＩＴＯ等の透明な
導電材料からなる透明電極３３．３４と、透明電極３３
．３４の内側に設けられた配向膜３５．３６と、配向膜
３５．３６の間に封入された駆動用の液晶３７とから構
成されており、透明電極３３．３４がドライバ３８に接
続されている。また、補償パネル４は２枚のガラス基板
４１、４２と、これら基板４１．４２の内側に設けられ
た配向膜４３．４４とこれら配向膜４３．４４の間に挾
まれた色補償用の液晶４５とから構成されている。なお
駆動用パネル３と補償パネル４とはその位置が逆でも良
い。

以上のように構成された２層形液晶表示パネルでは、駆
動パネル３と補償パネル４の液晶分子のねじれ（ツイス
ト）方向（矢印で示す）とは互いに逆方向となっている
と共に、駆動パネル３と補償パネル４の各液晶層の隣接
する液晶分子の長軸方向ｎｌ＊　ｎ２は、互いに直交し
た方位となっている。また、駆動パネル３の液晶層のリ
タデーション値ｄ１Δｎ１と補償パネル４の液晶層のリ
タデーション値ｄ２Δｎ２と等しくなっている。

更に、第６図の２層形液晶表示パネルを発展させてカラ
ー表示を行わせるようにする２層形カラー液晶表示パネ
ルを作る時には、透明電極３４とガラス基板３２との間
に、三色（Ｒ，Ｇ、Ｂ）のカラーフィルタを駆動パネル
３の透明電極３３に合わせて積層すれば良い。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、上記構造の２層形液晶表示パネルにカラーフ
ィルタを積層した２層形カラー液晶表示装置において、
ブルーＢ、グリーンＧ、レッドＲの各色の印加電圧−透
過率特性（Ｔ−Ｖ特性）を調べると、第７図に示すよう
に三色（Ｒ，Ｇ、Ｂ）によりしきい値電圧が僅かながら
ずれる。即ち、レッドＲのしきい値電圧が最も高く、グ
リーンＧがこれに続き、ブルーＢのしきい値電圧が最も
低くなる。

この３色（Ｒ，Ｇ、Ｂ）のしきい値電圧のずれにより、
電圧平均化法を採用している単純マ）　ＩＪクス形式の
２層形のカラー液晶表示パネルでは、３色の間に色ずれ
が発生して所望の色制御をすることが困難になるという
問題がある。

本発明は、ＳＴＮ形液晶を用いた２層形のカラー液晶表
示パネルにおいて、ブルーＢ、グリーンＧ、レッドＲの
各色によるＴ−Ｖ特性のしきい値電圧のずれをなくすこ
とにより、色制御を容易にすることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成する本発明のカラー液晶表示パネルは、
検光子と偏光子との間に、カラーフィルタを備えた表示
用のＳＴＮ形液晶パネルと色補償用のＳＴＮ形液晶パネ
ルとを積層した２層形のカラー液晶パネルにおいて、表
示用のＳＴＮ形液晶に使用する液晶の複屈折値の波長依
存性と、色補償用のＳＴＮ形液晶パネルに使用する液晶
の複屈折値の波長依存性とを異ならせたことを特徴とし
ている。

〔作　用〕

本発明のカラー液晶表示パネルでは、駆動パネルに使用
するＳＴＮ形液晶の複屈折値の波長依存性と、補償パネ
ルに使用するＳＴＮ形液晶の複屈折値の波長依存性とが
異なっており、短波長側の駆動パネルと補償パネルのリ
タデーションの差が大きいために、Ｔ−Ｖ特性にふいて
ブルーＢのしきい値電圧が上昇し、レッドＲのしきい値
電圧に近付く。

〔実施例〕

以下添付図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する
。

第１図は本発明のカラー液晶表示パネルの構成を示すも
のであるが、この構成は第６図に示した従来の２層形の
液晶表示パネルの構成にカラーフィルタを加えたもので
あり、同じ部材については同じ符号を付しである。即ち
、図において、１は検光子、２は偏光子、３は表示用の
駆動パネル、４は色補償用の補償パネルを示している。

表示用の駆動パネル３は２枚のガラス基板３１゜３２と
、その内側に設けられた直交関係にある透明電極３３．
３４と、透明電極３３．３４の内側に設けられた配向膜
３５．３６と、配向膜３５．３６の間に封入された駆動
用の液晶３７とから構成されており、透明電極３３．３
４がドライバ３８に接続されている。更に、この第１図
の駆動パネル３には、透明電極３４とガラス基板３２と
の間に、三色（Ｒ，Ｇ、Ｂ）のカラーフィルタ３９が駆
動パネル３の透明電極３３に合わせて積層されている。

一方、補償パネル４は第６図の補償パネル４の構成と全
く同じであり、２枚のガラス基板４１．４２と、これら
基板４１．４２の内側に設けられた配向膜４３、４４と
これら配向膜４３．４４の間に挟まれた色補償用の液晶
４５とから構成されている。この２層形のカラー液晶パ
ネルにおいても、駆動用パネル３と補償パネル４とはそ
の位置が逆でも良い。

また、駆動パネル３と補償パネル４の液晶分子のねじれ
（ツイスト）方向（矢印で示す）とは互いに逆方向とな
っていると共に、駆動パネル３と補償パネル４の各液晶
層の隣接する液晶分子の長袖方向ｎ＋、ｎ２　　（図示
せず）が互いに直交した方位となっていることも第６図
のパネルと同じである。

なお、第１図の構成の２層形のカラー液晶パネルにおい
ては、駆動用パネル３の液晶３７の厚さｄ。

と、補償用パネル４の液晶４５の厚さｄ２とは同じ値で
あるものとする。

第３図は補償パネル４のリタデーションｄ２Δｎ２と駆
動パネル３のリタデーションｄ１Δｎ、の差δ（＝ｄ２
Δｎ２−ｄ、Δｎ＋）を変化させたときのＴ−Ｖ特性を
示すものである。補償パネル４と駆動パネル３のリタデ
ーションの差δが最も小さい−０，０２の時はＴ−Ｖ特
性のしきい値が最も小さく、補償パネル４と駆動パネル
３のリタデーションの差δが大きくなるに従ってＴ−Ｖ
特性のしきい値も大きくなり、δ＝−０，１３の時に最
大になっている。

この図から、補償パネル４と駆動パネル３のリクデーシ
ョンの差δを異ならせることによって、Ｔ−Ｖ特性のし
きい値電圧を変えることができることがわかる。よって
、第７図に示したブルーＢのしきい値電圧を、補償パネ
ル４と駆動パネル３のリタデーションの差δを異ならせ
ることによって大きくすることができれば、レッドＲ，
グリーンＧ、ブルーＢの各色によるしきい値電圧のずれ
を補正することができる。

以上のことから、第１図のように構成された２層形のカ
ラー液晶表示パネルにおいて、この実施例では第２図に
実線イで示す複屈折値Δｎ、の波長依存性を備えた液晶
を駆動パネル３の液晶３７として使用し、第２図に破線
口で示す複屈折値Δｎ２の波長依存性を備えた液晶を補
償パネル４の液晶４５として使用する。

即ち、複屈折値Δｎ１および複屈折値Δｎ２とも、短波
長のブルー側は複屈折値が大きく、長波長のレッド側は
複屈折値が小さ（、更に、複屈折値Δｎ１と複屈折値Δ
ｎ２とは常に、Δｎｌ＞Δｎ、の関係にあり、その差は
短波長側で大きいものとする。

このように、波長により複屈折値の異なる液晶を用いる
ことにより、短波長のブルー側でリタデーションの差δ
が大きく、長波長のレッド側でリタデーションの差δが
小さくなる。この結果、Ｔ−■特性のブルー側でしきい
値電圧が上昇する作用が働き、もともとカラーフィルタ
を通したＴ−■特性が第７図のようにブルー側のしきい
値電圧がレッド側に比べて低いのを補正することができ
、レッドＲ，グレーンＧ、ブルーＢのしきい値電圧をほ
ぼ一致させることができる。

この結果、しきい値電圧むらが少な（、表示品質の良好
な２層形のカラー液晶パネルが得られる。

なお、表示用のＳＴＮ形液晶パネル３に用いる液晶の複
屈折値Δｎ１と、色補償用のＳＴＮ形液晶パネル４に用
いる液晶の複屈折値Δｎ２との関係は、前述の第２図の
関係に限られるものではなく、複屈折値Δｎ１と複屈折
値Δｎ２との関係が常にΔｎ、＞Δｎ２であり、その差
Δｎｌ−Δｎ。

が短波長側で大きく、長波長側で小さい特性を持てば良
い。即ち、複屈折値Δｎ１　（実線イ）と複屈折値Δｎ
２　　（−点鎖線口）との関係は、第４図や第５図に示
すような関係にあっても良い。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、波長により複屈折
値の異なる液晶を用いることにより、レッド、グレーン
、ブルーのしきい値電圧をほぼ一致させることができる
ので、しきい値電圧むらが少なく、表示品質の良好なカ
ラー液晶パネルが得られるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のカラー液晶パネルの構成図、第２図は
本発明の液晶パネルに使用する液晶の複屈折率値の波長
依存性を示す特性図、第３図は補償パネルと駆動パネル
のリタデーションの差によるＴ−Ｖ特性の変化を示す特
性図、第４図および第５図は本発明の液晶パネルに使用
できる。液晶の複屈折率値の波長依存性の他の例を示す
特性図、第６図は従来の２層形カラー液晶パネルの模式
構造図、第７図は第６図の２層形カラー液晶パネルにカ
ラーフィルタを積層した時の各色のＴ−Ｖ特性を示す特
性図である。 １・・・検光子（偏光フィルタ）、２・・・偏光子（偏
光フィルタ）、３・・・駆動パネル（１層目ＳＴＮパネ
ル）、４・・・補償パネル（２層目ＳＴＮパネル）、３
１、３２．４１．４２・・・ガラス基板、３３．３４・
・・透明電極、３５、３６．４３．４４・・・配向膜、
３７．４５・・・液晶層、３９・・・カラーフィルタ。 第 図 印加電圧Ｖ　　　（Ｖ） 補償パネルと駆動パネルのリタデーションの差によるＴ
−Ｖ特性第３図 本発明のＤＳＴＮ形液晶パネルの構成図第１図 （ブルー） 波長 （レッド）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、検光子（１）と偏光子（２）との間に、カラーフィ
   ルタ（３９）を備えた表示用のＳＴＮ形液晶パネル（３
   ）と色補償用のＳＴＮ形液晶パネル（４）とを積層した
   ２層形のカラー液晶パネルにおいて、 表示用のＳＴＮ形液晶（３）に使用する液晶（３７）の
   複屈折値の波長依存性と、色補償用のＳＴＮ形液晶パネ
   ル（４）に使用する液晶（４５）の複屈折値の波長依存
   性とを異ならせたことを特徴とするカラー液晶パネル。 ２、表示用のＳＴＮ形液晶パネル（３）に用いる液晶の
   複屈折値Δｎ＿１と色補償用のＳＴＮ形液晶パネル（４
   ）に用いる液晶の複屈折値Δｎ＿２との関係が、常にΔ
   ｎ＿１＞Δｎ＿２であり、その差Δｎ＿１−Δｎ＿２が
   短波長側で大きく、長波長側で小さい特性を持つことを
   特徴とする請求項１記載のカラー液晶パネル。