JPH021813B2 - - Google Patents

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JPH021813B2
JPH021813B2 JP55072184A JP7218480A JPH021813B2 JP H021813 B2 JPH021813 B2 JP H021813B2 JP 55072184 A JP55072184 A JP 55072184A JP 7218480 A JP7218480 A JP 7218480A JP H021813 B2 JPH021813 B2 JP H021813B2
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JP
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gas
reaction
reaction space
chlorine
ethylene
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JP55072184A
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Riitoru Yoozefu
Kyuun Uentsueru
Uitoman Peeteru
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Hoechst AG
Original Assignee
Hoechst AG
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Publication date
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Publication of JPS55164634A publication Critical patent/JPS55164634A/ja
Publication of JPH021813B2 publication Critical patent/JPH021813B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
    • C07C17/15Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens with oxygen as auxiliary reagent, e.g. oxychlorination
    • C07C17/152Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens with oxygen as auxiliary reagent, e.g. oxychlorination of hydrocarbons
    • C07C17/156Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens with oxygen as auxiliary reagent, e.g. oxychlorination of hydrocarbons of unsaturated hydrocarbons

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、共通の反応空間に於て一方では塩化
水素および酸素含有不活性ガスと並びにもう一方
では塩素と気相に於て流動する固体触媒の存在下
にエチレンを反応させる、1,2―ジクロルエタ
ンの製造方法に関する。 1,2―ジクロルエタンは既に数年前から工業
的規模で多量に製造されている。このものは、主
として熱分解によつて塩化ビニルに転化される。
該塩化ビニルは更に、大量の合成樹脂の基本であ
るポリ塩化ビニルを形成する。かゝる用途は1,
2―ジクロルエタンを、大規模に生産される塩素
化脂肪族炭化水素化合物の1つにしている。1,
2―ジクロルエタンを製造する為には色々な沢山
の方法が知られており、それらの内の多くのもの
はエチレンから出発している。一般には、元素状
塩素をエチレンに直接的に付加しており、その際
40〜約120℃の温度のもとで液相中で度々1,2
―ジクロルエタン中で実施される。これらの方法
の多く使用されている形態に於ては、塩素付加の
際に生ずる著しい熱量を沸騰する1,2―ジクロ
ルエタンによつて取り出している。標準大気圧の
もとでの1,2―ジクロルエタンの沸点は約84℃
であるので、熱量を除去する温度水準が水蒸気を
発生させるには不充分であるかまたは低温で且つ
低い圧力水準のもとでのみ水蒸気を得ることがで
きるが、該水蒸気中に含まれているエネルギーを
再利用するのには限定的な程度でしか使用できな
い。 エチレンへの直接的塩素付加の反応熱を有利に
利用する為に、流動する触媒の存在下に気相中で
反応を実施しそして次で生じた1,2―ジクロル
エタンを直接的に塩化ビニルに分解することは公
知である。この場合触媒微粒子は熱伝達媒体とし
て作用し、370〜540℃の温度および2.2MPaまで、
殊に0.45〜1.85MPaの圧力のもとで実施する。
1,2―ジクロルエタンを分解する際に生ずる塩
化水素はエチレンをオキシクロル化する為の別の
装置に於て使用する。そこから得られる1,2―
ジクロルエタンは流動床式分解反応器中に戻す。 著しい量のエチレンクロライドを形成するこ
と、分解生成物中に比較的多量に未反応の1,2
―ジクロルエタンが含まれること、方法の制御が
困難であること、不所望のポリクロル化炭化水素
を形成する傾向および分解生成物が樹脂化および
粘結化する傾向があること等の如き方法の欠点
は、反応器中に於て例えば脱塩化水素化用触媒の
代りに流動非触媒固体を用いた場合に、避けられ
るはずである。更に塩素化反応域に於ける塩素
は、粘結化の危険を減少させる為に、沢山の色々
な場所に制御して導入しなければならない。そう
する為には、比較的費用の掛る特別な設備が流動
床分解反応器中に必要とされる。更に、熱い分解
ガスを微細に分散した流動する固体状の熱伝達媒
体から出来るだけ完全に分離することが困難であ
りそしてこの方法の場合、高い充填率を可能とす
る、液体状または気体状1,2―ジクロルエタン
用の工業的に有利な管状分解装置を使用できない
という欠点がある。 更には、最初の段階に過剰のエチレン、塩化水
素および空気の状態の過剰の酸素を公知のオキシ
クロル化触媒の存在下に90%以上の塩化水素転化
率のもとで180〜350℃にて出発物質の量比を適切
に調節しながら反応させ、この段階での残留ガス
を、未反応塩化水素の洗浄除去およびそれによつ
て制約される、生じた多量の1,2―ジクロルエ
タンの縮合の後に、第2番目の段階に於て、この
段階で使用したエチレンに関して80〜120モル%
の塩素と、鉄含有触媒の存在下に80〜250℃のも
とで反応させる1,2―ジクロルエタンの製造方
法は公知である。 ある類似の方法は、同様に2つの別々の段階に
於て実施し、その両段階の間に1,2―ジクロル
エタンと水とを反応生成物から分離し、その際第
2番目の段階に於てオキシクロル化反応からの過
剰のエチレンを80〜320℃のもとで活性化酸化ア
ルミニウム触媒の存在下に塩素と反応させてい
る。 最近には、オキシクロル化反応からの過剰のエ
チレンを後塩素化する際に生ずる著しい量の2−
クロルエタノールを、添加した塩化水素の存在下
に反応を実施することによつて減らすことも知ら
れている。 更には、エチレン含有ガスの塩素化の際に、オ
キシクロル化および生じる有機生成物の主要量の
分離の後に水で急冷することによつて生ずる副生
成物を、塩素化を触媒として担体上に銅()―
塩化物および/または鉄()―塩化物が存在す
るもとで実施することによつて減らすことも公知
である。 上記のこれら全ての方法は、オキシクロル化で
の1,2―ジクロルエタンの収率(用いるエチレ
ンに関して)を改善する為には、反応生成物分離
装置およびその他の装置を備えた追加的反応器が
必要とされるという欠点を有している。本発明者
は、オキシクロル化反応もエチレンの直接的塩素
付加反応も共通の反応空間に於て1,2―ジクロ
ルエタンの良好な収率のもとで実施し得て、その
際反応の温度水準がエチレンの塩素付加で生ず
る、除かれる反応熱を、従来多く使用されて来た
沸騰1,2―ジクロルエタン中での塩素化法より
も非常に良好に利用することを可能とする方法を
見出した。 エチレンを塩化水素および酸素含有不活性ガス
と180〜300℃および0.09〜1.1MPaのもとで並び
に塩素と気相中で銅塩含有の固体媒体または銅塩
と鉄塩とを含有する固体媒体の存在下に反応さ
せ、次で冷却しそして反応混合物を蒸留分離して
1,2―ジクロルエタンを製造するこの新規の方
法は、両塩素化反応を、流動する触媒微粒子が存
在している共通の反応空間に於て前後して実施
し、その際最初の塩素化反応については塩素化剤
に対して化学量論的に過剰のエチレンを使用しそ
して全反応空間に生ずる熱を液状―および/また
は気体状熱伝達媒体を用いる間接冷却によつて搬
出することを特徴としている。 両塩素化反応は相ついで任意の順序で実施する
ことができ、その際各塩素化反応の際のエチレン
の反応量がほゞ等しい場合でも、品質的に高度の
1,2―ジクロルエタンが良好な収率で得られ
る。この方法は、生じた1,2―ジクロルエタン
を次で通例の如く塩化ビニルへの熱分解によつて
転化させる場合には、本発明の方法の有利な1つ
の変法である。何故ならば、この様にして、分解
すべき1,2―ジクロルエタンの全体量を1つの
反応装置に於て熱の良好な利用下に得ることがで
き、その際に分解工程で生ずる塩化水素を1,2
―ジクロルエタンの製造工程に戻しそして使用す
るエチレンの全体量の約半分を塩素化するのに使
用されるからである。 全反応空間で発生する熱を間接的冷却によつて
除去する為の熱伝達媒体としては、例えば高沸点
の鉱油およびシリコン油が適している。熱の吸収
によつて中圧蒸気に変わる水を使用するのが特に
有利である。 本発明の方法の特に有利なある実施形態に於て
は、反応空間に最初に塩化水素、エチレンおよび
酸素含有不活性ガスをそしてその後に塩素を次の
モル比で導入し、 2MolのHCl:1.01〜3MolのC2H4:少なくとも
0.5、一般に0.5〜1MolのO2:0.009〜2MolのCl2 その際塩素量は、反応の最終生成物―即ち、反応
空間を離れるガス混合物―中に0.001重量%より
少ない元素状の遊離塩素しか見出されないように
する。 不活性ガスとは、反応条件下に気体状でありそ
して反応に少しも参加しないか第二義的程度にし
か関与しない物質の意味である。不活性ガスの例
には、窒素、二酸化炭素および1,2―ジクロル
エタン蒸気がある。不活性ガスとして窒素を用い
るのが特に有利である。不活性ガスの量は、反応
混合物を極端に希釈し過ぎることなしに、固体状
触媒の充分な流動が達成される程度であるのが有
利である。 酸素はその全体量の少なくとも50〜100%、特
に90〜100%ほどを空気として反応空間に導入す
るのが有利である。 全てのガスは出来るだけ僅かな相対湿度しか有
さない状態で反応空間に導入する。塩化水素ガス
は、塩化ビニルを製造する為に1,2―ジクロル
エタンを熱分解する際に生ずるものが有利であ
る。このガスは反応空間に導入する前に例えば60
〜180℃の温度に予備加熱してもよい。 全てのガスは個々に反応空間に導入してもよい
が、有利には塩化水素とエチレンを一方としそし
て酸素と不活性ガスを(例えば空気として)もう
一方として各々混合状態で導入する。塩素は反応
空間に他のガスを導入した後に時間的に不連続的
進行で、有利には空間的に連続的進行で導入する
ことができる。 反応空間は例えば球状―、長楕円状―または円
筒状形態を有していてもよく、流動する触媒が沈
積し得る役に立たない角および隅を有していない
様に構成されているべきである。円形断面および
垂直の円筒軸を有した長く伸びた円筒状反応空
間、例えば管を用いるのが有利である。 反応空間は、二重ジヤケツトおよび熱伝達媒体
が貫流する内部構造部材を備えているのが有利で
ある。適する内部構造部材には例えば蛇管冷却器
または集合管冷却器がある。これらの内部構造部
材は、反応空間に於ての最適な熱利用および最適
な温度過程を可能とする為に、種々の流速の色々
な媒体によつて貫流され得るように互に別々の多
数の単位として配列されていてもよい。 種々のガスは、合目的には広がりを持つた良好
な分配を行なう為の手段を末端に持つている簡単
な管を通して反応空間に導入することができる。
かゝる手段の適するものには、例えば穿孔のある
板または球またはフリツトまたは多数のガス流出
用開口を有した一つ以上の管である。 反応空間はその一番上の域に反応生成物を流出
させる調節可能な断面をもつた開口を有している
のが合目的である。反応空間を離れた後に反応生
成物は、細分散した固体の触媒微粒子の為の分離
装置、例えばサイクロンまたはこれに類似の装置
を通すのが有利である。分離された触媒微粒子は
反応器に戻す。 分離装置を離れた後に、該ガスを場合によつて
は洗浄しそして一部分を凝縮させ、約10℃、常圧
のもとで凝縮できないガス成分は場合によつては
有害なまたは妨害性物質を分離した後に大気中に
放出する。凝縮しないガスの少なくとも一部分は
反応空間に循環的に戻してもよい。凝縮した反応
生成物は純粋の1,2―ジクロルエタンを得る為
に通例の如く蒸留分離する。 本発明の特に有利な実施形態に於ては、反応空
間中に反応すべき物質を次の量比で 2MolのHCl:1.8〜2.2MolのC2H4:0.5〜
0.6MolのO2:0.79〜1.2MolのCl2 導入する。かゝるモル比を用いた場合には、1,
2―ジクロルエタンを、次に続く塩化ビニルへの
分解の為に、該分解工程から戻される塩化水素並
びに出発物質のエチレンと塩素とを最適に利用し
ながら簡単な反応装置にて製造することができ
る。 上記の段落に記した方法は、管状反応器の末
端、殊に垂直またはほゞ垂直に配備された管状反
応器の下端にエチレン、塩化水素および酸素含有
不活性ガスを互に別々にまたは少なくとも一部分
別々に導入する様にして実施するのが特に有利で
ある。例えばエチレンと塩化水素とを一諸に、但
し酸素含有不活性ガスとは別に導入してもよい。
上記ガス導入口の最後の所からガスの流れ方向
に、離れた特定の距離の所から、反応空間中に塩
素を導入する。塩素導入口の位置は、反応器中の
使用可能な全反応空間の40〜85%、殊に55〜75%
に当る反応空間が該導入口と前述のガス導入口と
の間に存在するように選択する。反応器の他の
端、有利には垂直またはほゞ垂直に立つ管状反応
器の上の端から、反応生成物を排出する。 かゝる方法は特に、工業的に重要な連続的な運
転に適している。 ガスの流れ方向に於て最初に導入される塩化水
素および次に導入される塩素にて連続的に運転す
る為には、熱伝達媒体を反応空間の間接冷却系中
を、反応空間に存在するガスと向流状態で案内す
るのが有利である。これによつて反応空間に良好
な熱搬出および有利な温度パターンが達成され
る。 本発明の方法の他の有利な実施形態によれば反
応空間に最初にエチレン、塩素および、場合によ
つては酸素を含有する不活性ガスをそして次いで
塩化水素および場合によつては酸素および不活性
ガスを次のモル比で 2MolのC2H4:0.9〜1.2MolのCl2:1.6〜2.3Mol
のHCl:0.35〜1.3MolのO2(合計) 導入し、その際酸素または塩化水素の量は、反応
空間を離れる生成物中に、即ちガス混合物中に
0.001重量%より少ない遊離の元素状塩素が検出
される程度にする。この実施形態は、例えば反応
生成物中の2―クロルエタノールの割合を減らす
為に、僅かに過剰の塩化水素を用いて実施する場
合に、用いるのが特に有利である。既に上述の如
く、この実施形態は塩化ビニルに熱分解する為に
1,2―ジクロルエタンを該熱分解の際に生ずる
塩化水素を最適に利用しながら製造し、その際に
1,2―ジクロルエタンの全製造工程を唯一の反
応空間で行なうのにも適している。 不活性ガスとしては、前述の如く、例えば窒
素、二酸化炭素および/または1,2―ジクロル
エタン蒸気が適しており、特に窒素を用いるのが
有利である。必要とされる酸素の主要量を、塩化
水素も導入される場所から導入するのが合目的で
あるが、著しい量の酸素の供給をエチレンおよび
塩素が導入される場所に既に供給しておくことも
可能である。この方法は特に、価格的に有利な流
動ガスとして空気を使用しようとする場合に用い
るのが有利である。 上記の2つの段階に記した方法は、管状反応器
の末端、有利には垂直またはほゞ垂直に立つた管
状反応器の下端からエチレン、塩素および、場合
によつては酸素を含有していてもよい不活性ガス
を少なくともその一部を相互に別々に導入する様
に実施するのが特に好ましい。例えば不活性ガス
を塩素と混合状態で導入し、しかしエチレンはこ
れとは別に導入することができる。前述のガス導
入口の最後の所からガスの流れ方向に、離れた特
定の距離の所に、塩化水素と場合によつては酸素
および不活性ガスを別々にまたは少なくとも一部
分を別にして反応空間に導入する。塩化水素導入
口の位置は、反応器中の使用可能な全反応空間の
10〜40%、殊に15〜30%に当る反応空間が該塩化
水素導入口と前述のガス導入口との間に存在する
ように選択する。反応器の他の端、有利には垂直
またはほゞ垂直に立つ管状反応器の上の端から反
応生成物を搬出する。新規方法のこゝに記した実
施形態の場合、反応空間の間接冷却系中の熱伝達
媒体はガスと同じ方向に案内する。 本発明の方法は190〜250℃、特に200〜230℃の
反応空間中反応混合物温度のもとで実施するのが
有利である。この場合、特に連続的方法に於て空
間的温度勾配を使用してもよい。例えば反応空間
にガスを導入する場所では反応生成物を取り出す
場所よりも低い温度に制御してもよい。温度は、
ガスの流れ方向に於て反応空間の最初の1/3また
は中程、即ち第2番目の1/3の域では、反応空間
の残りの域に於けるよりも高くてもよい。 ガスを、反応空間に供給する前に50〜約180℃
の温度に加熱することが合目的である。 この新規の方法は通常の大気圧(0.09〜
0.1MPa)のもとで実施することができる。一般
には空時収率を高める為に、約1.1MPaまでの高
い圧力を使用する。殊に0.3〜0.6MPaの圧力のも
とで実施するのが有利である。 固体の触媒は有利には20〜400μmの平均粒度を
有する細粉砕物の状態で使用する。30〜70μmの
平均粒度を有する触媒を用いると、特に有利な結
果が得られる。 触媒は、重量単位当りの表面積が大きく(例え
ば70〜200m2/g以上の表面積を有し)、高温のも
とで(例えば少なくとも500℃のもとで)機械的
に安定でありそしてガス反応域から変化せずに出
て来る担体物質より成るのが有利である。適する
担体材料には熱安定性の酸化物、例えば二酸化珪
素または酸化アルミニウム並びに珪藻土または珪
酸塩物質がある。殊に酸化アルミニウムを用いる
のが好しい。 かゝる担体材料上に、触媒全体に対して約0.5
〜1.5重量%の銅が塩または酸化物として施され
ているのが合目的である。かゝる銅塩あるいは―
酸化物は通常、使用している間に、存在する塩化
水素および塩素によつて、(始めから銅()塩
化物として使用していない限り)銅()―塩化
物に変化する。 触媒は銅の他に僅かな量のルイス酸、特に、触
媒全体量に対して約0.01〜0.5重量%の鉄―この
ものは酸化物としてまたは塩として使用されそし
て反応の間に鉄()―塩化物なるルイス酸に変
化する―を含有していてもよい。上記の各%表示
はそれぞれ金属イオンに関してであり、金属塩化
物または他の金属塩または―酸化物に関してでは
ない。 触媒は上記添加物の他に、特に銅―()―塩
化物の揮発性を低下させる別の添加物、例えば塩
化カリウムの如きアルカリ金属塩化物または塩化
カルシウムまたは―マグネシウムの如きアルカリ
土類金属塩化物並びに、1,2―ジクロルエタン
の製造に関しての触媒の能力および/または選択
性を改善する別の金属化合物を含有していてもよ
い。例としては、銀、悪鉛、クロム、マンガン、
稀金属例えばセリウム、ランタニウム、イツテル
ビウムおよびネオジム;ロジウム、白金の如き白
金系金属が挙げられる。 種々の触媒微粒子と触媒担体微粒子との混合物
も、例えば銅塩で処理した担体物質、未処理の担
体物質または例えば鉄()―塩化物または別の
ルイス酸にて処理した別の担体物質の微粒子と混
合したものも使用できる。 触媒を充填する前の全反応空間と充填した触媒
の見掛け容積との割合は約1.1〜3、殊に1.2〜1.7
であるのが有利である。 反応空間に於けるガスの流れ速度は、触媒微粒
子の少なくとも95重量%、殊に100重量%が流動
する程に速いのが有利である。場合によつては循
環的に案内する不活性ガスのこの供給率は、反応
空間に導入される反応に関与するガスの考慮下に
相応して選択する。 反応中に存在するガスの反応空間中平均滞留時
間は、選択された反応温度に依存しており、その
際一般に該滞留時間は反応温度が高く調整されて
いればいる程短時間のはずである。平均滞留時間
は一般に10〜100秒、殊に20〜70秒、特に30〜60
秒である。この平均滞留時間は、連続的に運転す
る場合には、反応空間を支配している圧力および
温度のもとで1秒間に反応空間に導入されるガス
容積〔反応空間の全容量から反応空間中に含まれ
る触媒および内部構造部材(冷却用管、温度セン
サー)の固有容積を差引いた容積〕から測定され
る。触媒微粒子の固有容積は例えば液体置換法
(後述してある)に従つて測定される。 本発明の方法の場合、反応空間を離れるガス混
合物中に、+10℃での易凝縮性反応生成物(例え
ば水および1,2―ジクロルエタン)の凝縮およ
び通常の洗浄によつての塩化水素の分離の後に、
更に2〜9容量%、特に4〜7容量%の酸素が含
まれている程に、酸素あるいは酸素含有不活性ガ
スを反応空間に導入するのが有利である。例え
ば、たつた今記した如き前処理した排ガスのO2
含有量が高過ぎない(例えば9容量%以下であ
る)場合には、1,2―ジクロルエタンの残留物
を分離する為に燃焼性有機溶剤にて排ガスを洗浄
することを考慮するのが有利である。かゝる後精
製を行わない場合には、酸素含有量は更に高くと
も、例えば10〜13容量%であつてもよく、この場
合1,2―ジクロルエタンの非常に良好な収率が
達成できる。 反応空間を離れるガス混合物の分離および精製
は既に前に述べた如く、公知の方法に従つて行な
う。 同様に既に前に示した様に、本発明に従う方法
は一方に於ては唯一の反応装置に於て、エチレン
の主要量をオキシクロル化しそして残留エチレン
を後塩素化することによつて特に良好な収率でエ
チレンを良品質の1,2―ジクロルエタンに転化
することを可能としている。この新規の方法はも
う一方に於ては、1つの反応装置だけを使用する
ことによつて1,2―ジクロルエタンの全体量
を、塩化ビニルを製造する為の熱分解用に、該熱
分解の際に生じる塩化水素を実質的に完全に再使
用しながら、良好な品質および収率で製造するこ
とを可能としている。反応装置中に於ては、著し
い量の熱が、該熱を例えば中圧蒸気として良好に
後利用することを可能とする温度水準にまで生ず
る。本方法は、複雑で、経費が掛りまたは問題を
起し易いいかなる付属的装置も必要とせず、容易
に浄化でき且つ簡単に整備できる装置にて実施す
ることができる。 本発明を以下の実施例にて更に詳細に説明す
る。 実施例 1 下記の装置を使用する:エチレンを1,2―ジ
クロルエタンに転化する為に、ガス流入用開口お
よびガス流出用開口を形成するべく頂部および底
部が狭められている内径80mmの垂直に立つたガラ
ス製管を使用する。この垂直に立つた反応用管に
は、下部の流入用開口の直ぐ上に、反応用管の内
部断面全体に亘つて広がつているガラス製フリツ
トを有している。この最初のフリツトの上方の短
い距離の所に、その表面が反応用管のほゞ半分の
断面積でありそしてその下方部分に於てガラス製
管と結合している2番目のフリツトが取り付けら
れており、該ガラス製管は反応用管の壁を通して
側方に案内されている。温度制御する為に反応用
管には、接続が同様に反応用管の壁を通して側方
から案内されておりそして2番目のフリツトの上
方僅かの所から始まつてそして反応用管中に於
て、該反応用管の全長の約1/10が上部に自由状態
で残る程度まで上方に及んでいるガラス製蛇管を
有している。第2番目のフリツトと反応用管の上
端との間には管壁を通して均一に分布した6つの
ノズルが配備されており、温度センサーが該ノズ
ルを通して反応用管の内部に達している。フリツ
ト2の上方一定の距離の所の、反応用管の壁に
は、反応用管の中心にまで達していてもよく且つ
そこにおいて垂直に下方に曲げられておりそして
多孔の球の形で終つているガス導入管が貫通して
案内されていてもよい別の2つのノズルがある。
2つ目のフリツトから長い距離を置いて配備され
ているノズルを通してガス導入管が案内されてい
る場合には、多孔の球と2番目のフリツトとの間
の距離は反応用管中の反応空間の内部全長の69%
である。反応空間は、最初のフリツトの表面から
反応用管の最上部の縮小部までを測る。ガス導入
管が2番目のフリツトの付近にあるノズルを通し
て案内されている場合には、ガス導入管の多孔の
球から第2番目のフリツトまでの距離は反応用管
中の反応空間の全長の17%である。反応用管の壁
全体に熱絶縁層を配備している。 反応用管の上部には、ガス流によつて運搬され
る触媒微粒子を分離する為に、ガラス製球が装備
されている。このガラス製球は、排出コツクを備
えた凝縮物受器が下端に取付けられている水式冷
却器に、下降する導管を介して連結されている。
凝縮物受器は、その上部域にガス排出用管を備え
ており、該ガス排出用管は上昇する塩水冷却器中
に案内されている。ガスの内のここで凝縮された
成分は、排出コツクを備えた2番目の凝縮物受器
中に流入する。塩水冷却器の上部を離れる不凝縮
性の排ガスは洗浄ビンを通して導びき、該ガス中
に含まれる塩化水素を分離する。洗浄した排ガス
から、ガスクロマトグラフイによる分析の為の試
料を取る。冷却器の下方に取付けられた2つの容
器中に集まる凝縮物を一諸にしそして同様にガス
クロマトグラフイにより分析する。 運ばれる触媒微粒子を分離するガラス製球並び
に該球から水式冷却器までの連結管は電気的加熱
スリーブを装備している。装置のこの部分を、こ
の部分で凝縮物の形成を行なわない場合には、反
応器の運転中加熱する。 反応用管中の反応空間の容積〔反応用管中に含
まれる内部構造物(温度制御蛇管、第2番目のフ
リツト、ガス導入用球並びに温度センサー)を差
引いてある〕は4700cm3である。 最初の実施例を実施する為に、反応用管に2.8
(見掛け容積)の触媒を充填する。該触媒は酸
化アルミニウム担体より成り且つ、触媒に関し
て、3.7重量%の銅を塩の状態で含有しそして痕
跡量の鉄を含有している。この触媒は次の篩分析
値を有している; <20μの微粒子 25重量% >20μ〜<70μの微粒子 65重量% >70μの微粒子 10重量% 触媒の固有容積は水置換法によつて測定する:
容量2のメスシリンダーを最初に1の触媒微
粒子で充填しそしてこれに20℃のもとで1の水
を加える。混合物を振盪しそして気泡がもはや上
昇しなくなるまで若干時間放置する。混合物の容
積は今や1300cm3である。従つて、見掛容積1の
触媒微粒子は300cm3の触媒微粒子固有容積を有し
ている。2.8の触媒充填物全体では840cm3の固有
容積を有している。反応用管中の自由ガス空間は
触媒の充填後にまだ3.86ある。 下部ガス導入管を介して最初のフリツトを通し
空気を時間当り60標準の割合で吹き込みそして
反応用管中の温度制御蛇管を加熱液によつて加熱
する。約25分後に反応用管中において、その次の
5分間の間もはや変化しない185℃の空気温度が
測定される。今度は、吹き込む空気量を90N/
時に増加しそして同時的に2番目のフリツトを通
して45N/時のエチレンと44N/時の塩化水
素との混合物を導入する。その直後に、球を備え
ており、且つ2番目のフリツトから隔つたノズル
中に装備されているガス導入管を通して22N/
時の塩素ガスの導入を開始する(近くのノズルは
使用せずに、栓で封じておく)。反応用管に供給
される全部のガスは60℃に予備加熱されている。 反応用ガスの導入と一諸に、水式冷却器には+
13℃の水を供給しそして塩水冷却器には−15℃の
冷却塩水を供給する。排ガス洗浄ビンには洗浄液
として水を入れる。 短時間後に反応管中の温度を220℃に高める。
この実験の他の過程に於ては冷却液を温度制御蛇
管に給入することによつてこの温度に維持する。
塩水冷却器を離れる排ガスは+10℃の温度を有し
ている。 この実験を4時間の間継続しそしてこの時間の
1/3および2/3の後にそれぞれ1回、洗浄した排ガ
スの組成をガスクロマトグラフイで測定する。熱
伝導率検出器を酸素、一酸化炭素、二酸化炭素お
よびエチレンなるガスの為に使用し、一方後に挙
げる別のガス全部の為には火炎イオン化検出器
(flame ionization detector)を用いる。両方の
分析からの平均値を全ての実施例について、後に
挙げた第表中に総括し、その際用いた空気によ
つて伴なわれる貴ガスの割合は酸素合計から算出
される。 実験期間の経過後に反応用管へのガス供給を中
止しそして触媒を空気(ほゞ室温)の吹き付けに
よつて冷却する。水および塩水冷却器によつて形
成された凝縮物を一諸にし、秤量しそして同様に
火炎イオン化検出器によつてガスクロマトグラフ
イ分析を行なう。個々の実施例について確かめら
れた値は後に挙げた第表に掲げた。 実施例1に従う実験については以下の値が算出
された: HCl:C2H4:Cl2:O2(モル比)=2:2.05:
1:0.86。それぞれに関しての転化率;HCl=96
%、Cl2=99.99%、C2H4=97.5%。 空時収率(3.86の反応空間に関して):49.2
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン 反応空間中ガス平均滞留時間:38.6秒。 実施例 2 実施例1におけるのと同様な装置を使用し且
つ、反応用管中の温度を全部で5時間の実験時間
の間200℃に維持することは別として、他は実施
例1に記載されている様に実施する。 以下の値が測定される。 HCl:C2H4:Cl2:O2(モル比)=2:2.05:
1:0.86 転化率(各々に関して):HCl=92%、Cl2
99.9%、C2H4=96%。 空時収率(3.86の反応空間に関して):48.3
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン、 反応空間中ガス平均滞留時間:38.3秒、 分析については第および表に示す。 実施例 3 反応用管中の温度を240℃に一定に維持する点
で相違する他は、実施例1あるいは実施例2にお
けるのと同様に再び実施する。実験時間は4 1/2
時間である。 以下の値が測定される: 転化率(各々に関して):HCl=98%、Cl2
100%、C2H4=98%。 空時収率(3.86の反応空間に関して):49.6
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン。 反応空間中ガス平均滞留時間:35.3秒。 粗1,2―ジクロルエタン並びに排ガスの分析
は後に掲げる第表および第表に示す。 実施例 4 実施例1に於けるのと同じ装置を使用し、且つ
同じ種類および同じ量の触媒を使用する。 反応空間に以下のガス量を供給する: 空気:90N/時、 C2H4:2.7N時、 HCl:44N/時、 Cl2:4N/時。 反応用管中の温度を220℃に一定に維持する。
実験時間は3時間である。 以下の値が確められる: HCl:C2H4:Cl2:O2(モル比)=2:1.23:
0.18:0.86、 転化率(各々に関して):HCl=95.5%、Cl2
100%、C2H4=96%、 空時収率(3.86の反応空間に関して):28.6
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン、 反応空間中ガス平均滞留時間:44.7秒。 粗1,2―ジクロルエタン並びに排ガスの分析
は後に掲げる第表および第表に示す。 実施例 5 実施例1に於けるのと同じ装置および種類およ
び量の点で同じ触媒を使用して再び実施する。但
し、球状の末端を有したガス導入管が反応用管の
ノズル中に配設されており(該ノズルは第2番目
のフリツトの近くにある)、その結果既に前に記
した如く、ガス導入管の球が第2番目のフリツト
から、反応空間の全長の17%離れた所にある点だ
けは相違する。反応用管の更に離れたノズルは使
用せず、栓にて封じて置く。反応管の下部開口を
通して90N/時の空気と22N/時の塩素との
混合物を導入する。該混合物は最初のフリツトを
介して反応空間に入る。2番目のフリツトを介し
て45N/時のエチレンを導入しそして球状の末
端を有した管を通して44N/時の塩化水素を導
入する。反応空間の温度を222℃に一定に維持す
る。実験時間は3 1/2時間である。他の点に関し
ては実施例1に記載の如く実施する。 以下の値が測定される: C2H4:HCl:Cl2:O2(モル比)=2:1.95:
0.98:0.84、 転化率(各々に関して):HCl=85%、Cl2
100%、C2H4=92.5%、 空時収率(3.86の反応空間に関して):46.6
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン、 反応空間中ガス平均滞留時間:36.6秒。 粗1,2―ジクロルエタンおよび排ガスの分析
は後に掲げる第表および第表に示す。 こゝまでに記した全ての実施例(番号1〜5)
の場合、97.3kPaの標準大気圧のもとで実施して
いる。 実施例 6 こゝで使用する装置は実施例1で使用したもの
に類似して構成されているが、反応空間として、
実施例1で使用した装置のガラス製管と同様に取
り付けられた垂直に立つた内径50mmのニツケル製
管を使用する点で相違し、更に次の点でも相違し
ている:3つだけの温度測定点が反応用管の壁上
に均一に分配されている。管の頂部(縮小した部
分の直前の所)にもフリツトが嵌入されており、
該フリツトは圧力を減少させる為および運搬され
る触媒微粒子を保持する為に使用され、かゝる目
的の為にガラス製装置中に準備される球を省略せ
しめている。反応器出口の所に減圧弁が取り付け
られている。球状ヘツドを有したガス導入管を反
応器中にしつかり据付け、その際球から2番目の
フリツト(下から)までの距離は、反応用管に於
て最も下のフリツトと最も上方のフリツトとの間
を測定した反応空間の全長の56%である。管の上
部には圧力測定装置が取付けられている。 反応空間中に存在する付属部材(温度制御蛇
管、フリツトおよび球状ヘツドを備えたガス導入
管、温度センサー)の容積を差引いた反応空間容
積は1500cm3である。減圧弁の後の反応器出口の所
に、実施例1に記載の如く、水式冷却器、塩水冷
却器並びに塩化水素洗浄器が取り付けられてい
る。 ニツケル製管に、実施例1に記載されているの
と同じ触媒1.2(見掛け容積)を充填する。こ
の触媒量は360cm3の固有容積を示す。気体反応の
為に有効な自由空間は1140cm3である。 一番下のガス供給導管を通しそして最初の(一
番下の)フリツトを介して加圧下に60N/時の
空気を吹き込みそして反応器を温度制御蛇管によ
つて190℃に加熱する。反応器頂部の減圧弁を調
節することによつて反応器中の圧力を392kPaに
合わせる。30分後には反応器中に一定の温度およ
び圧力が達成される。吹き込まれる空気量は90N
/時に増加しそして二番目のフリツトを通して
45N/時のエチレンと44N/時の塩化水素と
の混合物を吹き込む。その直後に球状ヘツドを有
するガス導入用管を通して反応器に22N/時の
塩素を供給する。反応空間中の温度を高めそして
温度制御蛇管中に冷却媒体を導入することによつ
て220℃に調節しそして更に6時間の間一定に維
持する。反応空間に導入されるガスは60℃に予備
加熱する。6時間経過後にガスの供給を中断しそ
して反応空間中の触媒を空気の吹付けによつて
(ほゞ室温に)冷却する。 全実験期間の間、+13℃の水が水冷却器をそし
て−20℃の塩水が塩水冷却器を貫流している。塩
水冷却器を離れる排ガスは+11℃の温度を有して
いる。 全実験時間の1/3および2/3が経過した後に、塩
化水素の洗浄後の排ガス試料をガスクロマトグラ
フイにより分析する。得られた結果の平均値を、
後に挙げる第表に示す。 実験終了後に、水冷却器および塩水冷却器によ
つて凝縮された液体を一諸にして秤量し、次でガ
スクロマトグラフイ分析する。分析結果を後に挙
げる第表に示す。 以下の値が測定された: HCl:C2H4:Cl2:O2(モル比)=2:2.05;
1:0.86、 転化率(各々に関して):HCl=99%、Cl2
100%、C2H4=98.5%、 空時収率(1.14の反応空間に関して):169.7
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン、 反応空間中平均滞留時間:43.7秒、 分析結果は第および表に示す。 実施例 7 実施例1に記載されている如き装置を使用す
る。反応用管中に、実施例1に記載されている触
媒2.8(見掛け容積)を充填する。但し、該触
媒は使用前に鉄()―塩化物で処理されてお
り、それ故に3.7%の銅の他に0.51%の鉄を含有
している。触媒微粒子の固有容積は300cm3である。 実施例1に記載されている様に、反応用管を
185℃に加熱した後に、一番下のガス導入管を通
し且つ最初の(一番下の)フリツトを通して90N
/時の空気を導入しそして45N/時のエチレ
ンと44N/時の塩化水素とのガス混合物を二番
目のフリツトを通して反応空間に導入する。球状
ヘツドを有するガス導入管を通して22N/時の
塩素を反応空間に導入する。温度制御蛇管を貫流
する冷却液によつて、反応空間中の温度を230℃
に調節しそして5時間の間この高さの温度に一定
に維持する。その後にガス供給を中止しそして反
応空間中の触媒を室温の空気の吹き付けによつて
冷却する。 分析および実験評価は実施例1に記載されてい
るのと同様に行なう。以下の値が測定される: HCl:C2H4:Cl2:O2(モル比)=2:2.05:
1:0.86、 転化率(各々に関して):HCl=92%、Cl2
99.9%、C2H4=95%、 空時収率(3.86の反応空間に関して):47.8
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン、 反応空間中平均滞留時間:36.0秒。 分析結果を第および表に示す。 実施例 8 実施例5に於けるのと同じ装置を使用しそして
種類および量の点で実施例1に於けるのと同じ触
媒を使用する。実施例1に記載されている様に反
応用管を加熱した後に、該反応用管の一番下の開
口に72N/時の空気と22N/時の塩素との混
合物を最初の(一番下の)フリツトを通して導入
しそして37N/時のエチレンを二番目のフリツ
トを通して反応用管中に導入し、その直後に30N
/時の塩化水素をガス導入管を通して反応空間
に導入する。但し、該ガス導入管の球状ヘツドは
第2番目のフリツトから、反応空間の全長の17%
の距離の所に在る。反応空間中の温度を2.5時間
の実験時間の間208℃に一定に維持する。その後
にガス供給を中止しそして、前に何度も記した様
に、空気を吹き付けて冷却する。 以下の値が測定された: C2H4:Cl2:HCl:O2(モル比)=2:1.19:
1.62:0.82、 転化率(各々に関して):HCl=85%、Cl2
100%、C2H4=95%、 空時収率(3.86の反応空間に関して):40.2
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン、 反応空間中滞留時間:46.1秒。 粗1,2―ジクロルエタンおよび排ガスの分析
を後に掲げた第表および第表に示す。 実施例 9 実施例8に於ける如く実施し、但し反応空間中
の温度を3時間の実験時間の間著しく高い水準、
即ち246℃に一定に維持する。 以下の値が測定された: C2H4:Cl2:HCl:O2(モル比)=2:1.19:
1.62:0.82、 転化率(各々に関して):HCl=89%、Cl2
100%、C2H4=96%、 空時収率(3.86の反応空間に関して):40.7
g/時・の粗1,2―ジクロルエタン、 反応空間中滞留時間:43.6秒、 粗1,2―ジクロルエタンおよび排ガスの分析
を後に掲げた第表および第表に示す。 これら実施例7〜9は標準大気圧、即ち
97.3kPaのもとで実施している。
【表】 β,β−ジクロルジエチルエーテル
クロラール 0.112
0.083 0.178 0.131 0.17
5
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化水素及び酸素含有不活性ガスと180〜300
    ℃及び0.09〜1.1MPaのもとで並びに塩素と気相
    中で銅塩含有の固体触媒または銅塩と鉄塩とを含
    有する固体触媒の存在下に反応させ、冷却しそし
    て反応混合物を蒸留分離してエチレンから1,2
    ―ジクロルエタンを製造するに当たつて、両塩素
    化反応を、流動する触媒微粒子が存在している共
    通の反応空間に於いて前後して実施し、その際最
    初の塩素化反応については塩素化剤に対して化学
    量論的に過剰のエチレンを使用しそして全反応空
    間に生じる熱を液状―および/または気体状熱伝
    達媒体を用いる間接冷却によつて除去することを
    特徴とする、上記1,2―ジクロルエタンの製造
    方法。 2 反応空間に最初に塩化水素、エチレン及び酸
    素含有不活性ガスをそしてその後に塩素を次のモ
    ル比で導入し 2molのHCl:1.01〜3molのC2H4:少なくとも
    0.5molのO2:0.009〜2molのCl2 その際塩素の量は、反応空間を離れるガス混合物
    中に0.001重量%より少ない遊離の元素状塩素が
    検出される程度にする特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 3 反応性物質を反応空間に次のモル比で導入す
    る 2molのHCl:1.8〜2.2molのC2H4:0.5〜
    0.6molのO2:0.79〜1.2molのCl2 特許請求の範囲第2項記載の方法。 4 管状反応器の一方の末端にエチレン、塩化水
    素及び酸素含有不活性ガスを相互に別々に導入し
    そして上記ガス導入口の最後の所からガスの流れ
    方向に、全反応空間の40〜85%の距離の所に塩素
    を導入し、その際反応生成物を反応器のもう一方
    の端から取り出す特許請求の範囲第2項または第
    3項記載の方法。 5 間接冷却系中の熱伝達媒体は反応空間中のガ
    スに対して向流状態で導かれる特許請求の範囲第
    2項から第4項までのうちのいずれか一つに記載
    の方法。 6 反応空間に最初にエチレン、塩素及び場合に
    よつては酸素を含有する不活性ガスをそしてその
    後に塩化水素及び場合によつては場合によつては
    酸素及び不活性ガスを次のモル比で導入し、 2molのC2H4:0.9〜1.2molのCl2:1.6〜2.3mol
    のHCl:0.35〜1.3molのO2(合計) その際酸素または塩化水素量は、反応空間を離れ
    るガス混合物中に0.001重量%より少ない遊離の
    元素状塩素が検出される程度にする特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 7 管状反応器の一方の末端にエチレン、塩素及
    び場合によつては酸素を含有していてもよい不活
    性ガスを少なくとも一部分を相互に別々に導入し
    そして上記ガス導入口の最後の所からガスの流れ
    方向に、全反応空間の10〜40%の距離の所に塩化
    水素及び場合によつては酸素及び不活性ガスを相
    互に別々に導入し、その際反応生成物を反応器の
    もう一方の末端から取り出す特許請求の範囲第6
    項記載の方法。 8 間接冷却系の熱伝達媒体を反応空間中のガス
    に対して並流状態で導く特許請求の範囲第6項ま
    たは第7項記載の方法。 9 酸素をその全体量の少なくとも50%ほどの空
    気として導入する特許請求の範囲1項から第8項
    までのうちのいずれか一つに記載の方法。 10 190〜250℃、殊に200〜230℃の反応混合物
    温度のもとで実施する特許請求の範囲1項から第
    9項までのうちのいずれか一つに記載の方法。 11 反応空間において0.3〜0.7MPaの圧力で実
    施する特許請求の範囲1項か第10項までのうち
    のいずれか一つに記載の方法。
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